【インタビュー】亜咲花が2ndアルバム「Pontoon」をリリース。トランプのマークをイメージした新曲を収録!

アニソンシンガーの亜咲花(あさか)が、2ndアルバム「Pontoon」(ポントゥーン)をリリースする。TVアニメ「ゆるキャン△ SEASON2」オープニングテーマ「Seize The Day」などのアニメタイアップ曲に新曲を加えた全13曲と、ボーナストラック1曲を収録したボリューミーな内容。トランプゲームから取ったというアルバムタイトルにちなんで、ハート、ダイヤ、スペード、クラブ、ジョーカーをイメージした楽曲を散りばめた、聴きごたえ十分の1枚となった。
秋には「Pontoon」を引っさげての東名阪ライブツアーも決定。いつも笑顔で、アニソンシーンを走り続ける彼女に話を聞いた!

ダイヤの曲「Make a BIG WAVE!!」は、亜咲花にとって初めての夏曲です


──2ndアルバム「Pontoon」のリリース、おめでとうございます。アルバムタイトルは、同名のトランプゲームから取ったそうですね。

亜咲花 ミニアルバム「19BOX」、1stアルバム「HEART TOUCH」と、アルバムタイトルを自分の年齢に絡めたものにしてきたので、21に合う言葉はないかな? と探して見つけたのが、カードの総和を21に近づける「ブラックジャック」というトランプゲームでした。でも「ブラックジャック」だと言葉の響きが大人過ぎたので、もう少しふわっとしたやわらかい言葉にしたいなと思って。そうしたら、「ポントゥーン」という「ブラックジャック」の親戚みたいなゲームがあるとわかったんです。

──「ブラックジャック」に比べて、綴りも読みもかわいらしい言葉ですよね。

亜咲花 しかもあまり聞き慣れない言葉なので、印象に残るんじゃないかなと思います。今回はさらに、アルバムタイトルから発想して、トランプのマークにちなんだ新曲を作っていったんです。ハートなら恋愛ソング、クラブ(クローバー)なら四葉のクローバーをイメージして心が温まるピースフルな曲と、それぞれのマークからイメージして「こういう曲が良いかな?」と作っていきました。最初からコンセプトが明確にある新曲を作るというのは、今までのアルバムとは違った作り方になりました。

──そこも面白いなと思いました。「ネバーギブアップッ!」がハート、「Make a BIG WAVE!!」がダイヤ、「Peace Will Shine」がクラブ、「Guilty JUDGEMENT」がジョーカーをイメージした書き下ろし新曲。そしてPS4ゲーム『閃乱忍忍忍者大戦ネプテューヌ -少女達の響艶-』オープニングテーマとして制作した「歌え踊れ、乙女は強し。」をスペードに見立てて、全種類が揃いました。

亜咲花 スペードは形が剣先のように見えるので、戦いがテーマの曲が合うなと思ったんです。それで女の子たちが忍者バトルを繰り広げるPS4ゲーム「閃乱忍忍忍者大戦ネプテューヌ -少女達の響艶-」のオープニングテーマ「歌え踊れ、乙女は強し。」を、スペードの曲にしました。

──アルバムはダイヤをイメージした「Make a BIG WAVE!!」からスタートします。作詞が亜咲花さん、作曲・編曲はFLOWのTAKEさんという注目のタッグで、アルバムのリード曲になっている曲ですね。

亜咲花 タイトル通りの夏曲で、亜咲花にとって初めての季節をテーマにした曲です。めちゃめちゃ気分が上がる曲で、ライブでの盛り上がりは間違いないなと、レコーディングを終えた瞬間に思いました。

──ビーチが思い浮かぶ王道の夏曲ですよね。どのようなイメージで作詞したのでしょうか?

亜咲花 テーマは等身大の私の夏です(笑)。お友だちと海で遊んでバーベキューして、夜は花火をしてという、絵に描いたような20代前半の夏の過ごし方を想像して書いていきました。「超Highになっちゃって!」とか「バカ騒ぎ上等だってば」とか、強めのワードが自分には似合うなと思って、めいっぱい遊んでいる様子を包み隠さず出していきました(笑)。

──お酒を飲みながら、みんなで朝までトークするみたいな歌詞もあって、大人だなあと思いました(笑)。

亜咲花 大人なのかなぁ(笑)。むしろ今じゃないとできないような、元気いっぱいの夏の過ごし方のように思います。仕事も勉強も恋愛も全部忘れて、気心の知れた友だちととにかく楽しく遊ぼうと。

──面白かったのは、途中でレゲエのリズムが取り入れられていることです。

亜咲花 レゲエの落ちサビ、かっこいいですよね。ここはボーカルも加工されていて、ラジオから流れる歌を聴いているような感じになっているんです。

──あえてローファイなサウンド感になっていて、のんびりとした夏のバカンスを連想させるんですよね。すごくいい効果を生んでいると思いました。

亜咲花 レゲエのパートの歌詞は、TAKEさんから「ライブに来てくれたお客さんを意識した歌詞を書いてほしい」というオーダーをいただいて。そういう意味では、私からファンのみんなへの思いがストレートに出たパートでもあります。

──「今ここにいるキミへ 『共に過ごしたこの時間(とき)は忘れない』」というあたりですね。

亜咲花 はい。『』を付けることで、私からみんなに直接語りかけている言葉なんだよということを強調しました。

──TAKEさんとは、ほかにどんなやり取りがあったんですか?

亜咲花 レコーディングのディレクションもTAKEさんにしていただきました。録るにあたって、「21歳のかわいらしい女の子の一面を、歌でも出してほしい」というオーダーをいただいたんですが、私は今まで一度も「かわいい」を歌で表現したことがなかったので、どこまで振り切っていいのかわからなくて、苦戦しました(笑)。

──ああ、すごくわかります(笑)。亜咲花さんの歌はかっこよさが先に来ますから。

亜咲花 なんとか歌い切って録音をチェックしたら、かわいすぎると思って。実は一番かわいく録れたテイクは封印してしまったんです(笑)。21歳の素の私とアーティストとしての亜咲花のバランスを考えながら、何度もテイクを重ねて完成まで持っていきました。

──今のお話を聞いたら、封印してしまった一番かわいいバージョンも聴いてみたくなりました。

亜咲花 その気持ち、わかります!(笑) TAKEさんともお話ししたんですけど、最初から最後までかわいいを貫き通すキュート・バージョンがあってもよかったのかなと。ファンクラブやライブ会場限定のシングルにしてみたら面白いんじゃないかなと盛り上がりました。

──この曲にはミュージックビデオ(MV)があって、同世代の友だちとビーチで遊んだりバーベキューしたりする、こちらも夏全開の内容でした。

亜咲花 「Make a BIG WAVE!!」はダイヤをイメージした友情ソングなので、MVの監督さんにも「恋愛はなしで、本当にただ友だち同士で夏を楽しんでいる感じにし たいです」とお伝えしました。私は中学高校と男女関係なくみんなと仲よくしていたので、このMVの雰囲気は、本当に等身大の亜咲花だと思います。


──演奏シーンでは一気にかっこよくなって、惹きつけられました。

亜咲花 バンドシーンはドローンを使って撮影していただきました。空からのカメラワークによって壮大さが出て、大好きな映像になりました。

──MV撮影で、ほかにも印象に残っていることはありますか?

亜咲花 ビーチでの撮影は風が強くて、髪の毛の乱れをいちいち気にしていたら進まないので、「もう、いいや、全部映像に残しちゃえ!」と途中から映像確認するのをやめたんです(笑)。だからシーンによっては、めちゃめちゃはしゃいでいる姿が映っていて、今回のMVの笑顔は完全にオフの笑顔ですね(笑)。いっぽう、歌唱シーンも夏の日差しの中、思いっきり歌うことができて、2021年夏の亜咲花のすべてが詰まったMVになりました。

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