ヒロイン全員幼なじみ‼? 5人の美少女とイチャイチャできる恋愛アドベンチャー「思い出抱えてアイにコイ!!」レビュー
アキバ総研をご覧の皆さま、いかがお過ごしでしょうか。ゲーム買いすぎちゃう系ライターの百壁ネロでございます。すっかり春めいてきましたが、春といえば“出会いの季節”。そして出会いの季節といえば……そう、恋愛ゲームですよね! というわけで、ちょっと強引な始まりとなりましたが今回は、春の出会いのようなドキドキを楽しめる恋愛アドベンチャーゲーム「思い出抱えてアイにコイ!!」をご紹介したいと思います。
なお、本作はNintendo Switch版とPS4版が発売されていますが、今回はNintendo Switch版でレビューをしています。
子供時代の仲間たちが大人になって美少女に……! 再会から始まるユニークな恋愛ストーリー
本作「思い出抱えてアイにコイ!!」は、男性主人公となってヒロインたちとの恋やイチャイチャを楽しむ、恋愛アドベンチャーです。軽快なテンポで繰り広げられるテキストを読み進めながら、選択肢を選ぶことでヒロインとの関係を発展させていくという、いわゆる “ギャルゲー”スタイルの作品となっています。
オプションについては、BGMや効果音、ボイスなどの各種音量調節を始め、文字表示速度やオートモード速度の調節、既読メッセージの文字色変更のオン・オフ、メッセージウィンドウの透過度の調節などなど、テキストアドベンチャーゲームを遊ぶうえで必要と思われる機能は、しっかりそろっている印象。選択肢後のオートモードやスキップモードを継続するか停止するかの設定や、ヒロインを含むキャラクターごとのボイスのオン・オフ設定など、細かな設定も可能となっており、非常に充実しています。
なお、これらシステム設定に加えて、セーブ・ロード・マニュアルもすべてゲーム中いつでも開くことが可能。総じて、遊びやすい作りになっています。
それでは、さっそく本作のストーリーをご紹介していきましょう。
本作の主人公は、酒匂晴輝(さかわ はるき)という名のひとりの青年。…なのですが、物語は彼の幼少時代から始まります。それは、晴輝少年が小学3年生への進級を目前に控えていた春休みのこと。近所に住む栗山兎鞠(くりやま とまり)、所沢郁(ところざわ いく)、州郷千聖(すごう ちさと)たちとの仲良しグループで、楽しい日々を送っていました。
ある日、そんな仲良しグループに、新たな仲間が加わります。それは、隣町に住む春ノ原優菜(はるのはら ゆうな)と、引っ越してきた西渓静流(にしたに いずる)の2人。しかし、皮肉なことにそれと同じタイミングで、晴輝少年は遠くへ引っ越すことが決まっており、大好きな仲間たちと離れ離れになってしまいます。再会に向けて、約束を交わして……。
そして、それから何年もの月日が流れた春。
大学受験を控えた晴輝は、父の海外赴任を機に、単身日本に残ることを決めます。その結果、親せきの待つアパートで生活をすることとなるのですが、実はそのアパートは、かつて仲良しグループと別れた街にありました。こうして晴輝は、幼なじみの少女たちと再会を果たします。久しぶりにもかかわらず、晴輝の帰還を喜び、あたたかく迎えてくれるみんな。しかし、晴輝は“女の子”から“大人の女性”へ成長したみんなに囲まれると、うれしさよりも照れくささでいっぱいになってしまいます。はたして晴輝は、彼女たちとの空白の期間を埋めることで、幼なじみからもっと特別な関係へと進展していくことができるのでしょうか……。
ギャルゲーといえば学園生活でヒロインたちとの出会いから始まる、というのが王道パターンですが、本作は、幼少時代の物語から始まるという一風変わった作りとなっています。そして、あらすじから読み取っていただけたかもしれませんが、本作に登場するヒロインは、なんと全員“幼なじみ”なのです! 幼なじみといえば、言わずとしれたラブコメで登場する王道ヒロイン属性のひとつですが、本作ではそれがひとりや2人ではなく、全員なのだから驚きです。昨今の恋愛ゲーム作品の中でも、なかなか斬新かつ野心的な設定と言えるのではないでしょうか。
そんな本作の魅力のひとつは、ずばりヒロインたちの“ギャップ”です。ヒロイン全員が幼なじみであり、かつ幼少期の物語が「子供編パート」としてていねいに描かれているため、学生となってヒロインたちと再会したときに、プレイヤーは子供の頃の彼女たちとのギャップを思う存分味わうことができる仕掛けになっているのです。幼少期の思い出と変わらない面もあれば、子供の頃には知らなかった新たな一面もあり、まさに“久しぶりに思い出の女の子と再会をした”ようなドキドキを、リアリティを持って楽しめるのが本作の醍醐味。深夜アニメのような設定や世界観でありながら現実味のある感覚を体験できるという、没入感の高いストーリーになっています。
個性豊かな美少女ぞろいの5人のヒロインを徹底紹介! あなたは誰とイチャイチャする?
さて、恋愛ゲームといえば、最も重要と言っても過言ではないのはヒロインたちの存在。本作「思い出抱えてアイにコイ!!」には、かわいらしく個性豊かなヒロインが、5人も登場します。先述のとおり、本作は子供時代の物語から楽しむ形となっているため、5人のヒロインそれぞれの幼少期の様子も見ることができます。言い換えると、「あの子がこんな美少女に!?」という驚きを5回も楽しめてしまうというぜいたく仕様! というわけで、ここからはそんな5人のヒロインたちを、1人ひとり詳しくご紹介していきましょう。
1,小さい頃は泣き虫少女! 家庭的で世話焼きな理想の幼なじみ「栗山 兎鞠(くりやま とまり)」
栗山兎鞠は主人公と同い年で、子供の頃は家が隣同士だったという幼なじみ。幼少期はいつも泣いてばかりの泣き虫で、主人公が何かと面倒を見ていたという関係性でした。かわいらしいショートツインテールが印象的です。
その反動からか、学生になってからの再会後の兎鞠は、子供の頃の恩返しの気持ちで、何かと主人公の世話を焼きたがります。かわいくて家庭的で世話焼きという、青少年が夢見る“幼なじみ”の理想像ともいえるような少女である兎鞠とのストーリーは、なんだかホッとするようなあたたかさが特徴と言えるかもしれません。主人公が引っ越し間際にくれた髪留めを宝物にしている、というのもキュンとしてしまうポイントですね。
2,小さい頃はやんちゃな少女! お茶目なお姉さん系幼なじみ「州郷 千聖(すごう ちさと)」
州郷千聖は、主人公の親友の姉であり、年齢は主人公のひとつ年上。幼少期は、主人公やほかの子供たちにイタズラを仕掛けたりと、元気いっぱいでやんちゃな子でした。パッと見、少年と間違えてしまいそうなボーイッシュなショートカットが特徴的です。
そんな千聖は、学生になってからの再会後は、やんちゃだった幼少期が黒歴史になっており、その反動で男子の考える理想の女性像を演じています。ですが、根がお茶目でイタズラっ子である彼女は、主人公たちに対しては昔のままの言動でイタズラを仕掛けてくるような一面も。「少年のようだったボーイッシュ幼なじみがこんな美少女に!」というギャップを思う存分味わえるのが、千聖のストーリーの醍醐味と言えるでしょう。
3,小さい頃はぽっちゃり体型! 子犬のように人懐こい年下妹系幼なじみ「所沢 郁(ところざわ いく)」
所沢郁は、主人公のひとつ年下で、主人公を兄のように慕う少女。幼少期は、運動が苦手で、いつもおなかをすかせている食いしんぼうな子でした。まるまるっとしたキュートなぽっちゃり体型と、つぶらな瞳が印象的です。
そんな郁は、学生になってからの再会後は、学力を犠牲にして運動神経に全振りした結果、幼少期とは打って変わってスポーツ超人として開花。子供の頃の大人気マンガの影響を色濃く受けているようで、ぽっちゃり体型からガラリと変わった美形なビジュアルも相まって王子様キャラとして女子たちから熱狂的な声援を受けています。しかし、主人公のことは相変わらず兄のように慕い、子犬のようにつきまとうというピュアな一面も。幼少期からのギャップという面で見ると、郁が5人中いちばんかもしれません。そんな彼女の「変わった面」と「変わらない面」を感じながら、ピュアさにグッとくるのが郁のストーリーの特徴です。
4,小さい頃は負けず嫌い! 幼少期に主人公にピンチを救われた清楚系幼なじみ「春ノ原 優菜(はるのはら ゆうな)」
春ノ原優菜は、主人公と同い年の清楚な少女。幼少期は、主人公と一緒にカードゲームで遊んでいて、負けず嫌いの優菜は、主人公をライバル視していました。しかし、ある日、自分のピンチを主人公に助けられたことで、優菜は主人公のことをヒーローとして見るようになったのです。
そんな優菜は、学生になってからの再会後は、ピンチになった幼少期の事件が原因で、男性への苦手意識を持つ少女になっています。しかし、再会した主人公のことは、子供の頃のようにヒーロー視している面があるようで、苦手意識を持つのとは逆に、何かと相談を持ちかけて頼ってくる関係に。「美少女から頼りにされたい!」というプレイヤーの願望をかなえてくれるのが、優菜のストーリーと言えるかもしれません。
5,小さい頃はビビリ少女! 人見知りで恥ずかしがり屋なツンデレ幼なじみ「西渓 静流(にしたに しずる)」
西渓静流は、主人公と同い年ですが、主人公が引っ越してしまう直前に主人公が住む街に引っ越してきた少女。幼少期は、とにかく恥ずかしがり屋で友だちがいなかったのですが、そんな静流が街に引っ越して初めてできた友だちが主人公だったのです。
そんな静流は、学生になってからの再会後は、ツインテールにジト目気味の目と、子供の頃の容姿の特徴はそのままに美少女となっています。幼少期、主人公と初めて友だちになったその恩を覚えていた静流は、再会後もすぐに主人公と仲良くしたいと思う半面、人見知りな性格が災いし、ついついツンツンした態度で主人公に接してしまい、後悔を繰り返すことに。「恥ずかしがり屋」で「素直になれないツンデレ」という、思わずグッときてしまう要素がてんこ盛りというのが、静流のストーリーの魅力となっています。
ココがスゴい!「思い出抱えてアイにコイ!!」の筆者的推しポイント
ここからは、筆者の独断と偏見でチョイスした本作の推しポイントをご紹介していきましょう。
1,思わずドキドキしてしまう3つの会話パート
往々にして恋愛アドベンチャーゲームには、選択肢を選んで物語の展開が変化するというシステムが採用されていますが、本作には会話を通じてヒロインとどんどん親密になっていくシステムがあります。それが、3つの会話パートです。
まずは「下校選択パート」。これは、一緒に下校するヒロインを選択するというパートです。日常の中で選択肢を選び、ヒロインとコミュニケーションをとっていくことで、必ずひとりのヒロインに「一緒にかえろう」と誘われるというもので、なんというか、うらやましいことこの上ないシステムですね…! 誘われたヒロインとそのまま一緒に帰ってもよし、お誘いをお断りして気になるヒロインにこちらから声をかけてもよしとなっていますが、断るのはなんだか気が引けてしまうもの。このあたりのジレンマも、ハーレム気分を味わっているようで、大きな魅力となっています。
続いて「下校会話パート」。これは、トークカードと呼ばれる話題が書かれたさまざまな選択肢を選んで、自分好みの話題を選択できるというシステム。「あなたと話したい!」「あなたのことをもっと知りたい!」とヒロインに思ってもらえるように、ヒロインのテンションをうまく上げられるかどうかが恋愛を成就させるコツとなっています。本当に女の子と2人で帰りながら会話の話題探しをする感覚があり、甘酸っぱいドキドキ感が楽しめる作りとなっています。
なお、トークカードの中に“鍵がかかった特別な1枚が存在しているのですが、これは2人の関係が進むことによって開かれる“心の鍵”。この鍵が開けば、幼なじみから“特別な関係”へと進展することができるでしょう……!
そして3つめが「継続キュンキュンパート」。これは帰宅後に繰り広げられる、メッセージアプリを通じたヒロインとの会話延長パート。本パート最大の特徴は、ヒロイン視点で展開されることです。主人公が選択した送信メッセージを受けて、ヒロインがどういう反応をしたかを見るというパートになっており、ヒロインの想いが覗けるというワクワク感が楽しめます。ヒロインが思わず“キュンキュン”するようなメッセージを送って、恋人になるための道のりを突き進んでいきましょう!
これら3つの会話パートは、「下校」という、学生の恋愛にとってのビッグイベント(?)を見事にゲームシステムに落とし込んでいるように筆者は感じました。思わずドキドキソワソワしてしまう青春ど真ん中なこの感覚は、本作ならではの大きな魅力と言えるでしょう。
2,5人のヒロインのあんな姿やこんな姿が見られるイベントCGの数々
ギャルゲーのお楽しみといえば、やはりなんとも要所要所で挟まれるイベントCGです。美少女たちの魅力的な姿を、美麗かつダイナミックなグラフィックで楽しめるのは、シンプルに言って最高のひと言! 本作には、そんなイベントCGが多数収録されています。
なんと言っても本作のヒロインは、全員、主人公の幼なじみ。幼少期を知る間柄だからこそ、ヒロインたちの美しく成長した姿に思わずドキッとしてしまうわけです。なかには、ちょっぴり大胆なCGも……?幼なじみだからこその役得だと開き直って(?)、心ゆくまでじっくり鑑賞しちゃいましょう。
「思い出抱えてアイにコイ!!」は、5人の幼なじみとイチャイチャできる夢のようなゲーム!
というわけで、「思い出抱えてアイにコイ!!」をご紹介しました。
5人のヒロイン全員が幼なじみという斬新な設定が光る「思い出抱えてアイにコイ!!」。幼なじみたちとのイチャイチャという、夢のような体験が思う存分楽しめてしまうオススメの作品です。恋愛ゲームが好きな方はもちろん、深夜アニメやライトノベルが好きな方もぜひぜひ、遊んでみてください。
- ■タイトル情報
- 「思い出抱えてアイにコイ!!」(エンターグラム)
- ジャンル:幼なじみと恋をする学園恋愛アドベンチャー
- 発売日:Nintendo Switch版/PS4版 2023年2月22日
- 価格:
- パッケージ 通常版:8,228円(税込)
- パッケージ 完全生産限定版:10,978円(税込)
- ダウンロード版:7,810円(税込)
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- 筆者:百壁ネロ
- ゲーム買いすぎちゃう系フリーライター。現在積みゲー300本以上。小説家でもあります。著作は「ゆびさき怪談 一四〇字の怖い話」(PHP研究所)、「ごあけん アンレイテッド・エディション」(講談社)など。
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