【「MODEROID AV-98イングラム リアクティブアーマー装備」レビュー】「パト2」海底トンネル戦で活躍した3号機を、声優・泰勇気が徹底紹介!

社会人ともなると忙しい毎日の中で積みプラが増えてしまいがち……。そんなあなたに代わって、ロボット&プラモデル大好き声優の泰勇気がプラモデル製作に挑戦するのが、この連載!

コンセプトは「忙しい社会人でも、週末の休みを使えばここまでできちゃうよ」。ルールは素組みで、1~2日の制作期間の2点のみ! この連載を読めば、きっとあなたの作ってみたいプラモデルと出会えるはずだ。

というわけで、「声優・泰勇気の週末プラモ!」第74回スタート!

声優・泰勇気の週末プラモ 第75回MODEROID AV-98イングラム リアクティブアーマー装備


続々とラインアップを増やし続けるグッドスマイルカンパニーのプラキットシリーズ「MODEROID」。その中でもとりわけ積極的にキット化を進めている「機動警察パトレイバー」から、今回は映画「機動警察パトレイバー2 the Movie」より「AV-98イングラム リアクティブアーマー装備」が登場! すでに発売の「AV-98イングラム」に豊富な追加パーツを同梱した豪華仕様となっています。

まずはパッケージをご覧ください。

パッケージには、劇中でも緊迫感のある(太田さんがぶち壊しにしましたが)海底トンネル内の戦闘シーンが描かれています。ちゃんと1号機が3号機を守っている様子まで盛り込まれています。

背面には商品仕様の説明。今回は数多くの選択肢のあるコンパチキットとなっています。全パターンを再現するには、本商品6セットと通常の「AV-98イングラム」1セットあればOKです。

側面には、左右ともにタイトルロゴが配置されています。

天面と底面はMODEROIDおなじみの、縦横どちらでも棚に陳列できるようなイラストが配置されています。

ランナーは通常のAV-98式イングラムのもの一式に加えて、リアクティブアーマーおよび1号機~3号機それぞれの頭部が新規パーツとして付属。クリアパーツランナーは、塗装済みのものと無色透明のものが付属。さらに水転写式デカールが付属しています。

組立説明書はリアクティブアーマー装備状態用と、イングラム基本体用の2種類が付属。リアクティブアーマー装備用説明書のみフルカラーとなっています。

いろいろな形態で組み立てできるキットですが、ひとまず1号機を頭部のシャッターありで組み立てていきましょう。

アーマーは上半身に集中。下半身は太もも部分が新規パーツとなっています。

アーマーの皺の表現がリアル。両腕は、手首までアーマー装備の新パーツになっています。

上から見ると、肩のあたりにアーマーの留め具らしきものがちゃんと造形されています。

胸部アーマーは腹部まで覆っています。劇中では激しく破け飛んだりしていましたが、そのおかげで全パイロットとも、ほぼ無傷で帰還できました。

脚部アーマーにも留め具のディテールが。

腕部はまるごと新規造形。シールドも新規造形となっています。

シャッターの有無は、パーツ選択により再現。

シャッターなしで組み立てれば、見慣れた1号機の顔になります。

2号機は、後頭部に追加装甲が施されたため、リアクティブアーマーと同じ成型色になっています。

ECMを搭載している3号機も「パト2」仕様のデザイン。そして……

ECM使用状態はパーツ交換による選択式となっています!

繊細なパーツも多いので、組み立てる時には軸と穴の形、パーツの向きなどをしっかり確認してください。

ここからは「パト2」のキーパーソンと言える南雲しのぶさん(通称・南雲さん)をリスペクトして、3号機頭部でご紹介していきます。

続いては可動範囲を見ていきましょう。


首は二重のボールジョイント接続。襟が立っている部分が干渉する角度はあるものの、かなり自由に動かせます。

肩周りの構造は、従来のAV-98イングラムと同様。腕は肩の付け根の回転軸で、360°回転。水平方向へは90°くらいまで持ち上げられます。

ボディ側の肩関節には、前方へのスイング関節が内蔵されています。

肘はおよそ90°可動。肘の上あたりにロール回転軸があります。

手首はボールジョイント接続なので、グリグリ動かせます。

腰部は上半身を一度引っ張ることで、可動範囲を確保。前傾と……

横方向への屈伸……

腰を回転させることができます。

前後・左右の開脚は優秀で、特に大きく前後開脚させることができます。

太ももの上にもロール回転軸あり。

膝は脹脛のパーツを交換することで、90°くらいまで曲げることが可能になります。

足首の接続もボールジョイント。しかもつま先部分に可動部があり、ご覧のように思い切り持ち上げることもできます。

付属品はスタンスティック、リボルバーカノン、ライアットガン、平手とスティック握り手と銃握り手が左右1組ずつ付属しています。

リボルバーカノンは右足側面に格納可能。

ライアットガンはストックを畳むこともできます。

それでは、可動範囲と付属品を使っていくつかポージングさせてみましたので、ご覧ください。

スタンスティックを引き抜く3号機!

クールに片手で銃を構える3号機。南雲さんがエレベーターを待っている時は、こんなポーズでしたかね。

左手でグリップを覆いつつ、姿勢を低くリボルバーカノンを構える3号機。難なく膝立ちさせることができます。

劇中では相変わらずライアットガンをぶっ放していた太田さんの2号機。

速攻で頭部を破損(自分のせいで)させた太田さん。真っ先にピンチに陥っていました。

■組み合わせ次第で広がるバリエーション

そして2冊目の説明書をもとに、組み立てた状態もご紹介いたします。

まずは1号機。「パト2」冒頭に登場したデータ収集用の実験機仕様となります。肩のパトランプや胸部の旭日章がないだけで、かなりあっさりとした印象ですね。

背面は通常のAV-98イングラムと全く同じです。

2号機の頭部と肩アーマーを取り付けてみました。

こちらもすっきり。

3号機の頭部と肩アーマーを取り付けた状態。

劇中では登場しなかった形態なので、初めて見る方も多いのでは?

組立て説明書上では組立指示がありませんが、AV-98イングラム用の装備はひと通り取り付けることができます。右腕にはリボルバーカノンを取り出すためのアームを取り付けることも可能。

各種手首も「使用しないパーツ」の印がついていますが、もちろん組み立てることが可能なので、シールドなどを装備させた状態も再現が可能です。

さらに、通常の「AV-98イングラム」のキットを用意すれば、劇場版第3作「WXIII」に登場した仕様の1号機・2号機を再現することができます。

手持ちのイングラムが底をついていたので今回は実物を用意することができませんでしたが、デカールを交換する程度で組み立てることができるので、ぜひご自身の手で再現に挑戦してみてください。


■プラスひと手間!


それでは最後にいつもの「プラスひと手間」ですが、水転写式デカールを貼り付けつつ、GSIクレオスのウェザリングカラーマルチグレーで軽くウォッシングしました。

水転写式デカールを貼り付けて半光沢クリアで保護した後に、ウェザリングカラーマルチグレーを筆塗りし、溶剤を含ませた綿棒で拭き取りすぎない程度に拭き取りました。

海底トンネル内での戦闘ということで、茶色い土汚れなどは似合わないかなと思い「マルチグレー」をチョイス。必要に応じてウェザリングする色を検討するのも重要です。

頭部、襟元、ナンバープレートのデカールは平面に貼るので簡単なのですが、ウインカー部分は貼り付ける場所の面積が小さいため少々作業が難しいので、もしかしたら部分塗装したほうが簡単かもしれません。

腕部のデカールもデコボコの面に貼らなければならないので、「マークソフター」を用意しておいたほうがよいでしょう。

ウォッシングによりディテールにグレーの色が残るため、汚れた表現とともにディテールを強調することができます。かなり手軽な方法だと思いますのでよろしければ挑戦してみてください。

アーマー部分に比べるとおとなしいディテールの脚部は、上半身とのバランスを考えてふき取りを加減しました。白いパーツのディテールにグレーの塗料が残るとスミイレのような効果もあります。やり方によってはウォッシングとスミイレの一石二鳥というわけです。

2023年1月に配信された「メカスマインパクト2023」においても、まだまだ「パトレイバー」関連キットが発売予定であることが発表され、本当に今後も目が離せません(グッスマオンラインショップ限定とはいえNYPDの零式らもキット化するくらいです)。

また「MODEROID」シリーズ全体で見ると、キット化しないメカはないんじゃないかと思えるほど、豊富なラインアップが控えています。

次は一体どんなキットをレビューさせていただけるのでしょうか。引き続きご期待ください!

【商品情報】
■MODEROID AV-98イングラム リアクティブアーマー装備

・メーカー:グッドスマイルカンパニー

・発売中

・価格:5,500円 (税込)

・仕様:組立て式プラスチックモデル

・1/60スケール

・全高:約135mm

・原型制作:Arm-Q

©HEADGEAR

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