SF映画「エイリアン2」のパワーローダー&リプリーがプラキット化! 意外な遊び方も楽しめてしまうMODEROID「パワーローダー」を作ってみた【泰勇気の週末プラモ 第58回】

社会人ともなると忙しい毎日の中で積みプラが増えてしまいがち……。そんなあなたに代わって、ロボット&プラモデル大好き声優の泰勇気がプラモデル製作に挑戦するのが、この連載!

コンセプトは「忙しい社会人でも、週末の休みを使えばここまでできちゃうよ」。ルールは素組みで、1~2日の制作期間の2点のみ! この連載を読めば、きっとあなたの作ってみたいプラモデルと出会えるはずだ。

というわけで、「声優・泰勇気の週末プラモ!」第58回スタート!

第58回 MODEROID「パワーローダー」

今回ご紹介するのはMODEROIDシリーズの実写映画枠。1986年の作品「エイリアン2」に登場したパワーローダーです。

物語の最後の最後にリプリーさんがエイリアン・クイーンとの息の詰まる接近戦を繰り広げたことで印象に残っている方も多いでしょう。

立体物はこれまでにもいくつかあったようですが、今回のキットはMODEROIDの中では大型な部類ということで、こだわりを感じる内容となっております。

パッケージには気合いの入った塗装が施された完成品見本が。そう、このキットにはリプリーさんも付属しています!

箱のふた面、底面にも向きの違う完成見本の写真。

背面には商品の説明が書いてありますが、日本語による案内は控えめで、海外の方々にも手にとっていただきやすい内容になっているのではないかと思います。

箱の側面には、両側面の図面が描かれています。

説明書は2冊付属しており、ひとつは組み立ての説明。もうひとつにはチューブの配置と水転写式デカールの案内が載っています。

ランナーは多めに見えますが、大きいサイズのパーツもあるので、本体の組み立ては意外と簡単です。

水転写デカールを貼り付けてクリアコートするためにはチューブがじゃまになってしまうので、チューブを取り付ける作業はデカールとクリアコートを終えてから行ったほうがよいかと思われます。

ということで、まずはチューブとデカールを除いた完成状態をご覧ください。

劇中ではものすごく使用感がありましたが、素組みしたものは新品状態のように見えます。

スタイルはご覧の通り、バッチリ再現されています。

機体上部の回転灯はクリアパーツ。

人間の体の収まるクッション部分などもしっかり再現されています。

パワーローダーのすねには、人間の足首を固定するベルトが。

アーム・クローの基部には、金属シャフトが採用されています。

機体各所にあるシリンダーのうち、大型のものは可動に合わせて実際に伸縮するというこだわり。

乗り込むためにロールバーを跳ね上げることもできます。

肩部分は前後にスイング可能。

肩の接続部の回転軸は、劇中同様、シリンダーギミックの都合もあり、可動範囲はそこそこ。

ひじを曲げると、シリンダーも連動します。

クロー部分は手首で回転、多少の左右スナップが可能。

クローは開閉可能です。なかなかの保持力があります。

腕部操作レバーは前後にスライド。

股関節の前後への可動は、重機として必要な分のみといった感じ。

ひざも同様に最低限の可動となっていますが、劇中でもそれほど大きく曲がらないようでしたね。シリンダーは連動。

股関節の左右方向への開脚はここまで。

股関節やひざの可動がおとなしめなのに合わせて、足首の可動もこのくらいです。

パワーローダー自体の可動範囲は以上です。

続いて、リプリーさんのご紹介です。

パワーローダーだけでも商品として成立しそうですが、かゆいところに手が届くのがMODEROIDのいいところ。グレー単色ですが、やはりリプリーが付属しているのは嬉しいですよね。

顔を含めた頭部の再現度はけっこう高いと思います。首と頭部はボールジョイント接続なので回転なども可能。

肩の可動。接続軸での回転は少し斜め上に向いてしまいますが360°の回転が可能。水平方向へは90°くらいまで上げられます。

手首は軸接続による回転可動。肘はおよそ90°、二の腕と袖の切れ目でロール回転が可能です。

腕時計まで付けているのは芸が細かいです。

股関節部もボールジョイント接続で、開脚はこのくらい。

太ももの上のロール軸で、脚が回転します。

膝の折り曲げはここまで。あくまでパワーローダーに搭載するためのキットということなのでしょう。それでもやはり、付属させてくれたことが嬉しいです。

腰は軸接続により回転が可能ですが、可動のためのパーツ分割というよりは塗装のためのパーツ分割のような印象です。

それではリプリーをパワーローダーに乗せてみましょう!

まずパワーローダーのグリップを軸型のものと交換します。

ボディのロールバーを跳ね上げてベルトパーツを取り外し、シートに接続軸を取り付けます。

すね部の脚を乗せるステップをいったん取り外します。

このパーツは3段階の高さを選んで、取り付けることができます。

シートの接続軸をリプリーの背中の穴に取り付け、

手首にグリップを握らせて……

リプリーの脚の位置に合わせて、ステップのパーツを取り付けます。

リプリーを固定するようにベルトパーツを取り付けて、ロールバーを降ろせば……

リプリー搭乗完了です。

リプリーもある程度可動するので、パワーローダーと動きを合わせたディスプレイが可能です。

アームを上げると、リプリーの腕も一緒に上がります。

クローを前に突き出すことも問題なし。

劇中でもしなやかに戦っていたというよりは、動きの限られる重機でどうにかこうにか戦っていたメカなので、可動はこのくらいでも十分に劇中再現できているのではないでしょうか。

続いて、デカールとチューブ類を取り付けたパワーローダーをご覧ください。

チューブの取り付けが複雑で、さすが別紙での説明があるほどだなと思いました。

チューブの取り付け作業は時間と気持ちに余裕のあるときにゆっくり行うといいですよ!

というわけでデカールも貼り付けて、つや消しコートしたのがこちらになります。

後ろから見るともうチューブの嵐! 大変でしたが、やった甲斐があって雰囲気はより一層劇中に近くなりました。

クイーンを押さえつけるのに大活躍したクローも、デカールを貼ったことでより劇中のイメージに近づきました。金属シャフトの効果も大きいですね。

劇中では歩き出すカットもあったので、足首の形状などをよく覚えているという方もいらっしゃるかもしれません。この再現度、いかがでしょうか?

腕部から背面にかけてのデカールはこんな感じです。ナンバリングは「4」も用意されていますのでお好みで。

それで、ですね……。

たまたまこの記事を作成する直前に、同じくグッドスマイルカンパニーの「チトセリウムシリーズIVカーボニア ロンズデライト」を組み立てていて、ひらめいたことがあります。

「もしかして、ほかのフィギュアや人型キットも乗せることもできるのではないか?」と。

鋭い方は、記事の序盤でリプリーの脚を乗せる台の部分が3段階に調節可能な時点でお気づきだったかもしれませんね。

というわけで、やってみましょう!

乗れちゃいました! 

肩の装飾品の都合で、ベルトで体を固定することができませんでしたが、それらしく乗せることができているのではないでしょうか。

ちなみに脚を乗せるステップは、下から2段目(リプリーは一番下の段)に取り付けることでちょうどいい位置になりました。

工業機械的なパワーローダーと、ゴシックな雰囲気のチトセリウムの組み合わせも不思議とハマってるかなと思うのですが、いかがでしょうか。

パワーローダーは1/12スケールなのですが、チトセリウムはこの大きさが1/1スケールなので、こうして塗装に必要な塗料を持ってきてくれたりとか……

接着作業を手伝ってくれたり……といった遊びもできちゃいます。

もちろん、大きささえ合えば1/12スケールの可動フィギュアをはじめさまざまなものを乗せることができそうなので、「エイリアン」ファンの方もフィギュアファンの方も思い思いに楽しんでみてください。

しかし、こうなるとリプリーさんも塗装してあげたくなりますね。ぜひ時間のある時に挑戦してみてください。

それではまた!

【商品情報】

■MODEROID パワーローダー

・発売中

・価格:9,500円 (税込)

・仕様:組立て式プラスチックモデル

・1/12スケール

・全高:約240mm(頭頂高)

・原型制作:T-REX、七兵衛(松田モデル)

・メーカー:グッドスマイルカンパニー

【泰勇気の出演情報】

・ NETFLIX海外ドラマ「Locke&Key」シーズン1、2配信中(タイラー役)

・ 橘猫工業「ハンドレッドエッジ」PVナレーション

・ YouTubeガンダムベースライブch川口名人のすいプラ」毎週水曜18時配信(アシスタント)

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