【チェキをプレゼント!】「アムロと戦えるのは、テンションが上がる」 古谷徹(アムロ・レイ役)×武内駿輔(ククルス・ドアン役)インタビュー【映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」特集】
映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」が、2022年6月3日(金)より全国ロードショーとなる。
1979年に放送された日本ロボットアニメの金字塔にして、ガンダムの原点であるTVアニメ「機動戦士ガンダム」の第15話「ククルス・ドアンの島」。ファンの間では名作として知られる本エピソードは、主人公のアムロ・レイと敵対するジオン軍の脱走兵・ドアンとの交流を通じて戦争の悲哀が描かれ、今もなお語り継がれている。
そのいっぽうで、後の劇場版3部作では割愛されてしまったということで、ある意味「知る人ぞ知る」エピソードとも言える。
今回、その「ククルス・ドアンの島」がまさかの映画化ということで、公開前から大きな注目を集めている。
本作の監督は、TVアニメ「機動戦士ガンダム」のキャラクターデザイン・アニメーションディレクターであり、コミックスの累計発行部数1,000万部を超える漫画「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」(以下、「THE ORIGIN」)を手がけた安彦良和さんが務める。
そんな注目の映画公開を記念して、アムロ・レイ役の古谷徹さんとククルス・ドアン役の武内駿輔さんに本作の見どころや、いかに演じたか。さらには安彦監督とのエピソードなどいろいろお話をうかがった。
立場やプライドを捨てれば、敵の兵士ともわかり合える
――「機動戦士ガンダム」としては久しぶりの劇場版となりますね。
古谷 アムロの声自体は毎年のようにゲームを始めとするさまざまなメディアで録り直していますが、劇場版は約40年ぶりですからものすごく嬉しいです。僕自身、安彦監督の作画で、しかも大きなスクリーンで演じることができるのをとても楽しみにしていました。
――武内さんは新たにドアン役として参加されます。
武内 僕自身、親の影響で70年代〜80年代のアニメを見て、その年代の声優さんに憧れて声優になりたいと思ったんです。きっかけとなる作品のひとつが「機動戦士ガンダム」だったので、最新シリーズではなく当時自分が憧れた最初の「ガンダム」の世界に参加できるのは嬉しかったですし、光栄だと思いました。古谷さんをはじめとする皆さんとかけ合いをさせていただくのはプレッシャーもありましたが、ワクワクする気持ちもありましたね。
――実際に演じてみていかがでしたか?
武内 ドアンは、大先輩である古谷さん(アムロ)を導く存在でなければならない。これこそ声優ならでは……という感があります。ただ、自分自身の感性に嘘をついてうまくやろうとは考えないようにしました。あくまで自分自身が持っている等身大の感性を大切にし、それに加えて役としての年齢感であるとか、そういったものをていねいに作り込んでぶつけていけばいいかなと。そこは現場で結構やれたと感じています。
――「ククルス・ドアンの島」は根強い人気のあるエピソードですが、それが映画化されると聞いた時はどう思いましたか?
古谷 正直、「THE ORIGIN」の流れがあったので、映画ではその続きとなる「ガンダム大地に立つ!!」(TVアニメの第1話)から始まるのかなと期待していたんです。でも、実際には「ククルス・ドアンの島」だと聞いてビックリしましたし、第15話の20分弱の話をどう映画にするんだろう? って謎でしたね。ただ、一年戦争の流れの中では独立したエピソードでしたから、1本の映画にしやすいのかなとも思いました。
――内容に関しての印象もお聞かせください。
古谷 ジオンの脱走兵という、アムロにとっては敵の兵士との心のふれあいが描かれていて、「立場やプライドを捨てれば、壁を乗り越えて(敵の兵士とも)わかり合えるんだ」ということが大きなテーマになっていると思うんです。とても素敵なお話ですよね。
でも、TVアニメの時は諸事情によって映像や表現でもったいないところがいくつもあった気がするんです。ファンの間でも話題になったじゃないですか。それを安彦監督がすごい熱量で、緻密にていねいに映像化してくださったのが本当に嬉しいです。
――武内さんは、「ククルス・ドアンの島」のエピソードも含めた、「機動戦士ガンダム」の魅力はどこだと感じていますか?
武内 なぜ人が争うのかを一方的な視点だけで描くのではなく、両者の意見を描いていて、当時としては「どっちが敵なの?」となる作品が珍しかったんじゃないかと思うんです。僕自身はオンエア当時まだ生まれていないので、知識だけでしゃべっていますけど(笑)。そういうところがガンダムシリーズのすごさであり、魅力だと感じています。
「ガンダム」は長く続いているシリーズですから、いろいろな知識がないと楽しめないのかなと考えていた時期もあったんです。でも、実際に触れてみると全然楽しめる作品でした。今回の映画は、予備知識のない方でも「ガンダム」がどういうものなのかを知る、いいきっかけになるんじゃないかと思っています。
――今回の物語やキャラクターの印象はいかがでしたか?
武内 昔は明確に描かれていなかったところが今回はしっかり描かれていますので、とても見やすいんじゃないかと思います。たとえば、ドアンが守っている子供たちも人数が増えて、ひとりひとり細かく性格や名前がつきました。
中でも、僕が一番印象的だったのは、アムロに突っかかってくる同年代の少年です。TVアニメ「機動戦士ガンダム」の時のアムロは、まだ子供なのにあれやこれやと言われて、「なんでだよ!」ってなる若者の葛藤みたいなものが描かれていましたよね。でも、同年代で感情的にケンカしたりぶつかってきたりするキャラクターはあまりいなくて。今回そういうキャラクターが追加されたことで、等身大のアムロのもがきが見えやすくなった印象を受けました。
古谷 アムロは同年代の子供たちと一緒に過ごすことによって、心が触れ合えるようになっていき、子供たちの面倒を見ているドアンに対する目も変わってきます。敵の兵士だけどこんなにいい人がいるんだと。結局、戦いの中で犠牲になるのはいつも子供であり、それを守らなければいけないのが大人なんだとつくづく考えさせられました。
ドアン専用ザクの戦い方もちゃんと反映されています
――ドアン専用ザクのデザインも話題となっていますね。
武内 ザク(MS-06F ドアン専用ザク)に関しては、当時意図せず生まれた雰囲気をうまく生かしていますよね。独自に改修工事をしているという設定をつけることで、すごくスタイリッシュでオリジナリティのあるザクになったなと思います。
――ご自身も「機動戦士ガンダム」をご覧になっていたとのことですし、ザクに乗れたのは嬉しかったのでは?
武内 僕は昔からそうなんですけど、敵側というか、主人公“じゃない”ほうを好きになる傾向があって、特撮でも怪獣や怪人のほうを好きになるんです。なので、(ザクに乗るのは)すごく嬉しかったですね。しかも、アムロと戦えるわけじゃないですか。それはテンションが上がりました。
――ザク自体、もともと好きだったのですか?
武内 好きですね。ズゴックとかアッガイとか、まるっとしたモビルスーツが好きなんですよ。モノアイもかわいいと思いますし。モノアイってすごく冷徹さもあるけど、ふとした瞬間に見せる人間らしい顔も持っていたりして、好きなデザインです。
――古谷さんは、今回のガンダムやザクについてはいかがですか?
古谷 安彦監督が描くモビルスーツはすごく迫力があって存在感があるじゃないですか。しかも、しなやかさもある。今回、最新の技術で描かれたガンダムの映像を観た時は感動しました。
武内 移り変わらない普遍的な魅力もあると思うんですよ。現代に合わせていろいろデザインを変えても、ちゃんと「ガンダムだ」「ザクだ」とわかるシルエットを生み出したのは本当にすごいと思います。今回の映画では、この2体以外にもモビルスーツが登場しますので、ぜひ注目していただきたいです。
――ドアンのザクといえば、正拳突きや投石といった戦い方も話題となりました。そういった部分に関しても期待していいのでしょうか?
武内 その要素はちゃんと反映されています。当時、第15話を見た方も、あっ!となる瞬間がありますので、そのあたりも楽しみにしていただけたらと思います。
――そのほか、戦闘シーンに関しての見どころをお聞かせください。
古谷 最初、ドアンのザクとガンダムが戦うわけなんですけど、ガンダムが圧倒的に負けるんですね。アムロは必死だけど、やっぱりこの時点ではまだ完璧にガンダムを操れない部分があって、なりふり構わず戦っていくアムロの必死さや未熟さが描かれています。でも、最後は格好いい姿を見せるので期待してください。
武内 戦いを盛り上げる背景の作り込みもすごいです。第15話の時は青空がずっと広がっていましたが、今回は曇り空に稲妻が走り、より決闘感が増したというか。命をかけて戦う盛り上がりが、背景の書き込みによってパワーアップしていると思います。
安彦監督にかけていただいた言葉とは?
――今回、安彦監督にもインタビューしているのですが、ドアン役に武内さんを起用したことについて「声を聞かせてもらい、こんな人がいるのかと飛びついた」とおっしゃっていました。それを聞いていかがですか?
武内 初めて聞きました。安彦監督の作品にはこれまで出たことがなかったので、本当にありがたいお話です。収録直前にはお声をかけていただきまして、収録もすごくやりやすかったです。音響監督の藤野(貞義)さんとはレギュラーで何本かご一緒させていただいたことがあって、「SDガンダムワールド 三国創傑伝」では曹操ウイングガンダムを演じていたので、(選んでいただけたのは)それもあったのかなと思います。
――声をかけられた際、監督とはどのような話をされましたか?
武内 全体的なお話の流れやドアンの人物像、年齢感などをうかがいました。収録後には「将来武内さんがいろんな場所で活躍されるたびに、僕は『ドアンの声をやってもらった人だよ』って自慢しますね」というやさしい言葉までくださいました。安彦監督といったら、お会いするだけでも緊張してしまう方だったのですが、いい意味で緊張をほぐしていただきました。
――古谷さんは、安彦監督となにかお話しされたのでしょうか?
古谷 設定の部分ですね。僕はやっぱり一年戦争の流れの中での第15話の「ククルス・ドアンの島」というイメージでしたから。今回の映画は、ジャブローの戦いが終わった後の出来事であり、これからベルファストやオデッサに行く途中のエピソードとなっています。そういった基本的な設定について監督にうかがいました。
――アムロを演じることはずっとやってきたわけですからね。
古谷 そうですね。キャラクター(の演技)に関しては問題なく、サクサクとやらせていただきました(笑)。収録はカイ・シデン役の古川(登志夫)さんと同じ日で、まず古川さんが先に録り、その後に僕がじっくりと録ったんですね。ほかの方たちの声は全然入っていない状態だったので、それをイメージしながら自分なりにアムロを自由に演じました。
――このご時世で直接のかけ合いはできなかったそうですが、古谷さんは武内さんのドアンの声を聞いてどう感じましたか?
古谷 ドアンのルックスから、こういう声だろうなとイメージしていたのにピッタリだったので、武内さんで本当によかったと思いました。心に響くすごくいい声ですよね。
武内 ありがとうございます。いやもう、お世辞でも古谷さんに褒めていただける機会ってなかなかないので、この言葉をこれからも一生思い返すと思います。凹んだ時は、「古谷さんに1回だけでも褒めてもらいましたよ!」って(笑)。
古谷 大袈裟だよ(笑)。
――劇中でのアムロとドアンの活躍を楽しみにしています。ありがとうございました!
(取材・文・撮影/千葉研一)
プレゼントキャンペーン概要
<賞品>
■「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」映画公開記念、古谷徹×武内駿輔サイン入りチェキを抽選で1名様にプレゼント!
<応募要項>
・応募期間:2022年6月2日(木)~2022年6月9日(木)23:59
・当選人数:1名様
・当選発表:賞品の発送をもって発表にかえさせていただきます
・賞品発送:順次発送予定
・応募方法:以下の専用応募フォームにて受付
<注意事項>
・応募には会員登録(無料)が必要です。
・応募はひとり1回に限らせていただきます。
・抽選結果・発送状況に関するお問い合わせには応じられません。
・当選された賞品もしくは権利を第三者に譲渡・転売することを禁じます。
・カカクコムグループ社員、および関係者は参加できません。
・賞品の発送は国内に限らせていただきます。
・梱包には細心の注意を払いますが、万が一運送中の事故により破損等した場合でも、返品・交換等は受け付けられませんので、あらかじめご了承ください。
・下記の場合は、当選を無効とさせていただきますので、ご注意ください。
同一住所または同一世帯で複数回ご当選されている場合
不正なアカウント(同一人物の複数アカウントなど)を利用して応募した場合
ご当選者の住所、転居先不明・長期不在などにより、賞品をお届けできない場合
ご登録いただいたご連絡先・お届け先情報の不備により、賞品がお届けできない場合
賞品お届け先ご連絡締切日までに、ご連絡いただけなかった場合
ご応募に関して不正な行為があった場合
【作品情報】
6月3日(金)全国ロードショー(Dolby Cinema/4D同時公開)
配給:松竹ODS事業室
<メインスタッフ>
企画・制作:サンライズ
原作:矢立肇、富野由悠季
監督:安彦良和
副監督:イムガヒ
脚本 : 根元歳三
キャラクターデザイン:安彦良和、田村篤、ことぶきつかさ
メカニカルデザイン:大河原邦男、カトキハジメ、山根公利
美術監督:金子雄司
色彩設計:安部なぎさ
撮影監督:葛山剛士、飯島亮
3D演出:森田修平、3Dディレクター
:安部保仁
編集:新居和弘
音響監督:藤野貞義
音楽:服部隆之
製作:バンダイナムコフィルムワークス
主題歌:森口博子「Ubugoe」(キングレコード)
<キャスト>
アムロ・レイ:古谷徹
ククルス・ドアン:武内駿輔
ブライト・ノア:成田剣
カイ・シデン:古川登志夫
セイラ・マス:潘めぐみ
ハヤト・コバヤシ:中西英樹
スレッガー・ロウ:池添朋文
ミライ・ヤシマ:新井里美
フラウ・ボゥ:福圓美里
(C)創通・サンライズ
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