熱の入った演技が光るバトルシーンは必見! アニメ「モンスターストライク」最新作「ソロモン 叡智の魔術王」後半戦スタート記念、ソロモン役・内田真礼インタビュー!

YouTubeで配信中のアニメ「モンスターストライク」(以下、モンストアニメ)。その最新作「ソロモン 叡智の魔術王」の主人公・ソロモンを演じるのは、声優の内田真礼さんだ。

本作では天真爛漫な王族の少女である彼女が王を目指していく中で、何度も大きな試練がふりかかってくる。しかし、それを乗り越えて成長していく姿がじつに気持ちいい。そんな作品の魅力と、この先に待ち構えるクライマックスへ向けての話を、内田さんにたっぷり聞いた。

ソロモンは、若者の象徴みたいに感じられました

ーー8話まで見させていただいたんですけど、アクションシーンがすごくカッコいいですね!

内田 すごいですよね! どういうこと?ってビックリしました。(ポスターを指して)このソロモンが、そのまま動いているじゃないですか! クオリティがすごく高いなと思いました。

ーー戦闘シーンって、息もすごく入れてるじゃないですか。それも臨場感があってよかったです。

内田 モーションアクターの方がいらっしゃって、私たち声優はモーションアクターの方の声が入ったリハーサル映像をいただくんですよ。アフレコ収録のときにはアクターさんの声は出ないんですけど、それを意識しながら声を入れていくんです。それはCG作品の面白いところだと思いました。

ーー今回、ソロモン役をいただいたときは、どう思いましたか?

内田 アニメのお話を先にいただいて、「モンストって、あのゲームの?」と思っていたら台本が届き、「ソロモン 叡智の魔術王」のソロモンを演じることになったんだとようやく理解してとても嬉しかったのを覚えています。秋のコラボキャンペーンなどで私自身も結構ゲームの「モンスト」を遊んでいたりしたので、すごいタイミングでお話がきたと、高まったのを覚えています(笑)。

ーーソロモンはどんなキャラクターだと思いましたか?

内田 資料というよりは、台本から読み解いていく感じだったんですけど、最初の印象は、王族としての自覚はあるけれど、まだまだ成長段階で何でもできる子ではないんだろうなというものでした。物語が進むにつれて、彼女には本当にいろんなことがふりかかってくるんです。ツラい目にも遭うし、心が折れるシーンも何度もあるんです。でも、それを乗り越えて成長していき、ラストでは本当に大きくなっていく。そこまでの話になるので、収録を重ねていくうちにソロモンの印象はだいぶ変わりました。最初のほうでフォルネウスやカシエルとしゃべっているときは、たとえるなら女子高生っぽさがあったんですけど、最後は自信のある立派な人になっているので、だいぶ違うと思います。

ーー王族のひとりですからね。

内田 何度も何度も試練が身にふりかかる。そこで民衆に対する思いなどに気づいていく。民衆のために私はがんばらなければいけないんだと。それを自分の芯として立ち上がるところはすごくカッコよかったので、印象に残っています。ラストは私自身も感動しました。

ーーそうやって成長していく物語は、自分にも重ねられますもんね。

内田 そうなんですよ! がんばろうと思っても、無理なときは無理なんですよ(笑)。私たちも普通に生活していて、いろいろなところで挫折してしまうと思うんです。たとえば学校でいい点数が取れなくて、自分には才能がないのかもしれないと思うことってあると思うんですけど、その繰り返しをソロモンは経験していて、私としてもそこに共感できたので、立ち上がれ!って応援したくなるんですよね。だから王族ではあるけど、若者の象徴みたいに感じられました。なので、すごく等身大の女の子だと思います。

ーー物語だと、レヴィ(CV.東山奈央)というライバルであり仲間がいますよね。彼女はソロモンにとって、どんな子ですか?

内田 かわいい子なので私は好きです(笑)。なにか憎めないというか、レヴィの気持ちもとてもよくわかるから、ソロモンがイヤな感じにならないようにしようと心がけました。

ーー最初はレヴィのほうが優秀だったんですけど、急にソロモンが強くなってしまって、結構敵対心とか嫉妬が出てきてしまうんですよね。

内田 なので、レヴィとの接し方で上になってはいけないなと思いました。ソロモンはソロモンで素直に行動しているだけだけど、レヴィから見たらそこに嫉妬のような感情が生まれてきてしまうんですよね。2人で話しているシーンも、レヴィがガーッと来ても、それを受け止める懐の深さがソロモンにはあって、だからレヴィのことを許せてしまうんだなって思いました。

ーー共演された東山さんとは何かやりとりはありましたか?

内田 実は今回、スケジュールが合わず別々の収録だったんです。一度だけ現場ですれ違ったときに、一緒に録りたかったね~と……。

ーーいい関係になっていたと思います。

内田 彼女が支えてくれたからこそ、ソロモンも大きくなれるし、大切な相棒だと思っています。

ーーソロモンとレヴィを育ててくれたバルトについてはいかがですか? 裏切ったのか?みたいなことになっていますが。  

内田 アフレコでも、バルトのことを悪く思うべきなのか、本当はいい人なんだと思うべきなのかを考えるという、謎が多いキャラクターなんですけど、絶対に黒幕はいるはずだと、最初の頃からみんなで話していたんです。で、途中で諏訪部順一さんが演じるマルクトという、さらに強い敵が表れたんですけど。でもバルトに関しては、ずっと信頼していたし、そばにいてくれたし、この人だけは裏切らないだろうと思っていた人だから、本当にツラ過ぎました。ソロモンにとっては大きな挫折だったし、本当にツラいだろうなって思います。

でも、これはソロモンの成長物語なので、バルトのこともひとつの大きな痛みとして、力になるんだと思います。でも今は、頼むバルト!信じているぞ!という気持ちです(笑)。

ーーマスコットキャラクター的な存在でしたが、ソロモンが召喚した地獄の大公爵フォルネウスと孤独と涙を司る天使カシエルについては、どんな印象がありますか?

内田 とにかくかわいかったです! 映像ができる前から、吉野裕行さんと佐藤聡美さんの声がかわいくて。フォルネウスは、モーションアクターの方が演じている感じと、吉野さんの演じているものとで、またちょっと印象が違うんですけど、それでかわいさが二乗みたいになって、私としてはたまらなかったですね(笑)。二度楽しめました。カシエルも、そんなゆるい方向でいくんだ!と驚いた記憶があります。聡美さんとはずっと一緒にアフレコをやらせていただいたので、会うたびに癒やされてました。あと後ろから見ていて、吉野さんも癒やしだったんですけど、さすがにご本人には「フォルネウス、かわいいですね」とは言えませんでした(笑)。でも、フォルネウスは本来の姿も出てくるので、楽しみにしてほしいです。

ーーでは最後に、9話以降の見どころを教えてください。

内田 やっぱり激しいバトルシーンですかね。収録に熱が入って頭に血が上って、ふわっとなったりしたこともあります。でもカッコいいシーンになっているし、死闘になっているのでぜひ見ていただきたいです。あとはバルトさんも当然見どころです。全員で強大な敵に立ち向かっていきますし、最後まで見ていただければ、見てよかった!と必ず思える、気持ちのいいストーリーになっているので、ぜひ楽しみにしていてください!

(取材・文・撮影/塚越淳一)

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