TVアニメ『新幹線変形ロボ シンカリオンZ』に「500 TYPE EVA」が登場! 碇シンジ役・緒方恵美、9/17放送「シンカリオンZ×エヴァコラボ」回を語る!
好評放送中のTVアニメ『新幹線変形ロボ シンカリオンZ』(以下、『シンカリオンZ』)。先日はハローキティとのコラボも話題となった本作だが、9月17日放送の第21話では『エヴァンゲリオン』シリーズとのコラボが再び実現する。
『シンカリオン』シリーズと『エヴァンゲリオン』シリーズとのコラボは、前作TVアニメ『新幹線変形ロボ シンカリオン』、劇場版『新幹線変形ロボ シンカリオン 神速のALFA-X』に続き3度目。今作でもいつか出るのではと期待していた人もいるのではないだろうか。
今回登場するのは、デザインもさらに進化した、その名も「シンカリオンZ 500 TYPE EVA」。さらに、名鉄「2000系ミュースカイ エヴァンゲリオン特別仕様」(現在は運行終了)が武装強化車両「ザイライナー」として登場し、Z合体することで「シンカリオンZ 500 ミュースカイ TYPE EVA」になる。Z合体で進化した武器「ミュースカイプログレッシブシンゴウトウ」に加え、「ブンキヌスの槍」も装備するとのことで、どんな勇姿を見せてくれるのか注目だ。
そこで今回のコラボや今までのコラボについて、『エヴァンゲリオン』シリーズで碇シンジを演じている緒方恵美さんにお話をうかがった。
最初は、我々のような作品が入って大丈夫なのかなと思いました(笑)
――前作『シンカリオン』、劇場版に続いて3度目のコラボとなります。今回のコラボを聞いた時の、率直な感想を教えて下さい。
緒方 「新幹線 500 TYPE EVA」(2015年11月7日〜2018年5月13日運行)が運行終了してからだいぶ経っているのにいいんだろうか? と思いました。
――では、最初のコラボの時はいかがでしたか?
緒方 話をうかがった時は、マジかと思いました。子供向けの番組に、我らのようなちょっとシビアな作品が入って大丈夫なのかと(笑)。庵野(秀明)総監督の他作品ですが、新幹線がそのままゴジラに突っ込んでいくような世界線になってしまう未来があるんじゃないか……というのは、もちろん冗談ですけど。割と平和な世界線だったのでよかったです。
――「新幹線 500 TYPE EVA」が運行された時は、とても話題になりましたよね。
緒方 新幹線がエヴァンゲリオンのカラーリングで塗られているのはすごいな、乗りたいなと思いましたが、山陽新幹線だったので乗る機会はないだろうなと思っていたんです。
――その後、実際に乗ることはできましたか?
緒方 はい。Abemaさんで当時生放送の番組を持っておりまして、番組の企画で乗ったことが1度ありました。乗ったのは福岡から広島までですね。(人気があったため)そこまでしかチケットが取れないと言われて、広島からは普通の新幹線に乗って東京に帰ってきました。
――車内の様子などは覚えていますか?
緒方 少し前のことなのでぼんやりとした記憶ですけど、石田彰君(渚カヲル役)の声が聞こえたのは覚えています(笑)。
――そして、今回は『シン・エヴァンゲリオン劇場版』完結後のコラボとなります。
緒方 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の最後の舞台挨拶が終わって、皆さんと「お疲れ様でした」「次に会うのはすごい先かもしれないけど、またはるか遠い未来で!」みたいなことを話したら、今回のコラボに出演される方のマネージャーさんから「すみません、(収録は)明日です」と言われて(笑)。「遠い未来じゃないんですね」となりました。
碇シンジが『エヴァンゲリオン』では絶対に言わなかったこととは?
――『シンカリオンZ』の世界で碇シンジを演じるのは、どのような感覚なのでしょうか?
緒方 少なくとも『エヴァンゲリオン』とは別物、別の世界観だと思っているので、同じ人物を演じている感覚はあまりなく、違うキャラクターという感じで演じています。パラレルワールドといいますか。同じシンジとはとらえていないです。
――収録でなにかディレクションなどはありましたか?
緒方 今回ではなく最初のコラボの時なのですが、『エヴァンゲリオン』の時よりはもっとお兄さんの感じで、と言われたのを覚えています。
――そのほか、違いを感じたことがあればお聞かせください。
緒方 大きく違うのは、技名を叫ぶことですね。『エヴァンゲリオン』本編では技の名前を叫んだり絶対にしない人なので、おそらく一度も技の名前を叫んでいないと思います。
――普段は叫ばないものを叫ぶことに、気恥ずかしさもあったのでしょうか?
緒方 声優なので技の名前を言うこと自体に関して抵抗はないんですけど、シンジとしてはどうやって言えばいいんだ? と最初に演じた時には思いましたね(笑)。
――そのような難しさもあったのですね。
緒方 キャラクターの演技をするというのは、そのキャラクターの周りの環境のこと、たとえば14歳だった時にこういう人に囲まれて、こういう状況が整っていて、こういう風になったらどう思うか――そういうところから作っていくんです。
技を言えるということは、育ってきた環境が『エヴァンゲリオン』とは違うわけなので、どういう環境で育ってきたら言えるのか?というところまで想像しながらやる。でも、情報量が少ないので、技を叫ぶキャラクターにするために少し無理やり変更した部分もあります。
――そうだったのですね。では、『エヴァンゲリオン』ファンに向けての見どころは、どういうところでしょうか?
緒方 今回一番しゃべっているのはシンジではないです。なので、その人の活躍というか、この人がこんなに多くしゃべっている!?というところをご期待ください(笑)。あと、『エヴァンゲリオン』に登場する「ロンギヌスの槍」が「ブンキヌスの槍」という名前になっているんです。同じものなのか、ギャグなのか、笑いながら言えばいいのかいろいろ考えました。これを言うのはちょっと恥ずかしかったです(笑)。
――最後に、楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
緒方 作品がひと区切りついた中でも、こういう風にお声がけいただけるのは本当にすごいことだなと思いますし、ありがたいことだなと思います。先日、舞台挨拶で庵野さんが「ロボットアニメというくくりの中で」と言われて、今まで『エヴァンゲリオン』のことをロボットアニメだと思わずにやってきたので驚いたんですよ。でも、(『シンカリオンZ』の世界では)ロボットらしい見た目になって、楽しんでもらえる状況なのも面白いなと思っています。
今回は(Z合体という)新たな変形もありますので、『エヴァンゲリオン』ファンの皆さんにはそこも期待してほしいですし、『シンカリオンZ』ファンの皆さんにはちょっと変わったお兄さんと変わったシンカリオンZがまた登場するのを楽しんでいただけたら嬉しいです。
(取材・文・写真/千葉研一)
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