【最速レビュー】初代Xboxのコントローラーの操作感がよみがえる! ジャンクハンター吉田が、HYPERKIN最新ゲームパッドを使ってみた!

ビデオゲーム周辺機器を数多く取り扱うHYPERKINより、2023年6月22日、新作ゲームパッドが発売されます。

今回発売されるのは、初代Xboxコントローラー「CODE NAME:DUKE」を再現した、Xbox20周年記念限定モデル「Duke XBOX 20th LIMITED EDITION」と、1990年代スタイルのクラシックな外観が特徴の「X91」。どちらもXbox Series X|S、Xbox One、Windows 10/1 PC対応の使い勝手のいいゲームパッドです。

これを、Xboxを愛してやまないジャンクハンター吉田が徹底レビュー! 愛情タップリに、同時に辛口に2種のパッドを掘り下げていきます!

■マニアならマストバイな「Duke XBOX 20th LIMITED EDITION」

久々にアキバ総研降臨……と自信満々に言いたいところですが、ここ数年仕事ではゲームをほぼプレイせずプライベートでしかやっていなかったので、原稿執筆という点では腕が鈍っているかもしれません。ご容赦を。

ちなみに筆者がほぼ毎日と言っていいほど欠かさずプレイしているゲームは「フォートナイト」と「ドラゴンクエストX オンライン」。日課という必須タスクをするだけなのですが、今回課せられたミッションはXboxのサードパーティー製コントローラーを徹底的にレビューすることであり、ゲーム内容云々なので……あ、「ドラゴンクエストX オンライン」はXbox版がないので当然パスしつつ、ここ最近では都営バスの各停留所に巨大な広告を出すほどポピュラーになった「フォートナイト」をメイン軸にし(当然ほかのタイトルもチョイスするけどね)、標準コントローラーと比較しながら操作感など個人的見解を含めタップリと紹介したいと思います。


で、今回紹介するのは、6月22日に発売されるHYPERKIN製Xbox向け有線コントローラー2種。個人的にはHYPERKINが日本へ本格参戦することに驚きが隠せません。なぜならば、これまではHYPERKIN製商品を海外から個人輸入していたこともあり、「ようやく日本参戦かよ!」って遅すぎるんじゃないかという、憤りとうれしさが入り混じるモヤっとした感情が込み上がってきます(苦笑)。

Duke XBOX 20th LIMITED EDITION

紹介するひとつめのコントローラーは、「Duke XBOX 20th LIMITED EDITION」のブラック(ホワイトもあり)。「なぜ今頃20周年?」とツッコミ入る前に説明しておくと、こちらは米国で2021年12月に発売されたXbox誕生20周年を記念した限定モデルを、日本国内でも数量限定で販売してくれる商品ってなわけです(各色500個限定)。このコントローラーの形状だけ見ても初代Xbox時代から愛しているマニアなら間違いなく押さえなきゃいけないマストバイなアクセサリーでしょう。ちなみに2018年に同じくHYPERKINから発売されたXbox One向け「Duke」と形状はほぼ一緒。操作的にはボタンまわりが若干変わっている程度かな。

日本本格参入記念 日本語スリーブ限定版のパッケージはこんな感じ

まず手に持ってみるとズッシリと手応えのある重さに20数年前がフラッシュバック。初代XBOXを散々遊びまくっていた若かりし頃がよみがえります。初代Xbox開発者、シーマス・ブラックリー氏がこのコントローラー製作にも携わっているだけあって、標準コントローラー的本物感は確実に備わっています(ライセンス品で本物だけど)。

当時、日本人には評判が悪かったこの巨大コントローラーですが、小型化された後発のコントローラーSは、実は自分自身の手のデカさからなじむことができませんでした。なもんで、こちらの大きくて重たいほうを圧倒的支持していた自分としては、この時代によみがえってくれたのはうれしいかぎり。取り外し可能なUSB Type-Cでの接続もありがたい。

しかも付属しているケーブルが緑色! Xboxのパブリックカラーを踏襲していてHYPERKINの本気度がファンの心をわしづかみします。「Duke」ってコントローラー名も、初代Xbox本体にバンドルされていたコントローラーの名称「The Duke」を踏襲することで、マニアを歓喜させるための原点回帰だったんだろうね。

愛機Xbox Series S(XSCREENのモニター追加バージョン)に「Duke」を挿して「フォートナイト」を起動。ちなみにXbox Series Sは事務所と自宅用で合わせて計5台所有しています。HDDの容量が小さいので「増設するのならばもう1台買ってしまえ!」と気付いたら5台も購入していたというアタオカ感しか漂わない気狂いモードです。Xbox Series Xは1台しか所有してないけど、Xbox Series Sは場所も取らないので何台持っていても問題ありません。

「フォートナイト」は、コントローラーのボタンをすべて使うので「Duke」を使用してのレビューに最適だろうと考えるも……最初からつまずいてしまいました。標準コントローラーに慣れすぎていたせいか、キャラクター操作する際の動きがぎこちなくなってしまいました。


一番の問題点はコントローラー「Duke」側のLBとRBが小さすぎる点(ガムのクロレッツよりも小さい!)。まず建築ありの標準モードを4人スクワッドで行いましたが、建築する時に多々失敗してしまい、仲間に申し訳ないほどの足手まといになってしまいました。5時間ほどプレイしてみましたが、慣れてくるまでに2時間ほどかかりました(個人的感想です)。

逆に左右のアナログスティックは、初代Xboxを愛していた者だったことも功を奏し、使いやすく、射撃する際のエイムはバッチリうまくいきました。LBとRBのボタン以外の問題点は方向キーが十字キーではないため、斜めに誤入力しやすい点(レスポンスがよすぎるからだろうね)。これは初代Xboxに標準装備されていた「The Duke」の時から変わらないクセなのだけど、そこは改善してもらいたかったのが正直な感想。というかディープすぎるマニアな意見か(苦笑)。

建築がやりづらいのだったら、ゼロビルドのモードでプレイしてみようと思い立ち、フレンドたちに再度協力してもらって建築なしの4人スクワッドで3時間プレイしてみました。足手まといだった先ほどまでと大きく違い、LBとRBを建築で使う必要がないため。サクサクと遊べるので、1位のビクトリーロイヤル獲得率が高まりました! こりゃいいわ。

ビルドありでのプレイはいったいなんだったんだ、と言えるほどギクシャク感は皆無に。筆者の大きな手にしっかりホールドしやすいこの「Duke」だと、もしかすると標準コントローラーよりプレイ感は良好かもしれない(建築さえしなければって話)。

「Duke」を使うならば、と当然「The Duke」の面影を追い求めるマニアはいるはずなので、Xboxを代表する「Halo」も遊んでみましょう。こちらはサクっと1時間ほどプレイ。

もうね、こっちは難癖付ける必要ないほど完璧。当時遊びまくっていたからか脳が勝手に指令を出すかのように「Duke」の操作ができてしまう。っていうかこのコントローラーは「Halo」シリーズをやらせるために復刻されたのではないか、と思ってしまうほど間違いない操作感です。

新作タイトルでも「Duke」をチャレンジしてみようと、2023年5月2日に発売されたばかりの「Redfall」をチョイスしてみました。吸血鬼に支配され、荒廃した街を舞台にしたオープンワールドのサバイバル系FPSです。「Halo」が完璧な操作感だったので、FPSとの相性はきっといいはず。

ゲーム自体も協力プレイ推奨らしいのでCO-OPモードを選び、2人して吸血鬼たちへ挑んだところ、先に「Halo」でFPSの感覚を取り戻していたからか「Duke」での操作には何も違和感なし。ひとつだけ気になったのが両サイドにあるアナログスティックを押し込むまでのストロークの長さぐらいです。標準コントローラーよりも若干スティック部分が長い感じが否めないので、少々慣れが必要なユーザーもいるのではないでしょうか。

筆者は「The Duke」時代から使っていたので気になる部分はさほどないですが、エイムするうえではデリケートな操作が必要になるので、違和感を感じる人も出てくるかもしれません。アナログスティックの棒の長さは短いほうが、エイムで狙いどころを微調整しやすいというのは、ゲーマーあるあるです。

その点「Duke」は、20年以上前=FPSタイトルが今よりも少ない時代のコントローラー復活をコンセプトにした代物だからか、神経質になるほどのエイム微調整とか気にせず、当時のまま再現させているってことを理解して使用するのがベスト。コントローラーの振動もほどよい感じだし、ちゃんと3.5mmヘッドセットジャック端子もあるのでボイスチャットも容易に可能。

さらに追記しておくと、センターの巨大な丸いボタンがあるでしょ。これを押すと初代Xboxの起動画面をアニメーションで再現してくれているので、初めて見たら感動するよ!

グリーンのコントローラースタンドも付属する

■クラシックゲームを遊ぶなら、迷わず「X91」!

紹介する2つめのコントローラーは「X91」という有線コントローラーで、1990年代の家庭用ゲーム機のコントローラーを意識した作りになっています。まぁ誰がどう見ても、スーパーファミコンとプレイステーションのコントローラーがフュージョンした感じに見えるだろうね(笑)。

スーパーファミコンから始まったLRボタンと正面4つのボタン配置が全世界標準というか、基準になったままコントローラーデザインは現在に至るので、個人的にはこういうクラシカルなスタイルのコントローラーはサブで1個は所有しておきたいところです。

パッケージ画像

先に説明しておくと「X91」にも、「Duke」同様3.5mmヘッドセットジャック端子があり、小さいながらも一丁前に振動機能もあります。ただしコントローラーのケーブルは着脱不可能となっています。

この形状のコントローラーを使うならば、昔のアーケードゲームで試さないといけないでしょう、というわけで、最初に選んだのは普遍的名作で、今遊んでも色あせない横STG「グラディウス」。「X91」のキモとなるのが十字仕様の方向キーなので、これを深堀りすることに専念してみようかと。当然、左アナログスティックでも操作するけど、やっぱり十字キーをメインでやらないと「X91」のポテンシャルは生きないからね。

そんなこだわりを抱きながら「グラディウス」をプレイ。「X91」の十字キーはやわらかい押し心地で、十字キーを押し込みまくってわざわざなじませる必要はまったくありません。自機ビッグバイパーも軽々操作可能です。

ABXYボタンは、丸みを帯びた標準コントローラーのボタンとは異なり、ほぼフラットな仕様なので押しやすさは格別。さすが1990年代の家庭用ゲーム機を踏襲しているだけある。Xboxシリーズ特有の、十字キー(方向キー)はコントローラーの左側には設置しない頑固さが「X91」でも採用されていたので、そこだけはちょっと残念。どうせならそのこだわりを捨てて、左スティックと十字キーの場所を変えてほしかったなあ。

と愚痴をこぼしてしまったが、十字キーがコントローラーの中央左下にあっても「グラディウス」を1周クリアする頃には完全に慣れてしまい、普通にプレイを続行し、3周目に突入したところで目が疲れてしまい終了(50歳を超えると動体視力が落ちるから仕方ない)。「Duke」と比べるとチープさは否めないですが、「X91」のできは思ったほど悪くない。15分も使っていれば、あっという間に十字キーのポジションも操作具合も違和感がなくなります。今までのXboxシリーズの方向キーがこのポジションにあったから、脳が覚えているだけかもしれませんが(苦笑)。

格闘ゲームではどうかと思い、「カプコン アーケード スタジアム」から「ストリートファイターII」をチョイス。波動拳と昇龍拳が、十字キーでいかに正確に出せるかがサードパーティー製コントローラーの評価基準になっていたのも1990年代あるあるだったので、そこを確認するべくトライ。

「X91」だとLBとRBの強パンチ&強キックが、ボタンの大きさもあってか出しやすい。つまりコンボにつなげやすいのです。もしかしたら標準コントローラーよりも「ストII」は操作しやすいかも。

十字キーに関しては自分の操作がヘタなのか、斜め上へ入力されすぎて無意味な斜めジャンプをたびたびやらかしてしまいます。もちろん慣れてくるとそれも収まりますが、波動拳を狙った際に「あちゃー!」ってジャンプしてしまう場面も。とはいえ、これも20分ほどプレイしていると次第に少しずつ解消されてきました。

実感としては十字キーのレスポンスのよさが災いしているのかもしれませんが、斜め上には入りやすいいっぽう、斜め下の入力には若干のクセがあるかも。個人差かもしれませんが、起き上がり昇龍拳を失敗することが何度もありました。まぁ、それも慣れでなんとかなるんだけどね。

計4時間ほど「X91」を使用してみたのですが、価格が安いこともあり、サブのコントローラーとして買っておくのもアリかと。昔のアーケードゲームとか2Dゲームに適しているだけと言われそうですが、あくまでもクラシックゲーム用の、サブのポジションで有線コントローラーを1個予備に常備しておくのもいいんじゃないでしょうか。肝心の(でもないか)「X91」のアナログスティックの操作感に関しては、昔のアーケードゲームには一切必要ないと断言してしまいます。「Duke」と同様、スティックの棒部分のストロークが長いので、微妙な操作がやりづらい印象があります。STGで敵弾を避ける際の操作性は、十字キーのほうが断然上。左スティックだとなぜか間にあわなかったり、操作ミスで自爆することもありました。

総括すると、FPSをメインで遊ぶ人には「Duke」、クラシカルなゲームを遊ぶ人には十字キーが抜群にいい「X91」と目的に応じて使い分けるといいと思います。もし「Xboxへの信仰心が試されるかも」と思われるのならば、両方購入しておいたほうがよき♪

【商品情報】

■Hyperkin Duke 有線コントローラー XBOX 20th LIMITED EDITION

日本本格参入記念 日本語スリーブ限定版

・発売日:2023年6月22日(木)

・対応機種:Xbox Series X|S / Xbox One / Windows 10/11

・メーカー希望小売価格:9,980円(税込)

・製品サイズ:幅 約165mm×高さ 125mm×厚さ60mm(スティック部分は除く)

・重さ:約885g(ケーブルを除く)

・入力:DC5V/500mA

・動作温度:5℃~35℃

・カラー:ブラック、ホワイト

<同梱品>

・Hyperkin Duke 有線コントローラー…1個

・USB Tybe-Cケーブル(約)1.8m…1本

・コントローラースタンド…1個

・取扱説明書…1枚

■Hyperkin X91 有線コントローラー

・発売日:2023年6月22日(木)

・対応機種:Xbox Series X|S / Xbox One / Windows 10/11

・メーカー希望小売価格:4,980円(税込)

・製品サイズ:幅 約145mm×高さ 70mm×厚さ30mm(スティック部分は除く)

・重さ:約298g(ケーブルを除く)

・入力:DC5V/500mA

・動作温度:5℃~35℃

・カラー:ブラック、ホワイト、アクアグリーン、ルビーレッド

<同梱品>

・ Hyperkin X91 有線コントローラー…1個

・ 取扱説明書…1枚

ジャンクハンター吉田

ジャンクハンター吉田

毎日ゲームは最低一時間以上のプレイを怠らず、映画は必ず一本観るようにしている53歳のリアルポンコツなオタク。XBOXは海外のストアでクレカが使えるのに対し、その一方でPSはクレカもPayPalもなぜか日本から使用不可能にしていることで海外版購入はXBOX一択すぎてストレスが溜まる毎日。

おすすめ記事