暴れん坊将軍・松平健も駆け付け、i☆Ris&内田真礼とマツケンサンバ!──大盛況に終わった「Animelo Summer Live 2022 -Sparkle-」DAY3振り返りレポート!前編
毎年恒例の夏のイベント「Animelo Summer Live」(アニサマ)が、今年もやってきた! 2022年8月26日(金)、27日(土)、28日(日)の3日間にわたって開催された世界最大のアニソンライブイベント「Animelo Summer Live 2022 -Sparkle-」(アニサマ2022)。
アキバ総研では、3日間の模様を振り返るレポートを掲載する。
「Animelo Summer Live 2022 -Sparkle-」DAY3 前編
アニサマ3日目は、Nyai☆Ris(鈴木愛奈×i☆Ris)による「太陽曰く燃えよカオス」からスタート!
スクリーンに流れる「(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!」の弾幕をバックに、中毒性抜群の楽曲がさいたまスーパーアリーナに響き渡る。
この曲も、2日目に披露された「花ハ踊レヤいろはにほ」と同じく、田中秀和氏の作・編曲楽曲なのだが(作詞も同じく畑亜貴)、あらためてキャッチーの塊みたいな曲だし、何度も聴いても飽きることがないメロディの素晴らしさ……。作品という枠を飛び越えて、ボーダレスに楽しめるアニソンの可能性を感じた。
みんなで「(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!」して盛り上がったあとは、ARCANA PROJECTが、爽やかで透き通ったTVアニメ「白い砂のアクアトープ」の世界を届けてくれた。
会場に海咲野くくる(CV.伊藤美来)の声が響き、2クール目の主題歌「とめどない潮騒に僕たちは何を歌うだろうか」をOP映像とともに歌っていく。
アニサマのステージに初めて立つARCANA PROJECTだが、持ち前の美しいボーカルワークとダンスを存分に見せつける。歌詞も魅力的なので、ぜひとも歌詞に込められたメッセージをじっくりと堪能してほしい。
最初のOPテーマ「たゆたえ、七色」は、バックに流れていた作品の舞台になっていた水族館の映像が素敵で、キラキラと幻想的な気持ちにさせてくれた。アニサマはアニメの楽曲を歌うフェスでもあるので、改めて、アニメ本編を観ている作品だと映像と合わせての感動も加わり、よりステージを楽しめると感じた。
スクリーンに西暦が映し出されると、さいたまスーパーアリーナは少し未来の2034年へとタイムスリップする。
続いてスタートしたのは、「Tokyo 7th シスターズ」のステージだ。まずスペシャルステージに立ったのがKARAKURI。この空栗ヒトハ・フタバによるカリスマ双子ユニットは、秋奈さんが1人2役で演じているのだが、スクリーンでは彼女をキャラのビジュアルを反転させて2人にする演出が施されていて、それが想像以上にKARAKURIの世界観を表現できていたように思う。
そしてメインステージにロックバンド・4Uが現れ、「メロディーフラッグ」「LOVE AND DEVIL」をぶちかます。彼女たちはエアバンドなのだが、ホンモノの歌唱力とパフォーマンスで会場のテンションをぶち上げていく。
最初の2組は、次世代アイドル劇場型スタジオ「スリーセブン(通称:ナナスタ)」のアイドルたちのライバル的ポジションにいるアーティストなのだが、ここからはナナスタに所属する12人組ユニット・777☆SISTERSが登場!
メンバー12人勢揃いで「FUNBARE☆RUNNER」を歌う。彼女たちがずっと歌ってきた777☆SISTERSを代表する1曲だ。いつか輝くためにがんばるというエモさが、アニサマの観客にも伝わっただろうか。
最後は劇場アニメ「Tokyo 7th シスターズ -僕らは青空になる-」主題歌「Departures -あしたの歌-」を、Tokyo 7th シスターズの出演者全員で熱唱する。
ナナシスはこれまで、コンテンツのイベントやユニットの単独公演など、数多くのライブを展開してきていて、そのパフォーマンスや本気度には定評があったので、それを証明するステージになっていたのではないだろうか。
再び西暦カウントが2022年に戻り、今度は鈴木愛奈さんのステージへ。
TVアニメ「逆転世界ノ電池少女」のEDテーマ「Reverse-Rebirth」からスタート! 圧倒的な歌唱力に裏打ちされた堂々たるパフォーマンスが繰り広げられた。続く「Endless Pain」(アプリゲーム「N-INNOCENCE-(エヌ・イノセンス)」主題歌)では、気持ちよさそうにビブラートを効かせたロングトーンを響かせる。
曲間で、「はじめまして!」という挨拶があったが、その後のMCで、「アニサマに立たせていただけるのは2回目です(笑)」と、緊張して言ってしまったことを告白。そんな天然なところも愛らしい。
ただ、実際に鈴木愛奈さんとはじめましての観客もいたということで、本人が言うように間違いではないことは確か!
そこから突然寸劇が始まる。舞台に置かれていた「ですのっと」なるノートに書かれた呪文を邪神ちゃん──もとい鈴木さんが唱えると、halcaさんが召喚される。
これは昨年と立場を逆転させた演出なのだが、そこからTVアニメ「邪神ちゃんドロップキックX」のOPテーマ「あれこれドラスティック」をhalcaさん&鈴木愛奈さんで披露! スピーディーでハードなロックチューンを、2人で仲良く熱唱していた。
halcaさんのステージは、自己紹介代わりとなる楽曲「センチメンタルクライシス」(「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」ED)からスタート。爽やかなライトブルーに包まれながら、キュンキュンとする乙女心を歌っていく。
もうひとつ、ラブコメ作品「彼女、お借りします」から、ドタバタ感があるロックチューン「告白バンジージャンプ」を、くるくると回りながら笑顔いっぱいで歌い上げる。ロックな曲調をカッコよくラフに歌う魅力も彼女にはあるので、その両方を感じられるステージとなった。
続いて北海道出身の3人組バンド・sajiが登場。
スペシャルステージで、「明日の空へ -Album ver.-」(「あひるの空」第33話挿入歌)を、切なく情感たっぷりに歌い上げる。そして、彼らにとって初めてOPテーマを手がけたTVアニメ「かげきしょうじょ!!」の「星のオーケストラ」を披露。憧れの舞台に立ち、輝く星になる……。そんな夢への想いを歌ったキラキラと輝く楽曲だ。
最後はみんなでクラップをして、会場は一体感に包まれる。楽曲のよさだけでなく、バンドの醍醐味というものも味わえるステージだった。
まぶしい笑顔で周りを幸せにしてくれる鈴木みのりさんだが、最新曲「Wherever」(「黒の召喚士」ED)は、R&B/シティポップ的なアプローチで、彼女の新しい一面を見せてくれた曲だ。盛り上がる楽曲がどうしても増えてしまいがちなフェスだが、こういうスムースな楽曲で体を揺らすのもいい! ここでのバンドの演奏も本当に上質で心地よかった。
そんな、ちょっぴり大人な世界観を作り上げたあと、今度はシャウト系のロックチューン「BROKEN IDENTITY」(「勇者、辞めます」OP)へ。想いを叩きつけるようなタイプの楽曲を、鬼気迫る表情で熱唱するのも、彼女にとっては新しい扉だ。
最後は彼女のパブリックイメージに近い「エフェメラをあつめて」。この曲では、作詞を担当したやなぎなぎさんとデュエットに挑戦。鈴木さんは、動画サイトで音楽を聴くのが好きだったそうだが、そんな彼女にとって憧れの存在でもあるやなぎなぎさんとのコラボは、胸が熱くなる思いだったことは間違いない。MCでは、やなぎさんのサイン会にも行ったことがあるという告白も飛び出した。
それにしても、ここまでタイプの違う3曲の、それぞれの魅力を完璧に演奏し表現するアニサマバンドのレベルの高さにも震えるばかりだ。
i☆Risのステージは、ボイスドラマからスタート。
会場をi☆Risビーチにして、常夏のトロピカルなステージを届ける。この日初トロッコで「Summer Dude」を歌っていく。曲の後半はメインステージに移動し、歌とダンスで観客を魅了。8度目のアニサマ、そして10周年のi☆Risは、ますますオトナなグループになったが、やはりお祭りが大好きなグループでもあるので、みんなが楽しめる人気曲「ドリームパレード」(「プリパラ」2ndシーズンOP)を披露! 「プリパラ」の映像の懐かしさもあって、会場は大きな盛り上がりに包まれた。
そして、TikTokでもダンス動画がバズり中の「チキチキバンバン」(「パリピ孔明」OP)を、キッズストリートダンサーチーム・PROPSと一緒にパフォーマンス。途中のラップも5人でバッチリ決めて、相変わらずのアーティストとしてのポテンシャルの高さを発揮していた。
最後に歌ったのは、ダンスボーカルユニットとして、彼女たちの最新の魅力が凝縮された「Queens Bluff」(賭ケグルイ双」ED)。アジアンな雰囲気漂うダンスチューンを、妖艶にしてキレッキレなダンスとともに披露。今のi☆Risも、とんでもなく魅力的だと再確認できるステージだった。
前半はこれで終了──と思いきや、i☆Risビーチに悪漢に追われた「まあや姫(内田真礼)」が突然現れ、なぜか時代劇が始まる。ここでi☆Risの芹澤優が刀で斬られたところで(迫真の白目演技)、我らが暴れん坊将軍・松平健さんが颯爽と登場。会場が大いに湧いた。
あっさり悪漢を斬り捨て、助けが遅れてしまったお詫びとして披露することになったのが、松平健&まあや姫 feat. i☆Ris with 腰元ダンサーズ&アニサマフレンズによる「マツケンサンバII(Summer Sparkle ver.)」というわけだ。
寸劇があったことで、わざわざ「あの衣装」にチェンジをするという気合いの入れよう。ステージがダンサーであふれるというのもアニサマらしいが、そのゴージャス感、ごちゃまぜ感を見て、個人的にもエンターテインメントが日常に戻りつつあるのだと実感することができた。これは最高の演出だったと思う。
ちなみに、生き別れた弟を探していたまあや姫だったが、ちゃっかりステージのダンサーに混じって内田雄馬さんがいたというのに気づかないというオチも面白かった。
(取材・文/塚越淳一)
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