【「ウマ娘」ハルウララで有馬記念制覇できるか!?】春麗伝説~わたしよりつよいウマ娘に会いに行くよ!最終回「ハルウララ長距離因子A! 幻の激走に見た夢」

中里:(LINEぽこん)無理だよーつらいよーこれきついよー。

編集A:……。(※スマホ故障中)

中里:ねむいよー。

ハルウララ(スマホ):トレーナーとの約束、絶対守るよっ! 一緒に1着、たくさんとろうね!

中里:……がんばる……。

エンドレスハルウララのスタートです。

ハルウララで有馬記念を制覇することは果てしなく大変な目標ですが、それ以外に関してはむしろ初心者向けのウマ娘と言えます。序盤はファン人数、中盤以降はハルウララに適性があう短距離~マイルのダート戦に目標が限定されているので、ステータスさえ一定以上ならばそれほど苦戦することはありません。ですから、いかに省エネで勝ち抜きながら、全くベクトルが違う有馬記念に向けた対策を詰めこめるかが勝負になります。

試行錯誤した結果、有馬記念以外の目標レースはすべて逃げ戦略で行くことにしました。基本ステータスの高さとダート性能でひたすらゴリ押しして逃げきり、貯蔵したスキルポイントはなるべく有馬記念直前にまとめて消費するようにします。道中で各スキルの「コツ」や、特殊ステータス「切れ者」などを取得すれば消費ポイントを節約できて、効率よくスキルがとれるからです。

▲育成モードのハルウララは、中盤で一度息切れしかけたように見えてもそこから差し返す粘りがあります。ダート適性の高さと、ラストの直線に多い坂道と相性がいいのかもしれません。

そして周回を繰り返していくうちに、今回のミッションの内容を少し具体化することができました。

「ハルウララで有馬記念に勝つ」とは、「ハルウララを育成し、3年目の有馬記念にたどり着くまでに芝因子C以上(できればB)、長距離因子B以上(できればA)にする」ことです。たぶん。なぜなら、それ以下で何百回走ってもだめだったからです、ははは。

ちなみに、両親ウマ娘が芝7~9、長距離7~9という組み合わせの場合、スタート時点の適性は、

芝:G 長距離:G→芝:D 長距離:D(育成開始時点)

となります。

です。「ウマ娘」では2年目の4月、3年目の4月に因子継承があり、その時に「運がよければ」芝や長距離の適性が伸びます。ゲーム的に適正あり扱いになるのはBあたりから。つまり、芝と長距離両方の適性条件を満たすには、

芝:D→C→B

長距離:D→C→B

と計4回の因子成長を2回の継承で起こす必要があります。かなり厳しい確率です。なお、両親とも長距離(か芝)☆9で揃えて合計☆18個にしても、育成開始ステータスはCにしかなりません。なのでDD配分が現状では最適だと判断しましたが、たとえば両親合計芝6、長距離12のように傾斜をつける芝E、長距離Cスタートも有力なオプションとして残しておきたいところです。

▲☆3ハルウララの基本適性

▲☆9クラスの親ウマの因子パワーでここまで上がりました

▲年1回の因子継承で低確率の長距離または芝の因子をひきあてると…

▲ようやくCに。実戦では適性Bがほしいところです

さて、前回長距離ウマ娘は借りてくると書いていましたが、このチャレンジをなめていました。

一日3回のレンタルではとても追いつかないので、自前の長距離因子ウマ娘を用意しました。因子血統には【芝2・芝3・芝3】のゴールドシップと【長距離3・長距離3・長距離3】のオグリキャップだい。ふたりの相性は○。さらに時々、【芝2・長距離3・芝3】のテイエムオペラオーも試しました。

サポートデッキはSSR[夕焼けはあこがれの色]スペシャルウィークや、やる気アップ・回復などの性能に優れたSR[0500・定刻通り]エイシンフラッシュを軸に構成します。スピード属性4枚前後を基本に、パワー属性の[ロード・オブ・ウォッカ]ウオッカなどを入れて加速力を重視するか。スタミナ属性の[一粒の安らぎ]スーパークリークを入れて金スキル「円弧のマエストロ」を狙うかの2パターンを試していきます。

回復スキルの中で「円弧のマエストロ」を選んだのは、有馬記念がコーナーの多いテクニカルコースだからです。

▲ゴールドシップおかあさん。かなりの芝好き

▲オグリキャップおとうさん。なかなか相性○になりません

▲完凸した優秀なSRは並のSSRをしのぎます。エイシンフラッシュ

▲スーパークリークは「円弧のマエストロ」のためだけに一枚差しの価値あり

開始までにかなりの労力をかけて長距離や芝の因子を固めたウマ娘を用意しましたが、それでようやくスタートラインに立っただけのことでした。ここからまた気が遠くなるほどの周回が待っています。

ただし、最低限の戦う環境を整えたことは無駄ではありませんでした。ハルウララが、有馬記念でそれなりにいい勝負をするようになったのです。

最初に手応えがあった有馬記念チャレンジは、芝D、長距離Cでの挑戦で9着という結果でした。掲示板(5着まで)にはのれませんでしたが、全力で2500メートルを駆け抜けたハルウララは、他の負けたウマ娘たちがうなだれて泣いている中、やりきった表情で歓声に応えていました。

普段のプレイでは勝負にすらならず、ウララがぶっちぎりの最下位で帰ってくるだけだった負けイベントが、正々堂々と能力と作戦の限りを尽くしての敗北に変わったのです。はじめてとった9着と、胸を張って歓声に応えるハルウララの姿にはどんな勝利よりも感情をゆさぶられるものがありました。

編集A:いい話じゃないですか。(スマホ直った)

中里:戦いの日々は無駄ではなかった! ハルウララ先生の次のレースにご期待くださいって締めはどうでしょう。

編集A:ダメですね。

中里:ですよね。

サンプルを増やすために何十回か似たスペックで挑戦しましたが、

芝D長距離C:9着

芝D長距離D伏兵持ち:13着

芝D長距離C:6着

……

芝C長距離B:4着

芝C長距離B:3着

という感じでした。長距離がB以上になると、掲示板の入賞が見えてきます。逆に、芝だけ伸びてもそれほど成績に影響はありませんでした。

芝C~B長距離Bないし、芝D~C長距離Aなら有馬記念制覇が狙えるのではないか? というのが現時点の体感です。芝C長距離Bで迎えた3年目の海合宿で、パワー+80、成功率16%の友情特訓が失敗した時は「うっぐっ……うぐぅ……」みたいな声が出ただよもん。その失敗でテンションが絶好調→通常に落ちた上、結果としてパワーステもSに届きませんでした。その回のハルウララの有馬記念成績は……最高位の3着! あのトレーニングが成功していれば、あるいは、あるいは……うぐぅぅぅぅぅぅ。

編集A:令和にたいやきネタは厳しいかと。

中里:いやいや、令和だからこそ明日リバイバルしても驚きませんよ。

正直心は折れましたが、無限周回は心が折れてからが本番です。やはり有馬記念チャレンジにあたっては、自前のウマ娘同士で(レンタルなしで)親ウマふたりを用意することが大事です。正直一回目の因子継承で芝・長距離因子が全く伸びなかった周回はその時点でリトライも考えたいところですが、一日3回のレンタルに頼っていてはそうそう見切りもつけられません。

そして、育成中の長距離因子・芝因子の成長を祈りながら少なくとも100周回はしたでしょうか。

ここで神が降りてきた……というには大げさですが、育成のピースがバチッとハマる回がありました。毎月のトレーニングがうまくいき、ウララもほとんど体調を崩しません。レースは逃げ作戦もハマって毎回1着行進。こういう時に限って初年度の因子継承は空振りでしたが、ここは丁寧に育成を続けます。芝・長距離因子の成長さえつかめれば有馬記念に十分勝てるペースですし、因子は時々ごそっと固まって入ることもあるので、2年目の因子継承の結果までは見る価値はあります。そして2年目の因子継承では……

▲長距離アップ! D→C

▲長距離アップ! C→B

▲長距離アップ! B→A

▲ごぼう抜きで長距離因子Aまで伸びました

なんとたった一回の因子継承で長距離因子三段階アップです!! これはふるえますよ、正直。寝ないで周回して、一個も上がらないことのほうが多い因子ですから。この時内心祈っていたのは、「今回はあんしん笹針師出てくるな」でした。あんしん笹針師はギャンブル要素が強いイベントで、成功すれば大幅にパワーアップしますが、失敗すれば調子が絶不調に落ちます。この勝負周回の中でそんなギャンブルをしたら、結果が出る前に心臓が潰れてしまいます。

息を止めて育成を続けると、そこからも友情トレーニングの引きがいいです。ハルウララはG1レース・フェブラリーステークスとJBCスプリントまでを無敗で駆け抜けます。そしてトレーナーとの聖夜の語らいを経て、過去最高の万全のコンディションで有馬記念へ。芝D、長距離A、ステータス的には十分勝利が狙えるはずです。

原稿の締切も目の前、これがラストチャンスでしょう。最高位の3着時を上回る仕上がりであり、勝っても負けても、悔いのない育成ができました。

それではいざ、愛バとともに優駿の頂点へ──。

▲長距離因子Aで有馬記念出走です。この時はワクワクしました

▲……? なんか最後方でモブウマ娘にがっちりガードされてます

▲もはや勝負ありとなってから怒涛のスキル発動

▲勝ち負けにも、オチにもならないかなしい結果に

中里:なんで! ここで! モブ子にブロックされて馬群に沈む!!(8着)

編集A:あー…一番残念なパティーン。

中里:なんでや……なんでや……。

完全に今まさに有馬記念制覇? のテンションで編集A氏にLINEで実況してたので、死ぬかと思いました。芝適性が足りないことが多いせいでしょうか、この後も差しでは、一見いい勝負ができそうな仕上がりでも序盤最後方でもたつき、中盤で素晴らしいノビを見せて5着~6着に落ち着くという展開がかなり多いです。かといって有馬記念で逃げを打っても、序盤は本物の逃げウマであるセイウンスカイには届かず、最終コーナーでスペシャルウィークやグラスワンダーといった怪物にぶっちぎられ続ける現実を見せつけられました。

逃げ育成の中で一番いい勝負ができたと感じたのは、芝E、長距離A(EC→EA)を引いた周回です。ステータス的にはやや育成失敗気味で普通に勝負しても勝てないと感じたこともあり、中山レース場◎、伏兵◎、逃げのコツ◎とやたらピーキーなスキル選択をしてみたところ、抜群のスタート。ラスト1000メートルまでセイウンスカイとデッドヒートを繰り広げたこともあり、これはもしかして……? と期待はさせてくれました。

▲効果は未知数なんですが、伏兵○/◎には何か夢を見たくなります

▲スタートは最高。それでも一度もハナを譲ってくれないセイウンスカイ

▲右の一生懸命な子がうちの子です

▲「少し後ろからグラスワンダー」「その外並んでスペシャルウィーク」お わ り

結局、最終期限のゴールデンウィーク前までに有馬記念を制覇できないというふがいない結果に終わりました。あきらめきれずにガチャぶん回してみたりもしたんですが、その後、育成中に因子が全く引けないモードに入ってしまい、完全に手詰まりでした。

しかし期限ぎりぎりまでやれる限りのことをやって結果がでなかったことで、なるほどこれが113戦0勝を全力で駆け抜けたハルウララが見た世界かもしれない、と少しだけ満足できた気がします。

今回で全3回の予定通り、一旦の区切りとなりますが、願わくばいつか再挑戦を。その時は、ハルウララに有馬記念の誰もいないゴールを見せてあげたいと思います。

いつかにつづく?

(文/中里キリ)

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