【中華プラモ新作!】美少女と海洋生物モチーフメカがセットになった「GREED-貪欲-」を、声優・泰勇気が徹底レビュー!

社会人ともなると忙しい毎日の中で積みプラが増えてしまいがち……。そんなあなたに代わって、ロボット&プラモデル大好き声優の泰勇気がプラモデル製作に挑戦するのが、この連載!

社会人ともなると忙しい毎日の中で積みプラが増えてしまいがち……。そんなあなたに代わって、ロボット&プラモデル大好き声優の泰勇気がプラモデル製作に挑戦するのが、この連載!

コンセプトは「忙しい社会人でも、週末の休みを使えばここまでできちゃうよ」。ルールは素組みで、1~2日の制作期間の2点のみ! この連載を読めば、きっとあなたの作ってみたいプラモデルと出会えるはずだ。

泰勇気の週末プラモ 第91回 1/10 MP [MS GENERAL] 貪欲-GREED-

プラモって、楽しいですよね!

さて今回は、巷で話題の美少女プラモデル「MS GENERAL」の「罪」シリーズ第2弾「GREED-貪欲-」に挑戦です! 

中国メーカー「MP|LE+」のキットで、日本では童友社が輸入・販売を手がけています。模型店でその箱の大きさにおののいた方もいらっしゃるのではないでしょうか。僕の場合、プラモへの「おののき」はそのまま「興味」となります。そんな興味津々のキットを、今回紹介させていただくこととなりました。

まずは箱から。箱には取っ手が付いていて、ちょっとした家電でも入っていそうな大きさ。うちに届くなり期待に胸が膨らみます。

パッケージ正面。この女海賊をモチーフにしたキャラクターと、サメ、エイ、クジラメカのイラストが掲載されています。箱の面積を活かし、後ろのクジラメカの巨大さを強調したイラストになっています。

パッケージ裏側には内容物と女海賊のプロフィールなどが載っています。

もうお気づきでしょう。このキット、実質4つ分のキャラクターのキットがセットになっている大ボリュームな内容となっています。ゆえに、今回のレビューも4体分の内容となります。

一つひとつご覧いただきましょう。

女海賊・GREED!

まずは女海賊モチーフの美少女キットから。プロフィールによると、「貪欲」ことGREEDさんとのこと。アトランティスの遺産を受け継ぎ、幽霊船の主として旅をしているそうです。

パーツ分割が巧みで、無塗装でもこの色分け。

自分の場合、組立所要時間は武器とあわせておよそ4時間30分でした。


色分けが細かい分部品も多いんですね。

襟元などにクリアパープルのパーツなどもあしらわれ、涼し気なお姿です。

三角帽子の中央には、アメジストをイメージしたようなクリアパーツが配置されています。何カラットくらいでしょう。

フェイスパーツは塗装済のものと無塗装のものが付属。同じく付属の水転写式デカールを使えば、オリジナルの表情を作ることが可能です。

ボディラインも無駄のない素晴らしいスタイル。パーツ分割は細かいものの、組み立てにストレスはほとんどありません。ただ、パーツが小さい分接続軸なども小さいので、可動部以外は接着して固定した方が安心かもしれません。

太ももの分割ラインでロール回転が可能。腰部横の装甲パーツも可動。

靴もご覧のように色分けされています。

背部のジョイント穴にスタンドを取り付けることが可能。自立させるよりも自由にポージングが楽しめるようになります。

ジョイント穴にはカバーパーツもあるので、スタンドを使わない時はこちらで蓋をしましょう。

腰部背面の装甲は、非常に巧みな色分けです。

背面の装甲は縦方向に積み重ねていく方式。この薄さにも関わらず、いくつものパーツで組み上げていきます。文字では伝わりにくいですが、ここは本キットの感動ポイント。この部分以外にも組み立て配信では何度も感動していますので、よろしければそちらもご覧ください。

腰部サイドの装甲にもクリアパーツがあしらわれています。

付属のスタンドを使ってポージング。手首にも複数の交換パーツが付属します。

支柱はビス止め式なので、必要に応じてビスを絞めたり緩めたりしましょう。締めすぎた状態で動かそうとすると折れてしまう場合がありますので、ご注意を。

これはGREEDの手持ち武器「アトラスの鍵」。

錨型の武器で、説明書の設定を見るとこれはこのまま幽霊船の錨だそうです。クリアパーツの下にはミラーシールを貼り付けるようになっています。

「アトラスの鍵」を構えるための専用の台座パーツも付属。

船の錨って相当重たいのですが、GREEDさんのように細身の方が楽々振り回している姿って、いいですよね。

鎖パーツを接続することで、遠距離攻撃も可能に。

頭部はもう一つ、マスクを装備したバージョンが付属。

さらに腕と脚部には一つずつ、「アトランティスコスチューム」パーツが付属。片腕をフック、片足を暗器内蔵脚部に交換することができます。

ドクロの意匠のマスク。幽霊船の船長らしいデザインです。向かって左側の傷は、旅の途中で受けたものなのでしょうか。

船長といえばフック。フックというにはかなり大きい近接武器となっています。

さらにシャープな形状となった右足。かかとからふくらはぎにかけて、非常に薄いクリアパーツとなっています。

こんな巨大なフックに引っかけられたら、絶体絶命でしょう。無表情フェイスが、敵に与える恐怖を増幅します。

その手から逃れることができたとしても、油断は禁物。

右足の刃が襲い掛かってきます!

マスクの黒い影部分のパーツを取り外すと、ちょうどGREEDの瞳が覗きます。僕はこの視線にやられてしまいました。かわいくないですか?

彼女の部下となり、お役に立てればこんな表情も見られるのかもしれない…。

こちらが全てのフェイスパーツ。ポーズに合わせて選択しましょう。

GREED本体に関しては、いったんここまで。

続いて各メカを紹介していきます。

サメ型メカ「ベンゼーシックインク」

次はサメ型メカの「ベンゼーシックインク」。高い攻撃力を持つ小型艦で、GREEDの兵器としても使用可能です。

艦首、各ヒレともにシャープな造形となっており、攻撃的なデザイン。目にあたる部分には赤いクリアパーツが左右二つずつ、計四つ配置されています。

組み立て所要時間はおよそ2時間30分でした。

胴体パーツの隙間からは、内部のメカ部分がちらっと見えます。メカ好きを刺激するチラリズム。

艦底部のジョイントにスタンドを接続可能です。

胸びれはボールジョイント接続。

胴体部分は節の部分でボールジョイント接続なので、滑らかに可動。

口の中にはレーザー砲を装備。海中より飛び出して不意を突き、敵に一撃離脱戦法をしかけたりしそうです。

胴体より後ろを取り外し、GREEDの腕部に接続が可能。これで射撃も可能になります。腕部の保持力もなかなか。

左右どちらに装備させることもできますので、お好みで。

エイ型メカ「ロードス」

続いてはエイ型メカ「ロードス」。さまざまな音響機器を搭載し、対潜、護衛、哨戒、警戒、偵察、上陸支援などの機能を持つ潜航巡洋艦とのこと。

見事なまでにエイのシルエットです。カラーリングは「ベンゼーシックインク」よりも白い部分が多く、印象の差別化が図られています。

組み立て所要時間はおよそ2時間40分でした。

底面。スタンド接続ジョイントが確認できます。

後部メインスラスターは、ボールジョイントで大きく方向を変えることができます。

尾は各節でボールジョイント接続。先端にはクリアパーツ製の棘を装備。

左右のヒレは各節で上下に可動。一部極めて細い軸で接続されている部分がありますので、組み立てには注意が必要です。

艦首の顎状のパーツもボールジョイント接続。両目にあたる部分はクリアレッドのパーツになっています。

また装甲の一部は、白いラインが塗装済みとなっています。

上面のハッチが開いて、内部のクリアパーツを露出させられます。ここにはどんな機能が備わっているのでしょうか。

底面の白い装甲は可動式で、エラのような造形があります。メカ的に考えると、海面を滑空移動するためのホバー機能ではないかなと妄想します。

スタンドに接続可能。やや重たいので支柱のビスも少し締めたほうが良いでしょう。

スタンドに載せたまま上にGREEDを立たせようとすると、ちょっとバランスをとるのが難しかったので、直置きでパッケージの姿を再現。

クジラ型メカ「アンフィトリテ」

さぁ、最後はクジラ型メカ「アンフィトリテ」! メルビル殲滅級の旗艦で、戦闘ではイカ型フローティングキャノンで敵を威嚇、攪乱しプラズマ主砲で敵を破壊するそうです。

こちらも艦首付近の装甲部分の一部に塗装が施されています。組み立て所要時間はおよそ5時間でした。

かなり大きいです。

底面。上面は紫色が多い印象ですが、底面は白っぽい印象。

底面の六角形のパーツを取り外すと、専用ディスプレイに接続するためのくぼみが現れます。

こちらが専用ディスプレイに載せたところ。尾の部分は、さらに支柱パーツを使って支えます。

顎の部分には髭のような意匠があるため、ヒゲクジラがモチーフなのでしょうか。赤い瞳も目をひきます。

艦首上部。甲板のような平面があります。このあたりの装甲パーツは、一つひとつが巨大です。

口の部分には開閉連動ギミックを搭載。

口を開くと連動して、中からプラズマ主砲がせり出してきます。閉じる時も同様に連動して引き込まれていきます。触っていて、非常に楽しいです。

尾ヒレ中央部にはメインスラスターが3基。出力も高そうです。

胸びれの基部が上下にスイング。

胸びれ基部への接続部で、ひれ自体も可動。

ひれは開閉するほか、接続部で回転も可能。

尾ひれは軸接続ですが、上下左右に可動。

さらに節ごとに捻りを加えることも可能です。

メインスラスターを軸に、尾ひれは上下にスイングします。

ディスプレイの台座部分はロック機構があり、数段階に角度をつけて固定が可能。

またGREEDをライドオンさせることもできます。

まず背中部分のパネルを開き、内側にあるグリップを展開。紫のパーツの一部を取り外します。

すねの前あたりにくるパネルを展開して、GREEDの手首を握り手に交換したらライドオン!

イカ型フローティングキャノン

こちらがイカ型フローティングキャノン。脚の数は省略されていますがシルエットは確かにイカだと思いますが、皆様はいかが思われますか? イカメカは台座と一緒に組み立てまして、所要時間は2時間45分でした。

目にあたる部分には大きなクリアパーツが。頭部中央にはおそらくキャノンの砲口と思われる部分が、赤いクリアパーツで再現されています。鋭い頭部で敵に突っ込んだりもしそうです。

脚も可動。小さい部品なので、動かすときには力の入れ方に気を付けてください。

イカメカも支柱に接続可能。

これで、クジラ以外のすべてのパーツをディスプレイ台に展示することが可能です。なお、ディスプレイ台座は3枚付属しています。

収納……? もとい全メカが合体可能!

ベンゼーシックインク、ロードス、アンフィトリテ、フロートキャノンは合体、……といいますかクジラメカのアンフィトリテに搭載が可能。そのシークエンスを見ていきましょう。

ロードスの中から、簡易版サメメカのような内部メカを取り外します。

パーツ構成とカラーリングが簡略化されていますが、前方部分はほぼベンゼーシックインクと同じ形状になっています。

尾の部分をご覧のように分離。

ベンゼーシックインクの尾ヒレの先端を閉じて取り外します。

ベンゼーシックインクの尾を延長する形で、ロードスの尾を接続して、ベネフィットの尾ヒレ先端を取り付けます。

そして、ベンゼーシックインクをロードスの中に格納。尾ヒレの長くなったロードスになります。この形態には、個別の合体名称はないようです。

ベンゼーシックインクのヒレも追加されたため、水中での運動性が高まっていそうです。さらにこの状態からパーツを分離してアンフィトリテと合体!

ロードスの左右のヒレを取り外し、ヒレの接続部にアタッチメントパーツを取り付けます。ベンゼーシックインクのヒレも全て取り外します。

アンフィトリテの胸鰭を取り外して、ロードスのヒレを取り付けて巨大化。

尾ヒレの中央部の装甲を取り外して、ベンゼーシックインクの背びれを取り付けます。

アンフィトリテの胸びれは、尾ヒレ底面に接続します。

アンフィトリテの上部ハッチを開いて、内部メカパーツを取り出します。

画像の左側、メカ色のブロックを取り外して、ロードス本体を格納。

アンフィトリテの目の上あたりにあるカタパルトパーツを上に起こし、両サイドの装甲を閉じます。

カタパルトにイカ型フロートキャノンを取り付けて、各メカの格納完了。都合5機のメカが合体した形態となります。もともと大きかったアンフィトリテの中に、密度の高いロードス、ベンゼーシックインクらが合体したことで、さらに重量が増しました。

尾ヒレはもう宇宙船の艦尾のように見えるくらいです。

正面。胸びれが大型化したことで迫力が増しました。

胴体の節部分に追加パーツはありませんが、その前後がほどよく大型化されたため、かなり見ごたえがあります。分離状態で楽しむにしろ、合体状態で楽しむにしろ、どちらにしてもこれを酒の肴にできてしまいそうです。(お酒は二十歳になってから)

クジラの上にGREEDを載せてみました。固定できるわけではありませんが、アトラスの鍵と両足の三点でバランスをとれば、なんとか立たせることができてかっこいい眺めになります。

水転写式デカールも付属。

ただ、今回のキットは実質4体分という大ボリュームのため、組み立てに集中力と時間を要します。なので、お手軽に土日で完成させようとはせず、例えばゴールデンウィーウあたりの連休を使って、じっくり組み立てることをお勧めします!

商品情報

■1/10 MP [MS GENERAL] 貪欲-GREED-

・メーカー:童友社

・発売中

・価格:21,780円(税込)

・ 箱サイズ:540×350×180mm

泰勇気

泰勇気

「無敵超人ザンボット3」放送開始2日前生まれ。幼少期より玩具(特にロボット)を愛し、小学生からプラモを組むようになる。声優となってからもロボット玩具・プラモ好きは変わらずアキバ総研でライターデビュー。

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