「シン・エヴァンゲリオン劇場版」やufotable松島晃は「アニメ オブ ザ イヤー」に!「TAAF2022」受賞式レポートが到着

2022年3月14日、「東京アニメアワードフェスティバル2022」受賞式が開催された。

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今回は「東京アニメアワードフェスティバル2022」の「アニメ オブ ザ イヤー部門」(個人賞、アニメファン賞、作品賞)と「アニメ功労部門」について、受賞者と受賞作品、コメントを紹介する。
(以下敬称略・原文ママ)

アニメ オブ ザ イヤー部門の表彰(個人賞、アニメファン賞、作品賞)

2020年10月1日~2021年9月30日に国内で上映・放送された446作品をリストアップ。一般の方々の投票と、日本のアニメーション制作者、関連企業、メディア、評論家、アニメショップなどアニメに関わる幅広い方々、合計486名が投票した。


<個人賞>
■原作・脚本部門:庵野 秀明(代理:株式会社カラー アニメーションプロデューサー 杉谷 勇樹)
*登壇・コメントなし


■監督・演出部門:庵野 秀明(代理:株式会社カラー アニメーションプロデューサー 杉谷 勇樹)
*登壇・コメントなし


■アニメーター部門:松島 晃
*登壇なし(MCが代読)
一昨年、昨年に続き三度に渡ってアニメーター賞に選んでくださり、誠に光栄に存じます。 一度だけでも信じられないことが三度も続いてしまうとは、今現在が自分の人生で一番最高潮の時なのでは、これからの先、もう良い事が起きないのではないかと少し不安になってしまいました。
このような栄誉にあずかる事が出来たのも、鬼滅の刃という作品を通して沢山の方に見て頂く機会を得ることができ、またユーフォーテーブルで働くスタッフ一人一人の努力が実を結び、作品が評価された事によるものだと思っております。
アニメ制作は自分一人の力ではどうにもならない事がたくさんあります。自分の力が及ばず苦しい事も多いですが、外崎監督をはじめとする現場のスタッフに支えられ、力を合わせながら一話数一話数を頑張って創り上げることが出来ました。 ユーフォーテーブルの仲間たちと共に、作品制作に携われる幸運に感謝致します。また、先日アニメ鬼滅の刃の続編制作も発表となりました。 ファンの皆様に喜んでいただける事を人生の糧として、これからも慢心することなく日々精進していきたいと思います。この度はアニメーター賞に選んでいただき、本当に本当にありがとうございました。


■美術・色彩・映像部門:寺尾 優一
この度は、素敵な賞をいただいて大変嬉しく思っています。本当にありがとうございます。美しくて、美しくて…、つい心が動いてしまう映像を 20年間業界に入ってから求めて来ました。最初の10年は、会社に泊まり込んで、仕事をしながら、研究を続けました。次の10年は、2D3Dのミックス、それにチーム作りに費やしました。そうこうしているうちに、いいチームがだんだん出来てきました。僕は本当にチーム、スタッフに恵まれたと思っています。本当に素晴らしいスタッフに囲まれています。そして、僕たちユーフォーテーブルが、大切にしていることの一つに、「作品」というものがあります。「作品がすべて」、「作品を大切につくりましょう」、そう思って、これまでずっと、全員が制作してきました。今この瞬間も、100人、200人のスタッフが、机やマシーンに向かって、作品を作っていることと思います。僕たちはアニメを作ることが本当に好きなんです。アニメ作りに、人生をかける価値があると思っています。すごく楽しいことです。本当は、あまりこういう所に来ることはないのですが、僕たちが、本当にアニメが好きで頑張って作っていることを少しでも多くの人に知って頂く機会ができたらな、というのが大きかったです。「撮影職」という、ちょっと見えづらい仕事を発見して、評価してくださった方々に御礼を改めて伝えたいと思います。今年はコロナもあって、なかなか集まることは難しいですけれども、来年はみんなでマスクを外して一堂に会することができるといいなと思いました。


■音響・パフォーマンス部門:梶浦 由記、椎名 豪
*登壇なし(MCが代読)
【梶浦 様 コメント】
この度は名誉ある賞を椎名豪さんと共にいただき、大変光栄に思っております。映像を音楽で彩るというのは大変幸福な仕事であると常日頃から思っておりますが、こうして賞として評価して頂けるときちんと自分の役割を果たせたのだなと新たな喜びが込み上げて参ります。これからも映像に寄り添う音楽を作れるよう精進して参ります。本当にありがとうございました。


【椎名様 コメント】
音響・パフォーマンス部門での個人賞受賞、ありがとうございます。大変嬉しいです。
音楽以外も含め作品に携わる全ての方々、そして、日々支えて下さる皆様のおかげでいただけた賞だと思っています。引き続きの応援、今後ともよろしくお願い致します。


<アニメファン賞>
■「アイドリッシュセブン Third BEAT!(第1クール)」
監督 別所 誠人
2 年連続で受賞できるとは考えてもいなかったので、すごく嬉しいです。それも、これも、ファンの皆様の応援があればこそ、いただける賞なので、嬉しさはいっぱいです。そして、ファンの皆様の期待に応えられるよう、頑張ってくれるスタッフ、そう人たちも含めて、本当に感謝しています。
有難うございました。




<作品賞>
■作品賞 TV シリーズ部門:「呪術廻戦」
東宝株式会社 映像本部 映像事業部 プロデューサー 松谷 浩明
この度は光栄な賞をありがとうございます。TV アニメの「呪術廻戦」は、芥見下々先生の原作の魅力、そしてそれを、朴監督を始めとする、制作会社スタジオの MAPPA のみなさん、各セクションのスタッフのみなさん、キャストのみなさんが一丸となって取り組んで頂いて、最高のアニメーションになったからこそ、そしてその上で、委員会各社、関係各社の皆さんが作品を盛り上げようと一生懸命取り組んだ。その結果、これだけ多くの方に作品が届いたのではないかと感じています。このような光栄な賞をいただけたこと、これを携わったすべての方々、そして何より、この作品を見て楽しんでくださった皆様に、心から感謝申し上げます。先日、第 2 期の放送も発表されました。引き続きこういった賞をいただけたことを励みとして、関わる皆様で一生懸命盛り上げていければと思っております。




■劇場映画部門:「シン・エヴァンゲリオン劇場版」
株式会社カラー アニメーションプロデューサー 杉谷 勇樹
栄えある賞、ありがとうございます。この作品は、多くのスタッフやキャストの皆さん、多くの関係者のお力があって完成しました。アニメ業界の垣根を越えて協力いただいた方々や、ずっと応援して下さったファンの皆様の力もあり、このような素晴らしい結果を迎えることができたと思います。改めて深く感謝させていただきます。
映画の公開が終わった頃、僕から庵野監督に「お疲れ様です」と連絡したことがあるのですが、それに対して、庵野監督からは「ありがとう。スタッフの皆さんのおかげです」という言葉が返ってきました。これは、映画が完成した時も、初号試写の時も同じことを言っていました。なので、本日、この場に来ることはできなかったんですけれども、もしここにいたら、同じことを言ったかなと思いますので代わりに私の口から感謝を述べさせて頂ければと思います。本当にありがとうございました。





アニメ功労部門の顕彰


アニメーション産業・文化の発展に大きく寄与した方を顕彰する目的で、2005年に【東京国際アニメフェア・東京アニメアワード】の一部門賞として創設。
アニメーションの制作現場における技術、表現、人材育成など長年の功績をたたえるとともに、教育活動、国際交流など、広くアニメーション産業の社会的地位の向上に貢献されたことに対しても、この賞を顕彰する。


<顕彰者:7名>
■アニメーション作家/プロデューサー:木下 小夜子
夫の木下蓮三氏と自主制作した『MADE IN JAPAN』、『ピカドン』などの短編作品は世界中から大きな評価をうけた。「広島国際アニメーションフェスティバル」のディレクターを37年間務め、多彩かつ精力的に日本と世界のアニメーション文化振興に貢献した。


■プロデューサー/監督:森下 孝三
東映動画のアクション&ロボットアニメの演出家として腕を奮い、企画・経営者としても同社の発展に貢献した。
『タイガーマスク』『聖闘士星矢』『ドラゴンボール Z』など、今や世界中に多くのファンがいる大ヒット作に携わった。


■アニメーター/キャラクターデザイン:宮本 貞雄
膨大なCMをはじめ、『リボンの騎士』『科学忍者隊ガッチャマン』などの日本のTVアニメの黎明期を支え、その後ディズニーの商品開発も手掛け、日本国内外で活躍。確かなデッサン力と生命感あふれる作画で、多くのクリエイターに影響を与えただけでなく、教育者としても数多くの後進を育てた。


■人形美術家:保坂 純子
『おこんじょうるり』『くまの子ウーフ』など、自由な発想で多彩な素材を駆使し、岡本忠成や眞賀里文子のアニメーションを支え続けた人形作家。その、穏やかな人柄と笑顔は、多くの人々に慕われる存在だった。


■イラストレーター/画家/歌手/舞台女優:水森 亜土
『ひみつのアッコちゃん』『Dr.スランプ アラレちゃん』『パンダコパンダ』など、個性的な歌手として忘れえぬアニメ主題歌を歌った唯一無二の存在。歌手のみでなく、イラストレーター・舞台女優・画家としても、ジャンルを超えて才能を発揮している。


■声優:飯塚 昭三
強大な悪のボスから純情な中年男性まで、キャラクターに確かな存在感を吹き込む名役者。『忍たま乱太郎』の稗田八方斎、『千年女優』の立花源也など、長く愛されるキャラクターを演じている。 アニメのみでなく、特撮、ナレーション、海外作品の吹き替えなど、多岐に渡り活躍。


■原作者:川崎 のぼる
『いなかっぺ大将』『巨人の星』『てんとう虫の歌』など、時代を超えて親しまれるスポ根・ギャグアニメのヒット作を数多く生み出した漫画家。リアルな描線やデフォルメされた表現は、アニメ制作現場のスタッフが新しい映像スタイルを模索・開拓するきっかけを生んだ。


<顕彰者代表・川崎 のぼる様コメント>
TAAF2022において7名の方が、この名誉ある賞を受賞することになりました。
(僕を省きまして)、今回、受賞された皆様はこれまでアニメに携わり、アニメ界の発展に全力を尽力されてきたのだと思いますし、この賞を受賞されるのは、当然の嬉しい結果だと思います。
ですが、僕の場合は少し違いました。。。僕はアニメに関わったことがありませんし、この賞のお話を頂いた時は、「なぜ僕がそんな賞を」と驚きもあったし、「いや、いや、ちょっと待ってください」と尻込みしたんですよ。ちょっと考えて、僕は、これまで多数の漫画を描いてきました。その中で数本ですが、アニメ化されてテレビ放送もあり、それが今回の受賞の大きな理由ではなかったんだろうかと思いまして。僕もある程度の年ですから、こんな栄誉ある賞にそうそう出逢えるものではないと思い、厚かましくもこの賞をいただくことを決心しました。はるか昔ですけれど、僕の作品をアニメ化してくださったアニメーターの方、そして関係者の皆さんに、今、心から感謝したいと思っております。

開催概要


ほか「コンペティション部門」ノミネート作品についても下記で確認できるので、ぜひチェックしていただきたい。
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【開催情報】
■「東京アニメアワードフェスティバル 2022」
日程:2022年3月11日(金)~14日(月)(開催済み)
会場:東京都・豊島区池袋 としま区民センター
主催:東京アニメアワードフェスティバル実行委員会、一般社団法人日本動画協会
共催:東京都
公式HP:


【式次第】
・主催者挨拶 (実行委員長 石川 和子)
・TAAF2022 の概要説明(フェスティバルディレクター 竹内 孝次)
・【アニメ功労部門】の顕彰 *顕彰者代表・川崎のぼる様よりコメント
・【アニメ オブ ザ イヤー部門】の表彰
・【こどもワークショップ】の紹介
・【コンペティション部門】の発表・表彰
 ①豊島区長賞
 ②学生賞
 ③短編アニメーション(優秀賞)
 ④長編アニメーション(優秀賞)
 ⑤短編アニメーション(グランプリ)
 ⑥長編アニメーション(グランプリ)
・東京都知事挨拶 (東京都知事 小池 百合子)*ビデオメッセージ
・閉会の挨拶(実行委員 イラン・グェン)
・フォトセッション


©︎ カラー

©︎芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
©︎BNOI/アイナナ製作委員会

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