2023年9月21日~24日にかけて、千葉の幕張メッセでは東京ゲームショウ2023が開催中だ。
新型コロナウィルス感染症の流行によって2019年以降は規模が縮小していたが、今回は4年ぶりに全館を使用。1~11までの各ホール、イベントホールに国際会議場まで、幕張メッセすべてがゲーム一色に染まっている。
本稿では、バンダイナムコエンターテインメントのブースで試遊できた「鉄拳8」のプレイレポートをお届けしよう。
ボタン連打でも「ヒート」と「レイジ」があればかっこいい試合ができる
「鉄拳8」は、人気対戦格闘ゲーム「鉄拳」シリーズの最新作。今回の試遊では1Pと2Pによる対戦モードをプレイした。
筆者も同行したディレクターKも、対戦格闘ゲームはほぼ素人。試遊台の左右に配置されたタブレット端末で、操作方法や各キャラクターのコンボ表などを必死に確認しつつのプレイとなったが、実際に遊んでみると、試合は格闘ゲームに関する知識が浅くとも盛り上がるようなシステムになっていた。
そのシステムを構成するひとつの要素が、R1ボタンでくり出せる「ヒート」というアクションだ。1ラウンドにつき1回だけ発動可能で、敵を攻撃しながら15秒間のヒート状態に移行する「ヒートバースト」、ヒート状態の時間をすべて消費して強烈な攻撃をくり出す「ヒートスマッシュ」などの行動が可能となる。いずれも攻めるための技だ。
発動すると赤い火花が散るという華やかなエフェクトが画面を彩るため、ただヒート系の技を使うだけでも試合が一気に派手になる。
空手の使い手である風間 仁、我流で戦うお嬢様のリリ、人型兵器のJack-8など、さまざまなプレイスタイルのキャラクターたちで遊んでみたが、共通してヒートスマッシュの威力は高い。□と△ボタンによる左右のパンチ、×と○ボタンでくり出す左右のキックといった初歩的な攻撃からヒートスマッシュへとコンボがつながると、それだけで相手に大ダメージを与えられる。とくに高度なテクニックを駆使しているわけでもないのに、少しだけ自分がうまくなったと思えてしまう。
「ヒート」と並んで試合を盛り上げてくれる新システムが「レイジシステム」である。
体力が一定値以下になると発動するシステムで、この状態になるとすべての技の攻撃力が上昇する。さらにR2ボタンを押すと発動する「レイジアーツ」は一発逆転の可能性を秘めた大技で、相手の体力ゲージを大きく奪うことも可能だ。
さらに自分の体力が低いほどレイジアーツの威力が上がるため、一方的な試合になるほど逆に優勢な側にプレッシャーを与えられる。R2ボタンを押すだけで使えるというお手軽さゆえに、特殊なコンボを覚える必要はない。
初心者でもレイジアーツ次第で上級者に勝てる可能性があるという一発逆転要素が、今作における重要な要素の一つであることが、今回の試遊からは強く印象付けられた。
ヒートやレイジシステムを用いた駆け引きは、シンプルながら試合の流れにメリハリをつけてくれるばかりか、筆者のような初心者でも経験者に対してある程度「いい勝負」をしかけることができるはず。
そのため、あらゆるプレイヤーが一定の緊張感をもって大戦に臨むことができるようになると感じられた。第1作が発売されて以来、30年近い歴史を持つ「鉄拳」だが、本作は初期から遊び続けている古参プレイヤーから新規プレイヤーまで、幅広く門戸が開かれている一本と言える。
【商品情報】
■鉄拳8
対応機種:PS5/Xbox Series X|S/Steam
ジャンル:対戦格闘
プレイ人数:
・オフライン時1~2人
・オンライン時1~16人
CERO:D(17才以上対象)
発売日:2024年1月26日
価格:9,600円(税込)