2018年、カプセルトイ業界を賑わせた注目アイテムは!? カプセルトイアワード2018、堂々発表!! 【ワッキー貝山の最新ガチャ探訪 第23 回】

今年もやってきました。ワッキー貝山がもっとも印象に残った商品を独断と偏見で選ぶ「カプセルトイアワード2018」の時間です!

と、その前にご報告!

フジテレビのクイズ番組「99人の壁」では、「ガチャガチャ」カテゴリーを選び挑戦したものの、早々に撃沈! カプセルトイ道をより一層邁進しようと心に誓った折、今度は「石橋貴明たいむとんねる」から出演オファー。レトロカプセルトイを堂々と全国に向けプレゼンしてきました!

昨年に続き第2回となる今回は、2018年度に発売されたカプセルトイから、ナイスファンシー賞、ナイスギミック賞、ナイス話題賞、ナイス実用的DE賞、最優秀MVC(Most Valuable Capsuletoy)賞の5部門を選出。各賞をチョイスしました。年間、約500種類3000アイテムも発売されていますので、今年も選考には難儀いたしました!

果たして、どんなカプセルトイがランクインされているのか? 平成最後の年間アワード!

それでは発表です。

「ナイスファンシー賞」
「かえる銭湯脱衣所編」かえるCとせんぷうき エポック社 2018年10月発売 

メーカーコメント「2018年のナイスキャラクター賞に選出していただき、ありがとうございます!
かえるの超ミニサイズのソフビフィギュアは業界に一石を投じられたと自負しております。
かわいさだけでなく、感触まで楽しめる、まさに一石二鳥! 今回の脱衣所編で成長した、おたまじゃくしにもぜひ注目してください! 次は手が生えるかも!?」

今年後半、リリースラッシュで業界を盛り上げたエポック社からのエントリー。昨年リリースされたシリーズの続編です。前回のケロリン桶とカエルのセットも、ものすごくかわいかったんですが、今回はさらに芸の細かさも加わります。

その中でも、脱衣所にある扇風機を見ていて、いつのまにか目を回しているかえるの表情がGOODなんです。やわらかソフビ素材で、ぷにぷにと押せるのもポイント。このなんともゆる~い雰囲気でナイスファンシー賞に決定!

「ナイスギミック賞」
「カベをおりる!ぺろーんカエル」 エール 2018年6月発売 

メーカーコメント「お子様を笑顔に、かエール。大人は童心に、かエール。そんなエールのカエルです。昨年に引き続きナイスギミック賞にお選びいただき誠にありがとうございます。来年も帰ってこれるよう、がんばります」

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カエルからぺろーんと出ているのはゴム製の舌。くっつくわけでもシュルシュルと伸びるわけでもなく、ただ単にダラーっと出ている長い舌。これはいったいどんなギミックが? それは壁にくっ付けるとわかります。

カエルのお腹には、ペタペタくっつくタイヤが付いています。通常のタイヤだとスルスル落ちていくことになりますが、このタイヤには凹凸がついてるんですよ。そのおかげでカエルのずり落ち方が不規則になり、かなりキモイ。さらにながーい舌がその動きに連動してニョロニョロと……超キモイ。

きっとお子さんは大興奮だね。

コストパフォーマンス抜群なカエルのオモチャ。ナイスギミック賞はこれに決まり!

それにしても私、「カエル」好きですな~。

「ナイス話題賞」
「せっけん消しゴム」2018年6月発売 奇譚クラブ

メーカーコメント「昨年に続き今年も『話題賞』に選んでいただきありがとうございます! 世間的に話題になったかどうか微妙ですが……『消しゴムマニア』の方には喜んでいただけたようです。
来年もそんな一部のマニアの方々をニヤリとさせるニッチな企画を提案していきます!」

ガチャの歴史を振り返ると、かつて子どもたちは塩化ビニル素材のフィギュアを、なんの疑いもなく消しゴムと呼んでいました(ただし文字は消せない)。学校に持っていきやすくするためとか、当時はフィギュアという名称が市民権を得ていなかったなど、その理由は諸説ありますが……。

そんな暗黙の了解を逆手に取って、「消せる消しゴムだよ」と打ち出してきたことは驚きでした。消せない消しゴムがガチャ界の常識でしたから。奇譚クラブは、過去に「本当に消える消しゴム」を使った「消しゴム 世界紀行」というシリーズを出したことがあったので、本商品もその流れで登場した……のかどうかはわかりませんが、ともあれ発売当時はちょっとした話題になりました。

アライグマの押しイラストがかわいい箱の中身は、丸みを帯びた石けん(型の消しゴム)が。さらに石鹸置きまで付属しており、芸の細かさにニンマリしちゃいます。

「誤字さっぱりキレイ!驚きの白さ!」という洗剤CM風のキャッチコピーも秀逸。これぞキタンさんの十八番芸です。

まるで石鹸のような消しゴム! 机上がいつの間にかお風呂場に!使っているとなんとなく不思議な感じになってくるのは私だけでしょうか?

「ナイス実用的DE賞」
「3Dファイルシリーズ THE水筒」 2018年4月発売 スタンド・ストーンズ

メーカーコメント「普段からキャンプ生活を楽しんでいる中で、『ただのミニュチュアフィギュアではなく、少しでも何かに使えそうな物』が欲しかったため、その第一弾として考えました。
とにかく、金属で商品を作りたいというこだわりがありました。金属という素材と重量感にこだわったアウトドアアイテム。それでいてかわいらしさ、かっこよさを追求しました。初めての試みだったため、数日間、工場に泊まり込みの生活でした。
ガチャガチャ製品で『金属は技術的にもコスト的にも難しい!』と言われましたが、工場の偉い人々を巻き込んで、なんとか商品化にこぎつけました! 大きさと重量感にビックリしたとお客様からお声をいただいております」

重量感があるダイキャスト製の作り。またちゃんとフタを取り外せて、口が広いのも実用的。キャッチコピーは、「使い方無限大」と、かなり大胆、かつダイナミック表現になっています。

「どうやって使うの?」なんて疑問を抱く前に、素材も妥協せずに本物の水筒を作ろう!そんな並々ならぬ開発者の思いが伝わってきます。

その熱意が各方面に届いたのか。続編が制作されるなど、プチブームが起きております。

水筒と言いながらも実は、ミニチュアケースと謙虚に表現しているところはご愛敬。しかし、あえて私は液体を入れたいと思います。誰がなんと言おうとも、水筒として使わせていただきます!

「2018年最優秀賞M.V.C(Most Valuable Capsultoy)」
「ヒカルナル ウルトラマン カラータイマー」2018年9月発売 バンダイ

メーカーコメント「MVCに選んでいただき大変嬉しく思います! この商品は、ガシャポンで『光って鳴る』商品を作るんだ!というコンセプトのもと、いろいろと無茶をしすぎた(笑)商品でございます。
当時の映像を何度も何度も何度も見て、『何秒から点滅を始めるのか?』
『造形はこれで大丈夫なのか?』など確認を何度も重ね『過去最高のカラータイマーを作ろう』と関係者の皆様と奮起し、何度も打ち合わせを行いました。
その結果もあり、このような賞をいただきまして、本当に本当に嬉しく思います。これからも無茶をしながら、驚きのある商品企画をして参りますので、応援のほどよろしくお願いいたします!」

今年の、カプセルトイ業界におけるバンダイの爆発力はすごかった。

カプセルトイの概念を覆す、カプセルレスの商品を発売。招き猫やアンパンマン、「機動戦士ガンダム」に登場するザクやガンダムの頭部。そして、SNSでも爆発的に拡散した1000/1スケールの「ダンゴムシ」などなど

さらに小学館「幼稚園10月号」とコラボレーションし、付録でカプセル筐体「カプセルステーション」のペーパークラフトをつけたところ、売切れ店が続出。おまけに、同時期に1/12スケールのミニチュア「カプセルステーション」を発売したりと、勢いが止まりませんでした。

MVCを選ぶにあたって、実は連載でチョイスしたもの以外から選ぼうと心がけているのですが、今回ばかりは連載でも取り上げた「ダンゴムシ」になるだろう……と考えてました。

が、このカラータイマーもすごかった。LEDの光は青から赤へと変化し、3分後には音も光も消えるというこだわりよう。サイズも直径6cm程度とかなりリアルなスケール。実際に胸につけてみると、ウルトラマンのようにしっくりくる。

そんなこだわりのカラータイマーは、発売されるやいなや、「待ってました!」とばかりにたちまち売り切れ。私も街で1~2度くらいしか見かける事ができなかった幻のアイテムになりました。

確かに、子供の頃に憧れた「ウルトラマン」の気分になって、3分間を過ごせる。これは夢にまで見た光景ですよね。憧れのヒーローやヒロインに、カプセルトイで簡単に変身できるなんて、たまげた時代になりました。

ということで、今年のMVCは「ヒカルナル ウルトラマン カラータイマー」に決定! おめでとうございます!

さて、2019年はどんなカプセルトイと出会えるか今から楽しみです。この1年、コラムを読んでいただきありがとうございました。今後も、ますます驚きのアイテムを紹介して参りますので、引き続きよろしくお願い致します。ガチャ! ガチャ!

<プロフィール>

ワッキー貝山

フリータレント兼ガチャガチャコレクター(カプセリスト)

7歳からガチャガチャを集めだし、10万個所有。「愛しのインチキガチャガチャーコスモスの全て」「素晴らしきインチキガチャガチャの世界―コスモスよ永遠に」「最終決定版!インチキガチャガチャの真相―コスモス、その愛」(双葉社)「日本懐かしガチャガチャ大全」(辰巳出版)などの関連本を出している。

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