走り抜けた初ライブツアー! 最新シングル曲、カバー曲からスペシャル企画コーナーまで、盛りだくさんの「Run Girls, Run!」ツアー東京公演レポート!

声優ユニット「Run Girls, Run!」初のワンマンライブツアーが、2018年11月10日、東京・品川ステラボールで千秋楽を迎えた。

「Run Girls, Run!」(以下、ランガ)は、林鼓子さん、森嶋優花さん、厚木那奈美さんの新人声優3人による声優ユニット。アニメ「Wake Up, Girls!新章」新キャラクターのキャストとしてデビューを果たした後、声優として、またアニソンアーティストとして活躍。

2018年10月31日に、「キラッとプリ☆チャン」第3クールのオープニングテーマ「Go! Up! スターダム」のシングルCDを発売し、ますます勢いに乗る3人だが、そんな「現在」をパッケージした「1st LIVE TOUR 止まってなんかいられない」が、10月28日に大阪・ESAKA MUSE、11月4日に宮城・SENDAI GIGSにて開催。その千秋楽となる東京公演が11月10日、品川ステラボールにて昼夜2回にわたって行われた。

今回は次の展開もサプライズ発表された、昼の部の模様をお届けしよう。

カバー曲、企画コーナーで盛り上がるライブ前半!

制服姿のメンバーが校舎内をダッシュするムービーからスタートしたライブ。その幕開けを飾ったのはもちろん、ユニットの始まりの曲「カケル×カケル」だ。まるで映像からそのまま飛び出してきたかのように、元気はつらつの3人は、ドライブ感あふれるギターロックに乗せて可憐な歌声と息の合ったダンスを披露。

デビューから1年強、さまざまな現場で披露してきた代表曲は、彼女たちが経験してきたことを証明するかのような、力強さを感じさせる。

続いて披露されたのは、先輩ユニット「Wake Up, Girls!」の「地下鉄ラビリンス」、そしてi☆Risの「Make it!」だ。ランガにとって重要な作品である「Wake Up, Girls!」シリーズと「プリパラ」シリーズ。その看板を張っていた両ユニットのカバー曲を、初のツアーで披露する。そこに彼女たちのリスペクト精神を感じたし、レーベルとしての歴史を感じさせて感慨深く思えたのは気のせいだろうか。

そんなカバー曲からは、先輩のパフォーマンスを取り込みつつ、自分たちのスタイルで表現しようという3人の意気込みが感じられる。まだ荒削りかも知れないが、そこに初々しさも感じられ、ほほえましい。

最初のMCを挟んで次は各メンバーのソロコーナー。ここでは各メンバーが、思い入れのあるアニメソングをカバー。トップバッターの森嶋さんは、弾ける笑顔でミルキィホームズの「正解はひとつ!じゃない!!」を披露した。

ここで「おっ!」と思った人もいたのではないだろうか。というのも、森嶋さんは2013年に行われた「ミルキィホームズ シスターズ メンバースカウトオーディション」のファイナリストのひとりに選出されていたのである(ちなみにこの時に1位に選ばれたのは、伊藤彩紗さん)。楽曲とアーティストが持つドラマに、グッときてしまったのは筆者だけではないはず!

続いて厚木さんは、アニメ「おジャ魔女どれみ」OPテーマ「おジャ魔女カーニバル!!」を。林さんはアニメ「ラブライブ!」より「Snow halation」を披露(林さんは小学校の頃からお父さんと一緒に「ラブライブ!」を観ていたそうだ!)。それぞれアニメファンの間ではおなじみの人気楽曲ばかり。本人たちも思い入れがあるのだろう、思い切り楽しそうに歌い上げる。

とにかく3人の個性と元気がつまったライブ前半戦となった。

そんなライブ前半を終えたところで、スペシャルコーナーがスタート。

「響 - HiBiKi Radio Station -」にて毎月1回放送中の「Run Girls, Radio!」の特別版「出張Run Girls, Radio!」として、「シチュエーションで、よーいドン!」という企画が行われた。

この企画は、ファンから寄せられたシチュエーションを即興で演じ、誰が一番観客の心をつかめるか、というもの。「お弁当が1000個売るためにはどうしたらいいか」「寒そうにしている彼の手を握って、心がぽかぽかするひと言!」といったお題に対して3人は、時にコミカルに、時に照れくさそうに演技。ちらりと見え隠れする素の表情に、会場からは歓声があがった(とりわけ芸達者ぶりを発揮した厚木さんが、ここのMVPだったように思える)。

声優としての演技はもちろんだが、まるで仲よしのクラスメートたちの会話を思わせる、かしましい3人のやりとりに誰もが笑顔になるライブの折り返しとなった。

多彩な音楽性で個性を放つライブ後半!

元気のよさ、フレッシュさといった印象の強いランガだが、彼女たちの魅力はそれだけではない。ライブ後半では、多彩な音楽を歌いこなす実力もあることも見せてくれた。

二胡を使ったオリエンタルなサウンドが、何とも言えない哀愁を漂わせるチルアウト風味な「秋いろツイード」、おしゃれなサウンドに乗せて女の子の気持ちを歌う「サクラジェラート」と、エレクトロなシングルB面曲が並ぶ。ややミディアムなテンポの、これらの楽曲ではまっすぐで凜とした歌声の林さん、女性らしいやわらかさを感じさせる厚木さん、はつらつとしたキュートな歌声の森嶋さんといった具合に、3人の歌声の魅力もそれぞれ際立つ。

また「サクラジェラート」の振り付けは、ダンスが得意な厚木さんが考えたものということで、このセクションではランガの個性がいかんなく発揮された。

そこから「スライドライド」へ突入。ライブ終盤に向けて勢いをつけた。

次いで披露されたのが、2019年冬クールに放送されるアニメ「ガーリー・エアフォース」のOPテーマ「Break the Blue!!」だ。サウンドクリエイターチーム「I’ve」の高瀬一矢さんが作編曲を手がけた新曲は、「これぞI’ve!」といわんばかりの攻撃的で疾走感あふれる1曲。青で統一された新衣装に身を包んだ3人は、新境地を切り開く新曲を熱唱し会場を盛り上げた。

「走り出して1年、故郷に別れを告げてこの街に出てきました。東京、いつも迷子になりそうになる。心細くて時々立ち止まりそうになる。でも、必ず背中を押してくれる誰かがいた。それはここにいるみんななんだ! 涙こらえて見上げた星空、光ってた。それはまだ小さな星たち。でもみんな輝くために生まれてきた」

そんな林さんの言葉からスタートしたのは、最新シングル曲「Go! Up! スターダム」。インタビューでは、振り付けがなかなかに難しいと語っていた3人だが、この日はばっちり! ツアーで培ったチームワークがいかんなく発揮されたステージであった。

そして「プリマ☆ドンナ?メモリアル!」、「キラッとスタート」と「プリチャン」曲でライブはフィナーレに。林さんが語ったように、確かにまだ走り始めたばかりの3人は小さな星かもしれない。だがこの日、間違いなくランガはステージ上で誰よりもまぶしく輝いていた!

そんな輝きをもう一度見たい、ということでアンコールの声があがる中、再びステージに登場した3人は、「プリパラ」にて真中らぁら(cv.茜屋日海夏)、南みれぃ(cv.芹澤優)、北条そふぃ(cv.久保田未夢)が歌っていた劇中曲「Pretty Prism Paradise!!!」をカバー。「プリパラ」を代表する人気曲に、会場のボルテージも急上昇。

ラストはタオルを振り回しつつ、今一度「カケル×カケル」を熱唱。この日一番の盛り上がりの中で、ステージを駆け抜けるランガの3人であった。

初のツアーを見事に走り終えた3人の勢いは、まだまだ止まらない!


【セットリスト】

1.カケル×カケル

2.地下鉄ラビリンス

3.Make it!

4.正解はひとつ!じゃない!!(森嶋優花ソロ)

5.おジャ魔女カーニバル!!(厚木那奈美ソロ)

6.Snow halation(林鼓子ソロ)

7.秋いろツイード

8.サクラジェラート

9.スライドライド

10.Break the Blue!!

11.Go! Up! スターダム

12.プリマ☆ドンナ?メモリアル

13.キラッとスタート

En1. Pretty Prism Paradise!!!

En2.カケル×カケル

【CD情報】

■Break the Blue!!/Run Girls, Run!

・発売日:2019年2月6日(水)

・価格:CD+BD 1,944円(税込)、CD 1,296円(税込) 

<CD収録内容>

1:Break the Blue!!

作詞:RINA 作曲 / 編曲:高瀬一矢

2:タイトル未定

3.Break the Blue!!instrumental

4:タイトル未定instrumental

<DVD収録内容>
Break the Blue!!Music Video

※商品内容は変更の可能性がございます。

【メディア情報】

Run Girls, Run!がTikTokをスタート!Bytedanceが提供する短編動画共有アプリケーション・SNS「TikTok」。

国内では若者を中心にユーザー数が増加しており、Run Girls, Run!もいよいよTikTokをスタートします。今後の動画投稿をぜひお楽しみに!

・アカウント名:Run Girls, Run!公式

・TikTok ID:rgr0730

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