【インタビュー】これからは思う存分、盛り上がっていきたい! 内田真礼が解放感に満ちた3rdアルバム「HIKARI」をリリース!
2ndアルバム「Magic Hour」以来3年半ぶりとなる内田真礼のフルアルバムが完成した! この数年間、世界を覆った閉塞的な雰囲気を吹き飛ばし、光が差す場所に行って思う存分、音楽を楽しみたい。そんな思いから生まれた新曲を中心に、既発のシングル曲を含む全15曲を収録。トータル1時間6分というボリューム感たっぷりの作品となった。
アルバムのリリースを受けてのライブツアーを、2022年に開催することも決定。希望にあふれた彼女の音楽は、多くのリスナーの心を前向きにしてくれるはずだ!
前のアルバムからの3年半で、私自身も周りの環境もすごく変わったなって思います
──2ndアルバム「Magic Hour」のリリースは2018年4月25日なので、約3年半ぶりのニューアルバムということになりますね。
内田 3年半、長かったような、あっという間だったような不思議な感じなんですけど、私自身、だいぶ変わったと思いますね。それが今回のアルバムにもあらわれていると思います。私は身近なスタッフさんをはじめ、お仕事で知り合った方々に対して、一度つないだ手は絶対に離したくないと考えるタイプだったんですけど、そういう考え方からひとつ脱皮して、気持ちが楽になったように思うんです。今回のアルバムには、まだ楽になれていなかった時期から今に至る楽曲が入っているから、考え方の変遷が見えるんですよね。自分で聴いていて、そこがすごく面白くて。
──アルバム中、もっとも古い曲は「youthful beautiful」(2018年10月17日リリースの8thシングル表題曲)になりますね。
内田 「SSSS.GRIDMAN」の放送って、3年も前だったんだって、びっくりしますよね。「youthful beautiful」を作っていたころは、今の自分から変わりたいって思っていて。自分を彩っているものをいったん全部置いて、白いTシャツとジーンズで、持っているのは女性らしさだけということでヒールを履いて、ミュージックビデオ(MV)を撮ったんです。でもそこからまた、時とともにいろいろなものを背負っていくんですよね。出会いと別れをいろいろと経験して、自分が持っているものを取捨選択もして。私たちの仕事は転勤みたいなことはありませんけれど、環境は日々変化していきますし、変わっていく周りについていけなくて悩んだこともあったりして。でも、そんな苦しさから、だんだん解放されていったのが、この3年半だったと思います。
──アルバムには「youthful beautiful」から「ストロボメモリー」(12th/2021年5月12日リリース)まで5曲のシングル表題曲と、「Flag Ship」(9thカップリング)、「Love for All Stars」(10thカップリング)が収録されています。全15曲のうち7曲が既発曲ということになります。
内田 3年半の間にたくさんシングルをリリースさせていただいたなぁって思います。シングルは1枚1枚着実に、そのときの私にとって必要な音楽を作ってきたという感覚があります。
──新曲は8曲。どんな曲が集まったと思っていますか?
内田 明確なコンセプトがあって決めていった曲や、クリエイターさんとの新たな出会いをもたらせてくれた曲など、バリエーション豊かな8曲になりました。なかでも大きな意味を持つのは、「原点回帰」をテーマにした曲があったということですね。内田真礼らしさが溢れた曲に再会できたという思いがありました。
──2曲目に収録されている「Never ending symphony」が原点回帰の曲ですね。1stシングル「創傷イノセンス」を作曲・編曲したR・O・Nさんが作詞・作曲・編曲を担当しています。
内田 それから14曲目の「YA-YA-YAN Happy Climax!」も原点回帰の曲と言っていいと思います。こちらは作詞・作曲がQ-MHzさん、編曲がQ-MHzさんとやしきんさんという制作陣なんですが、2ndシングル「ギミー!レボリューション」を作曲してくださった田淵智也さんが主導されて、「ギミー!レボリューション」のバージョン2みたいな曲に仕上げてくださいました。どちらも、最初の2枚のシングルの世界観を再構築した曲ということで、レコーディングにも気合いが入りました。
──なぜ原点回帰をしてみようと思われたんですか?
内田 2月に「リスアニ!LIVE 2021」に出演させていただいたことが、ひとつのきっかけになりました。私はやっぱりライブでお客さんが盛り上がる瞬間が大好きで、めちゃくちゃハッピーで楽しい空間を作りたいんだと、改めて思ったんです。それを体現させてくれる曲ということで、原点回帰になっていったんですよね。でも、「YA-YA-YAN Happy Climax!」は最初にプロデューサーの冨田(明宏)さんから聴かせていただいたとき、楽曲のテンションが高すぎで「ちょっと今の気分には合わないかなー」と思って(笑)。
──タイトル通り、イケイケな曲ですからね(笑)。
内田 「ハートビートシティ」とか最近のシングルは落ち着いた雰囲気の曲が多かったですし、歌詞も今の世の中を見つめたものになっていたから、そこからのこの爆上げのテンションはどうなんだろうと。今は入れてよかったと思っていますし、この曲を早くライブで披露したいと思っています。
──「Never ending symphony」はエモーショナルなロックナンバーです。
内田 部分的に入ってくる英語詞も効いていて、かっこいいですよね。歌詞は、アーティストデビューしたころの瞬間を振り返りながら、あのころの気持ちを、今も忘れていないよという思いをしっかり伝えてくれるものになっています。それを今の私が歌う姿を見ていただければ、あのころの姿がフラッシュバックすると思うし、そこから成長した今の私を感じていただけると思います。
──歌詞でいうと「裸足だったあの時を 愛しく思う 忘れないでいるよ」というあたりに、今おっしゃったことが凝縮されているように思います。
内田 あのころの自分の表現力を思い返すと、この曲を歌うことは果たしてできたのかなと思うんですよね。「創傷イノセンス」を1曲歌うだけで、息がハァハァしていた私でしたから(笑)。攻め続けて活動してきた結果、今があるので、すべてはつながっているんだなって思います。MVで着ている黒のゴシック調のワンピースも、「創傷イノセンス」に寄せていて、最初はちょっと派手かなって思ってしまったんですけど、白の衣装で真っ赤な旗を振るカラーガードのみなさんに囲まれると、コントラストが際立ってよかったです。
──「Never ending symphony」は「創傷イノセンス」と同じスタジオでレコーディングしたそうですね。
内田 そうなんです。「創傷イノセンス」をそのスタジオで録ったときは、本当に苦戦した記憶があるので、ここでも自分の成長を感じました。このスタジオは壁が赤かったりして、ロックっぽい内装なんです。それで気持ちが入りました。「Never ending symphony」はキーが高くて難しいので、「下げる?」ってスタッフさんが心配してくれたんですけど、曲の勢いを落としたくなくて原キーのまま歌っていきました。
──赤に囲まれると、人って自然に気持ちが高まるそうですよ。
内田 わかります、燃えますよね(笑)。私はライブのときは必ず、ネイルを赤にするんです。そうするとエネルギーがもらえる気がして。
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