劇場版「パト1」冒頭で爆走したあのレイバーが、ついにプラキット化! MODEROID「HAL-X10」を、ウェザリングでリアルに仕上げてみた!【泰勇気の週末プラモ 第56回】

社会人ともなると忙しい毎日の中で積みプラが増えてしまいがち……。そんなあなたに代わって、ロボット&プラモデル大好き声優の泰勇気がプラモデル製作に挑戦するのが、この連載!

コンセプトは「忙しい社会人でも、週末の休みを使えばここまでできちゃうよ」。ルールは素組みで、1~2日の制作期間の2点のみ! この連載を読めば、きっとあなたの作ってみたいプラモデルと出会えるはずだ。

というわけで、「声優・泰勇気の週末プラモ!」第56回スタート!

MODEROID HAL-X10

今回ご紹介するキットはMODEROIDシリーズの大型アイテム「HAL-X10」

劇場版「機動警察パトレイバー」公開から30年以上の時を経て、待望のプラキット化を果たました。劇中の、暴走しながら自衛隊のレイバー「ヘルダイバー」部隊を蹴散らしていく姿は、見るものに大きなインパクトを与えました。

そのインパクトが描かれた、大きなパッケージが目を引くこのアイテム。どうぞご覧ください!

パッケージには、夜の林の中で怪しく目を光らせる姿が描かれています。

フタ部分は縦・横どちらの陳列にも対応したイラスト。

パッケージ背面にはキットのギミック紹介が載っています。

天面と底面には、劇中にも登場した印象的な「BABEL」の文字を背景に「PATOLABOR」のロゴが配置されています。

ランナーの数だけ見ると意外と少なく感じますが、大きいランナーはとても大きかったりします。頭部のカメラ部分は塗装済みと無塗装の2種類のパーツが付属しています。

四脚はそこそこ部品数がありますが、ボディはガンガン組めるパーツ構成。大きさなりの時間はかかりますが決して難しくはありません。「これだけの組み立てで、こんなに大きな完成品になるの!?」と驚きました。

機体前部は左右非対称。頭部と砲身が配置されています。

アンテナパーツも軟質樹脂などではないので、シャープに仕上がっています。

機体後部に追加パーツが装着された状態です。

頭部の大きさから全体の大きさが伝わりますでしょうか。

無塗装状態で、この配色再現はすごいですね。

頭部は、ヘルダイバーのものにセンサーを強化したようなデザイン。ボディにはスモークディスチャージャーなど、たくさんの装備が搭載されています。

ボディ先端部にはウインカーのような、細いクリアパーツが配置されています。

機体下面、脚の基部には三角に配置されたセンサーのクリアパーツが見えます。その上に見えるフックのパーツは固定式ではありますが、細かいパーツで再現されています。

機体上面にはさまざまな構造物が搭載されており、とてもにぎやか。そして細かいセンサー部分には、クリアパーツが配置されています。

後部に接続されている、追加ユニットのダクト部分の形状も雰囲気バッチリ。アンテナパーツは折らないように気をつけて取り扱いましょう。

さらに後方に伸びる追加ブロック。予備の燃料などが搭載されているのでしょうか。

4本の脚はまるで甲殻類のようです。

レイバーの装備としては、かなり巨大に思える大砲。

底面から見ると脚はこのような配置になっています。4本足ですが、やはりカニのように見えますね。

砲塔は上下にスイング。頭部はボールジョイント接続なので、上下左右にグリグリ動かせます。

頭部下の開閉式ハッチを開くと、劇中そのままの造形のコクピットが出てきます。

脚の付け根の可動軸接続による可動部になりますが、かなり大きく動かせます。

脚を目いっぱい伸ばした姿勢。

同じく全高を抑えた状態。人型レイバーにはないアクションが可能です。

脚部付け根付近に、ロール回転軸もあります。

前脚の肘部分は伸縮ギミックがあり、伸ばした状態だと深く曲げることができます。

前後とも、脚部に備わっているクローは開閉が可能。敵レイバーへの攻撃にも使えそうです。

前脚のクローの間に配置されているノズルも、若干ですが動かすことができます。

機体左右に配置されているフィンパーツは、展開してホバー移動状態も再現が可能。劇中でも印象的な部分でした。

3本の脚が地に着いていれば立っていられるので、片腕で敵に襲いかかるようなポーズも可能。

クリアの台座パーツを組み立てれば、高速ホバー移動状態で展示しておくことが可能です。

二足歩行のレイバーとは比べ物にならない高速移動で、ヘルダイバーの追撃をかわして行います。

後部追加ブロックは2つのパーツで構成されており、分割が可能。

劇中では被弾によってパージしていました。

接続部分のディテールもしっかり再現されています。手抜きはありません。

後部パーツをパージした形態。多少コンパクトになったはずなのですが、それでも4つの脚のおかげでそれなりのボリューム感です。

劇場版では歩行、もしくはホバー移動をしていましたが、脚部内側にあるパーツを交換することにより、ローラーによる走行形態も再現可能。

劇場版での登場は林の中だったので、目にすることなかったモードです。

プラスひと手間!

本商品には水転写式デカールも付属していますので、それらを貼り付けてからウェザリング(ウォッシング)を施してみましょう。

GSIクレオスのウェザリングカラー「グランドブラウン」で全体を汚すことにより、赤の鮮やかさが抑えられ、渋さが増しました。

汚れが垂れて流れる方向を意識しながらウェザリングを施すと、自然な雰囲気に落ち着いてくれます。

今回はデカールを貼り付けた後に一度つや消しクリアを突きつけてからウェザリングを施しています。つや消しクリア層にウェザリングカラーが入り込んで残ってくれるため、ほどよい力で拭き取ればデカールを破損させることなく汚しを拭き取ることができます。

ホバー部分のスラスター部分はしっかりスミイレしておきたいところです。

「X-10」の文字もいい感じに汚れてくれました。デカールは強くこすりすぎるとはがれてしまうこともあるので、気をつけてください。

追加ブロック基部もディテールがつまっているので、ディテールに入り込んだウェザリングカラーが映えます。もともとはきれいな姿だったのかもしれませんが、暴走後の行動を考えるとやっぱりこうして汚したくなってしまいます。

さてさてMODEROIDの「パトレイバー」シリーズもかなり充実してきました。劇場版といえは、そろそろレイバーキャリアの発売も待ち遠しくなってきましたね。

今後も、レイバー系のキット化がまだまだ続く様子。幸せな時代になりました。

というわけで最後に、このキットの大きさを私の顔と比較しながらお別れいたしましょう。次回の記事もお楽しみに!

デカイ!!

【商品情報】

■MODEROID HAL-X1

・メーカー:グッドスマイルカンパニー

・価格:8,900円 (税込)

・発売中

・仕様:組み立て式プラスチックモデル

・1/60スケール

・全高:約160mm、全長:約240mm

・原型制作:Arm-Q

©HEADGEAR

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