【声優・泰勇気の週末プラモ!】第2回 「私にいい考えがある」偉大な司令官がプラモ化!「OPTIMUS PRIME(ATTACK MODE)」を作ってみた!

社会人ともなると忙しい毎日の中で積みプラが増えてしまいがち……。そんなあなたに代わって、ロボット&プラモデル大好き声優の泰勇気がプラモデル製作に挑戦するのが、この連載! 

コンセプトは「忙しい社会人でも、週末の休みを使えばここまでできちゃうよ」。ルールは素組みで、1~2日の制作期間の2点のみ! この連載を読めば、きっとあなたの作ってみたいプラモデルと出会えるはずだ。

というわけで、「声優・泰勇気の週末プラモ!」第2回スタート!

第2回 「風雷模型」シリーズ「OPTIMUS PRIME[ATTACK MODE]」

プラモ好きの皆さん。「トランスフォーマー」ってご存知ですか? 

玩具メーカーのタカラ(現・タカラトミー)さんのオリジナルシリーズ「ダイアクロン」や「ミクロマン」などの玩具に、改めてキャラクターや世界観が設定され、「TRANSFORMERS」の名前で、アメリカにて玩具展開されたほか、コミカライズ、アニメ化など、メディアミックスで一世を風靡したシリーズです。1985年には「戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマー」として日本語吹替版もスタート。以降、コンスタントにシリーズ展開し続け、2007年にはハリウッド制作の実写映画・第1作が公開。2019年現在もYouTubeにてアニメ「トランスフォーマーサイバーバース」の日本語吹替版が配信されるなど、長い歴史を誇るタイトルのひとつです。

特にアニメ第1作では、スポーツカーやラジカセが「ギガゴゴゴ」と独特の効果音を響かせながらロボットに変形するのですが、今回ご紹介するFlameToysさんの「風雷模型」シリーズ「OPTIMUS PRIME[ATTACK MODE]」(以下、オプティマスプライム)は、あえてその変形をオミットし、スタイリングのアレンジと可動に重点を置いた野心的なキットとなります。

前置きが長くなってしまいましたが、まずはパッケージをご覧ください!


武器やカラーリング「TRANSFORMERS」等の文字でオプティマスプライムであることが一見してわかるのですが、本体のイラストを見てください! 見慣れない感じがするでしょ!?

背面には完成見本の写真。全面フルカラー印刷の豪華パッケージ!

ランナーはご覧の通り、オプティマスプライムを象徴するカラーのパーツがズラリ揃っています。2枚目の写真のクリアパーツとタイヤのパーツが気になりますね~。

ちなみに素材はクリアパーツ以外ABS製とのこと

さらに、メタリックな輝きのシールとフルカラー印刷の組立説明書。

フルカラーなので見やすさ抜群! さぁ!張り切って組み立てちゃいますよ!

最初の組立てからしてハイライト! クリアパーツが、赤い装甲パーツとダークグレーのフレームパーツにサンドイッチ! なんという構造!

フレームパーツのほうにはマトリクスのディテールも施されています。組立てたらほとんど見えないというのにこのこだわり

脚部や腕部の関節はご覧のような構造になっており、工夫次第では後から関節を入れ込む加工(後ハメ加工)ができなくもなさそうです

タイヤは向きに注意。黒いパーツは表裏をよく確認してからホイールに取り付けましょう。右側の写真が正しく組立てたタイヤ。左側の写真はホイールとの間に隙間があるのがおわかりになるでしょうか。

組み立てと同時にシールの貼付指示も記載されているので見落とさないように。ディテールの上に貼るシールは爪楊枝などでディテールに沿ってシールを密着させるといいかも。今回、パーツ洗浄をせずにシールを貼ったためか、ちょっとはがれやすかったのですが、パーツを中性洗剤などで洗浄すると少しだけ解消されます。ほかのプラキットや玩具も、シールを貼る部分はきれいにしておくとシールの食いつきがよくなることがありますよ。

というわけで各部ブロックを完成させ、いよいよ最終組み立て! 胴体が胸部、腹部、腹部、腰部と4つのブロックに分かれていることに注目!

完成!! オプティマスプライムです!! アレンジがものすごい! なのにどこからどう見ても初代オプティマスプライム! 記号をよくとらえたアレンジと特徴的なカラーリングが、オプティマスプライムというキャラクターから逸脱しないようになっています

ちなみにデザイン、アレンジを手がけたのは、アニメ制作スタジオ・TRIGGER所属の雨宮哲さんです。

ロボット生命体がより生物感を思わせる姿に。肩のオートボットインシグニアはシールによる再現。各部のメタリックシールも光を当てると反射してより一層存在感が増します。

肩のパネルが後方へ伸びているのが印象的ですが、この部分と腰部のタイヤ、脚部のタンクなどは初代オプティマスプライムの玩具からのオマージュでしょう。いわゆる「G1トイ」をお持ちの方は今一度引っ張り出して見比べてみてください。

背中の中央には背骨を思わせるパーツが。

頭部左右にある板状のアンテナは若干可動させることができ、写真左のような初代テイストな角度にすることもできます。説明書的には右側が正位置。

胴体は腰部含めて4つのブロックに分かれていて、前後屈伸はご覧のように

さらにひねりも付けられます。と言いますか、胸部の下で360°回転が可能なほどです。

胴体側の肩関節には、スライド式の引き出しギミックとスイングギミックを内蔵。

「うおぉー!」と司令官が荒ぶっているわけではなく、肩周辺の可動範囲。左側は肩の接続部の回転で腕を真上まで上げたところ。このまま360°の回転が可能。

写真は腕を水平方向へあげようとしたところ。肩外装は多少跳ね上げられる構造になっているのでほぼ真横まで腕を上げることができます。

「パンチ!」ではなくて肘の可動。二重関節によりおよそ180°まで可動。

手首のあたりでスナップをきかせる可動も備わっています。フィギュアとしての表情付けには嬉しい可動です。

ゴリッゴリにS字立ちが映える腰部周り。フロントバンパーにあたる部分が完全にロボットのフロントアーマーになってます。太腿ブロック外側のタイヤは前述したとおりアニメ版のオマージュでしょう

脚部は元のデザインよりかなり面が増えています。ポーズをとらせる時に映えそうです

足首の段差や脛あたりのスリット状のデザインなど、オプティマスらしいデザインも健在です

股関節接続部の位置も可動式。S字立ちにも生きてきます

つま先が別パーツになっているので、ご覧のように接地性も優秀!!

付属武器はアックスとガン。今回はエナジーアックスではなく物理のアックスです。側面のタイヤやタンクなんかがいいデザインです。ガンも玩具版と見比べてみると面白いですよ。

アックスはグリップの一部のパーツを取り外して武器持ち手首に持たせることが可能。ガンはパーツの取り外しなしで武器持ち手首に持たせられます。

また武器は、アタッチメントを介して背中にマウントさせることが可能。ガンに至っては腰部へのマウントも可能です

いろいろと解説してまいりましたが、ここで可動範囲を生かしたポーズショットをいくつかお届けしましょう

鉄拳!

ハイキック!


アックスはマウント状態でも手が届く。

彼の武器といえばやっぱりこっちかな!


膝も100°近く曲がるので膝立ちもいけちゃう。

「逃がさんぞ! メガトローーン!」

ここまではキットを説明書とおりに組み立てただけの状態でしたが、さらにほんの1~2時間の墨入れでこんな感じに仕上がります。↓

ディテールが際立ち引き締まったボディがより引き締まったように見えるのではないでしょうか。今回の墨入れはGSIクレオスさんの「ガンダムマーカー流し込みスミいれペングレー」とサクラクレパスさんの「PIGMA0.05mm」のペンを使用。ペン先が入りにくいようなところへは流し込みを、流し込みが流れにくい浅いモールドにはPIGMAを使いました

元々メリハリのきいた造形でしたが、さらにパキッとしました

墨入れの効果、いかがでしょうか

顔だってこんなに凛々しく、胸部周りの構造物もくっきり!

全部じゃなくグレーや赤など、明るい色のパーツにだけ墨入れをして楽をしてもよし。

ホイールはぜひ墨入れをおススメします!

では、墨入れしたところでさらにポーズショット!

「よし、私にいい考えがある」

「さぁ覚悟するんだな!」

「おっと!」

「見つけたぞ! メガトロン!」

「うお~!!」

ズンッ!!

ディセプティコンズ軍の誰か「ギャーー!!」

すみません。ついつい写真撮影がはかどってしまって画像が多くなってしまいました。と言いますのもこのオプティマスプライム。ポーズを取らせれば取らせるほどカッコよく決まってくれるので、つい次々とシャッターを押してしまうのです!

最後に説明書にもない、個人的な遊びでやってみたモードになります

いえね、このスタイルでもしビークルモードに変形したらどんな感じなのかなと思って、頭部と腕部を取り外し両足を差し替えたりしてトレーラーキャブ形態を再現してみたのです。ただそういう設計ではないので車輪は地面につきません。もしも変形したらという雰囲気を見ただけです。

「風雷模型」としてはこのオプティマスプライムが第一弾ということもあり、スナップフィットの勘合に少しゆるく感じた個所もありましたが、そういった個所をABS用接着剤で固定してからはパーツが外れることも減り、より一層撮影が楽しくなりました。

ところで今回、なぜ一貫して「オプティマスプライム」と呼び続けたのか。実はこちらの商品は、FlameToysさんがHasbro社のライセンスの許諾を受けた海外市場向けのアイテムとなるため、あくまで「TRANSFORMERS」の「OPTIMUS PRIME」だったからなのです。それゆえに日本国内では流通しておらず、並行輸入ショップや海外の通販サイトなどを利用しないと入手が難しいアイテムになります。
FlameToysさんはこれまで「鉄機巧(くろからくり)」というトランスフォーマーの合金使用可動フィギュア(個人的にはStarSaberが欲しい!)などを販売していましたが、この「OPTIMUS PRIME」から本格的に接着剤不要の組立キットの展開をスタート! 続々とラインアップが増えています。

第2弾の「STARSCREAM」ではさらに精度が増していますし、今後の展開からも目が離せません!

まさに「EXITING TRANSFORMERS!」

ちなみに自分は「トランスフォーマープライム」と「トランスフォーマーアドベンチャー」でちょろっと吹き替えしてたり、トランスフォーマーのイベントの司会してたりしますので、ご興味がありましたら、そちらもぜひチェックしてみてください!


【商品情報】
■Flame Toys 風雷模型 トランスフォーマー オプティマス・プライム
・発売中
・高さ:約15.5cm
・発売:Flame Toys
※日本国内では流通しておりません。

<泰勇気プロフィール>

1977年10月6日生まれの声優。

出演作は「刀剣乱舞-ONLINE-」宗三左文字、太郎太刀、「文豪とアルケミスト」佐藤春夫、「夢王国と100人の王子様」ラトリア、「第3次スーパーロボット大戦α~終焉の銀河~」クォヴレー・ゴードン、「獣装機攻ダンクーガノヴァ」ジョニー・バーネット、「超ロボット生命体トランスフォーマープライム」ホイルジャック、ビーコン、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」チェン・ジェン・イーなど多数。

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