庵野秀明監督・脚本の「シン・仮面ライダー」は2023年3月公開! 衝撃の「仮面ライダー生誕50周年企画発表会見」レポート

2021年4月3日、丸の内TOEIにて「仮面ライダー生誕50周年企画発表会見」が開催された。この会見では庵野秀明監督による新作映画「シン・仮面ライダー」をはじめ、「仮面ライダーBLACK」のリブート作品「仮面ライダーBLACK SUN」、「仮面ライダーW」の後日談を描くアニメ「風都探偵」のアニメ化が発表された。

1971年4月3日19時30分の「仮面ライダー」第1話放送からちょうど半世紀。生誕50周年のメモリアル映像で、今回の発表会見は始まった。まずは東映株式会社 代表取締役社長の手塚治氏のあいさつで幕を開けた。これまでの「仮面ライダー」という作品の歴史を振り返りつつ、玩具、食品、衣料、子供の日用品、学習用品などさまざまな形でライダーが生活に浸透したことを語り、ユーザーに感謝を述べた。

「人類に3種類います。今もライダーを楽しんでいる人、かつて楽しんでいた人、まだ見たことのない人」と語った手塚氏は、「この会見では人類に等しくライダーを楽しんでもらおうということで、新たなる時代に向けて新たなライダーの魅力を楽しんでもらいたい」と会見の幕開けを告げた。

ここからは各作品の発表だ。

まずは漫画作品「風都探偵」のアニメ化が発表された。登壇したのは、東映株式会社 テレビ企画制作部長・塚田英明氏。

ライダー史上初のシリーズアニメとなる本作だが、もともとは特撮ドラマ「仮面ライダーW」を、「仮面ライダー」原作者・石ノ森章太郎氏の原点である漫画にフォーマットを移しスタートした続編企画である。特撮から漫画とフォーマットを変えることで、漫画表現の進化、発見があったと語る塚田氏は、今回のアニメ化でまたフォーマットを変えることで新たな進化、発見を実現させたいと語る。

また、「仮面ライダー」を作りたくてうずうずしているアニメのクリエイターとともに、現在制作中とのこと。特撮、漫画、アニメのファンに満足してもらえる作品になると信じていると語った。
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「仮面ライダー」史上初!「風都探偵」のアニメ化が決定!

続いて1987年放送のテレビシリーズ「仮面ライダーBLACK」のリブート作品「仮面ライダーBLACK SUN」の発表だ。



ここでは東映株式会社 取締役 コンテンツ事業部部長・吉村文雄氏が登壇した。吉村氏は「仮面ライダーBLACK」について、原作への原点回帰を志向した点、2人のライダーの対決という構図が平成ライダーの礎となった点、石ノ森氏が最後にかかわった「仮面ライダー」ということで非常に重要な作品と解説した。

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ここまでは会見に先駆けて発表されていたニュースであり、ある意味予想の範囲内だった人も多いだろう。しかし、次のニュースには誰もが度肝を抜かれた。

次いで登壇した東映株式会社 取締役 テレビ第二事業部部長・白倉伸一郎氏は、「仮面ライダー生誕50周年企画」として「シン・仮面ライダー」の制作を発表。もちろん監督・脚本は、「エヴァンゲリオン」「シン・ゴジラ」を手がけた庵野秀明氏。このタイトルが発表されると、会見会場は大きなどよめきに包まれた。

白倉氏は「初代『仮面ライダー』をベースに、庵野秀明監督を迎えて新作を製作する」と発表。公開は2023年3月を予定。「シン・エヴァンゲリオン劇場版」監督を務めた前田真宏氏によるイメージイラストも公開された。

あわせて、石森プロ代表取締役社長・小野寺章氏と庵野監督のコメントも公開。

50年前に受けた多大な恩恵を、50年後に映画として恩返ししたいという庵野監督のコメントからは、熱い愛情があふれていた。

ここで会見冒頭に公開されたメモリアル映像は、庵野監督の手によって構成されたものだということも発表された。

会見後半、白倉氏は「なぜ今回発表されたのが、この3本なのか」と語った。

「石ノ森先生が残した漫画版『ライダー』は『初代』と『BLACK』の2本。この2本を、石ノ森先生の漫画に基づく映像作品として作り直すこと」「石ノ森先生の原点である漫画という形で発表された『風都探偵』をアニメ化すること」こそが、50周年にふさわしいと考えたという。

続いて記者からの質疑応答では、「シン」に関しての質問が数多く投げかけられた。まず製作の経緯については、「(東映サイドの)担当が「ヱヴァンゲリヲン新劇場版Q」の担当だった」そうで、その担当者が庵野監督から企画メモを受け取ったところから企画が動き出した」という。それから6年の歳月を経て、発表された形になる。

まだ詳細は何も語れないとのことだが、庵野テイストの入った「仮面ライダー」について、「漠然としたイメージはすでにあるものの『ライダー』を初めて見る人も楽しめるエンターテインメントになっているはず」とコメント。

また、「敵はショッカーなのか?」と切り込んできた記者の質問については、「『初代ライダー』をベースにしているが、1号、2号、ショッカー……果たしてそういう名前のものなのか。そこも含めてシークレットにさせてほしい」と含みを持たせつつ回答した。

また、海外メディアの記者から日本以外の公開時期について質問が投げかけられると、各作品ともほぼ日本と同タイミングで公開予定ということが明かされた。ただ、調整中なところも多いとのことなので、続報に期待したいところ。

最後に白倉氏は、「『仮面ライダー』シリーズは、ここで頂点を迎えるというわけではない。初代『仮面ライダー』から恩恵を受けた我々の世代が、次の世代にどうバトンを渡していくかが義務だ」と、「仮面ライダー生誕50周年企画」についての意気込みを語った。

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