TVアニメ「弱虫ペダル LIMIT BREAK」最終回直前企画! 岸尾だいすけ(手嶋純太役)×阿部敦(泉田塔一郎役)キャプテン対談!後編
最終話が目前に迫るTVアニメ「弱虫ペダル LIMIT BREAK」。
今泉俊輔や鳴子章吉とともに2年生へと進級した小野田坂道が、新キャプテン・手嶋純太率いる新チームで連覇を目指す夏のインターハイはついに最終日へ。苦境に立たされながらも連覇を目指す総北と、昨年の雪辱に燃える王者・箱根学園。栄光のゴールをつかみ取るのはどちらのチームなのか……。アキバ総研では、総北を率いる手嶋純太役・岸尾だいすけさんと、箱根学園を率いる泉田塔一郎役・阿部敦さんとのキャプテン対談を実施した。
ざっくばらんなノリで展開した前編に続いて、後編をお届けしよう。
ーー 「弱ペダ」のキャラクターで自分のライバルにしたい、もしくはライバルになりそうなタイプは誰ですか?
岸尾 誰だろう、御堂筋(翔)(CV:遊佐浩二)と(岸神)小鞠(こまり)(CV:福山潤)だけは嫌です! ライバルにしたくないタイプなら結構いるな。基本、危ない人はライバルにしたくない!
阿部 アハハハ。確かに。
岸尾 クセの強い人が多いからなぁ。総北が一番まともだから、総北以外は入りたくないなぁ。
阿部 総北への愛なのかな(笑)。
手嶋純太役・岸尾だいすけさん
岸尾 お互いを高め合えそうなのは(小野田)坂道(CV:山下大輝)じゃないかな。一緒にいて楽しそうだし、何より性格に難がない。いや、まあまああるか……。坂道は難があるにはあるけれど、許容できる。巻島(裕介)(CV:森久保祥太郎)と一緒で「あー、そう」って感じで話を聞いていればいいかなって。アニメやフィギュアの話をしていたら「そっか」って相づち打ってればいいし(笑)。
阿部 そうかも。
岸尾 自転車のことに関しては、誰とでも普通に話せると思うけれど、ライバルとか一緒に高め合うとなると、プライベートな部分で楽な人を選ぶかも。
阿部 確かに。僕も御堂筋はちょっと嫌かな。でも、石垣(光太郎)(CV:野島裕史)が隣にいてくれたら、なんか大丈夫な気がする。石垣ががんばってくれそうなので。
岸尾 全部、クッションしてくれる感じね。
阿部 そうそう。ガチにならないなら新開とかいてもいいけれど、鬼になると怖いからなぁ。
泉田塔一郎役・阿部敦さん
ーー 条件付きになってきますね(笑)。
岸尾 黒田(雪成)(CV:野島健児)とかでもいいかな。人としてはバランスを取ってくれるタイプなので、ツッコミもよくやってくれるし。石垣と黒田がいれば、御堂筋がいても大丈夫かも。
岸尾 やっぱり性格重視しちゃうよね。
阿部 一番大事。ライバルとして一緒に高め合う仲間を考えるとなると、性格は一番大事です。
ーー 坂道の名前も出たところで……。坂道のように、ひょんなことから自分が興味のなかったものを好きになったり、新しい楽しみを発見したという経験はありますか?
阿部 僕は、以前番組でいろいろなカメラを紹介してもらう機会があって。そこで気になって、カメラを買うくらいには影響されました。実際に撮った写真を見せてもらったり、いろいろなお話を聞いたりする中で「自分は通ってこなかった世界だな」と思って、いろいろ吟味して買うに至りました。今でも、出かけるときには持ち歩くこともあって、坂道ほどガッツリではないけれど、続いています。仕事柄、カメラマンさんに撮影していただく機会もあるので、ちょっとコツを聞いたりとか、レンズなど機材の質問をすることもありますね。カメラに興味を持ったことで、生活の中で注目するところが変わったというのかな、増えた気はしています。ものの見方に少し影響が出たというのかな。
岸尾 坂道のようにドラマチックな話はないけれど(笑)、よく考えたら、それこそ僕は自転車です。
阿部 そうだ! 我々キャストには、意外とハマっている人多いよね。
岸尾 「弱ペダ」をやる前から、歩いて行くには遠いけれど、電車に乗るほどでもないという現場に何で行くのが正解なのか、と考える時期があって。自転車がちょうどいいという結論に至り、近場のスタジオには自転車移動としたのが始まり。あるとき10キロくらい離れたスタジオに当時乗っていたママチャリで行ったことがあって。小春日和のいい季節で、すごく気持ちよかったことも手伝って、自転車、面白いと感じて、次にクロスを買いました。スタジオまでの移動手段としてしか使ってないけれど、もう何台も買い換えるほどにはハマっています。
ーー 「弱ペダ」をやって、さらにいろいろな自転車の知識も増えたのでは?
岸尾 そうですね。ロードに興味が出たのも「弱ペダ」をやってから。手嶋がキャノンデールに乗っているから、買ったりもして。
阿部 ガッツリ影響されてる(笑)。
岸尾 でも、それは盗難にあってしまって……。
阿部 あらーーー。
岸尾 ガーンって落ち込んでいたところに、キャノンデールさんでの取材があって、もっといいキャノンデールの自転車をもらう機会もあったりしました。
阿部 コラボやったりもしてたね。
岸尾 だけどそれも車にぶつけられたりして……(苦笑)。そういえば、今日もここまで自転車で来ました。天候さえよければ、都内の仕事の移動はほぼ自転車です。
ーー 「弱虫ペダル」は、キャラクターそれぞれの“アツさ”が描かれる物語です。お2人が熱を注いでいるもの、これまでに熱を注いできたものを教えてください!
岸尾 結局、お芝居になっちゃうんだよね、我々は。
阿部 そうですよね。僕はたまに舞台もやるのですが、やっぱり1か月、2か月と時間をかけて、みんなでひとつのものを作る楽しさは特別です。もちろんアニメも時間をかけてスタッフ、キャストみんなで作り上げていくものですが、キャストが関われるのは制作の中でもほんの一部。1話を2-3時間で収録できちゃうこともあります。かけた時間で熱量が変わるわけではないけれど、舞台ならではの熱というのがあるというのかな。特に小さい舞台では、演じるだけではなくいろいろなことをやらなければならなかったりするので、「注いだぞ!」という感覚が味わえる気がします。
特に、コロナ禍でエンタメがストップした時期に参加した舞台では、あの状況でも届けたいという作り手の思い、あの状況でも来場し熱を受け取ろうとしてくれる観客の方たち。みんなの思いに応えたいという気持ちを勝手に背負ってしまった部分もあるけれど、生の舞台のよさ、醍醐味のようなものを感じました。
岸尾 よし。僕もその話に乗っかろう!
阿部 どうぞ!
岸尾 阿部くんにとっての舞台は僕にとっての朗読劇に当たります。ずっと大好きで、これまでたくさんの朗読劇に参加してきました。舞台もそうだけど、同じ朗読劇でも座組みが違えば、また違う味が出る。本当に面白いコンテンツです。情熱を注ぐというよりは「ありがとうございます!」という気持ちで挑んでいる感じかな。10年くらい前から、さまざまな朗読劇がエンターテインメントの世界に入ってきて、市民権を得てきたかなというところでのコロナ禍。かなり打撃を受けたのも事実だけど、そんな中でも、やりたいという思いを抱えて諦めなかった作り手がたくさんいました。小屋は大きいのに、人数制限してやらなきゃいけない状況は何度もあって。そんな中でも僕に声をかけてくださるスタッフさん、そしてそんな状況でも観に来てくれるお客さん。みんなで一緒に作っている、一緒に盛り上げようとするあの空気感が大好きです。今年に入って2本参加して、年内もあと4本はやる予定です。
阿部 すごいペース!
岸尾 呼ばれる限りは続けていきたいし、自分でもそろそろ何か作り上げていこうかなって思っています。いろいろなタイプの朗読劇があってそれぞれすごく勉強になるけれど、自分が理想とする朗読劇とはなかなか出会えない。だったらもう自分でやるしかない!という気持ちが湧き出てきて。数年以内に形にできたらなと思っています。
阿部 すごく楽しみ!
(取材・文/タナカシノブ)
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