EXILE/FANTASTICS世界が選んだおススメ2024春アニメ&人生のベストアニメとは!?「怪異と乙女と神隠し」「ブルーアーカイブ」「Fateシリーズ」

人気ダンス&ボーカルグループ・EXILE/FANTASTICSにおいて、アニメ好きを公言するパフォーマー・世界が、毎シーズンのアニメからおススメアニメを3作品チョイスする人気連載!

最終回となる今回は2024年4~6月の春クールのアニメから2本。そして、最終回企画として、世界さんにとって忘れられない、イチオシのアニメを紹介していただいた。最後に世界さんが選んだおススメアニメは何かな!?

EXILE/FANTASTICS世界が語るアニメの世界!第6回



怪異と乙女と神隠し


さいっこうの作品きた!!!

本作はアニメ化超待望の作品でした! オカルト好きの僕にとっては最高のアニメです!!

本屋で働く「化野蓮」と小説家を目指す「緒川菫子」、化野の妹「乙」の3人が、さまざまな怪異に関わっていくというストーリーです。

いやーーーーーー……、マジで最高でした。

原作の漫画がとにかく面白くてですね、アニメになって動く菫子さんを観れただけでも本当に最高でした。

監督はあの望月智充さん(編注:代表作は「勇者指令ダグオン」「海がきこえる」など)!! こりゃやべえです。演出も、すごく怖いシーンがありながらも、ストーリーの軸では人間の深い深い心理や業について迫ります。ホラー作品のカテゴリーに分類されるとは思うのですが、その根幹が日常に潜む事柄も多いので、とても観やすく同時にハラハラもします。

そして何度も書きますが、菫子さんめっちゃかわいかった。ファイルーズあいさんの演技についても、「さすが!」のひと言です。

第1話で菫子は誕生日プレゼントに本屋の店長からとある本をもらいますが、実はその本は呪書だったのです。オカルト好きからすると、この本は絶対声に出して読まない方がいいんだろうな、と思ってしまうのですが、案の定菫子さんはしっかり音読。その瞬間、子どもの身体になってしまいます。この、幼少期の菫子さんを演じるファイルーズあいさんの演じ分けが素晴らしすぎる。必見です!!!!

また、一見若返りのようにも思いますが実はそうではないというこの状況。その理由を、真理を説くがごとく話す化野蓮君を演じる山下大輝さんのお芝居もとっても素晴らしかったです。

本作は決して怖いだけではなく、コミカルなシーンやせりふもたくさんあるのですが、それが恐怖とのギャップでドンドン魅力的に見えてきます。これは化野蓮君という存在あってこそだなと、アニメを観て改めて思いました。

第1話は緒川菫子と化野蓮君と、怪異との出会いのエピソードなのですが、化野蓮君が何者で、なぜ怪異に詳しいかは分かりません。ただ、タダ者ではない。それがとてつもないテンポで分かるのがすごくよかったです。

そして突然出てくる、オカルト好きにはおなじみの「きさらぎ駅」! そして、まさかの野沢雅子さんの声!!!!!!! これにはやられたと思いました。まさかここに野沢雅子さんが出てくるとは!!!! あまりにもファン心を分かりすぎている!!!!

最高でした。

そこで第1話が終わるのですが、原作を知らない方もすぐさま第2話を観たくなることでしょう。僕も漫画を読んで先の展開を知ってはいましたが、毎週の放送が待ちきれませんでした。

第2話のタイトルは「校舎とよだれと団地妻」。……タイトルに付け方まで最高なのか!!!!! とっても素晴らしい。

そんな第2話では、いきなり菫子さんのとんでもない格好が登場します。これをアニメで観れるのは眼福です。このエピソードでは、本格的に怪異に関わることになる菫子さん。不思議なことが起こる女子校に潜入することになった菫子さんですが、なんと呪いと一体化してしまいます。本がなくても呪いによって身体が自在に変化するようになってしまうのです。この辺りは原作漫画とは異なり、テンポよく進んでいくほどよいアレンジ具合がいい感じです。

それにしても、本当に本作は劇伴がいい!!!!!!!!!!!

担当された小西香葉さん、近藤由紀夫さんと握手したいです、ほんとに。このおふたりは「エルフェンリート」を担当された方々だったりします。マジで空気感と生活感、不気味感の表現が上手すぎます。

そしてOPテーマとEDテーマもかっこよくて、これまためちゃくちゃいい!!!!!! 怪しい雰囲気を醸し出しつつ妖艶な雰囲気もあり、まさしく夜にふさわしい楽曲です。

いろいろ書き連ねてきましたが、オカルト好きなら必見! ちょっと怖いのが苦手なあなたも必見!! なぜなら怖いだけではないから!!! 笑えるシーンもたくさんあります!!

そしてアニメ最終話は、原作とは異なる展開になっているので原作派の方も必見です。ぜひご覧ください。

「!」マークの標識が頻繁に見えたらあなたも……?

ありがとうございました!

ブルーアーカイブ The Animation

これも素晴らしいアニメ化だったと思います!! スマホアプリゲーム「ブルーアーカイブ-Blue Archive-」を原作とする本作。もともとゲームを遊んでいた僕にとっては、去年のアニメ化発表のニュースから待ち望んでいた作品のひとつでした。

内容を超絶簡単に説明しますと、銃を持っためっちゃかわいい女の子たちと「先生」と呼ばれる主人公=プレイヤーが織りなす学園ストーリーです。2021年のサービス開始から3年後のアニメ放送というスピード感は、なかなかすごいことだと思います。いや、普通にすげえ!!!!!!

物語の舞台は「キヴォトス」と呼ばれる、数千の学園が集まる都市です。学園では戦車や戦闘ヘリが、コンビニでは銃弾などが売られているなど、かなり未来感(?)のある都市ですが、とある事象によって環境変化が激しい地区もあったりします。あと実在するいろんな都市に似ています。行くたびに思います。

この世界に住んでる住民たちは異様なまで頑丈な身体の持ち主ばかり。多少撃たれたぐらいではちょっと痛いぐらいで済むので、何かあればすぐ銃撃戦に発展してしまいます。

主人公である「先生」は正体が特に明かされず、撃たれたら普通に死にます。ですが、先生は指揮能力がずば抜けて高いので、生徒のみんなをうまーく指揮しながらこの世界で生きています。

と、まぁいろいろと設定はぶっ飛んではいますが、とにかくめちゃくちゃかわいい生徒たちと先生が織りなす最高のゲームなのです。

アニメ版はゲームとは進み方が少し異なり、ゲームを遊んでいると「え!?!?」となる演出やカットがOPや1話から描かれているため、ゲームファンにはかなりアツい展開となっているといえます。もちろんアニオリシーンもあったりして、アニメから入った方もとても楽しめる作品になっています。

そんな本作の主人公である「先生」は、キヴォトスの砂漠地帯にある「アビドス高等学校」に来た人物。ゲームと同様にキヴォトスを統括する「連邦生徒会」会長が設立した、連邦生徒捜査部「シャーレ」から来た謎が多い人物なのですが、アニメでも大活躍します。実はゲームでは公式ビジュアルは公開されていなかったので、アニメ版でやっとこんな見た目なんだと分かりました。

その人柄は、まさに立派な大人といったところで、とても柔らかい性格で責任感のある紳士です。ただ、第2話で黒見セリカが、ツンデレのツンが発動した際には、彼女と真正面から向き合おうとしてストーキングまがいのことをするぐらいの変態紳士もあります。

いや、めちゃめちゃいい先生なんですよ、本当に。セリカのことをちゃんと思うがあまりの行動です。このあとセリカが誘拐された時も、キチンとかっこよく救出します。

なお基本的には先生は戦えないので、生徒たちを指揮することで戦闘に参加するのですが、その姿がめっちゃかっこいい!

そんな本作ですが、序盤から見どころが満載。

第3話ではアウトロー集団「便利屋68」が出てくるのですが、これまた全員めっちゃいいキャラをしています。中心人物で社長のアルちゃんは、ゲームでもよくお世話になってます。強いのにどこか、というかほぼほぼ抜けまくっていてかわいいです。

第4話では、銀行強盗をする生徒のために先生が奔走します!!

そう!!! 銀行強盗です!!!!!! なぜならアビドスには、クソほどの借金があるからです!!!その額ざっと9億超!!!!

数十年前の砂嵐による環境変化のため、生徒のほとんどがいなくなってしまったアドビス。今いる生徒は劇中に出てくる5名のみです。

この5名はなんとか学校を以前の姿に戻そうと、あの手この手を考えるのですが、1発で借金を返すなら銀行強盗!!!という結論に到達。みんな倫理観が壊れています!!!!

ですが!! みんな本当はいい子たちなので、やっていいことと悪いことの区別はつくのです!!

ただ、何でもありなだけなのです!!!!

そして、第5話では本当の敵が判明。実は……という展開から、本作のメインテーマが明らかになります。基本的なテーマは「子どもと大人の戦い」です。

ほんわかしていたり、かわいい子たちがたくさん活躍するのが魅力の「ブルアカ」ですが、実は重いテーマを扱っており、キャラクターの対立に関して深く描かれていたりします。

キャラクターたちが明るかったり、ギャグが面白かったりしてたまに忘れてしまいますが、結構重いストーリーなのです。ぜひ、その目で観て確かめていただけたらと思います。

ちなみに後半にはゲヘナ学園の風紀委員会会長・ヒナも出てくるのですが、これには僕1人で大歓喜。

マジでかっこいいので、ぜひぜひ確かめてください!!!! アニメを観て「ブルアカ」が気になった方は、ぜひゲームも遊んでみてくださいませ!

ありがとうございました!

Fateシリーズ

最終回ということで、最後に自分のベストアニメを語らせていただきます。数あるアニメの中からイチオシするのは、とてもとてもとてもとてもとても大変なのですが……、やはり「Fateシリーズ」を話さないわけにはいかないかなと思います。

もともと僕は物語、キャラクターの心情、男臭かったり泥臭かったりアウトローな雰囲気やアクション、バトル、必殺技、ヒロインの可憐さといった要素が好きなんですが、「Fate」という作品に初めて出会った時、「これはとんでもない作品に出会ったな」と心から思ったのを今でも鮮明に覚えています。

中でもシリーズの元祖「Stay Night」の作品群は、もう物語の重厚さ、奥深さに至るまで全てがツボでした。ゲーム自体もすでに遊んでいたのですが、アニメでこの作品を観た時、キャラクターの声を聞いた時の感動をはじめ、全ての思い出は忘れられません。

「Fate」シリーズは、どんな望みも叶うという願望器「聖杯」を巡り、7人のマスターたちがそれぞれ「英霊」とも呼ばれる7騎のサーヴァントを召喚。彼らとともに戦いを繰り広げるという基本ストーリーがあります。まず、このバトルロワイヤル形式の時点で、僕は「あー! やばい。好きだ!」とたちまち魅了されました。

そして、数ある英霊の中でも「Stay Night」のセイバーがとてつもなくかわいいのです。まあ、「あかん、好きだ!」と思ったあと、ヒロインの間桐桜を見た瞬間に、彼女が「1番好き」となってしまいましたが。

「Stay Night」には3つのストーリーが存在するのですが、特に桜が主軸に関わってくる「Heaven’s Feel」が好きです。聖杯戦争とは何なのか。そもそも聖杯とは何なのか、というシリーズ全体の真理に迫る闘いが描かれます。

そして主人公である衛宮士郎と間桐桜、そして重要人物であるイリヤスフィール・フォン・アインツベルンの物語でもあります。物語、アクション、全てにおいて完璧な内容でした。細かいことはネタバレになってしまうのであまり話せませんが、何がいいって、本当に全部いいんですよ!!!

特にセイバーとライダーの「あの」シーン! このルートはマジであかんです。常に大好きが襲いかかってきます。

衛宮士郎の心情と間桐桜の心情もまた、すさまじき。でした。

「Heaven’s Feel」は映画化もされているのですが、視聴される際はまず、最初の「Stay Night」を観て、次の「Unlimited Blade Works」を観て、それからぜひご覧ください。

気づけば、もうすぐ最初のアニメ放映開始から20周年を迎える「Fateシリーズ」ですが、原作を手がけるTYPE-MOONさんも2024年には商業デビュー20年を迎えられて、ますます多くの人にその名が広がっていくのを、僕も年齢を重ねながら感じています。

ダンスをやっていると、かつては(ダンスシーンとは)真逆の立ち位置にあった漫画やアニメ、ゲームが好きな人たち以外とは、最初はなかなか話しても伝わらなかったり、これを誰と話せばいいんだろうと思うことも多かったものです。しかし、ここ数年で名前だけは聞いたことがあるなんて人が増えまくっているし、話が通じる人も普通に出てきてて本当にすごいなと改めて感じると同時に、歴史の重みも感じます!!!

これはTYPE-MOONさんの創る作品に対する愛が深い人々や、TYPE-MOONさん自体への愛が深い人々が増えてきているからなんだなと感じます。

こういう作品が日本だけでなく、世界中にファンを持つことでアニメの世界が広がって、日本のアニメの素晴らしさがさまざまな人に伝わることがどれだけうれしいか……。ダンスをやっていて海外の方と話す時も、アニメの話をするとすぐ仲良くなったりします。共通言語であるアニメのキャラ名や技名などが通じると、お互いにうれしいんですよね。僕がアニメを好きでい続けるのも、TYPE-MOONさんの作品に出会えたからかなと思います。

今回でラストの記事になってしまいましたが、これからもアニメの持つパワーを自分なりに盛り上げていけたらなと思います。

みなさん本当にありがとうございました!!

(文/世界[EXILE/FANTASTICS])

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