【インタビュー】2大アイドルグループがついに激突! 山場を迎えたアニメ「IDOLY PRIDE」第9話を川咲さくら役・菅野真衣と天動瑠依役・雨宮天が振り返る!

アイドル史にその名を刻む「星降る奇跡」こと、伝説のアイドル・長瀬麻奈。そんな彼女が事故で亡くなるという衝撃の第1話で幕を開け、その後もアイドルの真の姿を描き続けてきた話題の2021年冬アニメ「IDOLY PRIDE」。

第9話では、星見プロダクションのアイドルで、麻奈とそっくりの歌声を持つ川咲さくらの心臓が、実は麻奈のものだったという事実が明らかになった。そんな彼女が所属するグループ「サニーピース」と激突するのが、人気・実力ともに圧倒的なアイドルグループ「TRINITYAiLE」だ。その中心人物が、絶対的センターにして、「百年に一人の天才」と呼ばれ、麻奈を超えんとするアイドル・天動瑠依である。

物語も佳境を迎え、目が離せない展開が続く「IDOLY PRIDE」。今回、アキバ総研では川咲さくらを演じる菅野真衣さんと、天動瑠依を演じる雨宮天さんに、本作において重要な位置にある第9話についての感想をうかがった。

ーーアニメ「IDOLY PRIDE」の映像の感想はいかがですか?

雨宮 とても映像がきれいだなと思いました。特にアイドルたちの目や、空のカットの色彩の綺麗さに感動しました。また、いろいろな曲がかかることもあってか、1話1話があっという間に感じるんです。ライブシーンは細かな振り付けまでしっかりキャラクターたちが動いてくれるうえ、カメラワークもさまざまで、釘付けになります。

菅野 物語が目まぐるしく展開していくので、視聴していても目が離せません! 激しくぶつかり合うシーンでは、見ているこちらがハラハラしてしまいます。また、クスッと笑ってしまうシーンも多くて、毎週とても楽しいです。ライブシーンは、キャラクターが生き生きとしていてとても感動しました。ピョンピョン飛んでいるさくらちゃんのツインテールがかわいすぎて、何度も見返しています(笑)。

菅野真衣さん

ーーアイドルランキング・VENUSプログラムというものがあって、アイドル同士がしのぎを削る世界観ですが、この世界観についてはどう思いますか?

雨宮 AIがランキングをつけてくれる、というのはとても平等でわかりやすく、面白いなと思いました。それがモチベーションにもなるし、必然的にアイドルの平均レベルは高いものになると思います。でも、これだけいろんな個性を持つアイドルがいる中で、どうやって良し悪しを判断しているのか、仕組みがすごく気になります……!(笑)

菅野 私は、AIが判断して順位化されてしまう世界は少し怖いなぁと思ってしまいました。でも、雨宮さんがおっしゃる通り、自分の実力も明確にわかりますし、自分に今足りないものや、何を重点的に練習すべきなのかがすぐわかるという点では、とてもいいと思います!

雨宮天さん

ーー雨宮さんが演じる天動瑠依は、麻奈を超えることに執着しているような描写も多く見られました。アイドルとしての瑠依はどんなキャラクターですか? また演じるときに大事にしていることはどんなことですか?

雨宮 瑠依は明るさや希望感、愛嬌といった私がイメージする「アイドル像」とは違うタイプのアイドルだなと思います。不器用でひたすらにストイック、非常に現実的で、アスリートに近いような印象です。そんな瑠依を演じる時には、普段は真面目。でもキャリアの分、仕事のときはプロとして明るくふるまい、TRINITYAiLEのメンバーといる時は、緊張感の抜けた柔らかさを意識しています。プロ意識が高い彼女だからこそ、場面や会話する相手によって微妙にトーンを変えることを意識しています。

ーーイベントの朗読では、TRINITYAiLEの3人でお鍋を食べたり、お泊り会をするエピソードがすごくよかったです(笑)。菅野さんは、雨宮さんが演じる天動に、どんな印象をお持ちですか?

菅野 とても格好よく、自信に満ちあふれているアイドルだなぁと感じました! 風になびくきれいな銀髪がまるで白鳥のようで、まさにTRINITYAiLEのリーダーにふさわしい、強キャラだと思います!

ーーさくらに関しては、ここまでアニメでも多く描かれてきましたが、どんなことを意識しながら演じていますか?

菅野 さくらちゃんは、いつも明るく前向きで、周りの人を笑顔にさせる元気な子なので、私も楽しんでポジティブにキャラクターに寄り添って演じています。

ーー第9話で、心臓が麻奈から移植されたものだという新たな事実が明らかになりました。だから歌声が麻奈に似ていたのですが、そんなさくらとして歌う時には、どんな苦労がありましたか?

菅野 麻奈役の神田沙也加さんの声と私の声は、声質がまったく違うので、寄せることがとても難しかったんです。ただ、声質の違いというのはどうしようもないことなので、雰囲気を寄せられるように意識して歌っていました。

ーーちなみに、菅野さんは神田さんの大ファンだと、特番などでもおっしゃっていましたが、どんなところが好きですか?

菅野 神田さんは、とってもおやさしくて、いつも気軽にお話ししてくださります。お仕事関係のこと以外にも、オススメのファッションやコスメのことなども教えてくださるので、とっても嬉しいです! いつもその時のお洋服に合ったメイクをされているのが素敵で、ついお顔を見つめてしまいます……。「First Step」を初めて聴いた時は、神田さんのやさしく繊細で伸びやかな歌声に、感動してしまいました。

ーー第8~9話はシリアスなシーンが多かったのですが、アフレコをしていて印象的だったところはありますか?

菅野 第9話の、さくらが麻奈と対峙するシーンです。麻奈から「あの曲を誰かに歌ってもらいたいとは思ってない。私の歌は私だけのものだから!」と言われてもなお、麻奈の曲を歌うさくら。その理由のひとつは、琴乃が「グランプリのステージでお姉ちゃんが歌うはずだった歌をさくらに歌ってほしい」とお願いされるからなのですが、心臓の持ち主である麻奈に言われても、琴乃の気持ちを尊重するほどにさくらと琴乃の関係は深まっていたんだと思って、すごく印象に残っています。

ーー作品自体、見ていてグッと来るシーンが多いのですが、ここまでで感動したシーンなどがありますか?

雨宮 第8話の麻奈と自分を比べ、そして周りからも比べられて自信をなくしていた琴乃に、琴乃は琴乃でいいんだとメンバーが伝えたシーンはいいシーンだなと思いました。一番身近なメンバーがお互いを認め、その魅力をわかっているというのは、さまざまな意見にさらされるアイドルを続けていくうえで、とても心強いことなのではないかと思います!

菅野 第9話の、麻奈に質問をされて、自信に満ちた回答をするさくらのシーンですね。最初は胸のドキドキで行動していたけれど、今は仲間とともに大きな目標を追いかけるようになって、アイドルを自分の意思で、これからも続けたい!と思えるようになったさくらの成長に、感動しました!

ーー雨宮さんと菅野さんが演じられるキャラクターは、それぞれTRINITYAiLEとサニーピースというグループに所属していますが、お互いのグループに、どんな印象を持っていますか?

雨宮 サニーピースはキラキラとした若さと愛嬌が魅力なのではないかなと思います。TRINITYAiLEは大人っぽく非の打ちどころのない完璧なパフォーマンスをするグループなので、対照的な印象です。

菅野 TRINITYAiLEは3人の仲がとてもよく、見ていてほほえましいです。瑠依ちゃんが優ちゃん(鈴村優/CV.麻倉もも)にちょっかいを出されて照れちゃうところがかわいくてとても好きです! すみれちゃん(奥山すみれ/CV.夏川椎菜)が中学生とは思えないほどしっかり者なのも、見た目とのギャップで魅力を感じます。

ーーそんなTRINITYAiLEとサニーピースが、いよいよぶつかります。自分のグループについて、どんなところを見てほしいですか?

菅野 「アイプラ」のグループは、クールなグループが多いと思うんです。そんな中で、明るくキュートで元気になれるグループはサニーピースだけです! 曲もダンスも衣装も、とってもかわいくてつい応援したくなっちゃうグループだと思います。また、全員かなり個性的な子たちなので、1人ひとりに注目していただきたいです!

雨宮 3人で築き上げてきたもの、乗り越えてきたものの数は星見プロの比じゃないので、そんな3人の、お互いのことを完璧にわかり合っているような絆を見ていてほしいです。


(構成/塚越淳一)

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