東映ビデオOVA作品大特集! AT-X、80年代後半~90年代アニメを3か月連続放送決定! 12月は「帝都物語」「ヴァンパイヤー戦争」など4作品!

アニメ専門チャンネルAT-Xが東映ビデオOVA作品を特集することが明らかになった。1980年代後半から1990年代の作品を3か月連続で放送する予定だ。

「OVA」とは、1980年代から2000年代初頭にかけて、ビデオやレーザーディスクなどを媒体に発売された商業アニメ作品のこと。商業的あるいは内容的な理由から、TVアニメや劇場アニメでは成立しにくい企画が数多く制作され、そのチャレンジングかつ刺激的な作品群は、熱心なアニメファンの心を鷲づかみにした。

このたび、アニメ専門チャンネルAT-Xが「東映ビデオ おとなアニメまつり」と題して、東映ビデオOVA作品を特集することが明らかになった。放送期間は、2023年12月から2024年2月の3か月間で、1980年代後半から1990年代の作品が放送される。

12月は、荒俣宏さんのベストセラー小説をアニメ化した「帝都物語」、ミステリ作家の笠井潔さんによる大長編・伝奇SFホラーアクションアニメ「ヴァンパイヤー戦争」、門田泰明さん原作のバイオレンス・アクション小説をアニメ化した「捜獣戦士 サイキック・ウォーズ」、壮絶チャンバラアクションと過激な官能描写に挑んだ痛快時代劇アクションアニメ「修羅之介斬魔劍 死鎌紋の男」などをラインアップしている。

さらに今回の放送に寄せて、東映ビデオVアニメシリーズの制作に関わった元・東映ビデオプロデューサー高橋尚子さんと、当時マッドハウスのプロデューサーとして「帝都物語」の制作に携わった丸山正雄氏さん(現MAPPA会長)からコメントが到着した。

作品ラインアップ

【2023年12月放送予定】

■「帝都物語」

・年代:1991-1992年
・シリーズ監督:りんたろう
・監督:片山一良(1話)、千明孝一(2話)、久米一成(3話)、池田成(4話)
・原作:荒俣宏
・ストーリー:
明治40年。実業家・渋沢栄一が中心となり、天皇家のアドバイザーを務める土御門家の陰陽師・平井保昌らが加わって、帝都東京を軍事的のみならず霊的にも世界最強の都市に改造しようという秘密計画が進められていた。だが、時を同じくして、この帝都改造計画のメンバーの一人である大蔵省の官吏・辰宮洋一郎の妹・由佳理をつけ狙う黒い影が現れる。東洋の呪術を操る魔人・加藤保憲である。彼の目的は、帝都崩壊。強い霊能力を持つ由佳理を媒体にして、日本全土を破壊するだろう威力を持つ平将門の霊を目覚めさせようとしているのだ。そんな加藤の計画を知った平井は、加藤との壮絶な戦いに挑むのだが……。

<放送日時>
1~2話 2023年12月9日(土)19:20~21:00
3~4話 2023年12月16日(土)19:20~21:00
1~4話 2023年12月25日(土)25:00~28:20

■「ヴァンパイヤー戦争」

・年代:1991年
・監督:竹之内 和久
・原作:笠井 潔
・ストーリー:
今よみがえるヴァンパイヤー伝説。いよいよ宇宙の全面戦争が始まる。壮大なスケールで展開する、これが噂の超SF伝奇アクションだ。

<放送日時>
2023年12月10日(日)20:00~21:00
2023年12月26日(火)25:00~26:20

■「捜獣戦士 サイキック・ウォーズ」

・年代:1991年
・監督:今沢哲男
・原作:門田泰明
・ストーリー:
五千年の眠りを破りて、恐ろしき地獄よりの使者太平の世を乱す。
強き者よ、わが命を胸に抱きて太平の戦士となれ……。
天才外科医・右京冽が老尼僧・春陽の体内から摘出した謎の肉塊、次々と襲い来る謎の巨獣。
春陽の死とひきかえに、彼に与えられた超人的パワーの秘密が今、明かされる。

<放送日時>
2023年12月17日(日)20:00~21:00
2023年12月26日(火)26:00~27:20

■「修羅之介斬魔劍 死鎌紋の男」

・年代:1990年
・監督:出崎 統
・原作・脚本:鳴海 丈
・ストーリー:
江戸は徳川家光の時代を舞台に主人公・修羅之介と、彼が助けたある藩の美貌の姫君とその藩に伝わる家宝の銀龍剣をめぐって、剣豪、美女、忍者、くのいち、女スリ、怪物、さらに出雲のお国や天海など歴史上の人物なども入り乱れて大乱戦が勃発。大胆奇抜な構想で描かれた痛快時代劇アクションアニメ。

<放送日時>
2023年12月23日(土)20:00~21:00
2023年12月26日(火)27:00~28:00

【2024年1月放送予定】
「Cryingフリーマン」
「クレオパトラD.C.」
「砂の薔薇(デザート・ローズ) 雪の黙示録」

【2024年2月放送予定】
「エンジェル伝説」
「HEN」
「教科書にないッ!」(TV初放送)
「エルフ・17」
「支配者の黄昏 TWILIGHT OF THE DARK MASTER」

制作プロデューサー陣 コメント

■高橋尚子:元・東映ビデオプロデューサー
●「東映ビデオVアニメ」シリーズのコンセプト
Vシネマのコンセプトである鮮度のいい俳優を起用し、テンポの速い爽快なストーリーで、監督をはじめスタッフの熱気が奔流したもの、つまり「鮮・爽・奔」三拍子そろった作品という点を基本にしつつ、ビデオアニメだからチャレンジできるちょっと刺激的な要素もある企画作品に挑戦しました。
アニメスタッフの編成に関しても、伸び盛りのアニメーターを作画監督に次々に抜擢。監督・美術監督もテレビシリーズ等で頭角を現しつつある新鋭スタッフを抜擢して常に新鮮な映像制作を目指しましたが、作品によっては円熟味のあるベテランも登用し、幅広い年代層に訴求できる作品作りにもトライしました。

●帝都物語について
原作が傑作でそれを映像化するスタッフの意気込みもすごく、各話名シーンの連続です。刺激的なシーンもありますが、それも含めて原作の奥深さに挑んだ少し大人向けのアニメとして楽しんでいただけたらと思います。今ではとても揃えられない豪華スタッフが参加していますので、クレジットタイトルにもご注目ください。また、セル画でフィルム仕上げだった時代の作品の、デジタルにはない質感や雰囲気も感じて楽しんでいただければ幸いです。

■丸山正雄:マッドハウスプロデューサー(当時/現 MAPPA会長)

「帝都物語」は丸山にとっても印象深い作品です。
まず、まがまがしい陰陽道の世界は、ハッタリの効いた派手目のアニメならではの表現をするのに最も適していると思っているからです。
次に、嶋田久作という、保憲を演じるために現れた役者の存在感は大きかったと思います。
しかし、アニメ「帝都物語」を唯一無二の存在意義にしているのは、レトロでありながらスタイリッシュなりんたろうの演出と、キャクターデザイン・作画監督摩砂雪の作画力でしょう!この時しか考えられないほど超豪華な第一話の原画スタッフの面子にもぜひご注目ください!

※コメント原文ママ

「東映ビデオ おとなアニメまつり」特集ページ
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