「今までやったことのないキャラクター」はミロなのかも? 2019年の幕開けを飾る大作アニメ「revisions リヴィジョンズ」ミロ役・小松未可子インタビュー!
2019年1月9日(水)よりフジテレビの新アニメ枠「+Ultra」にて放送を開始するオリジナルアニメ「revisions リヴィジョンズ」。パンデミックにより破滅した未来に生きる女性・ミロを演じるのは、小松未可子さんだ。 「アーヴ」という謎の組織に所属するミロは、小松さんにとって、声優としての新たな扉を開けるキャラクターとなったようだ。
洋画に出てきそうなエージェントを意識して演じました
――ミロ役が決まった時、どんな感想を持ちましたか?
小松未可子(以下、小松) 本作は「テープオーディション」という形で各自がテープに演技を吹き込んだものが審査される、という形でしたので、正直自分の演技が正しいのか、わかりませんでした。
オーディション時は、ミロというキャラクターについてもそこまで理解できていなかったのですが、「未来の人間であり、アーヴという組織に所属していて、人類の存亡をかけた戦いの中にいる」というざっくりとしたイメージはありました。感情を出さないというよりは、リヴィジョンズという存在を憎んでいて、任務をこなすことに命をかけているという「普通の子たちとは異質な存在」を意識して演じたら、合格をいただきました。
私が今まで演じてきたキャラクターはルウのほうが近いと思っていたので意外でした。谷口悟朗監督とは「純潔のマリア」という作品でご一緒させていただいたのですが、その時は男の子役を演じていたんです。ですので、その時のキャラクターをくつがえすような演じ方をしないと、というプレッシャーもありました。
――作品の世界観については、どのような印象を受けましたか?
小松 300年以上先の未来に跳ばされた人々がリヴィジョンズという未来人の攻撃によってパニックになっていくのですが、オリジナル作品ということもあり、敵がどんな存在なのかわからなくてワクワクしました。
――ミロを演じるうえで気をつけた点を教えてください。
小松 アーヴのような謎の組織が出てくる作品は、私の中では「海外ドラマ」を連想しちゃうんです。そのこともあり、そこに登場するスパイのような人物をイメージして演じました。
アニメに登場するこの年齢ぐらいのキャラクターは、個人的には大人っぽく演じることが多いのですが、主人公の堂嶋大介ら「仲良し5人組」たちより、ひとりだけお姉さんだということもあり、いつもよりもさらに強く大人を意識しました。
――回を追うごとに、演じ方は変わってきましたか?
小松 第1話で描かれた、【大介】たちが出会った過去のミロと未来で出会ったミロではガラッと印象が変わると思うのですが、そこは演じ方を悩みました。ミロの大介たちに対する接し方がなぜ変わったのかも今後描かれていくと思います。
彼女は常に「任務が優先」という行動理念を持っていて、大介たちがどうこうというよりも、あくまで「自分の任務を遂行するために出会った人間」、という位置付けのようです。ミロの両親に関するエピソードが語られるシーンもあり、アーヴがいい組織なのかそうでないのかはともかく、ずっと組織のことだけを考えて生きてきたミロがなぜ戦っているのかがわかってくるかもしれません。
――本作には「ストリング・パペット」と呼ばれる人形兵器が登場し、大介たちが搭乗して戦いますが、ミロも戦闘に参加するのでしょうか?
小松 物語序盤から戦闘シーンがありますが、彼女は基本的に、大介たちに指示を出しつつ、バイクに乗り銃を撃って戦います。大介たちの手助けに回ることが多いですね。ガイやルウ、マリマリや慶作が搭乗する「ストリング・パペット」は各自のスキルによって当然戦闘能力も変わってきますので、そこも注目していただきたいです。
――気になる登場キャラクターはいますか?
小松 やっぱり大介は本作において異質ですよね。「彼が主人公で大丈夫かな?」と心配になってしまうほど危ういと言いますか(笑)。本来だったら「過去に出会った人(ミロ)の言葉を胸に、正しく生きていく」ような描かれ方をするのが多いと思うのですが、彼はちょっとひねった方向に育ってしまったのが面白かったです。
彼と対になるのはガイでしょうか。リーダーとしての素質もあり、何かあった時に行動できるので人からの信頼を得られるんでしょうね。でも、そんな彼にも人間臭さがあったり、登場キャラクターそれぞれに意外な面が見えてくるというのが面白かったりします。
仲間内では「バランサー」としてやってます(笑)
――本作では大介ら「仲よし5人組」が物語の軸となりますが、小松さんは仲のいい幼なじみはいましたか?
小松 まだ幼い頃、三重県に住んでいた時に仲のいい友人はいたのですが、よくある「密かに恋心を抱いていた」というようなエピソードはないです(笑)。でも中学、高校で出会い、上京した友達とは今でも仲よくしています。
――5人の中で小松さんが一番近いポジションは誰だと思いますか?
小松 慶作ですね。人の輪の中にいると、みんなが円滑に楽しめるようにうまくバランスを取る役回りに自然となることが多いです。ミロと同様「バランサー」でしょうか(笑)?
――大人数でプレイするオンラインゲームでも同じような役割ですか?
小松 そうですね。大ダメージは与えられないものの「デバフ」と呼ばれる、敵に状態異常などを与える攻撃で支援をするタイプかもしれません。
――すでに全話録り終えているとのことですが、アフレコは順調でしたか?
小松 本編の収録前に、監督を含めて打ち合わせがあり、序盤は映像つきでアフレコに臨めたということもあり、感覚をつかんで収録に臨めました。完成したものを観るのはまだこれからなので楽しみです。「ファン視点」で今後の展開を楽しみたいという思いもあったので、なんとなくのあらすじを知ったうえで、台本はアフレコの直前に1話ずつ読むようにしていました。
以前占っていただいた際に「今までにやったことのないキャラクターに出会います」と言われたことがありまして、もしかしたらミロのことなんじゃないかと思ったりもします。皆さんもぜひ作品を楽しみにしていただきつつ、ミロにも注目していただきたいですね。
――最後に、小松さんがもし未来に飛ばされたら、どうしますか?
小松 「revisions リヴィジョンズ」の世界に跳ばされてしまったら、見つかりにくい場所に隠れて、残された食糧を食べてひっそりと過ごしたいです。得体の知れないものに殺されるのは嫌なので(笑)。
(取材・文・写真/佐伯敦史)
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