レジェンドたちも唸る完成度!!! 実写映画「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」トークショーイベントレポート

2019年11月29日(金)に日本公開となる実写映画「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」から、

「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」は、フランスで公開されると2週間で観客動員168万人を突破。いち早く鑑賞した原作・北条司さんの「これぞシティーハンター!」との太鼓判と共に、日本でもポスタービジュアルが話題となり、日本公開を求める声が加速、日本での公開が決定している。
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そんな「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」が、いよいよ11月29日(金)全国公開となるが、今回、監督・主演フィリップ・ラショーさんの来日を記念し、“日仏会談!シティーハンターの夕べ”と題して、アニメの製作側にいるシティーハンターレジェンドを招いたトークイベントが10月20日(日)におとなのジャンプ酒場にて実施された。

フランスからは、監督のフィリップ・ラショーさんと、その弟で脚本製作に関わったピエール・ラショーさんが参加し、日本の漫画・アニメで育ったラショー兄弟が”シティーハンター愛”を炸裂!

日本からは、テレビアニメシリーズの監督であり「劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>」の総監督であるこだま総監督、テレビシリーズのプロデューサー諏訪道彦さん、新宿プライベート・アイズのプロデューサー若林豪さんが参加し、各々のシティーハンターができるまでの製作の裏側を語りあった。

日・仏の国境の壁を超え、シティーハンターの魅力を語りつくした一夜のオフィシャルレポートが到着したので紹介する。

【オフィシャルレポート】※敬称略

<以下、フィリップ・ラショー:監督/ピエール・ラショー:ピエール/諏訪道彦:諏訪、こだま兼嗣:こだま/若林豪:若林>


テレビアニメ「シティーハンター」シリーズの最初の立ち上げの時から関わるアニメ製作のレジェンドが集結し、新宿区歌舞伎町にある「おとなのジャンプ酒場」でトークショーを開催。監督・主演のフィリップ・ラショーとともに共同脚本を務めた弟のピエール・ラショーも参加し、「共同脚本で関われてすごく嬉しい。心からワクワクしてアドベンチャーのよう」と挨拶。監督は「私もピエールも小さい頃から日本のアニメを紹介する“クラブ・ドロテ”というTV番組を見て育った」と幼少期から日本アニメが大好きだったことを明かし挨拶した。


こだまは、一足先に作品を鑑賞し「シティーハンターをこんなに理解している人がいるのかと焦った」と本音をこぼす。諏訪は「笑いを超えて感心した。“やられた”と思った」と明かした。若林は「この作品を観終わった後に飲みに行って、その時にこだまさんが“もし「劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>」(以下、<新宿プライベート・アイズ>)の続編があるとして、もし自分が監督するとしたらこの作品を意識するかも”とおっしゃっていて…創作意欲を掻き立てられているこだまさんに驚いた。作り手として刺激を受けて、監督同士が作品を通して対話しているんだ」と驚いたという。その話を受け、こだまは「やられたという気持ちと“負けられない”という気持ちがあって。自分にないものがあったし、看護師が両手を上げるシーンなんかは最高で…自分でやりたかった」と笑みをみせる。監督は、「あのシーンは一番・冴羽?の個性が出せたと思っているお気に入りのシーン。そこを挙げてくださるなんて、さすがです」と感動を口にした。こだまは「マンガとアニメーションは表現する手法が違うけど、それぞれの相乗効果がある。映画もそう。これからも負けないように頑張ろうと思った。いい競争相手!」とコメントし、ラショーも「もし本作の続編を作るとしたら、僕も<新宿プライベート・アイズ>を意識すると思う」とお互い感化を受け、ライバル宣言した2人に観客から歓声が上がった。


諏訪は「本作では強烈なオリジナルキャラクターが登場して、そのキャラクターがそれぞれリョウとカオリに絡んでくる。映画を見ながら“絶対アニメではやらないよ!”と思うくらい驚いた(笑)でも観ているとだんだん愛着が湧いてくる。キャラクターの作り方に感心した」と語り、若林も「勇気のあるストーリーだと思った。<新宿プライベート・アイズ>では冴羽?に、どんな危機を持ってくるか考えた時に、最新のドローン兵器などアクション要素で作ったが、実写版では、ドラマ要素で、危機を作り出していて凄いと思った」と話す。ピエールは、ネタバレ満載のコメントをしようとした兄を制止し「冴羽?にとって“最大の危機”とは何かを考えた時、たくさんの女性ではなく、1人の人しか愛せなくなることなんじゃないかと思い、ここを軸に物語を考えていった」とコメント。そのコメントに登壇者と観客も大きく頷いた。そして、本作の脚本で大変だったことを尋ねられると「全部」と即答する監督。「リアルを貫こうと決めていたので、ハンマーやカラスをどうリアルに表現するか悩んだ」と明かし、ピエールは「?と香、?と海坊主の関係を扱うのは必須だと思った。そこが難関だった」と振り返る。ラショーは「本当は、北条先生にも出演して欲しかったんです。あと少しで口説けたんだけど(笑)」と驚きのエピソードや、「実はピエールと続編作るなら、<新宿プライベート・アイズ>のように「キャッツ・アイ」を入れたいねと話していたんだ」と裏話も明かした。

また、諏訪はラショーが演じたリョウを「パーフェクト!」絶賛。「アニメでできなかったことをしているのが凄い。カオリはどんどん香に見えてくるし、この映画のカオリが大好きになった」とコメントすると、ラショーは「カオリに恋されると困る(笑)カオリを演じたエロディ・フォンタンはプライベートでも僕の大切なパートナーなので」と惚気もみせつつ、「カオリはバランスが難しかった。でも、北条先生が初めてこの作品を観てくださった時も、カオリを一番褒めてくれた」と明かす。日本でも似すぎていると話題になった海坊主について、実は演出は簡単だったと語り、「海坊主役の役者には、この役は“ターミネーター”と思って演じて」と説明したことを明かし、的確な表現に観客からは笑いの声が上がった。脇の濃い男性キャラクター2人に関しても「コメディ色を出したくて彼らを登場させた。タレク・ブダリとジュリアン・アルッティは2人とも5歳くらいの頃から知っている近所の幼なじみで、ジュリアンは本作の共同脚本としても参加している」と驚きの事実が判明。フィリップは「脚本には本当に時間をかけた。もっと北条先生からコメントがあると思っていたけど、最後のシーン以外はほとんど直しがなくてビックリした」と1年半かけた脚本の完成度の高さが伺えるエピソードも明かされた。

デラックス吹替版の話へ移ると、若林はアニメシリーズで冴羽?を演じる神谷明さんが、今回の実写版のリョウを山寺宏一さんに託した際のエピソードを振り返り、「<新宿プライベート・アイズ>の打ち上げの2次会でバーに行った時、神谷さんと山寺さんが話し込んでいて。お2人がいる場所だけ違う空気でとても近づけなかった(笑)」と明かす。諏訪は「良いキャスティングとしか言いようがない」とコメントし、「この最高の吹替キャストは本作の成功につながると思う。TVアニメも昭和から平成へ移り変わる時代だったが、今年も平成から令和へ。こんなにも時代をまたがって愛されている作品もなかなかない。ぜひ今年の“シティーハンターイヤー”はこの作品で締めくくってほしい」と太鼓判を押した。最後に、監督は「子供の頃に日本のアニメで幸せな時間を過ごした。こうしてレジェンドの皆さんと語り合っていること自体が感謝」と喜びをみせ、「この作品をフランスで公開した後、フランスで“シティーハンター”の再放送が始まった。2019年に新たな世代にも届き始めているのが嬉しい。日本でも新たな世代へファンが広がるきっかけとなってほしい」と改めて作品への愛を伝えた。


【イベント概要】※敬称略
■日仏会談!シティーハンターの夕べ
開催日:10月20日(日)
場所:おとなのジャンプ酒場
登壇:
フィリップ・ラショー(監督・主演)、 ピエール・ラショー(脚本)

こだま兼嗣(CHアニメシリーズ監督、<新宿プライベート・アイズ>総監督)
諏訪道彦(CHアニメシリーズのプロデューサー、名探偵コナンシリーズのプロデューサー)
若林豪(<新宿プライベート・アイズ >プロデューサー)


【作品情報】※敬称略
■「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」
・公開日:11月29日(金)
 TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開

・配給:アルバトロス・フィルム


原題:NICKY LARSON et le parfum de Cupidon (冴羽リョウとキューピッドの香り) 
フランス公開:2019年2月8日

監督:フィリップ・ラショー(『世界の果てまでヒャッハー!!』)
出演:フィリップ・ラショー(冴羽リョウ) 、エロディ・フォンタン(槇村香)

配給:アルバトロス・フィルム 
宣伝:ガイエ 

<吹き替えキャスト>

冴羽リョウ:山寺宏一、槇村香:沢城みゆき、ファルコン:玄田哲章、槇村秀幸:田中秀幸、野上冴子:一龍斎春水
浪川大輔、多田野曜平、土師孝也、恒松あゆみ、三上哲

※リョウ=獠


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