中国産外国産問わず娯楽分野の規制が続く中国の10月新作アニメ事情【中国オタクのアニメ事情】

中国オタク事情に関するあれこれを紹介している百元籠羊と申します。
今回は中国の動画サイトで配信されている日本の10月の新作アニメに関する動向や、近頃の中国の規制事情と大きな話題を集めた日本のコンテンツに対する規制事件などについて紹介させていただきます。

配信スケジュールが不安定で期待作も配信されない中、普段なら手を出さないような作品を見る人も


日本の新作アニメに対する規制管理が強化された4月以降、中国の動画サイトにおける配信スケジュールは不安定な状況が続いています。7月の新作の中にも10月頃になってようやくまとめて更新される作品が出ているそうですし、10月の新作も配信開始時期が直前まで判明しなかったり、以前と違い日本での放映からかなり遅れての配信になったりするなどのケースが多発している模様です。
この記事を書いている10月末の時点でも、これまでのシーズンであればハッキリしていた初動の人気も見えてきませんし、中国のオタク界隈でも話題が分散しがちでなかなか盛り上がらないようです。

しかしそんな中でも注目を集めている作品はいくつか出ているようで、特に意外な人気になっているのが「王様ランキング」だそうです。中国のオタク界隈で「王様ランキング」は一見ありきたりな組み合わせの設定やキャラクターでありながら、引き込まれるストーリー展開と印象的な演出などが高評価だそうです。中国のオタクな方からは
「期待作がほとんど配信されないので狙いを定めずに新作アニメを見ていって、この作品に出会った人も少なくない」
「以前の状況であればこの作品が初動の時点で注目を集めることはなかったはず。中国のオタクの間では子ども向けのような絵柄は特に不利」
などといった話もありました。

これ以外の10月から配信が始まっている作品の中では、「最果てのパラディン」が古めかしさも備えた和製ファンタジーの良作として歓迎されているそうですし、「真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました」が、近年の日本のファンタジー系の作品として堅調な人気となっているそうです。ちなみに中国のオタク界隈でもいわゆる「真の仲間」ネタはかなり広まっているそうで、この作品の初動人気にも何らかの影響を与えた可能性は考えられるとのことです。
またほかにも「先輩がうざい後輩の話」「世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する」なども比較的順調に再生数を伸ばしている模様です。

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