【インタビュー】心にふれる歌声。TVアニメ「やがて君になる」OPで、安月名莉子がデビュー

TVアニメ「やがて君になる」のオープニングテーマ「君にふれて」でデビューを果たした、シンガーソングライター安月名莉子（あづな りこ）。やさしさの中に強い芯を感じる歌声は、何度も聴き返したくなる魅力に満ちている。ライブでは、アコースティックギターによる弾き語りを見せてくれる彼女。注目せずにはいられない新人アーティストが、また1人誕生した！

「秋の電撃祭」では、新鮮な気持ちで歌えました

──子供の頃からミュージカルやTVに役者として出演されていたそうですね。

安月名　人前で面白い動きをするのが好きな子どもだったので、母が演劇関係のことをやらせてみようと考えたみたいです。母はピアノの教師で私も習っていたんですけど、ある日、「ピアノとミュージカルとどっちがやりたい？」と聞かれて、私はミュージカルを選びました。

──そこから大人になって、歌に戻ってきたわけですね。

安月名　ミュージカルは歌と演技とダンスで、どれも好きだったんですけど、やっぱり一番好きなのは歌うことでした。成長するにつれて、自分の言葉で歌を伝えたいという想いが高まって、シンガーソングライターの道を選びました。

──その間、ピアノはずっと続けていたんですか？

安月名　母の教えがものすごく厳しくて、一時期ピアノが嫌いになってしまったんです（笑）。もっとたくさん弾いていればよかったなという気持ちはあるんですけど、それよりも今はギターが好きです。

──ギターはいつから弾いているのでしょうか？

安月名　大学に入学してからです。音楽理論も同時に学び始めました。4年制大学とともに音楽の専門学校も通っていたんです。

──その頃、影響を受けたアーティストはいましたか？

安月名　J-POPだと、YUIさんやmiwaさんなど、アコースティックギターで弾き語りする女性シンガーが好きです。一番影響を受けたのは海外のアーティストで、KTタンストールです。来日するたびにライブに足を運んでいます。タンバリンやピアノといった楽器を演奏したものをループペダルで鳴らしながらギターを弾いて、ひとりですべての音を奏でるんです。その姿を見てひと目で憧れました。

──ギターを弾く女性シンガーソングライターに憧れたということですね。

安月名　はい。それで自分もビンテージのいいギターを買って形から入ったので、必死にギターを練習しました（笑）。


──アマチュア時代には、どんな音楽活動をしていたんですか？

安月名　ライブハウスで活動していました。ほとんど都内ですが、地方で歌ったこともありました。デビューしたら、お客さんもステージの雰囲気も今までとまったく違っていたので、新鮮な気持ちで歌わせていただいてます。

──すでに10月7日の「秋の電撃祭」で、「君にふれて」を歌われているんですよね。

安月名　はい。電撃祭は「君にふれて」のライブ初披露の場で、すごく緊張したんですけど、ステージに立つと、「やがて君になる」のファンの方々の強い愛を感じました。まだCDのリリース前なのに、イントロが流れただけで微笑んでくださっている方もいて、私の曲をこんなに多くの方が知ってくださっているんだとうれしくなりました。

──そもそも、デビューのきっかけはなんだったのでしょうか？

安月名　「君にふれて」の歌い手を探しているということで、オーディションに声をかけていただきました。それに選ばれてデビューということになりました。

──TVアニメの主題歌を歌うことについて、どう感じましたか？

安月名　素直にチャレンジしたいなと思いました。舞台の経験があって演じることも好きだったので、アニメ作品に寄り添って歌うのは演技と似ているように感じましたし、自分の音楽に広がりが持てるんじゃないかなとワクワクしました。

──アニメはお好きですか？

安月名　「セーラームーン」とか「おジャ魔女どれみ」とか、女の子が主人公のアニメを、小さい頃から好きで見ていました。正直なところ、自分はアニメには詳しくないと思っていたんですけど、振り返ってみると知っている作品がいっぱいあって、「アニメと一緒に育ってきたんだ、私」って思いました。ですから、アニメソングを歌えることは、すごくうれしかったです。