総監督、総作画監督、プロデューサーが歴代シリーズの名シーンを紹介! アニスタWIT STUDIOステージ「進撃の巨人Season3」スタッフトークショー
茨城県つくば市に「WIT茨城スタジオ(仮称)」を開設したWIT STUDIOが、リアルイベント「アニメスタジオミーティング(アニスタ)」を2019年1月27日(日)、2月9日(土)、10日(日)に開催。2月10日には「アニメスタジオミーティング『ミーティングデイ』」として、東京・秋葉原で「エンタスステージ」と「ベルサールステージ」の2か所でクリエイターや声優を招いたイベントが開催された。
「進撃の巨人Season3」スタッフトークショーでは、WIT STUDIOの和田丈嗣社長の司会のもと、荒木哲郎総監督、キャラクターデザインや総作画監督を務めた浅野恭司さん、中武哲也プロデューサーが登壇した。
最初のトークテーマは、「Season1から制作してきて感じること、思うこと」。
「(アクション作画監督を担当した)今井有文の願いをいかにかなえるか?という感じでした」と話した荒木総監督が選んだのは、「Season3」第2話「痛み」。1月につくばで開催されたセレクション上映会でのトークショーでも紹介された「とにかくよく動く作画」が巷でも話題となったシーンで、「今井君にまず大事なシーンを作ってもらい、我々はそこにどうたどり着くのか?という流れで作業しました」と語り、スタッフへの思い入れがとても強いということが、このエピソードからもうかがえた。
続いて、浅野氏が選んだシーンは、「Season1」の21話「リヴァイ班VS女型の巨人」。そのときの制作状況はとんでもなく大変だったそうで、「原画を描くアニメーターだけではなく、作画監督陣も一緒になって原画を描きました」と苦笑いしながら当時を思い出していた。
ただ、荒木監督いわく「この回を乗り切ったことで、シーズン後半になると「まだまだいけるだろうな」という気持ちになった」という。
最後は中武プロデューサーが選んだシーン。
「Season1」11話「エレン立体機動アクションからの巨人化」。このあたりから、「いかに長い尺を俺の作画で埋めるのか?という『作画抗争』が勃発した(笑)」そう。
また、「Season3」47話「ケニーの独白」では、「巨人が登場しない、ということで『面白くなるの?』とほうぼうから言われましたが、このエピソードで人間ドラマで泣かせることができるのがわかりました。作画としてのカロリーは低いのですが、とにかく泣けるんです。『こういう仕事をやりたかったんだ』と改めて思いました」としみじみと語った。
最後に、2019年4月から放送開始予定の最新作(「Season3」後半クール)へ向けて、荒木監督から「『Season1』へのカムバック感を強調するために、『Season1』で使用されたアレンジ曲もありますし、タイムスリップのような感覚を感じていただきつつ、総決算のような作品になっていると思います。よろしくお願いします!」、
浅野氏からは「我々が観てもすごく面白いと感じましたので、ぜひ楽しみにしていてください!」、
そして中武プロデューサーから「WIT STUDIOの力を結集して作っていますので、ぜひご覧いただけますと幸いです」
とそれぞれメッセージが贈られた。
(取材・文/佐伯敦史)
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