「ふしぎの海のナディア」で大活躍の2大マシンがセットで登場! 「ν-ノーチラス号withノーチラス号 DXセット」を作ってみた!【泰勇気の週末プラモ 第39回】

社会人ともなると忙しい毎日の中で積みプラが増えてしまいがち……。そんなあなたに代わって、ロボット&プラモデル大好き声優の泰勇気がプラモデル製作に挑戦するのが、この連載!

コンセプトは「忙しい社会人でも、週末の休みを使えばここまでできちゃうよ」。ルールは素組みで、1~2日の制作期間の2点のみ! この連載を読めば、きっとあなたの作ってみたいプラモデルと出会えるはずだ。

というわけで、「声優・泰勇気の週末プラモ!」。第39回スタート!

第39回 「ν-ノーチラス号withノーチラス号 DXセット」

今回は2020年に30周年を迎えたTVアニメ「ふしぎの海のナディア」に登場した2隻のメカがセットになったこちらのプラモデルをご紹介!

コトブキヤさんの「ν-ノーチラス号withノーチラス号 DXセット」です!

パッケージには海を往く万能潜水艦ノーチラス号と、巨体が空へと向かうν-ノーチラス号の姿が描かれております。

ν-ノーチラス号は過去に発売されたものから一部成型色を見直し、より劇中のイメージで組み立てられるようにリニューアルされました。こちらはそこに新作のキット「ノーチラス号」がセットになった豪華なキットということになります。

パッケージ側面にはセット内容の説明が書いてあります。どれだけ豪華なキットなのかをご確認ください!

ランナーは意外にも少なめな印象。いかに作りやすさにこだわったキットなのかが伺えます。画像右下のひとまとまりになっているランナーが、丸々ノーチラス号のパーツとなります。

■ν-ノーチラス号

本体を組み立てる前に、ディスプレイスタンドから見てみましょう。

取り扱い説明書のほかに、ご覧のような模様の印刷された厚紙が付属。

こちらはカッターなどでていねいに切り取って組み立てることにより……

ノーチラス号およびν-ノーチラス号の船長(艦長ではない)の持つ、大きなブルーウォーターを模したディスプレイスタンドが完成。

こちらのスタンドに、完成したν-ノーチラス号を接続したのが……

こちら! 大きい!! 大迫力!! 最高のSFメカです!! パーツが多すぎないということもあり、ギミック部分の組み立てには十分に注意を払いましたが、それでもおよそ1時間程度でここまで完成。パーツ分割による色分けもなかなかのものです。

後方には5発のエンジンノズル。小さな羽根パーツを折らないように注意しましょう。

下から見上げる角度だと、この艦の巨大感を味わうことができて最高です。

この角度で逆光にして見ると、劇中の発進シーンを再現したシルエットが楽しめそうですね。

艦前方のインテーク部分には、ファンのディテールが刻まれています。艦橋がかすんで見えているのが、また巨大感を感じる写真になりました。

艦橋前の砲塔は、回転と砲身の上下動が可能。

さらには収納状態と差し替えることができます。木甲板っぽい部分も、パーツ分けによる色分けです。

艦橋の窓のような部分は塗装済みパーツ。いくら大きめなキットとはいえ細かい部分なので、助かります。

艦橋後ろもパーツ分割による色分け。アンテナの類は、洋服の袖に引っかけたりしないようにご注意ください。

艦底部、後方からのアングル。

真後ろから見ると、意外なことに驚くほどスマート!

センターにあるノズルはつまみになっており、主翼展開状態から反時計回りに回転させると……

なんと! 主翼と垂直尾翼が連動して収納されます!! 組み立てキットでこんなギミックを組み込むなんて、いや組み込んでくださるなんて! 心から感動しました!

いま一度申し上げますが、ギミック部分の組み立ての際はしっかり説明書を読みながら臨みましょう。

大気圏突破時、レッドノアへの突撃時に見せた形態ですね。めちゃくちゃシャープな印象です。

■ノーチラス号

続きましては今回新規にキット化されました「万能潜水艦ノーチラス号」です。

劇中でもたくましい印象だった船体のラインが、しっかりと再現されています。

各部のパーツ分割による配色再現も、このサイズとしてはがんばっています。

このノーチラス号、どのくらいの大きさなのかといいますと……

手の平に乗せるとこんな感じ! いかに細かいディテールかがおわかりいただけるでしょう。

船体底面もしっかり再現。中央には潜水球の一部も見えますね。

その潜水球の後方にあるハッチを取り外すと、スタンドへ取り付けるための穴が現れます。

スタンドを使えばアニメのOPで描かれた、海中を進むノーチラス号を再現することもできます。

船長室、後部格納庫の形状もバッチリ!

戦闘ブロック後方のスクリューも、しっかりディテールが刻まれております。

甲板には飛行爆雷のハッチなどのモールドも。

パーツの差し替えで飛行爆雷のハッチは開いた状態を再現することもできます。
印象的な兵装のひとつでしたし、ノーチラス号の最後の戦いで放った最後の攻撃でもありますから、これは嬉しいですね。

ディスプレイスタンドは、2隻を同時に展示させることができるタイプも付属。

劇中では決して見られない並びですが、ここは新旧ノーチラス号の姿を見ながら、在りし日々の冒険をしのびつつ涙しようじゃありませんか。

こうして見るとやはりν-ノーチラス号、でかいっすね!

真横から見ても艦船モデルの展示って感じがして、オシャレな気がします。

ディスプレイスタンドはある程度可動するので、進行方向を少しずらして、空をゆくν-ノーチラス号と海をゆくノーチラス号といった見せ方もできます。

限度はありますが、意外と保持力は高いので大きく艦体を傾けることもできます。

レッドノアのビーム攻撃を掻い潜りながら旋回するν-ノーチラス号なんて、いかがでしょうか!

■ウェザリングでひと手間!

さて、このままでもじゅうぶんに楽しめてしまうので、あとひと手間施すなら何がいいかと考えましたが、今回はあのガーゴイルに「幻の発掘戦艦」と言わせるほど地中に埋まっていたということから、GSIクレオスさんのウェザリングカラーグランドブラウンでウォッシング的な処理を施してみました。

艦体全体を「チョコレートか!」というほどウェザリングカラーで塗りつぶし、完全に乾燥する前にキムワイプ(ティッシュのいいやつ、みたいな商品)でふき取っていきます。

このとき、キムワイプがどんどん汚れていきますが、その汚れがまたいい感じに本体を汚してくれるので、僕はたった1枚で完成させることができました。

ふき取るのに使うのはティッシュでも悪くはないのですが、ティッシュはくずが出てしまうのでキムワイプで拭き取ったほうがきれいに仕上げやすいです。

全体のトーンが落ち着いたことでプラスチック感もやわらいでいるのではないでしょうか。

入り組んだ部分はあえて拭き取りを甘くして、土汚れを表現。

スミイレを施すだけでは出すことのできない「発掘戦艦」らしさが出たかと思います。

今回は効果が見えやすいように、気持ち汚しを激しめに残しましたが、拭き取り加減はお好みで。

鮮やかだったブルーのパーツも、心なしか茶色い印象が出ているのではないでしょうか。

艦底部の赤い面のディテールもくっきりし、なおかつ重たい色になりました。

最後につや消しスプレーなどを吹き付けてもよいかもしれません。

艦体全体だけでなく、細かい砲塔にもウェザリングカラーでのウォッシング。

カラーリングを完全再現するためには、主翼の色の塗装が必要となってくるのですが、それをしなくとも十分に楽しめる完成度を誇っていると思います。

ぜひ、組み立てるだけでなく、こういったたったひと手間を加えてみてください。

ノーチラス号は同じくGSIクレオスさんのウェザリングカラーダークグレーでウォッシングを施してみました。海中・海上で使用されていたわけですから、土汚れはちょっとおかしいですものね。

効果としてはほぼスミイレを施したものと変わりありませんが、やはりプラスチックのままとは違った印象になります。

飛行爆雷のハッチやその後ろのスクリューもくっきりしました。

メインブロック周辺のディテールもくっきり。ディテールの強調だけでよいのであれば、スミイレを施すだけでもよいと思います。

横から見るとこのような感じ。キムワイプで拭き取るとき、進行方向や重力の方向を意識して拭くと、自然な形で拭き取り後が残ります。

ν-ノーチラス号とのそろい踏み。

どちらの船も迫力や重厚感が増したように見えませんでしょうか。

SFメカとはいえ、艦船モデルということで「難しいんじゃないか」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、組み立てるだけなら本当に驚くほど簡単です。

当時、ジャンとナディアの冒険にワクワクし、ネモ船長の復活からの怒涛の最終話に胸を熱くした方。そして「Bye Bye Blue Water」な気分に浸っていた方々には、ぜひ挑戦してみていただきたい逸品です。

【商品情報】

■ν-ノーチラス号withノーチラス号 DXセット

・発売中

・価格:9,900円(税込)

・スケール:1/1000

・製品サイズ 全長:N-ノーチラス号 約333mm / ノーチラス号 約152mm

・原型製作:遠藤大、KOTOBUKIYA

・設計:坂埜 竜(dragon studio)


<泰勇気プロフィール>

声優。Netflix「ロック&キー」(タイラー役・吹替)に出演。

泰勇気YouTubeチャンネル #

©NHK・NEP

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