世界を席巻する「萌え」のルーツはここにあり! 秋葉原メイド文化の発祥の地「Cure Maid Café」体験レポート!【旬ゴリのアキバ探訪】

「アキバ総研」と名乗っているからには、秋葉原の文化やルーツを紹介すべき!ということで、秋葉原の名物スポットや新たなカルチャーを追いかける連載が、この「旬ゴリのアキバ探訪」だ。


ここ20年ほどの秋葉原の文化と言えば「萌え」を抜きに語ることはできないだろう。しかし、秋葉原の変遷を40年以上見てきた筆者でも、実のところ「メイドカフェ」には2回ほどしか行ったことがない。

日本でのメイドさんか給仕してくれる喫茶の歴史を紐とくと、その歴史は意外と古く、明治期に銀座に存在した「カフェー・ライオン」がその元祖と言われている。しかし、いわゆるアキバカルチャーに根差した「メイド喫茶」が出現するまで、ここから100年近くの時を待つ必要がある。


1990年代に美少女ゲーム界隈に勃興したメイドブームで、オタクカルチャーにメイド属性が萌えの1カテゴリーとして定着したほか、現実世界でも個性的な衣装が話題となる喫茶店も登場し始めた。
これらのカルチャーがクロスオーバーする形で1999年には、コスプレ店員さんが接客をする「カフェ・ド・コスパ」が秋葉原に出現。この「カフェ・ド・コスパ」が前身となって、2001年3月に「Cure Maid Café(キュアメイドカフェ)」がオープンする。これが、現在までにいたるアキバメイド喫茶文化の始まりと言われている。


そこで今回は、秋葉原の萌えの原点を体験するために、メイド喫茶の発祥の地「Cure Maid Café」におじゃました。



「Cure Maid Café」は、「癒しの空間」をコンセプトに2001年にオープンした日本初のメイドカフェで、現在はJR秋葉原駅から徒歩3分のオノデン本店4Fで営業している。もともとは千代田区外神田3丁目のジーストア・アキバ(Mnビル)で営業していたが、2020年12月に現在の場所に移転した。

店内は木の温かみを感じられる茶色を基調とした落ち着いた雰囲気になっており、BGMもそれに合わせている。使われているテーブルの中には、開店当初から置かれているものもあり、20年以上の歴史を刻んでいる。



そんな店内には、移転前の場所で営業していた頃の写真も飾られており、その歴史の長さを感じさせる。



日本で最初のメイドカフェだけに、有名人も多く訪れており、店内にはサインなどが飾られている。
また、アニメや映画などとのコラボも頻繁に行われており、レジ脇の販売コーナーでは、ここでしか買えない限定コラボグッズなども販売されている。



メイドカフェと言えば、メイドさんの衣装がそのお店の顔にもなっているが、Cure Maid Caféでは、クラシカルな英国風ヴィクトリア調のメイド服を意識しており、トラディショナルなロングドレスだ。
店内の落ち着いた雰囲気とロングドレスのメイド服がバッチリ合っていて、非常に好感を持てる。



もちろん、英国風なのは制服だけではない。スコーン、ワッフルなど英国風メニューが充実している。また、紅茶のはじめの一杯はメイドさんが淹れてくれる。CURE MAID CAFÉは紅茶にもこだわっており、日本紅茶協会から「おいしい紅茶の店」の認定を受けているほどだ。



そのいっぽうで、もともとCure Maid Caféはオープン当時は飲食店の少なかった秋葉原で、落ち着いた雰囲気でご飯を食べられる喫茶店を目指していたこともあり、しっかりとお腹を満たせるメニューも充実している。
その最たるものが、「チャンピオンカレー」だ。チャンピオンカレーは1961年創業の元祖金沢カレー店で、Cure Maid Caféではそのルーを使ったカレーが販売されている。都内で食べられるのは麹町店と九段三番町、そしてこのCure Maid Caféだけである。そんな本格的なカレーや、メイドカフェ定番メニューのオムライスなどを、お手頃なカフェ価格でいただけるのも特徴だろう。



今回は、そんなメニューの中から、紅茶のダージリンとオムライスデミグラスソースを注文してみた。
注文してからしばらくすると、クラシカルなメイド服に身を包んだメイドさんが目の前で本格的な紅茶を淹れてくれた。
筆者のメイドカフェのイメージでは、ここで「それではLOVEを淹れますね~萌え萌え……」と始まるところだが、同店ではいたって静かに、そしてていねいに紅茶が淹れられる。この紅茶を淹れてくれているメイドさんの所作が、またとても絵になるのだ。
店内の雰囲気、メイド服やメイドさんの所作など、今まで体験したことがない雰囲気だ。常に騒がしい秋葉原にあって、これぞまさに癒し。



紅茶はポットで出てくるので、長く楽しめるし、差し湯もしてくれるので、落ち着いてこの雰囲気をゆったりと楽しむことができる。



おいしい紅茶を楽しんでいると、メインディッシュのオムライスデミグラスソースが運ばれてきた。
もちろんこの時も「それではケチャップでメッセージを書かせていただきますね~」などということはなく、やはり静かに、ていねいに運ばれてくる。



オムライスデミグラスソースは、トロットロのオムライスに、本格的なデミグラスソースがかかったひと皿。もちろんレトルトではなく、注文が入ってから厨房でひとつひとつ作られる本格的な一品だ。



デミグラスソースとトロトロの玉子、しっかり味付けされたライスの調和が非常においしい。量もガッツリあるので、お昼ご飯抜きの腹減りモードの筆者もこのひと皿で満腹になった。



なお、同フロアには、秋葉原の街やJR総武線を一望することができる「エンタス・キュアテラス」というイートイン専用テラスもあり、同店で飲み物をテイクアウトすることで利用できる。
こちらにはコンセントやUSBポートが用意されているので、秋葉原の街を眺めながらゆっくりとくつろいだり、仕事をするのもいいだろう。



お店の雰囲気、メイドさんの衣装、メイドさんの所作、そして出てくる料理まで、本来のメイドカフェとはどういうものなのか、そして「萌え」の源流とはこういうものなのだと教えてくれる、すばらしい体験ができた。
皆さんも、秋葉原に立ち寄った際には、メイドカフェ「Cure Maid Café」に足を運んでみてはいかがだろうか。



なお、11月23日(木・祝)からは、「TVアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」とのコラボカフェが開催。CURE MAID CAFÉの制服を身をまとったアイドルたちの姿やコラボメニュー、グッズが楽しめる。

詳細はこちらから(#



また、現在提供中の「毎月変わる期間限定ドリンク」は、「紅茶月間」と題し、普段あまりお目にかかれない三重ブランドの「伊勢和紅茶」と「シナモンティー」が提供される。こちらも合わせてお試しあれ。


施設情報
施設名:CURE MAID CAFÉ(キュアメイドカフェ)
住所:東京都千代田区外神田1-2-7 オノデン本店4F ジーストア・アキバ内
電話番号:03-3258-3161
営業時間:11:00~20:00 ラストオーダー FOOD 19:00 / DRINK 19:30
定休日:なし(年始・棚卸し(年2回)休業)
公式サイト:#
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公式Instagram:#
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旬ゴリ

旬ゴリ

ガチオタ歴40年の中年ライター。某PCメーカーの購買を経て、タクシードライバーやカイロプラクターなどを歴任し、アメリカ・中国・台湾に移住していた、なんでも書く謎のフリーライターにしてYouTuber

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