【プラモレビュー】これが食玩!? 「SMP スーパーロボット大戦OG R-1&R-GUN」が想像以上にハイクオリティ!【R-1編】

社会人ともなると忙しい毎日の中で積みプラが増えてしまいがち……。そんなあなたに代わって、ロボット&プラモデル大好き声優の泰勇気がプラモデル製作に挑戦するのが、この連載!

コンセプトは「忙しい社会人でも、週末の休みを使えばここまでできちゃうよ」。ルールは素組みで、1~2日の製作期間の2点のみ! この連載を読めば、きっとあなたの作ってみたいプラモデルと出会えるはずだ。というわけで、「声優・泰勇気の週末プラモ!」第69回スタート!

泰勇気の週末プラモ 第69回 「SMP [SHOKUGAN MODELING PROJECT] スーパーロボット大戦OG R-1&R-GUN」R-1編 

特撮、アニメなどに登場するさまざまなキャラクターの食玩を、驚きのハイクオリティで生み出し続けるバンダイキャンディ事業部より、今回は「スーパーロボット大戦(以下、スパロボ)OG」を代表するロボット・SRXを構成するパーソナルトルーパー(以下、PT)R-1と、R-GUNが登場! 多くのファンから立体化が望まれながらも、これまではその機会が少なかった両機体ですが、今回、まさかの組み立てキットとして発売されました!

SRXはR-1、R-2パワード、R-3パワードの3機が合体したロボット。そしてR-GUNはプラスパーツを装備してSRXの武器「ハイパー・トロニウム・バスターキャノン」に変形するのですが、今回、R-1とR-GUNが全2種の食玩キットとして一般販売されました。なおSMP「R-2パワード&R-3パワード」および「天下無敵のオプションパーツセット」は、プレミアムバンダイ限定での販売となります。

今回は、そんな大ボリュームのキットシリーズの幕開けを飾る「R-1」をご紹介させていただきます。

パッケージはご覧のように、T-LINKナックルを構えるR-1のCGモデルが描かれています。

背面には、機体設定や今回のキットのCGモデルを使った製品説明図が載っています。

天面にはR-1の目元、底面にはパイロット・リュウセイの目元が描かれています。

両サイドには主に注意書きや成分表が載っています。

変形を再現したキットであるにも関わらず、パーツ数は少なめな印象。彩色済みパーツとシールを使うことでほぼ完ぺきに設定カラーを再現しています。本体以外には台座のパーツとガムが入っています。

それではサクッと組み立ててしまいましょう。

シールまで貼ったのがこちら。色分けはご覧の通りバッチリです。ちなみに手首は変形に対応した小型の物が取り付けられていますが、人型形態のプロポーション重視の大きめな手首も付属しています。詳しくはのちほど。

背中から見ると、肩から伸びたR-1の特徴的なバックパックが確認できます。

頭部周辺。塗装済みパーツのおかげで、顔は非常に細かく色分けされています。頭部バルカンや頭部サイドのダクト、胸部ダクトあたりはスミイレしておきたいところ。

腹部、腰部、腕部。

このあたりは、変形において一番複雑に動かすこととなる部分。少ないパーツ分割で変形を再現できるように、そして各形態の形状を破綻なくまとめるための設計に、一体どれほどの苦労があったのでしょう。

脚部の微妙な曲線も美しく再現。足首の形状は設定イラストだと「横から見るとスマート、正面から見ると幅広」な印象なのですが、SMPでは立体でそれを再現しています。

R-1のバックパックは肩に接続されているので、過去の立体物でもポーズを取らせるうえでネックになることが少なくなかったのですが、今回は大胆な可動域を設けることでその問題を解消しています。

腰部リアアーマーには、R-1の変形に使用するジョイントパーツをマウント。余剰パーツをなくすことに貢献しています。

ふくらはぎ後ろの部分は比較的大きめのシールで色分けをサポート。綿棒などでディテールに合わせてシールをやさしくなじませてやると、立体感が出ます。硬いものでこすったりして破いてしまわないようにご注意を。

続いて可動範囲を見ていきます

首はボールジョイント接続。変形のためのフレームも胴体側に埋まっているので、うまく活用するとさらにポージングの幅が広がります。

肩の接続部は軸接続なので、回転させて腕を上にあげることができます。今までの立体物ではこの時に、肩アーマーに接続されていたバックパックが体の前側に来てしまっていたのですが、今回のR-1ではご覧の通り、バックパックは背面に残っています。

肩アーマーは跳ね上げることができるので、腕を水平方向へ90°ほど持ち上げることもできます。

本キットは、かなりバックパックが動きます。上の写真のような可動はこれまでのR-1の立体物でも見たことがあるかと思われますが……

接続部の黄色いブロックを後ろにスライドさせて、フレーム状にすることでさらなる可動範囲を確保。

フレームごとここまで持ち上げることができます。これで各装備でのポージングが、さらに容易になりました。

さらにアームとバックパックの接続部はボールジョイント接続なので、このようにロール可動させることもできます。

ボディ側で、後方へ肩のスイングが可能。

肩アーマーと腕部はボールジョイント接続。二の腕でロール回転。肘は二重関節で180°曲げられます。さすが近接戦闘を得意とする機体。可動が優秀です。

手首はボールジョイント接続。グリグリ動かすことができます。付属手首との交換も容易です。

腰部は軸接続で、ある程度の回転が可能。

前後開脚は非常に柔軟。

股関節は構造的には左右に90°ずつ開脚させることができるはずですが、キットではG・リボルヴァ―のホルスター部分などの形状の都合で通常の開脚はこのくらい。

太ももの上でロール回転。

膝は二重関節で、180°くらいまで曲がります。

足首はボールジョイント接続。特に内側に深く倒すことができるように、ボール受けに切り欠きがあります。つま先は変形の恩恵で、伸ばす(閉じる)ことができます。

交換用手首は豊富で、7組用意されています。

それでは、拳をプロポーション重視の大きめなものと交換しつつ、素組状態で付属武器やポージングのご紹介をしてまいりましょう。

以前、千値練さんのトイ「RIOBOT 変形合体 R-1」の記事でも挑戦しましたが、「スーパーロボット大戦OGムーンデュエラーズ」戦闘アニメ冒頭風のポーズから。

台座への接続は、背部のグレー部分にある軸で行います。

左手を開いて、右手にT-LINKナックルを取り付けて戦闘準備!

「受けろ、必殺!」

「T-LINK・ナッコォ‼」

「破っ‼」

T-LINKナックルは左右とも付属しているので、ダブルのナックルなんてことも!

「天上天下念動破砕剣」用の手首も付属。念動破砕剣のエフェクトパーツは「天下無敵のオプションパーツセット」に付属しているので、発売までは心の目で再現しましょう。

見どころがぎゅっとつまっているのが、バックパック。なんとコールドメタルナイフを格納しているハッチの開閉を、史上初実装! ちゃんとナイフも取り出せるので、ここをいじるのがとても気持ちいいです!

当然、コールドメタルナイフは武器持ち手に持たせることができます。

「切り裂け! コォォルドメタル・ナァァァイフ‼」

ナイフは逆手に握らせても簡単には落下しません。

G・リボルヴァーはホルスターから取り外し、グリップ部分を手首と一体になっているパーツと交換して装備を再現。

R-1の代表的な射撃武器、G・リボルヴァーは銃口がちゃんと開口していますし、少ないパーツ数にも関わらず造形もこだわりぬかれています。

「ジャイアントリボルヴァー‼」

「照準セェット! ファイア‼」

腰から外したG・リボルヴァーを逆手に握らせて、なんちゃってトンファー状態も再現できてしまいました。トンファー状に構える「GT・リボルヴァー」は、「スパロボα外伝」に登場したR-1改の設定ですね。

「新スパロボ」では、途中からの追加武器だったブーステッド・ライフルを装備。そしてシールドも装備させてみました。長射程のロングバレルライフル、SRXの頭部とZ・O・ソードの柄の部分となるパーツが組み合わさった大型のシールドを装備することで、一気にボリュームアップします。

ブーステッド・ライフルは、左右の各バックパックにあるジョイントにマウント可能。

前から見るとこんなシルエットになります。これでフル装備でも格闘戦が可能ですね。

巨大なシールドなので、ボディの半分は防御できそうですね。ここまで持ち上げても各関節はしっかり保持できています。

「ブーステッド・ライホゥ!!」

平手と組み合わせて、ブーステッド・ライフルを持たせてみたり。

お待たせいたしました。ここで、R-ウィングへの変形に挑戦してみましょう!

「チェェーーンジ! R-ウィング!!」

今回は一部組み換え変形となります。R-1をいったんここまで分解します。

クランク状になっている膝パーツを折り曲げます。つま先を閉じ、アンクルアーマーを縮めて、G・リボルヴァーのホルスターを太もも内部のフレームごと持ち上げます。

G・リボルヴァーのホルスターと股関節パーツを定位置に移動させ、リアスカートアーマー裏に取り付けてあったジョイントパーツを膝関節の穴に取り付け、脚部の変形は完了。

両腕の変形。前腕のカバーを開き、手首の基部を回転させて手首を収納。カバーを閉じます。

二の腕を肩アーマーに収めるように変形させ、バックパックのアームを伸ばし、主翼を展開。

バックパックの向きをR-ウィングの定位置にして、腕部の変形完了。

変形完了した腕と脚部を合体させます。

ボディ部分の変形。首のジョイントを上に引き出し、背部のパネルを展開。

頭部は後ろへ、胸部は前へ倒し、腰部リアアーマーを上に移動。背面パネルを閉じて顔を覆い、変形完了。

シールドの青いパネルを開き、2つの穴が確認できるようにしてR-ウィングへのドッキング準備が完了。そしてすべてをドッキングさせると!

R-ウィングが完成!!

台座の接続部をR-ウィング用に交換し、バックパックのフレームにかみ合わせてディスプレイ準備完了! それではいよいよ全体像を見てみましょう!!

キャーー! しっかりカッチリR-ウィングです!! このサイズでここまでスタイルよくまとまっているなんて、素晴らしい!!! しかも余剰パーツなし!!

脚部や腕部の収まっている位置もほぼ設定通り。本当によく再現したものです!

正面から見るととってもシャープなシルエット。G・リボルヴァーやブーステッド・ライフルはこの形態でも使用可能。

後方から見てもかなりシャープ。航空機の後ろ姿ってボリュームが大きくなる印象があったのですが、R-ウイングは後ろから見ても、なかなかスマートです。

サイドから見てもご覧の通り。極力厚みが出ないようになっています。

プラスひと手間

ここまで完成度が高いと、組み立て玩具として十分に遊べてしまうので「プラスひと手間」を加えずとも非常に満足……なのですが、序盤でも触れた通り部分的にスミイレしておきたいところがあったので、今回はクレオスウェザリングカラーのマルチブラックで軽くスミイレを施すことにしました。

白や黄色の明るい色の部分が特にスミイレの効果が高く、ディテールがくっきりしたことで全体的に引き締まった印象になったかと思います。書き込みタイプのスミイレペンでもよいので「ここは黒くしておきたいよな」というディテールにはぜひスミイレをしてみてください。

T-LINK・ナックルによるアッパー!! こんなに腕を上にあげてもバックパックは背部にあります! 

新解釈ということになると思いますが、これはR-1における大発明かもしれませんね!

楽しくなってきてしまったのでもうちょっとポージング! 敵の攻撃を避けながらブーステッド・ライフルで反撃する、アクロバティックなポーズのR-1。

こんなシーンはありませんでしたが、ウィングを横方向に展開して、滑空しながらコールドメタルナイフで斬りかかるR-1。

R-ウィングとは翼の向きが逆なので、揚力が出るかとツッコまれれば言い返せませんが、雰囲気としてはそれらしく見えませんか?

スミイレした状態でR-ウィング形態。航空機なので主翼のディテールにはスミイレを施しておきたいところでした。やはり効果は大きいです。

さて、R-1といえばSRXの頭部も担っているわけですが、その頭部になるシールドも付属しているので、説明書には記載がありませんが、SRXの頭部をちょっとだけ再現してみたいと思います。

なぁんと!! SRXのゴーグルからR-1の顔が覗けるじゃありませんか!! 僕はこんなの初めて見ましたよ!! ゴーグルパーツは、通常のスモークブラックゴーグルのほかにももうひとつ付属しています。

それが、このツインアイが投影されたゴーグルです。こちらを取り付けて正面から見てみましょう!

うぉはぁ!! 光の具合でたまたま片目だけが見える状態になったのですが、それがまたカッコいい!!

ボディ部分を入れて撮影しなかったのは、さすがにSRXの頭部を備えるにはR-1のボディは華奢すぎるから。どうしても見てみたいという方はぜひ! ご自身のその手で再現してみてください!

というか、やっぱりこの頭部を再現する際は、R-2パワード&R-3パワードも手に入れて、声色を変えながら「トロニウム・エンジン、フルドライブ!」「T-LINKフルコンタクト! 念動フィールド、オン!」「ヴァリアブル・フォーメーション!!」と叫んでからSRXに合体させていただきたいです。

ただでさえどっしりした機体である、R-2に巨大なキャノン砲が追加されたR-2パワード。そして女性らしいボディラインの本体と、あたかも要塞のように巨大プラスパーツのギャップが印象的なR-3パワード。

きっと笑いがこみあげてくるほどに巨大な箱で送られてくるであろう、そのセット。ここで逃したら、次の機会は一体いつになることか!?

さぁ、アナタならいかがいたしますか!? スパロボファンとして! プラキットファンとして! ロボット玩具好きとして!

人にはそれぞれ事情もありましょうが、僕には選択肢などありませんでした(ポチっ)。

さて次回はSMPのR-GUNをご紹介いたします。こちらの変形も、感動してしまうことうけあいですのでお楽しみに。

それではまた!

【製品情報】

■SMP [SHOKUGAN MODELING PROJECT] スーパーロボット大戦OG R-1&R-GUN

・メーカー:バンダイ

・メーカー希望小売価格:各4,950円(税込)

・2023年1月23日 発売

・売場:全国量販店の菓子売場等

・対象年齢:15才以上

近日登場予定のプレミアムバンダイ限定「R-2パワード&R-3パワード」と組み合わせることで、天下無敵のスーパーロボット「SRX」に合体可能!「R-GUN」も近日登場予定のプレミアムバンダイ限定「天下無敵のオプションパーツセット」と組み合わせることで、「R-GUNパワード」に換装可能!

 

●プラキット一式(全2種)

1.R-1

2.R-GUN

●シール

●取扱説明書

●ガム(ソーダ味)1個

【泰勇気の出演情報】

・ NETFLIX海外ドラマ「Locke&Key」シーズン1、2配信中(タイラー役)
・ 橘猫工業「ハンドレッドエッジ」PVナレーション
・ YouTubeガンダムベースライブch川口名人のすいプラ」毎週水曜18時配信(アシスタント)

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