【プラモレビュー】ハセガワ『九州 J7W1 局地戦闘機 震電「ゴジラ-1.0」 劇中登場仕様』で、映画終盤の活躍を再現!

YU-GOのキャラクターモデリングLABO」第14回目はハセガワから昨年末に発売された『九州 J7W1 局地戦闘機震電「ゴジラ-1.0劇中登場仕様』です!!

【YU-GOのキャラクターモデリングLABO】第14回『九州 J7W1 局地戦闘機震電「ゴジラ-1.0」劇中登場仕様』をつくってみよう!!

2023年11月3日のゴジラの日に公開された「ゴジラ-1.0」ですが、皆さまは何度観に行きましたか? 自分は公開前から「今度のゴジラはホン(脚本)がいいよ」と聞いていたのですが、その言葉通り、想像を遥かに超えて面白い大作日本映画でした!!
また、山崎貴監督の風情や情感あふれる演出も相まって「泣けるゴジラ映画」に仕上がっていたのも新鮮な感覚だったと思います。
従来のゴジラ映画だと、主役であるゴジラのカッコよさや怪獣バトル、都市破壊スペクタクルに目が行きがちだったのですが、今作は人間ドラマに感情移入できる作品という点が新しいと感じました。
そんな素敵な作品である 「ゴジラ-1.0」終盤に大活躍した戦闘機「震電」 が劇中登場仕様としてキット化されました。あの勇姿を見て「震電を作りたい!」と思われた方も多いかと思います。今回は、そんな皆さんにおススメの、本キットをレビューしたいと思います!!

まずはボックスアートから見ていきましょう。加藤単駆郎画伯の、緻密で迫力ある箱絵となっています。

キット内容はこのような感じです。

パーツ数は少なめですが、震電の特徴をよくとらえています。

新規デカールも付属。ゴジラやタイトルロゴもプリントされています。IMG8

パーツの切り出しはハセガワトライツールの「精密平刃プラニッパー【先細タイプ】」を使用。なお、このニッパーは限定生産商品のため、現在店頭在庫のみの状態です。

先細なので、細かいパーツも切り出しやすいです。


本キットは表面ディテールがほとんど凸モールドになっているので、思い切って凹モールドに彫り直してみました。

キットの凸モールドをガイドに、ダイソーの「精密ケガキ針」でていねいにケガいていき、ある程度彫れたらウェーブの「HGマイクロチゼル」などを用いて凹モールドを整えていくといいでしょう。(刃幅は0.15、0.2を使用)

とにかく根気がいる作業なのですが、焦らずにじっくりと彫っていきます。

スジ彫りツールに関しては、つくる人によって「彫り」の感覚も変わってくるので、自分が彫りやすいと思ったツールを使用するといいと思います。

上から童友社「凄!すじぼりカッター」、ファンテック「スジ彫りカーバイト」、ウェーブ「HGマイクロチゼル」。お好みのものを使ってください。




合わせ目消しなどで消えてしまったスジ彫りは、雲母堂本舗 「エッチングスジ彫り工具 ライナーソー」で復活させます。

こちらは「アモ・グリップ 」と組み合わせて使用することで、格段に作業精度が上がります。

彫りミスが出てしまったら、ウェーブの「瞬間接着剤 高切削・ジェルタイプ【透明】」とGSIクレオスの「Mr.SSP 瞬間接着パテ」のHGパウダーを混ぜてパテ代わりに使用して補修しています。(硬化速度が速いので注意が必要です)



「十七試三十粍機銃」を劇中同様に加工。簡易旋盤で真鍮パイプを挽いて機銃を作成し、ディテールアップしてみました。

コクピットはできる限り細かく塗っていきます。

機体内部色は、このぐらいの範囲を塗っておくといいでしょう。

やはりここまで作ると「敷島浩一」も搭乗させたいのが人情なので、付属の人形を切った貼ったして作ってみました。あくまで雰囲気重視で。

今回の震電は劇中では「第3機型」と言う設定らしく、垂直尾翼の車輪は取り外されています。キットも設定に準じて取り外しておきます。

細かいパーツはランナーに付いている時点で塗装しておくとよいでしょう。

基本色を塗装した後にウェザリング(汚し)を施すのですが、今回はGSIクレオスの「ミスターホビーマーカー メタリックセット」を使ってみました。

隠蔽力が高く、ペン感覚で気楽にウェザリングや細部塗装ができるのでオススメです。


機首には重りを入れておくと、バランスよく展示できます。(作例は板鉛を使用)

完成!!

根気よくスジ彫りをしたおかげで劇中のイメージに近くなりました。

やはりコクピットに敷島がいると、いい感じになりますね。

いかがでしたか?
キット自体は発売から40年を越えるというロングセラーキットでしたが、パーツの合いは非常によく、作業は大変ながらもじっくり取り組めば楽しく作ることができる、奥深いキットだと感じました。

これから書籍などが続々と発売され、「ゴジラ-1.0」の資料も増えていくことになるかと思いますので、それを参考に震電を作り込んでいくのも面白いかなと思います。
私自身も今作のゴジラ(マイゴジ)をつくりたいなと……。どうやら「俺の戦争はまだ終わっていない」みたいです。

それでは、次回の作例でまたお会いしましょう!!



 BGM:"ゴジラ-1.0 (Original Soundtrack)" 佐藤直紀

【商品情報】

■九州 J7W1 局地戦闘機 震電 「ゴジラ-1.0」 劇中登場仕様

・発売中

・価格:3,300円(税込)

・1/48スケール

・メーカー:ハセガワ

・パーツ数:56

・模型全長:196.5ミリ

・模型全幅:231ミリ

※限定生産版のため、現在店頭在庫のみの状態です。

YU-GO

YU-GO

原型師、造形師、プロモデラーと多彩な顔を持つマルチクリエイター。キャラクターが持っているイメージや世界観を大切にして立体へとフィードバックさせる事を信条としている。アキバ総研ではガンプラやキャラクターホビーの作例記事をメインに執筆。

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