【本日発売!】10周年イヤーに「軌跡」シリーズ唯一のストーリーアクションRPGが復活! Nintendo Switch版「那由多の軌跡 アド・アストラ」編集部レビュー!

日本ファルコムのストーリーアクションRPG「那由多の軌跡 アド・アストラ」が、2022年5月26日(木)に発売された。

「那由多の軌跡」は、2012年にPSP用ソフトとして発売されたストーリーアクションRPGで、発売10周年の2022年にグラフィック、サウンドを大幅にグレードアップした、Nintendo Switch用ソフト「那由多の軌跡 アド・アストラ」として大復活を遂げた!

「日本ファルコム」、「軌跡」ということで、同社の看板タイトル「軌跡」シリーズのひとつかと思いきや、本作は「軌跡」シリーズの外伝的位置づけで、ストーリー自体に関連性はない。

しかし、温かな世界観や魅力的なキャラクター、二転三転するストーリーなど、「軌跡」シリーズならではの要素は健在。さらに「イース」シリーズという国民的アクションRPGを擁する日本ファルコムだけあって、お手軽操作ながら手に汗握るアクション要素ややりごたえ満点のシステムなどアクション派のプレイヤーも満足すること間違いなし。

というわけで、さっそくアキバ総研編集部も「那由多の軌跡 アド・アストラ」を体験。プレイレビューをお届けしよう。

まずは物語を楽しんでみよう!

物語は、平和な小島「残され島」に、主人公・ナユタが島外の学院から一時帰省するところから幕を開ける。

主人公のナユタ=ハーシェル

こちらはナユタの幼なじみにして相棒のシグナ=アルハゼン。剣の達人だ

残され島に到着したナユタを、島民たちがあたたかく出迎えてくれるオープニング。まるでリゾート地のようにゆるゆる流れる時間と、ほのぼのした雰囲気が最高に心地いい!

海沿いに広がる石造りの街並みは異国情緒にあふれている

ナユタにとって唯一の肉親である姉・アーサ

王道のツンデレヒロイン(ややデレ寄り)・ライラ

この残され島では、空から流れ星や遺跡が降ってくるという奇妙な現象が発生している。また、流れ星の落下地点の付近では「星の欠片」と呼ばれる不思議な鉱石が見つかることもあり、学術的に注目している研究者も少なくはないという。

島の謎に魅せられた研究者たちによる博物館

ひと通り島内を巡った後、シグナと「便利屋」の仕事を再開したナユタ。いつもと変わらぬ日常がまた始まる……そう思った矢先、空から巨大な塔が海岸付近に落下してくる。

残され島付近に落下してきた遺跡

剣の師匠であるオルバス。剣術だけでなく、さまざまな助言を与えてくれる

オルバスから釘を刺されたナユタとシグナだが、好奇心には勝てず遺跡に足を踏み入れてしまう。

内部は魔獣が徘徊する危険な空間だったが、自慢の剣術を駆使し遺跡の上を目指す2人。

頂上では妖精の女の子・ノイと出会う。そこに、謎の男2人が登場。


なんとか遺跡から帰還したナユタたちは、ノイから黒衣の男・ゼクストが彼女の世界「テラ」をめちゃくちゃにしようとしていることを聞かされる。そして、ノイはゼクストに奪われたマスターギアという不思議なアイテムを取り返さねばならないと語る。

使命感と探求心を刺激されたナユタは、異世界・テラへと踏み入れる。

自宅近くの遺跡が、なぜかテラとつながってしまう。ナユタはここから2つの世界を行き来することに

ここでナユタは、テラが自分たちの世界で「ロストへブン」と呼ばれる異世界であることを知る。実はナユタの両親は、世界の果てにあるという「ロストへブン」を目指し船出したものの、5年間音沙汰なしなのである。この世界の謎を解けば、もしかすると、行方不明の両親も見つかるかもしれない……。

そんな淡い期待を抱きつつ、ナユタはテラの4大陸を巡り、ゼクストによって奪われたマスターギア、そして狂わされた季節を元に戻す冒険に身を投じることになる。

プレイヤーのスキルにあわせて遊べる快適システム!

というのが本作のあらすじ。

謎の古代遺跡、夢にまで見た異世界の冒険、強大な敵キャラ、そして姿を消した両親の足跡をたどる少年……とロマンあふれる設定てんこ盛りで、早くもワクワクが止まらないが、ゲーム本編もチェックしよう。

本作はステージクリア形式のアクションゲームだ。

まず4つ存在する大陸を渡り歩き、マップに点在するステージを攻略していくのだ。

元のゲームが携帯ゲーム機用ソフトということもあり、1ステージがだいたい5~10分程度でクリアできるボリュームとなっており、気軽に始めて、気軽に遊べるのがうれしいところ。

とはいえ難易度もお手軽かというとそんなわけはなく、各ステージともミッションが設定されており、それを達成することでクリア時にもらえる報酬や、キャラクターの成長に関連するスタンプが増えるなど、やりこみ要素もしっかり用意されている。

なお、ゲームスタート時に難易度を3段階から選べるので、腕に自信のある方は最高難度でのコンプリートを目指してみてはいかがだろうか。

まずはNORMALから始めるのが吉!

攻撃とジャンプを組み合わせて敵と戦う、非常にシンプルな基本アクション

成長するとさまざまな特殊攻撃が使えるようになり、アクションの幅も広がる

足場が離れている場所は2段ジャンプで飛び越えよう

パズル要素のあるギミックも。謎を解けば隠しアイテムなどが手に入る

各大陸の終点には、巨大なボスキャラが待ち構えている。

ゴリ押しでは太刀打ちできないので、敵の行動パターンを見切って、的確に攻撃を当てていこう!

ステージがダイナミックに動く! 目が回りそう!

なおプレイヤーは各ステージを攻略している間も、自由に残され島に戻ることができる。攻略に行き詰った時、回復アイテムが尽きてしまった時、所持ミラ(ゲーム内の通貨)がたまったので装備をグレードアップしたい時、オルバスのもとで新しい技を会得したい時などは、一度帰還して体勢を整え直すのもいいだろう。

もしかしたら、新しいイベントやストーリー展開が待っているかもしれない。

妖精ノイと力を合わせて攻略せよ!

ノイも魔法(アーツ)攻撃でサポートしてくれる。ノイのアーツは、イベントや特定の敵を倒すことで増えていくほか、一定回数発動させることで経験値がたまりレベルアップしていく。

あ敵に囲まれた時は、攻撃範囲の広いアーツでピンチを切り抜けよう!

近接攻撃はナユタ、遠距離攻撃はノイという具合に、状況に応じて攻撃を使い分けよう。

また、ストーリーが進展すると「ギアクラフト」という、ナユタとノイの協力アクションが使えるようにもなる。

壁を破壊して新たなルートを開拓したり、空中に浮かぶオブジェクトに引っかけてみたり、マップ上のギミックを解除したりと、攻略するうえで欠かせない重要なアクションである。

新たなギアクラフトを獲得したら、攻略済みのステージに戻ってみよう。もしかすると新たな発見があるかもしれない。

巨木を粉砕したら、新たなルートが見つかった!

ゲームの中で、季節の移り変わりを楽しもう

本作ならではの要素として、「季節」があげられる。

ゲームを進めると、各大陸の季節を自由に切り替えることができるようになる。季節が変われば、同じステージでも構成が変わり、魔獣も変わってくる。

ワールドマップの見た目も当然変わる。これは新緑の季節・夏

季節が変わると、敵も変わる。各ステージとも新鮮な気持ちでプレイ可能だ

さらに、季節が変わることで重要な施設に足を踏み入れることができるようにもなる。

春だと草花が道をじゃましているが……

夏になると道がつながった!

ストーリーを進めるうえで、季節の切り替えは欠かすことができない。

一度のプレイで進入することのできない場所があった場合は、季節を切り替えて再アタックしてみよう。

また種や苗木を入手した時は、ステージに植えて季節を進めると生長した収穫物を入手することもできる。

春に苗木を植えて、季節を夏に切り替えると……

果実がたっぷり実っていた!

美しい四季の移り変わりを楽しみつつ、季節とともに異なる表情を見せるステージを攻略しよう。気分はまさに異世界旅行!

まだまだ海外旅行がはばかられる今日この頃、本作で異邦探訪を楽しんでみるのもいいかもしれない。

盛りだくさんのやりこみ要素

「軌跡」シリーズといえば、これでもか!と盛り込まれたやりこみ要素の数々が特徴だが、

「軌跡」を冠する本作も、もちろん多聞に漏れずボリューム満点である。

「便利屋」としての顔も持つナユタのもとには、しばしば島民からの依頼(クエスト)がポストに届く。

クエストを解決するとミラのほかに、レアなアイテムをもらえたりする。またクエストを通じて、依頼主の意外な一面が見られるので、ストーリーをさらに楽しむうえでも、積極的にクエストをこなしていこう。

おつかいのようなクエストから、テラと行き来することで解決するクエストまで多種多様

「軌跡」シリーズ恒例のお料理要素ももちろん存在する。

攻略中にレシピを入手すると、アーサにお弁当を作ってもらうことができるようになる。

お弁当を作る際は、各ステージや商店で入手できる食材が必要だ。

食べると体力が回復するだけではなく経験値も獲得できるので、積極的に摂取していくようにしよう。

最初はシンプルな料理しか作れないが、やがて回復量、経験値ともに多い高級弁当まで作れるようになる

また各ステージのオブジェクトを破壊すると、昆虫や宝石、化石などのアイテムを入手することがある。これらのアイテムは、博物館に寄贈すると展示されるようになる。

博物館に寄贈すると謝礼のミラやアイテムがもらえる

寄贈品が追加されると、ちゃんとグラフィックにも反映される

コレクションが充実していくのは、純粋にうれしくも楽しいものである。世界一の博物館を作り上げていこう!

本作ならではのパワーアップ要素!

ここまで「那由多の軌跡」の魅力を語ってきたが、ここからは元になったPSP版との違いをピックアップしてみよう。

まずは何と言っても、Nintendo Switchの解像度に合わせて強化されたグラフィックは目を見張るものがある。

高解像度化の恩恵を特に感じるのが、カメラがキャラクターに寄るシーンである。PSP版ではつぶれていたキャラクターの顔も、本作ではくっきり表示。さらに会話シーンではキャラクターの立ち絵を追加。

よりキャラクター同士の会話が楽しめるようになった

また新規イラストも追加。ここぞ!というイベントシーンで挿入される。

グラフィック方面の演出強化が本作最大のパワーアップポイントである。

サウンド方面も強化されており、BGMやSEがよりはっきりと聴きとれるようになっている。

まさにテレビの大画面、サウンド環境でのプレイに最適化されたパワーアップと言えるだろう。PSP版以来のプレイヤーであればあるほど、その進化ぶりに感動するはずである!

というわけで、序盤をプレイした時点でのレビューをお届けしたわけだが、当然冒険はまだまだここから盛り上がっていく。

テラの中心「星の庭園」で眠り続ける美少女の正体は……。置手紙を残して失踪したシグナの行方は……。体調不良気味なアーサはどうなってしまうのか……。

そして、ゼクストと彼に付き従う仮面の青年の正体は……。

数々の伏線とキャラクターが入り乱れる物語は、どのような展開を見せるのか。

そして、ナユタが足を踏み入れる新大陸には、どんな発見が待っているのか。

ぜひ皆さんもナユタと一緒に、異世界の謎に迫っていただきたい!

【商品情報】

■那由多の軌跡 アド・アストラ

・対応機種:Nintendo Switch

・発売日:2022年5月26日(木)

・ジャンル:ストーリーアクションRPG

・価格:パッケージ版 4,378円(税込)、ダウンロード版 3,960円(税込)

・プレイ人数:1人

・CERO年齢区分:B

・メーカー:日本ファルコム

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