釣りファンも模型ファンも注目、「ルアープラモ」をつくった老舗の金型メーカー、株式会社マツキさんに人気の秘密を聞いてみた!【ホビー業界インサイド第80回】
当コーナーでもたびたび取材しているように、大手メーカーの下請けとしてプラキットの金型を製造してきた中小企業が、自社製品をつくる例が増えている。
今回取材した株式会社マツキから発売されている「ルアープラモ」も、そんなひとつだ。ルアーといえば、釣りで使う魚の形を模した疑似餌のこと。なぜ、ルアーを組み立てキットにしたのだろう? 企画・製造元のマツキは、東京都江戸川区に1978年創業した老舗の金型製造業者で、同社のショーウィンドウの中には名だたる大手メーカーの最新キットがずらりと並んでいる。「町工場」という表現のぴったりくる社内の巨大な機械類にはかなり年季の入ったものもあるが、いったいなぜ釣りなのか? なぜルアーをプラモ化したのか? マツキ代表取締役の鈴木崇嗣さんに聞いてみた。
デジタル時代の金型設計とは? ルアープラモを作った町工場の実情
──マツキさんの創業は、1978年だそうですね?
鈴木 はい、日本で初めてプラキットを製造したと言われるマルサン商店にいた私の父が、独立して創業しました。弊社の場合、プラキット用だけでなく亜鉛ダイキャスト用の金型も製造していまして、エアガンの金型も請け負っています。
──金型というと、今はCADで図面を引いているんですよね? 手で図面を書いていた時代と比べていかがでしょう?
鈴木 金型を作る工程は、すべてがデジタル化されたわけではなく、まだまだ手作業の部分が残っています。プラキットはバリ(材料が漏れ出て固まった被膜)が出ることがありますが、それは金型に隙間が空いているせいです。寸法精度を高くして、微調整を繰り返さなければなりません。加工物のセットのしかた、工場内の気温ひとつにも気を配っています。「デジタル化されているなら、設計データを流せば簡単にできるんでしょ?」と思われがちなのですが、加工では手で金型を扱っていますし、完成まであちこちで気を使います。
──最近は、下町の町工場のような金型メーカーさんが自社製品を作ることが多いのですが、どう思いますか?
鈴木 われわれは製造業ですから、仕事は景気に左右されます。景気が上がらない中でどう仕事に変化を持たせていくか考えたとき、自分たちで物をつくれることが大きな強みになります。自社製品をつくってらっしゃる他社さんの動きを見て、「やっぱりそうだよな」と励みになりました。しかし、製造業は確かに物をつくってきたのですが、「何をつくるか」という企画の部分には触れてきませんでした。
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