「魔動王グランゾート」30周年!! 僕の心も魔法に変わる究極の変形トイ「ヴァリアブルアクション Hi-SPEC スーパーグランゾート」開発秘話インタビュー!

「ドーマ・キサ・ラムーン!」と召喚すれば、僕の生命も魔法で光る!

そんな伝説のロボットアニメ「魔動王グランゾート」の後半主役ロボット・スーパーグランゾートの、究極のトイがメガハウスより発売される。その名も、「ヴァリアブルアクション Hi-SPEC スーパーグランゾート」だ!

本商品は従来の「ヴァリアブルアクション」シリーズで発売された「グランゾート」よりも約130%サイズアップした、大迫力のビッグスケールアイテムとなっており、フェイスモードからバトルモードへの完全変形や両目の発光、細やかな表情のハンドパーツが付属するなど、「ヴァリアブルアクション グランゾートシリーズ」史上最高のクオリティとなっている。さらに5色に発光するほか、スーパーグランゾート役の大滝進矢さんの新録セリフや劇中SEが流れる魔法陣台座がついてくるという豪華仕様なのだ!

そこで今回、アキバ総研では、まさに僕らが欲しかった究極の「スーパーグランゾート」を企画した株式会社メガハウスの藤木理子さんに取材。本商品のこだわりポイントや開発裏話を語っていただいた。

実は「グランゾート」でロボットアニメを初体験

――今回はグランゾートを担当された藤木さんにお話をうかがいたいと思うのですが、たぶん世代的には放送当時は観ていないですよね?

藤木 はい。実は、サンライズ作品で言えば「魔動王グランゾート」「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」等と同い年くらいでして……

――そんな藤木さんが、本商品を手がけることになった経緯から教えていただけますか?

藤木 前任の担当から引き継ぐ形でヴァリアブルアクションシリーズを受け持つことになり、「VA Hi-SPECスーパーアスラーダ01」が、初めて自分が担当した商品だったんです。それを経て、昨年ヴァリアブルアクションが10周年を迎え、さらにグランゾートも30周年ということで、今回記念企画としてスーパーグランゾートが発売されることになりました。

――藤木さん本人は、ロボットアニメ、メカアニメはもともとお好きだったりしたんでしょうか。

藤木 実はあまりなじみがなかったんですが、ヴァリアブルアクションを担当するようになってからは、たくさんアニメを観るようになりました。もう何回も何回も……電車の中でも、会社でも、自宅でも。まずはあの時代の空気感になじもうと思って。

――「グランゾート」は当時から女性ファンも多い作品だったような印象ですが、実際に観てみた感想はいかがですか?

藤木 ロボットアニメ自体にあまりなじみがなかったので、ロボットというと「ガンダム」というイメージが正直ありました。そんな中、初めて「グランゾート」を観た時の印象は、大地くんをはじめとするキャラクターたちの印象が強かったですね。一番好きなのは、グリグリちゃんなんですけど。そういったかわいらしいキャラクターがいてのロボット、という作品だったので、私としては入り込みやすい感じはありましたね。

――ということは、本作でロボットアニメ初体験だったんですか?

藤木 はい。

――そんな中で、今回はこの大物を扱うことになって……。

藤木 そうですね! その前に実は昨年、ヴァリアブルアクションでスーパーグランゾート、スーパーアクアビート、スーパーウィンザードのメタリックバージョンという商品を担当しまして、その時に特典としてグリグリちゃんのフィギュアをつけたりしたんです。

――あれは藤木さんのこだわりだったんですか?

藤木 そうです(笑)。

――そして今回のスーパーグランゾートに至るわけですが、それはやはり前回のメタリックバージョンの反響などを受けて決定した形でしょうか。

藤木 そうですね。もちろん反響もあってなんですけれども、今年2019年がアニメ放送30周年ということと、昨年発売した「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」の「VA Hi-SPECスーパーアスラーダ01」が非常に好評だったこともあります。「サイバーフォーミュラ」も「グランゾート」も、国内だけでなくアジア圏を中心に海外でも非常に人気がありまして、ちょうど各国では30歳前後の方達が、まだ子どもだった頃、学校から走って帰って「グランゾート」を観ていた世代なんです。そういった経緯があって、今回スーパーグランゾートをメガハウスから発売することができました。

――「グランゾート」ファンにリサーチしたりはしたんでしょうか。

藤木 実際に私が、何度かアジア圏で開催されているイベントに出張して、イベント会場に来ているアツアツのファンの方に「こういう商品ってどうかな?」ってヒアリングしたり、店舗のスタッフさんやファンの方にヒアリングしたりしましたね。制作側とお客さんの向かう方向は、なるべく一緒にしたいという思いはありました。

“Hi-SPEC”だからこそのこだわりの数々

――なるほど。そんな「スーパーグランゾート」ですが、まずはビッグサイズにびっくりすると同時に、結構重量もありますよね。

藤木 結構ずっしりしています。ダイキャストが使われているので、きっと皆さんにもその重量感は感じていただけるんじゃないかなと思います。

――あとは関節のクリックが気持ちいいですし、思った以上に可動範囲が広いんですね。

藤木 そうですね。従来のヴァリアブルアクションと比較して可動範囲も増えています。さらにこれまではハンドパーツがPVCの無可動パーツだったんですが、今回はそれに加えて指が可動するハンドパーツも付いてきます。ちゃんと5本とも指が動きますよ。これで、より手の表情付けをすることができます。

――おお! すごい! 細かい!

藤木 PVCの無可動ハンドパーツも、通常の剣の持ち手と真横に剣を持てる手、必殺技の手がついてきます。特に必殺技のハンドパーツは、従来のヴァリアブルアクションには付いていなかったので、これだけは絶対に入れたいと思っていました。実はお客様からもそういった声をいただいていまして、実際に私もアニメを観た時に「これは入れなきゃダメだ」と思い、入れたもののひとつです。

――すごいこだわり!

藤木 さらに今回、イチオシの魔法陣台座がついてきます。まさに2アイテムがセットになった商品ですね。魔法陣の光り方は3パターンあって、それぞれ5色に発光するようになっています。魔法陣が出現する時の白、グランゾート・アクアビート・ウィンザートをイメージした、赤、青、緑。作中でも印象的な黄色があります。これは、すでにヴァリアブルアクションを買ってくださった方にも、魔法陣台座に乗せて遊んでいただけるようにという意味もあります。実際はグランゾート・アクアビート・ウィンザートで、それぞれ魔法陣の柄が異なるので、ちょっと違和感のある方もいるかもしれないんですけど……せっかくなので乗せて遊んでいただけると嬉しいです。

そして、魔法陣台座専用のスタンドパーツというものも付いてきます。作中でも魔法陣をバックにスーパーグランゾートが召喚するシーンが非常に印象的でした。それを再現したいなと思いまして、スタンドパーツを使って背面に置いて飾ることができる仕様になっています。

――本品は、差し替えなしで変形を完全再現というところが、ひとつの売りになっていますが、これもやはりこだわりのポイントですか?

藤木 そうですね。やはりHi-SPEC仕様ということで、差し替えなしで完全変形するというところにはこだわりました。前回の「VA Hi-SPECスーパーアスラーダ01」でもなんとか実現できましたが、今回もそこは重視しました。完全変形という点では、前回ほど苦労はしなかったんですが、フェイスモードになった時のバランス感には気を付けましたね。フェイスモードでもカッコイイ、バトルモードでもカッコイイは絶対条件でした。

あとヴァリアブルアクションよりも、サイズがひと回りふた回り大きくなっている分、ディテールアップもしています。胸のストーン部分をはじめ、実際の設定にはないんですが、設定本来の魅力を損なわない範囲でのディテールの追加は、版権元のサンライズさんともご相談しながら取り入れました。

――サイズが大きくなったことで、ディテールアップのほかに大変だったことはありますか?

藤木 一番苦労したのが、やはり目の発光ですね。サイズアップしたとはいえ、どうしても頭が小さいので、その中に電池とオン/オフの機構を入れることに非常に苦労しました。

――ガイアヘイザー(頭部の角パーツ)を倒すと、瞳が光るんですよね。

藤木 そうなんです。作中でも、ガイアヘイザーが下りたところで目がピカッと光るのが印象的じゃないですか! そこは絶対にかなえたいなっていうのがありまして。

――あとバトルモードのプロポーションですよね。グランゾートってリアルロボットとはまたちょっと違う、独特な頭身じゃないですか。何というか、ずんぐりむっくりというか、ガッチリした……。

藤木 そうなんです。作画やシーンによっても多少の違いはありますし、特徴的な印象は残しながらも“Hi-SPEC”仕様だからこそのシャープさも出したかったので、何度も赤ペンでチェックを入れてシルエットを調整しました。あのポテッとした感じがかわいらしいロボットですよね。

――「グランゾート」からロボットアニメを見始めたとは思えない、こだわりぶりですね。

藤木 あはは(笑)。

――かなり観込んだ感じですか?

藤木 はい、がんばりました。メモを取りながら観ましたし、自分の中でテーマを決めて何度も観直しました。たとえば、ファンの方にとっての印象的なシーンって何だろうとか、「このシーンのこのポーズを再現できるようにしたい!」という目線で観るときもあれば、魔法陣台座に使用する台詞を選ぶためにグランゾートの声だけに耳を傾けて観ることもありました。もちろん、純粋にストーリーだけを楽しんで観たりもしましたよ。

――すごいですね。ちなみに「グランゾート」の玩具というと、放送当時はタカラ(現:タカラトミー)から発売されていましたが、当時の商品は参考にはされましたか?

藤木 はい。その中でも、一番参考にしたのが、ゾーラクラウンと本体を接続するアームですね。やはり当時「グランゾート」を観ていた方にとっては、ゾーラクラウンの完全変形は印象深かった、ということもあって、タカラさんの商品は参考にしました。

――開発にはどのくらいの時間がかかったのでしょうか。

藤木 企画立案から発売までは……2年近くかかっています。

――普通のヴァリアブルアクションの開発期間はどのくらいなんですか?

藤木 1年ないくらい。8~10か月がベースになると思います。

――では、通常の商品の倍ぐらいの期間を費やして完成したわけですね。

藤木 そうですね。毎日グランゾートのことばかり考えていました。



ギミックとプロポーションの両立を目指すメガハウス

――今回の目玉トピックとして、スーパーグランゾート役の大滝進矢さんの新規セリフがあります。

藤木 そうなんです。アニメ放送当時、音響制作は株式会社クルーズさんがご担当されていたんですが、今回も収録をクルーズさんにお願いして、当時の音響監督・藤野貞義さんのディレクションのもとで録っていただきました。台詞は全6種類、さらに追加でSEを録っていまして、光と連動してそれらが鳴るというギミックがあります。

――セリフ収録の時の雰囲気はいかがでしたか?

藤木 30年ぶりの収録に、収録前は「覚えてるかな~。大丈夫かな~」なんておっしゃっていましたが、「来るぞ、大地!」と何回か練習すると、藤野監督も「ああ、戻ってきた戻ってきた」なんて言いながら収録をされていたのが非常に印象的でした。大滝さんも、「あまり無理なくできました」と後日インタビューで語ってくださいました。

――SEも追加で録音されたそうですが、実際に聴くと「確かに、90年代初頭のアニメってこういう感じのSEだった!」という絶妙なサウンドになっていて感動しました。

藤木 そうですね。藤野監督にSEをお願いした時に、「どれぐらいアレンジ入れますか?」と聞かれたんです。商品用にクリアにしたいのか、エコーを強くしてほしいのか、など質問があったんですが、なるべく当時のまま、当時のイメージでということを一番にお願いしました。買ってくださった方には、ぜひ大地くんになりきって遊んでほしいという思いの商品なので。

――なかなかのお値段の商品なのですが、それも納得のこだわりだと思います。……ところで、やっぱり1体出たら残り2体もそろえたいのが人情だと思うんですけれども……

藤木 あはは(笑)。そうですね、そこはきっと、ファンの方が一番知りたいところだとは思うんですけど。……「グランゾートシリーズ」でいうと、ヴァリアブルアクションから新シリーズを立ち上げることになりまして、先日のワンフェスで初めて原型を展示しました。まず第一弾はグランゾート・アクアビート・ウィンザートの3魔動王を同時発売する予定で、たくさんシリーズ化できたらなと考えています。次のVA Hi-SPEC商品はまた別のシリーズのもので完全変形に挑戦してみたいなぁ、と思っています。

――それは変形するんですか?

藤木 もちろん変形します。可動もちゃんとします。

――ええー!! それはすごいですね。変形ロボット玩具ってプロポーションとギミックのトレードオフ問題って常にあると思うんですが、メガハウスさんは、どちらも妥協しないという異様なこだわりがあるように思います。

藤木 はい。両立を心がけています。きっとそれは社風もあるんでしょうし、自分が一番欲しいものを作る、という意識があるからだと思います。「スーパーアスラーダ01」を前任者から引き継いだ時も、「変形ができても、カッコ悪いのじゃダメだからね」というのは常に言われていました。「変形するのは大前提で、ロボットはカッコよくないとね」って。これは「サイバーフォーミュラ」の話になってしまいますけど、「スーパーアスラーダ01」のブーストが上がるじゃないですか。あれも最初は上がり具合が弱かったんですよ。でも「いや、アニメはもっと上がってるよね」ってツッコミが入って。

――あははは(笑)。アニメでの描写が基準なんですね!

藤木 どうやって中に機構を入れられるだろうって、何度も設計を見直して、最後まで粘って……。

――ちょっと「プロジェクトX」感がありますね(笑)。その点、今回の「スーパーグランゾート」では、スーパーアスラーダ01のような無茶な仕様はありましたか?

藤木 無茶ではないんですが、やはりバトルモードでもフェイスモードでも“カッコイイ”というところがポイントでしたね。「完全変形は大前提としたうえで、双方のスタイルバランスを両立させる」が課題でした。やはり変形ものなので、どこかをいじると、どこかが当たったり、干渉してしまったり、バランスが悪くなってしまうんです。なので、単純に変形ギミックの難しさだけではありませんでしたね。

――ロボットアニメを「グランゾート」で観始めた藤木さんにとって、変形ロボット玩具の面白さってどういったところだと思いますか?

藤木 目の前で、作中で観ていたものが実際に再現されていく感じです。今回の「スーパーグランゾート」も、触れば触るほど「あっ、こうやって作られているから、この動きが再現できるんだ」ということは、たぶん手にとってくださる方にも感じていただけると思っています。アニメのイメージを崩さず、そのまま楽しんでいただけるというところを体験していただきたいです。

特に今回は、今メガハウスがやっていることが全部入っている感じの商品にもなっているんです。可動、発光、サウンド、音声……。そう考えると、ヴァリアブルアクション10周年というメガハウスの歴史と、「グランゾート」30周年という歴史のどちらにもかかったメモリアルなアイテムになっています。

そして、パーツの1つひとつが作品の世界観を演出するキーアイテムになっていたりします。そういった意味でも、本当に究極でメモリアルな、フルスペック仕様のスーパーグランゾートになっています。

――ありがとうございました!

【商品情報】

■ヴァリアブルアクション Hi-SPECスーパーグランゾート 限定特典付き

・販売価格:39,636円(税・送料込)

・お届け日:2019年7月発送予定

<セット内容>

・彩色済み完成品アクションフィギュア

・スーパーエルディカイザー

・各種ハンドパーツ

・魔法陣台座(発光・ボイス&サウンドギミック内蔵)

・【限定特典】グランゾート役「大滝進矢」氏×音響監督「藤野貞義」氏のインタビュー記事&開発設計資料小冊子『魔動王創生の書』

<商品素材>

ABS、POM、PVC、ダイキャスト

<対象年齢>

15才以上

<商品サイズ>

本体:全高約220mm、台座:直径約200mm

<注文受付数>

お一人様3個まで

※ご注文1回につき、1個購入可。3個購入時は3回分の手続きが必要。

<発売元>

株式会社メガハウス

※写真は開発中のものです。

デザイン・仕様は変更になる場合がございますのであらかじめご了承ください。

※本商品は、他商品と同時にご購入いただくことはできません。

※ご注文後のキャンセルは、一切お受けできません。

※生産上の都合により、お届け日が変更となることがございます。あらかじめご了承ください。

※本商品は準備数に限りがございます。準備数に達した場合、早期にご注文の受付を終了させていただくことがございます。

※ご要望多数の場合、お届け時期を変更し、再度受注を行うことがございます。

※本商品は海外で販売する場合がございます。

※最新の情報・詳細は商品販売ページをご確認ください。

※準備数に達した場合、販売を終了させていただくことがあります。

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※商品仕様等は予告なく変更になる場合があります。

※掲載している写真は開発中のため、実際の商品とは多少異なる場合があります。

(C)サンライズ・R

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