「EVO Japan2023」2日目メインステージレポート！同大会初となる「メルブラ」「Virtua Fighter esports」「KOF XV」採用タイトルの猛者たちが激闘を繰り広げる

2023年3月31日～4月2日に東京ビッグサイト行われた「EVO Japan2023」。ここでは2日目にメインステージで行われた「MELTY BLOOD:TYPE LUMINA」、「Virtua Fighter esports」、「THE KING OF FIGHTERS XV（KOF XV）」の3タイトルの決勝戦のもようを紹介する。

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なお、「EVO Japan2023」は全競技ダブルエリミネーションをルールとして採用しており、全出場者が2セット先取、もしくは3セット先取の試合に2度負けるまで優勝のチャンスがある。ファイナルではそれまで無敗で、1度負けてももう一度チャンスのある、ウイナーズトーナメントから4人、1敗しており、もう後がない敗者復活枠のルーザーズトーナメントから4人のファイナリストの計8人が壇上に登り、優勝を争った。

「MELTY BLOOD:TYPE LUMINA」優勝はKジロー選手「仕事との兼ね合いを見つつEVO 2023にも行けたら行きたい」

「MELTY BLOOD:TYPE LUMINA」は、ノベルゲーム「月姫」の世界観をモチーフにした格闘ゲームだ。いわゆるキャラゲーではあるが、マジックサーキットゲージ、ムーンアイコン、シールドなどを利用した特殊システムやスキルなどもあるため、立ち回りの手段が多彩だ。さらに相手をダウンさせると、かなり有利な状態を継続して攻撃できるため、かなりオフェンシブなゲーム性の作品となっている。

ファイナリスト8人に対し使用キャラは、蒼崎青子、ノエル、翡翠、遠野秋葉、ヴローヴ・アルハンゲリ、ミハイル・ロア・バルダムヨォン、遠野志貴との7キャラとなり、キャラかぶりは青子のみと、バラエティ豊かなファイナルとなった。

グランドファイナルは、エルを使うKジロー選手と、ルーザーズを勝ち上がってきたロアを使うゆいか選手が対決。ゆいか選手は、最初の1戦に勝ち先手を取るものの、その後Kジロー選手が2本連取。その後ゆいか選手が追いつき、2対2となるが、Kジロー選手が狙っていた投げ技が決まり、最後はジャンプ攻撃で勝利した。

Kジロー選手は「無敗とは言え（予選やベスト8までで）2先の1本落としてから勝った試合が多く、全然余裕がなかったのですが、あきらめずにやれたからここまで来れました。対策していたキャラが対戦相手で運もよかったですね」と語った。

また、8月にアメリカで開催される「EVO 2023」に関しては、自身が専業の格闘ゲーマーではないということで、「仕事との兼ね合いを見つつ、行けたら行きたいと」と明かした。

「evo Japan」にバーチャファイターシリーズが初採用！優勝者は“人生の半分をVFに捧げてきた男”

バーチャファイターシリーズとしては初のメインタイトルとして「evo Japan」に採用された「Virtua Fighter esports」は、2010年に発売された「バーチャファイター5 ファイナルショーダウン」のリメイク作に当たる。

まだプロゲーマーが一般化する前の人気だったゲームということで、プロライセンスを持たない猛者プレイヤーの数は同じ、3Ｄ格闘ゲームである「鉄拳7」よりも多く存在する。ということで、ファイナルに残った8人のうち、プロゲーマーは半分の4人だった。

しかし、半月ほど前の3月19日に「バーチャファイターｅスポーツプロチャンピオンシップ 2023」が行われたばかりということで、プロゲーマーたちの勢いやモチベーションの高さがそのまま同大会にも反映された形となり1～3位はプロゲーマーが独占した。

決勝では、「バーチャファイターｅスポーツプロチャンピオンシップ 2023」を制したジャッキー使いのとんちゃん選手が前評判どおりの強さを発揮し、ウイナーズ代表として決勝戦に進出。ウイナーズファイナルでルーザーズへ落とした、パイ使いの赤丹しわぽ選手との再対決となる。

もう後がないしわぽ選手だったが、グランドファイナルでもプレイヤー本来の守りの強さを発揮し、3本先取しリセットまで巻き返す。しかし、リセット後のグランドファイナルでは、実況席が思わず「恐ろしい選択肢」と言ってしまうほど、鋭い読みの返し技で大ダメージを取るなどして、とんちゃん選手が3連取のストレート勝ちで優勝した。

「人生の半分をバーチャファイターに捧げてきた」と自身でも語るとんちゃん選手のEVO Japan初王者の戴冠に、敗れたとはいえ、同世代のしわぼ選手が悔しさと感激の混じった涙を流し祝福。とんちゃん選手がもらい泣きする状況となっていた。

とんちゃん選手は「人生で3本の指に入るくらい緊張したのですが、でも緊張が、いいふうに働いて実力以上に出たかも」と壇上で優勝者としてコメント。また、今後の同タイトルでの大会ルールに関しては「ステージ選択が毎回ランダムというのはちょっといただけません。かなりステージによって性能が違うキャラがいるので、最初に負けたほうの人がステージ選択権を持つとかにしたほうがいいかも」と修正点についても提案した。

KOF最強プレイヤーが有言実行!! ゲーニッツの実装も発表され話題に

「KOF XV」では、長年にわたり最強KOFプレイヤーと言われている、中国人のXiaohai（シャオハイ）選手が、満を持してファイナルの壇上に登場。正確無比なコンボや立ち回りを披露し、会場を沸かせ、そのままの勢いで、ウイナーズトーナメントトップでグランドファイナルへ。

グランドファイナルでは、自身が一度ルーザーズへ落とした台湾のZJZ選手と再戦になったが、3本ストレート勝ちという圧倒的な強さで優勝。自他ともに認めるKOF最強プレイヤーであることを改めて証明する形となり、ファイナルの試合前に「余計なことは言いません、勝つために来ました！」とシャオハイ選手が言ったとおりの結果となったのだった。