昭和・平成の遺物が化石に! 懐かしさでいっぱいの「近代の化石」&意外と実用的?な「カプセルコードリール2」【ワッキー貝山の最新ガチャ探訪 第25 回】

10万個のコレクションを持つカプセルトイコンシェルジュ「ワッキー貝山」がお送りする、最新ガチャ探訪!

新元号に向けてのカウントダウンも始まり、なんか新しいことが続々と起きそうな予感の中、カプセルトイの世界も次々と魅力的なアイテムが登場してますよ。今後、この勢いはさらに加速していきそうな予感……。そんな波に流されないよう、必死に独断と偏見で選んだ2アイテムを今回もセレクトしてまいります!

今回は「これは使える!」とSNSでも大人気のガチャ。そして去り行く「平成」より、ますます遠くなる「昭和」の遺産がユーモアたっぷりに造形化されたガチャの2つを紹介します。

「カプセルコードリール2」タカラトミーアーツ 200円

このコラムでも取り上げたかったアイテムが、満を辞して登場! ガチャ人気のバロメーターは、続編が出るということ。すなわちこのアイテムは、第1弾がちゃんと売れて人気があったということなんです。そんな隠れた人気ガチャの、「カプセルコードリール2」をピックアップします。

第1弾は2018年4月に発売され、RED、BLUE、YELLOW、PINK、BLACKの5色がラインアップ。普段日常生活でよく見かけるのは赤色ですが、ほかのカラーリングもなかなかGOOD! 特にピンクがかわいかったですね。

そして今回の第2弾は、定番のRED以外はSKYBLUE、GOLD、WHITE、GREENと4つの新色が登場しました。

そのままテーブルに置いてみても、なかなか存在感があります。特に舞台関係者の方、現場にあるコードリールがいつも卓上にあれば、テンションも爆上がりじゃないでしょうか? たくさん並べると、そりゃあもう圧巻(ひえー)ですよ。

サイズは全て直径5センチ強。まあまあのサイズ感。なのでカプセルに、めいっぱい入ってます。実際のサイズの1/6ということで、ほかの同スケールフィギュアとのコラボレーションも可能ですね。

前置きが長くなりましたが、実際に使ってみようと思います。スマホの充電コードやイヤホンって、すぐにぐじゃぐじゃになりますよね。それを整頓したいって思いませんか? そこでこの「カプセルコードリール2」なのです。中央の軸パーツには穴が空いており、そこからコードの先端部分を出せます。あとは、必要な長さだけコードを延ばせば、あらスッキリ!キレイに飾ることができます。イライラも解消ですね。特に、コードを持ち歩く時は便利ですね。プラ製品なんで軽量ですし、私のバックの中で、縦横無尽にぐにゃぐにゃになっておりますもの。

コンパクトなサイズなのに、取っ手を回せばしっかりとクルクルとスムーズに回るし、凹凸部分や独特の形状もリアルに再現されているので、なんか笑えてきちゃいます。

遊びの部分も残しつつ、実際に使える!これは人気が出ますよ。Twitterで「#カプセルコードリール」にて購入された皆さんのリアクションが載ってます。こういうリアルタイムな展開が現代的ですね。

「コスパ最高!」「何年かぶりに欲しくてガチャやりました!」「工業高校出身者にはたまりません!」など思わず笑っちゃうコメントと、実際にコードを巻いた写真がともに投稿されてます。特にパソコンまわりに置いている写真は、現場の臨場感が出て、仕事もはかどりそうです!

定番の「赤色」が一番人気と思いきや、カプセルトイならではのポップでカラフルな色も人気の様子。SNS映える写真もふんだんに撮れちゃいますらかね。

裏方的存在のコードリールを主役の座に引き上げた、タカラトミーアーツのセンスに、モーレツな感動を覚えております。これは第3弾も期待できそうですね!



「近代の化石 昭和・平成編」 エポック社 200円

去り行く「平成」、そして「昭和」という時代に対してのレクイエム――このカプセルトイが世に出ることに郷愁の念が募ります。

本商品は「化石」と言いながらも、実際には「石」ではありません。昭和、平成を思わせる物品を「化石風」にした「プラスチック製品」でございます。ご勘弁を。

このカプセルトイには、博物館に置いてありそうなネームプレート(芸が細かい!)も付いてきます。平成の迷(?)深夜バラエティー番組「カノッサの屈辱」をほうふつとさせませんか? そういう方は、きっと私と同世代ですね。

ではラインアップを1つひとつご紹介しましょう。

「額縁」

1989年1月、当時の官房長官・小渕恵三氏が掲げた額縁。平成スタートの瞬間を飾ったこの額縁から、ラインアップもスタートです。当時はバブル経済全盛期で、新たな年号も到来ということで、世の中も浮き足だっていましたねぇ。さて、次の年号は現官房長官の菅義偉氏が同様の方式で発表するらしいです。

「羽扇子」

今はなき伝説的ディスコ「ジュリアナ東京」のお立ち台で大活躍していた扇子。ボディコンに身を包んで、踊り狂っていた荒木師匠を思い出しますね。説明不要! 今回は団塊の世代以外、完全に置いてきぼりで進めてまいります。なんてね。見ようによっては三葉虫の化石みたいで、これまた笑えちゃいます。

「エリマキトカゲ」

昭和末期、動物バラエティー番組「わくわく動物ランド」で取り上げられたことから人気に火が点き、当時の人気車「ミラージュ」のCMキャラクターに採用されたことで人気を不動のものに。そんなエリマキトカゲですが、エリを広げてのスタコラ走りはよっぽどのことがない限りはやらないそうです。その後、全速力で日本中を駆け抜けたエリマキトカゲは、スタコラとどこかへと走り去っていきました。

「折り畳み式携帯電話」

ポケベルにはじまり、PHS、そして携帯電話へと進化していった携帯通信端末。その代表とも言えるのが、このガラパゴス携帯――通称「ガラケー」です。バキッと2つに折られることも少なくありませんでした。そのほか、いろんな思い出がよみがえってきます。実際は、まだ完全には化石になっておらず、一部のユーザーに根強い人気があるみたいです。

「ルーズソックス」

安室奈美恵さんのファッションをまねする、「アムラー」必須アイテムの長靴下! 私の地元・仙台発祥というのは、この辺では有名な話です。

リアルに石を削ってやっと中から発掘された感じが再現されていて、作り手の妥協しない真剣さになぜか笑みがこぼれてしまいます。これこそカプセルトイのなせる技!

いや~、平成の最後にギャフンと言わせられました。まさにカプセルトイは一期一会。コインを入れて回してみれば、自分の知らない世界が広がりますね!

 

<プロフィール>
ワッキー貝山
フリータレント兼ガチャガチャコレクター(カプセリスト)

7歳からガチャガチャを集めだし、10万個所有。「愛しのインチキガチャガチャーコスモスの全て」「素晴らしきインチキガチャガチャの世界―コスモスよ永遠に」「最終決定版!インチキガチャガチャの真相―コスモス、その愛」(双葉社)「日本懐かしガチャガチャ大全」(辰巳出版)などの関連本を出している。

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