「天元突破グレンラガン」15周年で、大グレン団が奇跡の全合体を実現！「THE合体無限合体グレンダンラガン」発売決定記念インタビュー！

放送開始15周年記念となるテレビアニメ「天元突破グレンラガン」をモチーフに、グッドスマイルカンパニーが誇る「メカスマ」ブランドより、玩具オリジナルの完成品合体トイ「THE合体無限合体グレンダンラガン」が堂々登場!!　

グレンラガンと大グレン団のガンメンがひとつに合体!?　まさに奇跡の大合体である。

顔が多けりゃ偉いなら、９つの顔を持つグレンダンラガンは最上級の偉さであろう。後光眩しいエフェクトを背負った驚異の合体トイの魅力を、メカスマ企画部・髙木義弘氏にうかがってきた。

※掲載の商品画像は開発中のものとなります。

――まずなによりこの商品は、発表時の反響がすさまじかった印象です。

高木　「天元突破グレンラガン」という作品は、「合体」というキーワードがとてもフィーチャーされている作品でした。そこにマッチしたプロダクトとして直球の合体トイそのものだったことが、よかったのかもしれません。「勢い」がものすごいアニメですから、こちらとしても、もう「勢い」でこういうことをやってしまった（笑）。

――「勢い」で作ってしまうには、ずいぶんと大がかりなプロダクトですね？

高木　メカスマブランドの商品として、「グレンラガン」からの商品化は「MODEROIDグレンラガン」の次がコレになります。作っている側としても、びっくりするところです（笑）。

――突拍子もないようで、ある意味、とても違和感ないプロダクトに思えました。

高木　「アニメでこの合体を見たかった！」とまで言ってくださる方までいらっしゃいました。もしかしたら大グレン団のガンメンたちは合体するんじゃ……と、そんな期待もあったんでしょうね。ツインボークンは絶対に腕になると思ってた人、けっこういたようです（笑）。

――どこかに出てきてたのでは……と誤解できるくらい、それほどまでに世界観とマッチしてますからね。

高木　こんな企画を受け入れてくれる懐の深さが「グレンラガン」という作品の魅力のひとつなんじゃないかと思います。大事なことなんですが、これはアニメには出てきません。「玩具オリジナル」なんです。

――大グレン団のガンメンが揃うというのも、立体としては本邦初なのではないでしょうか？

高木　当時キングキタンやダヤッカイザーの立体はありましたが、ここまでガンメンが揃うのは初めてですよね。ちゃんと１個の商品で、大グレン団の面々が揃う。名前もグレンとラガンが合体して「グレンラガン」なら、グレンラガンと大グレン団が合体したなら「グレンダンラガン」だろうとなりました（笑）。

――各ガンメンの造りの細かさも楽しいですね。

高木　合体の都合で多少アレンジしているものもありますが、雰囲気は再現できていると思います。キッドナックルやアインザーの小さな腕も色分けできました。実はキヤルンガは後から入れようとなったのですが、結果的にキングキタンのプレイバリューも出ましたし、本当にTVシリーズ前半の大グレン団を総括できたという意味でよかったですね。

――どのように合体のコンセプトを決めたのでしょう？　

高木　まずはガンメンの特徴である「顔」が、合体したときも全員見えるようにしようと考えました。あとこれは仕様の話でもあるんですが、ハイターゲットトイでありながらも、スタンダードな「合体おもちゃ」として作ろうという方向性を、わりと最初のうちに定めています。もっと複雑に変形させることもできるのですが、あえて踏みとどまって、みなさんに遊びやすい合体トイとして「合体」を楽しんでもらおうというのがあったんです。

――どこか懐かしさを感じさせる合体ロボですよね。

高木　デザインとしては、どれがどこに合体してるのかひと目でわかるよう意識しています。あとやはり「ドリル」もこの作品の重要なキーワードですので、合体によって螺旋力が全身に行き渡るイメージでクリアのドリルが各所に現れるようにしています。

――これだけゴテゴテした合体形態なのに、よく動くのには驚きました。

高木　合体させて終わり……ではなくて、グレンダンラガンの状態でもポージングができるのも特徴ですね。コアになるグレンラガン自体、ギガドリルを構えるといったアクションをきちんとできるフル可動仕様にしていますので、うまくその関節をグレンダンラガンの可動にいかす形にしています。

――合体用のジョイントが目立たないよう工夫されているのも魅力です。

高木　グレンラガンの状態でジョイントは露出しないようになっています。このサイズなのでグレンとラガンの分離までは再現していないのですが、合体の際の変形については、もともとグレンが設定上持っていた変形ギミックを意識しています。頭を収納したうえ手足を縮めて合体形態にできるので、腰アーマーなどの細部は異なりますが、なんちゃってグレンにもできるんですよ。

――ヘルメットのデザインもインパクトがあります。

高木　この商品は今石洋之監督をはじめとした、アニメーション制作スタッフのみなさんにデザイン監修いただいているんです。大グレン団がひとつになった合体ロボットですので顔には特徴あるモチーフが必要だと思っていたところ、TRIGGERの若林広海さんやデザイナーのコヤマシゲトさんから、大グレン団の旗に描かれたマークをモチーフにしたヘルメットをご提案いただきました。コヤマさんが描いたコンセプトを元に、玩具用のデザインを清書しています。結果的に玩具オリジナルにも関わらず、「グレンラガン」の世界観を壊さず、ちゃんと特徴的なデザインになったのは嬉しかったですね。

――合体によって胸のサングラスが完成する構造も魅力ですね。

高木　キングキタンが合体したことでサングラスのシルエットが「星型」になるんだというところを、気づいてくださる方も多かったですね。推したいポイントだったので、こちらが狙っていたことが、ちゃんと伝わっていてよかったです。胸に合体したキングキタンが展開して、元あるグレンラガンのサングラスと重なることで、初めて星型のサングラスを構成する作りになっています。ちなみにグレンラガン用のサングラスは、合体前後で付け替えるクリアの無可動サングラスのほかに、完全変形できる不透明の可動が入ったサングラスが付属します。完全変形派の人は、ぜひそちらを付けてみてください。

――十文字の「ギガドリルスパークエフェクト」も面白い仕掛けですね。

高木　まず「グレンラガン」の演出でキメの個所に使われる十字の光をプロダクトで再現したくて、エフェクトを付けようという考えが最初にあったんです。最初はグレンダンラガンの前後にこの十字を付けることまでしか考えてなかったんですよ。後光のようにエフェクトを背負うことを、商品の特徴にしようと考えていました。

――純然たるエフェクトパーツだったんですね。

高木　ところが途中で「このパーツの役割ってなんだろう？」という話が出てきたんですね。「ブーメランのように手に持って投げるのか？」みたいな話もあったんですが、やっぱりそこは「グレンラガン」ですからドリルだろうと。そこで十字の光が変形してエフェクトドリルになるという、今の形になったんです。もともと専用武器を持たせる予定はなかったのですが、結果的にグレンダンラガンにもドリルを持たせることができました。

――合体状態で腕を上に向けてドリルを掲げられるのがいいですね。

高木　キングキタンの変形用の構造を使ってサングラス部分を動かせるので、うまく避けて腕を上げられるんです。腕を上げたあとサングラスを元の位置に戻せるように、そのための切り欠きもツインボークンに付けています（笑）。

――前後に付けられるし腕にも付くという、豪華仕様になりましたね。

高木　さらにグレンラガン用のギガドリルと組み合わせて、ヘルメットを飾るオブジェにもなります。これは合体トイのオプションをまとめておける台座のイメージです。

――総じてとても遊びやすい合体トイに仕上がっているように感じます。

高木　実は企画開始から現在に至るまで３年くらい掛かっているんです。時間をかけることができた分、しっかりと細部を詰めることができたのはよかったですね。最初にコンセプトを固めていた点も大きかったです。

――15周年を記念する商品になりましたね。

高木　この時期になったのは結果的なところもあるのですが、やはり15周年に合わせてアナウンスできたのは大きかったと思いますね。ファンのみなさんの気運が盛り上がっているところに発表できた。なにかしらみなさん期待していたところに、この新商品を提示できたのは、タイミングとして本当に最良だったんだろうなと思います。こういったちょっと突飛な玩具オリジナルの商品なのに、みなさん暖かく受け入れてくださった。愛されている作品の玩具を、15年経っても商品化できるというのはやはり幸せな事なんだろうなと感じましたね。

――最後にこの商品の魅力を総括すると？

高木　「グレンラガン」のファンなら夢に見たかもしれない、大グレン団の合体――最初にもお話しましたが、やはり「こんな合体を見てみたかった」と言ってくださる、みなさんの反応がすべてだと思うんです。「グレンラガン」で何か新しい商品を出そうと考えた我々も、みなさんが「こんな姿があってもおかしくない」と想い描いていたものや、その考え方と一致したものを、ちゃんと形にできた。その上で大グレン団が合体した姿を、買ってすぐに遊べる完成品合体・変形トイとしてみなさんにご提供できることが、この商品の一番の売りなんだと思います。それを誇るというとちょっとおこがましいかもしれませんが、玩具オリジナルでありながらもファンのマインドに沿った合体・変形トイをちゃんとつくれたなと素直に言えるものになっているのではないかと思います。ぜひ手に取って遊んでいただけたら嬉しいですね。

（取材・文／島田康治（TARKUS））

【商品情報】

■THE合体無限合体グレンダンラガン

・発売時期：2022年11月予定

・価格：24,900円（税込）

・仕様：プラスチック製塗装済み合体フィギュア

・ノンスケール

・全高：約240mm

・原型制作：Caloan（GOD BRAVE STUDIO）

・制作協力：トイハウス

・メーカー：グッドスマイルカンパニー