【「彼女、お借りします（2期）」特集！Vol.7】「第1期よりも声はたくさん入れている気がしますし、遊ぶ幅も増えたような感じがします」桜沢墨役・高橋李依インタビュー！前編

TVアニメ「彼女、お借りします」第2期が、2022年7月より放送される。今回は、4人目のヒロイン・桜沢墨（さくらさわすみ）を演じる高橋李依さんにインタビューを行なった。

「彼女、お借りします」は、宮島礼吏さんによる「週刊少年マガジン」（講談社）で連載中の大人気ラブコメ作品。主人公・木ノ下和也の理想の彼女・水原千鶴は実はレンタル彼女＝レンカノで……？　という秘密をもった2人と周囲の人々の物語が描かれている。2020年7月にアニメ第1期が放送されて人気を博すと、今夏より待望の第2期の放送が決定した。

特集の最後を飾るのは、極度の人見知りだけど、健気で頑張り屋の後輩レンカノ・桜沢墨を演じる高橋李依さん。第1期では後半に登場したため、少しファンとしては物足りないところもあったかもしれない。しかし、第2期ではさまざまな表情、活躍を見せてくれるという。そんな墨の魅力を大いに語っていただいた。

第1期よりも声はたくさん入れている気がします

ーーTVアニメ「彼女、お借りします」第2期が始まりますが、第1期で桜沢墨を演じた印象を教えてください。

高橋　第1期はかなり後半に登場したんですけど、キャスト発表は早めにされていたので、「登場はまだですか？」とか「楽しみにしています」という声をいただき、本当に原作を読んでいる方が多いんだなと思いました。私もドキドキしながら出番がオンエアされるのを待っていたんですけど、最後に「カノカリ」が面白かったと皆さんが言ってくれたことに本当に安心しましたし、第2期が決まったと聞いたときは、第1期の後半の盛り上げの力になれたのかなっていう思いも生まれました。

ーー第2期での桜沢墨はいかがでしたか？

高橋　台本を読んだときに、第1期の頃よりも墨ちゃんが行動的になっていたんです。これをしてみたらどうなるかな？っていうちょっとした不安が一切なく、これをしてみたい！とか、次はこうしたいという墨ちゃんのプランが詰まった、やる気に満ちあふれた墨ちゃんがいっぱい見られたので、墨ちゃんの気合いを受け取って、意気込んで演じようと思いました。

ーー第1期が後半の登場だったので、より気持ちは高まりますね。

高橋　第1期のときから、第2期に該当する部分の原作は読んでいたので、ここをやりたいけど12話では間に合わないかな？　でも第2期があればいける！と期待していたので、今回描かれる部分は、自分の中でもずっと思い描いていたシーンでした！

ーー墨はセリフが少ないキャラクターなので、逆に演じるのが難しかったのかなと思うのですが、演じるときはどのようなことを意識されているのでしょうか？

高橋　台本を読む時なんですけど、墨「…」、墨「！」とだけ書かれているのを信じすぎないようにしていて。たとえばビックリマークの中でも「あっ！」って言ったほうがいいセリフもあったり、「うっ！」と言ったほうがいいセリフもある。映像を見たときに、ここだったらちょっと声が出ているかもってチェックしたり、台本のト書きもしっかり読んで、個人的な感覚で書き足していくような準備をしていました。

第1期のときの墨ちゃんは和也くんとはじめましてだったこともあって、かなり緊張していたんです。だからひと息出すだけでも、結構筋肉が固まっているかな？っていう印象があったので、声を発するときには少し力むような、私も緊張するように体を固めた発音できたらいいな、なんて考えていました。

それが第2期になると、言葉数が増えたというより、肩の力がほぐれたというか。居心地がよさそうになった印象がありました。墨ちゃんがやる気に満ちあふれているから、セリフを入れてみたいと思う箇所もすごく多かったですね。だから第1期よりも声はたくさん入っている気がしますし、遊ぶ幅も増えたような感じがしています。

ーーそんな桜沢墨の魅力って、どこにあると思いますか？

高橋　「カノカリ」に登場するキャラクターはみんな一生懸命なので、一生懸命と言うとみんなに当てはまっちゃうんですけど、私がすごいと思うのは、自分が人見知りだとわかっている中で、レンタル彼女という職業に飛び込むところ。自分を変えたい！といっても、レンカノをやることで落ち込むこともたくさんあると思うんです。それでも変わろうと進んでいく。実はエネルギーたっぷりなところが魅力だなって思いますね。

ーー墨に共感する部分はあるのでしょうか？

高橋　墨ちゃんって、アニメではあまり描かれていないんですけど、モノローグが多いんですよ。頭の中で考えていることがたくさんある姿が、「彼女、人見知ります」というスピンオフ作品で読めるんですけど、それを読んでいるときに、あぁわかる！みたいな感じで、いっぱい共感していました（笑）。

ーー好奇心旺盛だし、いろんなことにチャレンジしたい子なんですよね（笑）。ひとりでラーメンを食べに行ってみたり。

高橋　そうなんですよ！　「彼女、人見知ります」を読んでいると、今日のお題はラーメンなんだ！とか。ドーナツとかだったら甘いものですし、なんとなくイメージがあったんですけど、墨ちゃん、そんなことしてたの!?みたいな瞬間も描かれていくんですよね（笑）。

ラーメンを食べに行ったとき彼女に訪れるピンチとかは、実際に先生もそういう状況になったことあるのかな？って思うくらい、すごくリアル（笑）。だから、意外と墨ちゃんって人見知りなだけで、普通に私たちと同じような人間だなぁとも思うんです。

ーーアニメではモノローグがあまりないですからね。実は脳内では饒舌なんですよね。

高橋　意外と大胆だったり、豪傑に感じる行動もありますが（笑）。モノローグを踏まえて、ああいう墨ちゃんの行動になっているのかなと思うと、納得の連続なので、「彼女、人見知ります」もぜひ読んでほしいです！

後編に続く！

（取材・文・撮影／塚越淳一）