岸田メルが描くキャラクターにキャストも感激! ゲーム版との連動も楽しみな2021年春アニメ「BLUE REFLECTION RAY/澪」石見舞菜香×千菅春香×高倉有加インタビュー

数々の作品で美麗なキャラクターたちを描いてきたイラストレーター・岸田メル先生の新プロジェクトとして、2021年4月9日より完全オリジナルストーリーのTVアニメ「BLUE REFLECTION RAY/澪」がスタートする。

監督は「魔法科高校の劣等生 来訪者編」「劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女」「Lostorage conflated WIXOSS」などを手がけた吉田りさこさん、シリーズ構成は和場明子さん(「ひそねとまそたん」「バミューダトライアングル」など)、キャラクターデザインは菊田幸一さん(「この素晴らしい世界に祝福を!」など)、アニメーション制作はJ.C.STAFF。豪華布陣のスタッフで、どのような物語が描かれるのか注目されるところだ。

本作の放送を控え、今回はメインキャラクターである月ノ宮女子高等学校に集う3人を演じる、石見舞菜香さん(平原陽桜莉:ひらはらひおり役)、千菅春香さん(羽成瑠夏:はなりるか役)、高倉有加さん(田辺百:たなべもも役)にお話をうかがった。



岸田メル先生の最初の印象は……あの写真!?

――本作はキャラクター原案が岸田メル先生ということで、まずは本作以外も含めた岸田先生が描くキャラクターの印象についてお聞かせください。

石見 以前、拝見した時に、すごくきれいで透明感のある可憐な絵だなと見とれてしまったことがあるんです。なので、先生の描かれる作品に声を当てることができるのが、本当に嬉しかったです。髪のツヤや瞳の深さといった、絵の魅力に負けないお芝居ができたらいいなと思いました。

千菅 私も以前から岸田先生のお名前は存じていました。最初に拝見したのは、おそらく中川翔子さんのアルバム「nsum~中川翔子がうたってみた!~」のジャケットだったと思います。ネット上のインタビュー記事や雑誌の特集なども目にしていました。

改めて今回のキャラクターデザインを見ると、透明感がとてもあるのに生っぽさもあって、それを両立されているのがすごいですよね。フェチズムが詰まっているなと思いました(笑)。この作品には髪型も性格も顔立ちもさまざまな子がいるんですけど、それぞれ違う魅力がしっかり宿っているのも素敵です。

高倉 私が最初に岸田先生を知ったのは、仮面をつけて剣を持っていらっしゃった写真で(笑)。

――あの写真ですね(笑)。こんな素敵なイラストを描くとは思えないような。

高倉 なんだ、なんだ?と思って検索をしたら、ものすごくかわいい女の子がいっぱい出てきたので、そのギャップに驚きました(笑)。でも、岸田先生が描くかわいらしい女の子たちは、私も透明感が本当にすごいと思います。どうやって色を塗ったらこんなに透明感が出るんだろうって。

あと、個人的なことですけど……岸田先生の描く女の子がめちゃくちゃタイプなんです!「こんな子は絶対にいないよ」じゃないんですよね。「がんばって探せばいそう!」みたいな感じのリアル感。リアルじゃないのにリアルを感じさせてくれるというか。その絵に声を当てられるのはとても光栄ですし、アニメで動いているところを見るのが楽しみです。

――本作で皆さんが演じるキャラクターの魅力や、どういう関係性なのかお聞かせください。


石見 陽桜莉ちゃんは明るく天真爛漫で真っ直ぐな、本当にいい子って印象です。大好きなお姉ちゃんが陽桜莉ちゃんの思いを大切にしてくれる人なので、陽桜莉ちゃん自身も“周りのみんなの思いを大切にすること”を軸に動いているんです。なにかをしてあげるという感覚も損得勘定もなく、困っている人がいたら自然と体が動くといいますか。自分が嬉しかったことを自然と周りにもできる素敵な女の子です。

千菅 瑠夏はちょっと引っ込み思案でコミュニケーションがあまり得意ではないため、クールに見られがちな子です。一匹狼っぽく見えますが、内心ではもっと人と関わりたいと思っていて、うまく話せなかったと反省することもあります。陽桜莉とは対極にいるような性格の子ですね。そんな瑠夏が、自分とは全く違うお日様みたいな陽桜莉に出会ってどう変化していくのか。瑠夏としてはそこも見どころになると思います。

――陽桜莉と瑠夏は、寮で同じ部屋に住んでいるのですね。

石見 はい。ルームメイトです。陽桜莉が突っ走るのを瑠夏が止めてくれたり、逆に瑠夏を陽桜莉が引っ張って一歩踏み出す勇気になったり、お互いにそういう関係でもあります。

千菅 性格は凸凹ですけど、いいコンビです。自分では気づかなくて、相手からじゃないと見えないよさってありますよね。特に瑠夏は自分のよさがわからないタイプで、それを気づかせてくれるのが陽桜莉なんです。

――瑠夏は転校してくるわけですし、なおさら陽桜莉のような子はありがたいですね。

千菅 そうなんです。転校初日に周りが瑠夏に話しかけに来ても、スッとしちゃって、うまく話せなかったりしますから。

石見 瑠夏ちゃんはテンポ感が特殊で、質問されると間があくんです。いろいろ考えているような間があって、返答もちょっとふわっとしていて。人間関係が不思議な子です。

千菅 演じる時も、自然に言葉をかけすぎると「そんなに(言葉を)かけられないから」ってディレクションをいただくことがありました。うまく話しかけられなかったり、考えすぎてタイミングを見失ってしまう気持ちは私もわかります。

石見 控えめというか自己表現がうまくできないというか。こういう女性いますよね。

高倉 うん。リアルな感じがします。

――その2人に対して、百は少し立場が違うわけですね。


高倉 はい。百は2人より年上で、第1話ではちょっと道でぶつかるぐらいですね。まだ全然関わりはないです。でも、百しか知らないこともあり、今後そのことについて2人が聞いてきたりするので楽しみにしてもらいたいです。

石見 お姉さんみたいな存在です。

――性格的にも姉御肌なのですか?

高倉 そうですね。サバサバした姉御肌な感じです。元ヤンというのも相まって、結構ズバズバ言ったりしますけど、百の中では「これを言ったらさすがに傷つくんじゃないか」とかいろいろ考えたりしながら、2人と接していきます。

――このようなご時世ですので、少人数でアフレコ収録されていると思うのですが、この皆さんでの収録は一緒にできているのですか?

石見 一緒に収録することが多いです。基本的に瑠夏ちゃんと陽桜莉は一緒に収録しています。

千菅 掛け合うキャラクターは、できるだけ同じ時間に収録できるよう配慮していただいているので、ありがたいです。

――これまでの共演経験は?

石見 私、アニメのデビュー作が千菅さんと一緒の作品(2017年放送「月がきれい」)なんです。

千菅 懐かしいね。

石見 この作品で久しぶりにお会いできて嬉しいです。でも、千菅さんも高倉さんもパーソナルな部分はまだそんなに知らないので、皆さんともっとお話ができたらいいなって思います。

高倉 もっと話したいよね。

左から千菅春香さん、石見舞菜香さん、高倉有加さん


学生時代の3人の性格や制服の思い出は?


――皆さんは学生時代どんな感じでしたか? 百のように元ヤンだったらちょっと濁しておきますが。

高倉 大丈夫です。元ヤンではなかったです(笑)。

石見 私は完全に瑠夏ちゃんに近かったです。コミュニケーションが全然取れなくて……。

千菅 え〜、意外。

石見 机の範囲と肘の相性が悪かったみたいで、消しゴムをよく落とす人だったんです(笑)。

千菅 何回も同じぶつかり方しちゃうんだ(笑)。

石見 それで隣の席の子が拾ってくれても、ありがとうの「あ……」まででしか出ないみたいな。

高倉 かわいい!(笑) 拾ってあげたい。

石見 私、今でも結構「あ……」って言っちゃうんです。言葉を出す前に、どう伝わっちゃうかなって考えちゃうのかもしれないです。気にせずガシガシ行ける人を見ると、「いいなぁ。眩しいなぁ」って思ったりします。

――千菅さんや高倉さんはガシガシいけるタイプでしたか?

高倉 私も行けなかったです。高校時代はどちらかというと大人しいタイプでした。瑠夏と陽桜莉を混ぜた感じですかね。瑠夏のように「あ……」ってなるわけじゃないけど、人との距離感を取るのがあまりうまくないというか。ひとりでポツンと座って「誰か来てくれないかな」と思っても、誰も来てくれなくて寂しいとなるタイプだったので、自分から輪の中心の子に構って〜と行っていましたね。

千菅 私は中学までは、どちらかというと陽桜莉のような、学生生活を謳歌しているタイプだったんです。それが高校で突然……。

高倉 なにがあった!?(笑)

千菅 アニメに出会って、それまであまり触れてこなかったこともあって急にハマりすぎてしまって、ひとりでアニメイトに行ったり、数少ないオタク友達とカラオケのフリータイムで延々と歌ったりしていました。ずっと自分の世界に入っていたので、こういう作品の世界では「関与してこないキャラ」でしょうね(笑)。

石見・高倉 あはははは!

――そして、学園といえば制服もポイントだと思いますが、セーラー服の王道と言えるような本作の制服の印象はいかがですか?

千菅 いや〜、かわいい!

石見 爽やかですよね。青春って感じがします。

高倉 リボンがいいよね。私が学生の頃に着ていたセーラー服はネクタイタイプだったので、リボンのセーラー服に憧れます。

石見 私も高校でセーラー服でしたけど、リボンがなくてちょっと寂しいというか、意外と地味な感じでした(笑)。リボンがあったらかわいかったのになぁって。

――自分でリボンをつけるのは校則で禁止されていたのですか?

石見 私の代は校則が厳しくてダメでした。カーディガンも先輩は何色でもよかったのに、私の代に学校指定のものができちゃって。

千菅 私はブレザーだったんですけど、昔から変わらないデザインで。オシャレな感じではなかったです。でも、こういう渋いデザインこそ、若さが引き立つのでは?と思いながら着ていました(笑)。

高倉 すごい。悟りを開いていたんだね(笑)。

千菅 今は、かわいいのを着たかったなって思います。

高倉 その制服が着たいっていう理由で受験したりするからね。

――最後に、作品にちなんだことをお聞きします。本作のキーワードとして「思いの強さ」があります。皆さんが強く思うのはどんなことですか?

石見 「もっと素敵なお芝居ができるようになりたい!」とは常に思っています。憧れの先輩のお芝居を見たりお話を聞いたりするたびに刺激を受けるんです。どうしたらこんなお芝居ができるようになるんだろうって。私、人生で一番長く続いた“好きなこと”がお芝居なんですよ。ダンスとかいろいろやっていたけど、全部続かなくて……。唯一、強い思いを持って続けたれているのがお仕事、お芝居なので、やっぱり強い思いと聞かれたらお芝居です。

千菅 この作品に関して言うなら、「いつかみんなで集まりたい」とすごく思います。完成した映像を見ると、ひとりひとり本当にこだわってキャラクターに向き合っているのを感じて。でも、別々に収録しているから、きちんとお話できていない方もいるんです。いつか一堂に会して作品について語り合い、みんなで思いを共有できる場があったらいいなと思います。

高倉 ほんとそうだよね。私はそうだなぁ……岸田メル先生の動いているところを見たいです。アニメが楽しみで。

――あ! アニメで先生の絵が、ってことですね。てっきり岸田メル先生本人が動いているのを見たいのかと。

千菅 私も思いました(笑)。

高倉 それは別に大丈夫です(笑)。目の前で剣を持っていただかなくても。もししていただけたら、わ〜!ってなっちゃいますけど。それよりも、先生の絵をもっと見たいので(本作の)画集とか出てほしいですね。出たら絶対に買うのになぁ。

――アニメが放送されたら、そういう展開も楽しみにしたいですよね。ありがとうございました!


(取材・文・撮影/千葉研一)

【番組情報】

■TVアニメ「BLUE REFLECTION RAY/澪」

<放送情報>
2021年4月9日より“アニメイズム”枠にて放送開始!
MBS:毎週金曜日 25:55~
TBS:毎週金曜日 25:55~
BS- TBS:毎週金曜日 26:30~(初回放送のみ4月11日(日)27:00~)
AT-X:毎週火曜日 23:00~(4月13日スタート)
 ※リピート放送:毎週(木)11:00/毎週(月)17:00


<配信情報>
dアニメストアにて先行配信:2021年4月9日(金)26:30~
そのほか配信サイトでも続々配信予定!

<スタッフ>
原作:コーエーテクモゲームス『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』
監督:吉田りさこ
シリーズ構成・脚本:和場明子
キャラクター原案:岸田メル
キャラクターデザイン:菊田幸一
音響監督:岩浪美和
音響制作:マジックカプセル
音楽:篠田大介
オープニング主題歌:EXiNA(SACRA MUSIC)
アニメーション制作:J.C.STAFF


<キャスト>

平原陽桜莉:石見舞菜香
羽成瑠夏:千菅春香
田辺 百:高倉有加
白樺 都:大和田仁美
平原美弦:上田麗奈
山田仁菜:玉城仁菜
駒川 詩:田辺留依
水崎紫乃:井澤詩織

<イントロダクション>
これは煌(きら)めく<想い>を繋ぐ物語――

喜び、悲しみ、怒り―。
人の想いは、誰もが持っている、しかし目には見えない力。
その力は時として、世界さえも変えてしまうかもしれない。

常に前向きで、困っている人がいれば放っておけない平原陽桜莉(ひらはらひおり)と、
人と仲良くなろうとしても付き合い方が分からず、不器用な羽成瑠夏(はなりるか)。
対照的ともいえる2人の少女の出会いは、
彼女たち自身を、そして世界をどのように変えていくのか―。

コーエーテクモゲームスのガストブランドより2017年に発売された
『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』を原点に、
新たな「BLUE REFLECTION プロジェクト」として展開されるTVアニメーション。

新たな世界が始まる―。

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