11月17日配信開始「ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー」レビュー! バトロワ×「ファイナルファンタジー」! ソルジャーを目指して戦うバトルロワイヤル

2021年11月17日より、スクウェア・エニックスはスマホアプリ「ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー」(以下、FF7FS)の配信を開始した。本作は「ファイナルファンタジーVII」(以下、FF7)から30年前の世界を舞台にしたバトルロワイヤルゲームで、プレイヤーはソルジャー候補生となり、生き残りを懸けた戦いに挑む。本稿では、そんな「FF7FS」のレビューをお届けしよう。

バトルスタイルの異なる5つのジョブ



ソルジャー候補生であるプレイヤーキャラクターは、容姿を自由にカスタマイズできる。髪型を始め、目の形やくちびるの厚さなど、かなり細かいところまで変更可能。試合をこなしていくと、新しい服装やアクセサリーが手に入ることも。



キャラクターには「スタイル」も用意されている。近接攻撃向けの「ウォリアー」、魔法向けの「ソーサラー」、移動・探索向けの「ニンジャ」、支援向けの「モンク」、銃による遠距離攻撃向けの「レンジャー」の5つがあり、それぞれ独自の特性やアビリティ、スキルを持つ。アビリティはプレイヤーが任意のタイミングで使うもので、スキルは常時発動している。



個人的にオススメのスタイルは、ウォリアーとレンジャー。ウォリアーはアビリティ「ドッジ」を使うと短距離を高速で移動できる。相手との距離を詰めたり、逆に逃げたりするときにも応用がきく。レンジャーは、周囲にいる敵の場所を探知できる「みやぶる」が強い。所持できる弾薬や獲得量、銃のリロード時間も、レンジャーの特定により短縮されるので、補給なしでも戦いやすく、敵との撃ち合いでも優位に立ちやすいのも魅力だ。




魔法とレベルアップを交えた本作独自のバトロワ



時間とともに縮小する円から逃げつつ、物資を集めて装備をととのえ、生き残りを懸けて戦うというのは、従来のバトルロワイヤルと変わらない。「FF7FS」では、そのバトルロワイヤルに「魔法」や「レベルアップ」などの独自要素を組み込んでいる。


「魔法」には、指定した場所に火の玉を飛ばす「ファイア」や、一定範囲に煙幕を張る「ブライン」など、攻撃型からサポート型までさまざまな種類があって、対応する「マテリア」を手に入れると使用可能になる。同じマテリアを手に入れるとレベルが上がり、性能が強化されていく。



ファイアひとつを取っても、目の前の敵に対してただ当てるだけでなく、相手の追跡をまくための障害物代わりとして使うこともできる。ブラインは敵に投げて視界をふさぐほか、なにもない場所で撃たれた際に身を隠すための遮へい物としても利用できる。なお、魔法は、MPがなければ使えない。強力である半面、使うべきタイミングを考える必要がある。


倒した相手からは物資を奪える


敵プレイヤーだけでなく、フィールドにはモンスターが点在しており、倒すと経験値が手に入る。一定までためると「レベルアップ」し、自身のHPが上昇、アビリティの性能も強化される。受けるダメージを抑えてくれる、いわゆる「ボディアーマー」のような装備は本作にはない。HPの多さが、そのまま自分の耐久力に直結する。相手との撃ち合いで優位に立つなら、レベルアップは必要だ。


プレイヤーだけでなく、モンスターを倒しても経験値は手に入るのがミソ。復活のない本作で軽率に撃ち合うのは危ないので、モンスターを相手にしたほうが少しは安全だろう。



だが、モンスターと戦っているところを敵に襲われる可能性もある。安全にレベルを上げようとしていたら、敵が加勢してきて数で不利になることも珍しくない。安全策を取ってモンスターと戦うか、物資の補給も兼ねて敵プレイヤーを襲うか、どちらを取るか悩むのもおもしろい。



オート化された一部操作を始め、遊びやすさも充実



本作ではさまざまな操作が自動化されているのも特徴だ。小さな段差であれば近づくと乗り越えてくれるし、弾薬や回復アイテムであれば、所持数に余裕があれば勝手に入手してくれる。


高い場所から落ちてもダメージはなく、近くの敵の足音や銃声は画面にアイコンで表示されるので、音を消していてもふつうに遊べる。リアリティよりはゲームとしての楽しさを重視していて、プレイヤーが小さなところに気を取られないような配慮が凝らされている。



ただ、便利な部分があるいっぽうで、タップしなければならない個所が多い点はやや気になるところ。移動や射撃はもちろん、視点移動やアイテムの取捨選択、アビリティ、魔法、アイテムの使用、銃器の射撃モードの切り替えをタップでさばくので、操作が忙しい。


低確率ではあるが、試合中には「ファイナルファンタジー」でおなじみの召喚獣のマテリアも手に入る


タップ操作に慣れない人は、家庭用ゲーム機のコントローラーを使ったほうがいいかもしれない。PS4とPS5、Xboxのワイヤレスコントローラーなら、Bluetoothを使ってスマホと接続できる。タップとコントローラー、2つの操作を試したが、個人的にはコントローラー操作のほうが使い勝手はよかった。


バトルロワイヤル系のゲームはたくさんあるが、本作ではマテリアを使った魔法などの要素を盛り込み、「ファイナルファンタジー」ならではのバトルロワイヤルを表現している。配信が始まってまだ2日。今後のさらなるイベントやアップデートに期待しよう。

(文・夏無内好)

【タイトル情報】
FINAL FANTASY VII THE FIRST SOLDIER / ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー
ジャンル:バトルロワイヤル
対応機種:iOS/Android
配信日:2021年11月17日
価格:基本プレイ無料(アイテム課金あり)
配信地域:全世界(中国本土を除く)
対応言語:日本語/英語/ドイツ語/フランス語/スペイン語/中国語(繁体字)/韓国語

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