【声優インタビュー】「異世界はスマートフォンとともに。2」最終回記念! 福原かつみ×高野麻里佳×福緒 唯×山下七海×芹澤優が振り返り座談会!
今回も、いろいろなことが起こるがすぐに解決! 最終的に、とても平和な異世界日常が繰り広げられるTVアニメ「異世界はスマートフォンとともに。2」が最終回を迎えた。
嫁はどんどん増え続け、あまりにも強すぎる主人公・冬夜はついに国まで持ってしまった。そんな「イセスマ2」を振り返ります!
今回、座談会に参加してくれたのは、望月冬夜役の福原かつみさん、ユミナ・エルネア・ベルファスト役の高野麻里佳さん、リンゼ・シルエスカ役の福緒 唯さん、スゥシィ・エルネア・オルトリンデ役の山下七海さん、ヒルデガルド・ミナス・レスティア役の芹澤 優さん。
和気あいあいとした雰囲気の中で行われたトークをお届けします!
■キャラクターにとってもノンストレスな世界ができあがっていた
──第2期を終えての率直な気持ちをお聞かせください。
福原 収録はほぼ分散収録だったんですけど、かけあえる者同士はなるべく同じ時間割でやっていたんです。ただ全体像がどうなっているのかは最後までわからなかったんですけど、改めてテレビで第2期を見て、こういう仕上がりになっていたんだ! やっぱり「イセスマ」って楽しいな!って思いました。ノンストレスでどんどん進んでいくし、すごいテンポ感なんですよ。事件は起こるけどすぐに解決するし、このストレスのなさがイセスマだな!ってなりました。
──本当にノンストレスですよね。次週までもやもやしない感じが最高でした。
福原 スゥシィの回で、わかりやすくクズなザブンという王子が出てきて、スゥも結婚を申し込まれたり、女性を隷属したりしていましたけど。
山下 あれは、許せない!
福原 でも、それも冬夜くんがすぐに解決してくれるので、安心しますよね(笑)。
高野 第1期のときは「まるで将棋だな」という原作にないパワーワードが生まれたりもしたんですけど、第2期は何かあったかな?と考えたんです。私としては、嫁が揃ったというのが一番嬉しかったことで、ユミナさんの「(結婚式)6回で済めばいいですけど」っていう言葉が伏線となり、そこからもかわいい女の子がたくさん出てきたので、よかったなって思います(笑)。
福緒 私は最終回を終えて「寂しい!」っていう気持ちが強いです。「イセスマ」が大好きで、第2期の第1話の収録から、帰ってきた!って気持ちがあったし、登場人物の声を聞くたびに、「あ~イセスマ! あ~イセスマ!」って思ったりして、心躍る12週間を過ごしていたんです。そのあとにオンエアが始まって、また毎週「イセスマ」のみんなに会えることが幸せすぎたので、最終話後どうなっちゃうんだろうって思ってるんです。
福原かつみさん
──最終話前からロスが始まってるわけですね。
福緒 そうなんです! そのくらい放送中の3か月が楽しくて、毎話実況しながら観ていました。中盤で、ルーシア(CV.高木美佑)がお嫁さんになった回のテンポがあまりにも素晴らしすぎて、福原さんと「一瞬で終わらなかった?」みたいな「イセスマ」感想会議をしていたりして(笑)。
福原 なんか、毎週のようにしてたね(笑)。
福緒 だから、私が寂しいので、第3期も作ってください! お願いします!という感じです(笑)。
山下 本当に第2期もノンストレスで、一緒に過ごす時間が長くなったことで、嫁たちの絆が深まっているんだなと思うシーンがたくさんありました。嫁会議もそうですし、スゥが婚約者として加わることになったときも、嫁たちが快く受け入れてくれるんですよね(笑)。第1期のときはやきもちを焼いたりするところもあったけど、第2期になると、見ている人だけでなく、キャラクターにとってもノンストレスな世界ができあがっていて、そこが楽しかったし、いいなと思いました。
高野麻里佳さん
──みんな、すぐに受け入れますからね(笑)。
山下 そう。もう肝も据わってきてますから、受け入れ態勢になるのが早いんですよね(笑)。
福緒 嫁になるの? 全然OKです!みたいな(笑)。
山下 それが嬉しかったなぁ。
──で、終盤に嫁として加わったのが芹澤さん演じるヒルデガルドでした。
芹澤 ホントに! 第2期が始まる前から特番にも出させていただいて、メインキャラクターのように堂々としていたんですけど、登場が第9話からで、なかなか出てこなかった(笑)。やっと出れたヒルダとしては、「イセスマ」の嫁の皆さんと一緒に過ごす時間がもっと欲しいので、誰よりも第3期を切望しております!
──一度出てきて、すぐに冬夜と別れたときは、あれ?って思いました。
芹澤 この回で私、終わる?って思ったら、そのあと、おじいちゃん(ギャレン・ユナス・レスティア)と一緒に登場したので、よかったです。
──おじいちゃんは最高のキャラでしたね。
芹澤 最高でした! 「イセスマ」は、脇を固めるキャラクターの皆さんが面白いので、私も楽しく観ていたし、「イセスマ」がないと寂しいので、またみんなに会いたいです。
──キャストは本当に豪華ですよね。各国の王様とかが豪華すぎて。
福原 第1期の頃から、脇を固めてくださる役者さんが本当にすごい方たちばかりでしたからね。
高野 そもそも神様が立木文彦さんですからね(笑)。
福尾唯さん
■ヒルデガルドを演じる芹澤さんが、嫁の一員になれたと感じたシーンは?
──では、第2期で印象的なシーンを振り返っていきたいと思います。
高野 私は、冬夜さんの世界の服を、みんなで着るデート回がいいなと思いました。(第9章 休日デート、そして姫騎士。)異世界ならではの服を今まで見ていたから、私服と言われるものを着てデートするのが新鮮で、それぞれの個性も光っていたから、見ごたえのあるシーンだったと思います。
福緒 八重がピンクのパーカーを着ててね。
福原 カジュアルだったよね。
高野 そうそう。なかなか見ることができない服装だったから、ポイントが高かったです!
──第1期からのお嫁さんに出番がなかなかないところでのデート回だったんですよね。実際、最近かまってくれていないというところからだったと思いますし。
福緒 そうですね。で、お嫁さんたちとデートしたあとに、スゥシィが仁王立ちで待っているのがかわいくって!
福原 この子、全部持ってくじゃん!って思いました。
山下 スゥがデートに参加していなくて、え? スゥいないの?って思いながら台本を読んでいたら、最後に独り占めしてて(笑)。冬夜との時間をゆっくり過ごさせてもらいました。
福原 そのときのスゥとの会話で「最初は、自分の身内だけの名ばかりの国でも構わないと思っていたんだけどな」って冬夜が言うシーンが結構好きで。お嫁さんたちだけじゃなくて、国ができあがって、助けていった人たちも国に加わっていって、王様としての自覚が芽生えていったので、僕としてはそこがイチオシのシーンです。
山下 隣にいたスゥの「冬夜はやっぱりすごいのう。この国はみんなが笑顔で暮らしておる。冬夜はいい王様じゃ」っていう純粋なひと言が、王としての覚悟を決めつつある冬夜にグッと刺さったのではないかなと思いながら収録していました。ここはいいシーンですよね! スゥは無邪気なシーンが多かった分、こういう落ち着いたところも、新たな魅力だったと思います。
山下七海さん
──わりと最初から出てきていたスゥも、ここに来てやっとお嫁さんになりましたしね。
山下 そうですね! 今回は2回も冬夜を押し倒しましたから(笑)。
福原 ドカーン! 「冬夜! 妾もお前の妻にしてくれ。結婚しよう」とかね(笑)。(第7章 『格納庫』、そしてフレームギア。)
──でも、そこが第2期では唯一の重たい話でしたよね。
山下 そうですね。私的には、そのスゥの婚約問題に関係するエピソードは全部印象に残っています。2回目に押し倒したシーン(第8章 二人の王子、そして小さな婚約者。)で、婚約が決まったときのスゥの幸福感が尊かったです。
福緒 思い出し尊いしちゃう……。
山下 ほろっと泣いてましたもんね。
福緒 緊迫した表情が多かったから、あそこで笑顔に戻るのがよかった。
福原 なんかツイートした気がするな(笑)。全話リアルタイム視聴してて、最初に「誰だー‼︎こんなに可愛いスゥを泣かせたやつは‼︎絶対許さん‼︎」ってツイートしてからの、「スゥに笑顔が戻った‼︎」っていう。
──推しを全面に出していますね(笑)。
芹澤 あと、ここのバカ王子が、ちゃんと性格が悪い奴でちょっと嬉しかったです。ホント最低な男だな!って(笑)。でもここは、みんながスゥの幸せを願っちゃってましたね。
福緒 みんな、スゥが大好きだから。
山下 嬉しいな~。
──ユミナも従兄弟ですからね。やっと嫁に加わったという感じですよね。
高野 そうですね~。でもきっと魔眼で、もうわかっていたんじゃないかなぁ。
芹澤優さん
──芹澤さんのイチオシシーンは?
芹澤 私は、お嫁さん会議で、恋バナをする(第11章 異世界の姉、そして初恋キラキラ。)ところです。冬夜をどこで好きになったんですか?って、恋愛神さまに詰め寄られて、最初は堅いことを言ってるんですけど、最後は「カッコいいと思いました」って照れながら言って、「それが聞きたかったのよー」って堀江由衣さんに言われるという。あそこで、みんなの一員になれた感じがしました。ボイスドラマのときは嫁感がないシーンが多かったので、私も冬夜の嫁になったんだな~って思いました(笑)。第2期は、みんなが好きになったときのことを話すシーンも多かった気がするので、ヒルダもみんなの前で恥ずかしながら、冬夜のときめきポイントを語りました。
福原 聞いてて、なんだか恥ずかしかった(笑)。
──でも、あんな助け方をされたら好きになりますよね!
芹澤 そうですね! 冬夜は強いから。
──ほかにいいシーンというと?
福緒 私は第7話(第7章 『格納庫』、そしてフレームギア。)かな。第2期は討伐デートが多かったんですけど、すでにお嫁さんになってた組は一緒に討伐に行くんです。ここで、すごくウキウキのポーラがいて、先人を切ってシャドーボクシングをしながら歩いていくところがかわいくて! イセスマはマスコットキャラクターズが大好きなので、アニメーションならではの「動くからかわいい!」っていうのが出ていて、いいな!って思いました。
──かわいかったですよね。個人的には、モンスターが、首をはねられたりして、容赦なく討伐されてるのが少しかわいそうでもあり、面白くもありました。
福緒 嫁たちが強くなりすぎて、冬夜くんの力も必要がないみたいな状態なんですよね。
芹澤 どんどん強くなってくから。
──嫁さんが守られるのではなく、むしろ嫁が冬夜を守る、みたいな感じですしね。
福緒 そのパワーバランスも面白くて、いいんですよね!
福原 マスコットで言うと、琥珀も相変わらずかわいくて、甲斐田ゆきさんのアドリブが爆発していたんですよね。
高野 毎回アドリブを入れていたイメージはありますね。
福原 「今のダメ? ダメか~」って言いながら(笑)。琥珀の「黙れ瞬間沸騰鍋が」って、大きなときの琥珀の声で言うところはアガりました。(第6章 『錬金棟』、そして思わぬ再会。)
──主要キャラクター以外で好きなキャラクターで、気になるキャラなどがいたら教えてください。
福原 いっぱいいるなぁ。
福緒 バビロンシスターズではハイロゼッタが好きなんです。誰が演じるのかな?と思っていたら、朝日奈丸佳ちゃんで! プライベートでも仲がいいので、嬉しくなりました。
──新型フレームギアって、まさかのロボットが出てくるとは思わなかったです。
高野 最終的に「戦いに行かないんかーい!」って思いました(笑)。
福原 確かに! 試しで動かして、「機動戦士ガンダム 戦場の絆」みたいなものに乗って、シミュレーションをしただけだったね。
福緒 でも、アニメ用にフレームギアの設定を起こしたということは……きっと第3期があったら動くんだと思います(笑)。
福原 あとはやっぱりギャレンさんと一緒にやれたことは大きかったです。緒方賢一さんはお芝居もそうですけど、ずっと最前線でやられていた方の立ち居振る舞いを学ばせていただけて嬉しかったです。お芝居で決めるところは決めるし、アドリブを入れられるところ入れるし。
芹澤 おじいちゃんは緒方さんがやって、本当にしっくりくるキャラクターでした。お芝居するとめっちゃすごいんですけど、アフレコでは「暗くてよく見えないな~」って言っていて、2週目からはライトを持参してらして(笑)。
福原 持ってきてたね。すごく見やすくてね~って言いながら指に引っかけてライトを付けてて。
芹澤 そうやって自前ライトを持ってくるところとかも、かわいかったです。
──でも、ヒルダとギャレンで戦うシーンは、女の子の水着姿が出てきて、それを見たらヒルダに負けるというのが笑えました。
福原 それでいいのかな?って思いましたよね。冬夜もそういう形で加勢するんだって(笑)。
芹澤 不正でいいんだ!みたいな(笑)。最初から不正する気でいる嫁たちも嫁たちで、面白いですよね。
──高野さんはアフレコでの思い出はあります?
高野 一人称が“わたし”か“わたくし”か問題があって、ユミナは“わたくし”だったということが後半で判明して、途中で全部録り直させてもらったことはありました。ルーシアちゃんが登場したときにルビが振ってあって、そこで、“わたくし”読みが存在するという概念を思い出させてくれて。で、第1期を見直したら、“わたくし”と言っていたんですよ。
福緒 確かに第1期のアフレコの際も、そのやり取りがあった気がするんです。
高野 だから5年空くとそういうこともあるので、第3期をやるなら1~2年くらいで次が来てくれると、“わたくし”って一発で言えると思います(笑)。
──間違いないですね。では最後にキャストを代表して、福原さんと高野さんにメッセージをお願いします。
高野 冬原パトラ先生も、すごくたくさん小説を書いてくれていますから、原作は十分あります。
福原 膨大な原作の量があるけど、やっぱり第2期で終わってしまうのは寂しいですよね。せっかくロボットまで出てきたし。
高野 乗っただけで終わりは、寂しいですから!
福原 ということで、僕らはお嫁さんも揃ったので第3期を切望しています!
高野 きっと視聴者の皆さんも、こういうノンストレスなアニメがずっと続けばいいなと思ってくれていると思うんです。5年とは言わず、すぐに続きが見れたらみんな喜んでくれると思うので、私も視聴者を代表してお願いしたいと思いますし、皆さんも応援よろしくお願いします。
(取材・文・撮影/塚越淳一)
【パッケージ情報】
■TVアニメ「異世界はスマートフォンとともに。2」vol.1
・発売日:発売中
・価格:Blu-ray:12,100円(税込)、DVD:8,800円(税込)
・収録内容:本編1~4話(全4話)
・共通仕様:豪華デジパック、描き下ろしイラスト三方背ケース、スペシャルブックレット
■TVアニメ「異世界はスマートフォンとともに。2」vol.2
・発売日:2023年7月26日(水)
・価格:Blu-ray:12,100円(税込)、DVD:8,800円(税込)
・収録内容:本編5~8話(全4話)
・共通仕様:豪華デジパック、描き下ろしイラスト三方背ケース、スペシャルブックレット
■TVアニメ「異世界はスマートフォンとともに。2」vol.3
・発売日:2023年8月23日(水)
・価格:Blu-ray:12,100円(税込)、DVD:8,800円(税込)
・収録内容:本編9~12話(全4話)
・共通仕様:豪華デジパック、描き下ろしイラスト三方背ケース、スペシャルブックレット
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