【編集部レビュー】「ネプテューヌ」と「閃乱カグラ」がコラボを実現! 「閃乱忍忍忍者大戦ネプテューヌ -少女達の響艶-」は、和製コンシューマゲームのおいしいところが詰まった傑作だ!

今年も東京ゲームショウがオンラインで無事開催され、がぜん盛り上がりを見せるゲーム業界だが、ここにさっそうと登場した新作ゲーム。それが「閃乱忍忍忍者大戦ネプテューヌ -少女達の響艶-」だ!

本作は、2021年9月16日にコンパイルハートより発売されたアクションRPGで、タイトルからお察しの通り「ネプテューヌ」シリーズと「閃乱カグラ」シリーズという、日本を代表する美少女大活躍コンシューマゲーム人気2タイトルのコラボレーション作品。人気キャラクターたちが縦横無尽に活躍するアクションゲームとなっている。

日本、いや世界のゲームファンが注目する話題の新作ゲームを、アキバ総研編集部がレビューしてみたぞ!

まず「ネプテューヌ」シリーズと「閃乱カグラ」シリーズをご存じない読者の方に、ゲームの概要を説明しよう。

コンパイルハートから発売されている「ネプテューヌ」シリーズは、家庭用ゲーム業界をモチーフにした架空のハードを萌えキャラに擬人化したキャラクターたちが登場することで、たびたび話題になっている。ネット上のスラングなネタもガンガン取り入れており、ゲーム業界を知っていれば知っているほどニヤリとすることができるのだ。

ゲームジャンルもRPGからアクション、シミュレーションなどタイトルごとに千変万化の、フットワークの軽いシリーズである。

いっぽう、マーベラスから発売されている「閃乱カグラ」シリーズは、豊かなお胸を持った、忍として生きる少女たちが、悪と戦うアクションゲーム。「爆乳ハイパーバトル」作品のひとつだ。

こちらも「ネプテューヌ」シリーズに負けず劣らず、数多くの続編、スピンオフ作品が存在しているほか、スマホゲーム、アニメ、コミカライズなど、幅広くメディアミックス展開中。さまざまな形で、人気キャラクターたちの活躍が描かれている。

そんな日本を代表する美少女キャラクターゲームタイトル同士が、まさかのコラボレーションを実現!

古来より、「マジンガーZ対デビルマン」「ハットリくん×パーマン」「CAPCOM VS. SNK」などなど、異なる作品のコラボレーションは、ファンにとっては願ってやまないお祭り企画! 現在の美少女キャラクターゲームの双璧をなす「ネプテューヌ」と「カグラ」がコラボするのは必然なのだ!

というわけで、さっそく本ゲームをインストール! プレイ開始だ。

ゲーム業界、いや幻影夢忍界が大ピンチだ!

舞台となるのは、あらゆる忍者が集い、戦いに明け暮れていた「幻影夢忍界(げいむにんかい)」。そこでは命令術式(コマンドじゅつしき)による忍術を極めた「魂波流(こんぱりゅう)」と、反射術式(アクションじゅつしき)による忍術を極めた「刃仁破流(はにぱりゅう)」が、日夜激突を繰り返していた。

物語は、魂波流の忍者・パープルハートこと、ネプテューヌら「ネプテューヌ」シリーズのキャラと、刃仁破流の忍・飛鳥ら「閃乱カグラ」シリーズのキャラの激しいバトルで幕を開ける。バトル、とはいっても、どこか仲良しグループがスポーツを楽しんでいるような、ほのぼの&朗らかなムードが漂っている。「仲良くケンカしな」的なノリが、いかにも日本のキャラクターものゲームらしい。

そんな幻影夢忍界に、突如、射撃術式(シュートじゅつしき)を操る謎の機械忍者軍団「スチーム・レギオン」が襲来。そして、その頭目、ヨウ=ゲイマは、世界最強の流派を決める「超NINJA大戦」の開戦を宣言する。

このスチーム・レギオン、ことあるごとに「幻影夢忍界」の人材を引き抜こうとしたり、所属する国からの転職をキャラクターに勧めてきたりするのである。圧倒的な戦力と積極的な宣伝活動でもって、幻影夢忍界の戦力を削ごうとする。

やがて物語は、武威ノ国(ぶいのくに)の「覇亜茶流(ばあちゃりゅう)」忍者・ユウキらを交えて、戦いも激しさを増していく。

ここまで読んでいただければわかるように、ちらほらと現在の国内コンシューマゲームシーンを下敷きにしたストーリーが展開する。海外製シューティングゲーム、およびSTEAMの攻勢の前に日本のコンシューマ市場大ピンチ! そしてVRゲームの帰趨はいかに!?という状況を、うまくネタ化し、かつストーリーに組み込んでいるのだ。

ゲーム事情に詳しいゲームファンは、思わずニヤニヤしてしまいそうだが、ディープなゲーム業界ネタは基本設定に投影されている程度で、いざストーリーが動き出せば、むしろキャラクターたちが紡ぐ愉快なドラマがノンストップで展開する。

ゲームメーカーをもじった名前のキャラクターを深読みして楽しむもよし、ただただキャラクターたちのやりとりに身をゆだねるもよし、である。

さらに!

本作では、アクワイアの忍者ステルスゲーム「忍道 戒」および「忍道」シリーズにおける主人公のひとり・鴉のゴウが、なんと女体化して参戦!

もともとは眼光鋭い男性忍者のゴウだが、本作ではミステリアスな黒髪美少女として登場するのである。もちろんプレイアブルキャラクターとしての参戦なので、ゴウを使ってバトルすることも可能。

もはや何でもありだが、このカオスさこそが「ネプテューヌ」シリーズなのだ。

多彩なシステムを駆使してアクションパートを制せよ!

ゲームは、キャラクターの会話でストーリーが展開するストーリーパートと、キャラクターを操作してステージを攻略していくアクションパートを繰り返すことで進行していく。

ここからはアクションパートをご紹介しよう。

このパートは、TPS視点のアクションゲームが展開。マップに点在するアイテムを回収しつつ、ブロックごとに出現する敵を撃破。最後に待ち構えるボスを倒すことでクリア、という具合にハクスラ要素が強めである。

出陣前にリーダーとパートナーの2人を選択。フィールド上でキャラクターを切り替えつつステージを攻略していく。

まず覚えておきたいシステムが「忍術スキル」と「忍術トリガー」だ。気力ゲージを消費して発動する忍術スキルは、さまざまな範囲の攻撃を行うほか、攻撃力や防御力にボーナスが追加されるなど、バトルを有利にすることが可能になる。さらに連続してスキルを発動すると、チェーン効果である忍術トリガーが発生。スキルの効果が倍増するということで、積極的に狙っていきたいところだ。

もうひとつ、バトルを有利にする要素が覚醒モードの「風林火山ドライヴ」だ。

発動すると「風、林、火、山」の4つの戦型に対応した効果が得られる。「火」だと防御力と引き換えに攻撃力が大きく上昇、「林」だと状態異常耐性がつくほか、毎秒HPが回復する、といった具合に、プレイヤーキャラが大幅にパワーアップ。見た目が変化するのも、フォームチェンジ感があって燃える!

なお、使用には回数制限があるので、ここぞという時に発動するようにしよう!

そのほか、攻撃をすると溜まっていくEXゲージがMAXになると、必殺技「忍エクストリーム」を発動可能。超カッコいいカットイン演出が入るので、これでフィニッシュを決めたりすると気持ちいい~!

一見、美少女キャラクターを使ったお手軽アクションゲームのように思えるかもしれないが、その実、かなり歯ごたえがある。

開発は、「ネプテューヌ」シリーズや「閃乱カグラ」シリーズを手がけるタムソフトが担当。アクションゲーム作りに定評のあるスタジオだけに、やりごたえ満点だ!

こだわりのキャラ育成

アクションパートに入る前にも、プレイヤーはいろいろとやることがある。



まずは「忍拠点」で、装備やさまざまな効果を得られる「霊珠」をセットし、次のダンジョンに向けて準備したり、露店通りを巡って、新たな装備品やアイテムを購入したりしよう。

クモツ神社では各地から寄せられたさまざまな依頼を受注することが可能。アイテム収集、妖怪討伐などのクエストを攻略することで、報酬がもらえるぞ。

「忍ピク」を覗くと、各地にいるキャラクターのつぶやきを聞くことができる。

ネタ要素満載のつぶやきだけでなく、アイテムを提供してくれることもある。読んで楽しく、お得なアイテムももらえる忍ピクは、積極的に覗いていこう。

総評

個性あふれる美少女キャラクターたちが、ノリのいい会話を繰り広げるイベントシーンの面白さ、小気味いい操作感覚のアクションモード、こだわりの育成要素といった、和製コンシューマゲームの魅力が、ギュギュっと詰まった本作。

ネット上のゲーム業界ネタもふんだんに取り込んだストーリーや会話は、好きな人にとってはたまらない部分だろう。

ストーリー部分もさることながら、アクションパートの難易度もやや控えめなので、全体的にあまり肩ひじを張ることなく楽しめるのもポイントだ。誰もが何回か遊ぶだけで勘どころはすぐにつかめるはず。単純なスマホゲームはもう飽きた。かと言って難易度の高いPCゲームはちょっと……という方には、ちょうどいい塩梅と言えるかもしれない。きっと「やっぱりコンシューマゲームって楽しい!」と思わせてくれるはず。

「ネプテューヌ」シリーズのファンも、「閃乱カグラ」シリーズのファンも、そして気軽に楽しめるアクションゲームを求めている方にもおすすめの1本だ!

【ゲーム情報】

■閃乱忍忍忍者大戦ネプテューヌ -少女達の響艶-

読み:センランニンニンニンジャタイセンネプテューヌ ショウジョタチノキョウエン

対応プラットフォーム:PS4

発売日:2021年9月16日(木)

価格:通常版・DL版 8,360円(税込)、ねぷねぷシノビ萌絵箱 11,660円(税込)

ジャンル:ねぷねぷ忍者大戦ARPG

プレイ人数:1人

メーカー:コンパイルハート

開発:タムソフト

<イントロダクション>

―あらゆる忍者が集う「幻影夢忍界(げいむにんかい)」―

各国大名の国取り争いが激化する中、忍者の二大流派「魂波流(こんぱりゅう)」と「刃仁破流(はにぱりゅう)」を擁する二大国が火花を散らしていた。

そこへ突如謎の機械忍者軍団が襲来し、宣言する。

世界最強の流派を決める“超NINJA大戦”の開戦を!

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