結成2周年のランガを試すキラーチューン! Run Girls, Run!ニューシングル「ダイヤモンドスマイル」インタビュー
声優オーディション「Wake Up, Girls! AUDITION 第3回アニソン・ヴォーカルオーディション」から生まれた林鼓子さん、森嶋優花さん、厚木那奈美さんによる声優ユニット「Run Girls, Run!」(以下、ランガ)が、5枚目のシングル「ダイヤモンドスマイル」をリリース!
CDデビューから1年を経てリリースされた今回のシングルは、現在放送中のアニメ「キラッとプリ☆チャン」シーズン2のOPテーマとして絶賛オンエア中のポップチューン。3人のキュートな歌声だけでなく、ライブでは最初から最後まで全力疾走するようなパワフルなパフォーマンスが炸裂する意欲作となっている。
今回は、そんな彼女たちの最新モードが感じられるニューシングルについてたっぷりとお話をうかがってきた。
夢をかなえたうえで、さらにその先を目指すというメッセージが込められている歌詞
――デビューシングル「スライドライド」のリリースから1年強が経ちました。CDデビューからこれまでを振り返ってみて、いかがですか?
林 CDをたくさん出させていただいたこともそうですが、ライブやイベントなど多くのステージに立たせていただき、ファンのみなさんと関わる機会も多くて。なかでも一番印象に残っているのは、昨年10月~11月にかけて行なった、1st LIVE TOURですね。私自身とても楽しかったですし、お客さんとの距離も縮まったイベントだったと思います。「またツアーをやりたい!」と心から思いました。
1年ちょっとで5枚のシングルって……すごいことですよね? これからは、パフォーマンスだったり、自分たちができることを、もっと考えていかなきゃならないな、と思っています。
森嶋 CDデビューしてからテレビアニメの主題歌など、思い入れのある曲とたくさん出会ってきて、しかもファンのみなさんの前で歌えたのがすごく財産になりました。ステージを重ねるにつれて、みなさんのほうが私たちに思いをぶつけてくれることも増えたのを感じましたし、それを体感できたのもうれしかったですね。
厚木 私たちのデビュー曲となった「カケル×カケル」(アニメ「Wake Up, Girls! 新章」劇中歌)のレコーディングでは緊張しすぎて、ディレクションしてくださっていた神前暁さんが心配して「大丈夫?」とブースの中まで来てくださるほどボロボロだったのですが、1年経って、今ではひとりでブースに入ることができるようになりました! ……当たり前かと思いますが(笑)。
今では同じ緊張でも、「作品の世界観をどのように歌で表現できるか?」というところに向けてのものに変わってきています。ここまで本当にいい経験をさせていただきました。
――テレビアニメ「キラッとプリ☆チャン」(以下、プリ☆チャン)の新OPテーマを歌うことが決まった時の感想をお願いします。
林 今回もまたランガを起用していただけたということで、すごく光栄に思いました。「キラッとプリ☆チャン」はシーズン1からOPを歌わせていただき、キャラクターも演じさせていただいています。私が担当している桃山みらいはとても大事なキャラクターで、まるで自分の子どものような気持ちで演じています。シーズン2でも彼女たちを私たちの歌で応援していけるので、すごくモチベーションが上がります!
オープニング映像でも、みらいが新キャラクターの肩をポンッと叩いて微笑むシーンがあったり、彼女の余裕を感じさせるところが微笑ましいです。
森嶋 私も、初期OPテーマの「キラッとスタート」(シングル2)を歌う際、紫藤めるとしての気持ちを忘れずに歌っていけたらいいな、と思いましたので「またこのときが来たな」とすごく気合いが入りました。森嶋優花としても紫藤めるとしても、100%全力で臨みました!
厚木 「プリパラ」シリーズではi☆Risさんがずっと主題歌を担当されてきました。女の子の背中を押してくれる楽曲に私も勇気をもらっていたので、私もこうして「プリ☆チャン」シリーズの主題歌をたくさん歌わせていただくことにより「作品ファンに向けて夢や希望を与えられたらいいな」、という思いが改めてわいてきました。
――特にお気に入りのフレーズはありますか?
林 1番のラストの「信じてるからきっとスーパースター 超えて見せるから」です。「超えて見せるから」と言い切るところがいいですよね。「カケル×カケル」には「追いつきたいんだ」という歌詞があったので、その時はまだ夢を追いかけていたんです。でも、今回は夢をかなえたうえで、さらにその先を目指すというメッセージが込められていると歌詞から感じられて。「この曲ではRun Girls, Run!が試されているんだ」という気持ちになりました。
みらいは白鳥アンジュさん(CV:三森すずこ)と七星あいらさん(CV:阿澄佳奈)に勝ったことで、トッププリチャンアイドルになったものの、そこからさらに先を目指していく彼女の決意を感じますし、頼もしくなったと感じたので、私たちの頼もしくなったところもみなさんにお見せしたい気持ちで歌っています。
森嶋 1番Bメロの「トビラからこぼれだす キラキラの向こう側」です。私は新しいことに挑戦するのが好きなので、「キラキラの向こう側」を挑戦に見立て、自分が普段から思っていることをこのフレーズに込めて歌いました。
厚木 私もはやまる(林さん)と同じで「信じてるからきっとスーパースター 超えて見せるから」です。今回は歌詞がすごく挑戦的で、私の演じる青葉りんかちゃんたちはもちろん、私たちがこれまでたくさんの経験をしてきたからこそ、この歌を歌えるようになったのではないかと思いました。
いつもの倍以上の時間をかけて臨んだレコーディング
――「ダイヤモンドスマイル」は、かなりテンポが速い曲で、レコーディングも大変だったのではないかと思いますが……。
林 確かに今までで一番レコーディングに時間がかかりました。今回は順番にスタジオに入って録ったのですが、私が予定時刻に到着しても「まだ終わってないからちょっと待ってて」と言われたんです。自分たちで言うのもなんですが、これまでのレコーディングでは割り当てられた時間内に終わらせることができていたので「今回は手ごわそうだな」と覚悟して臨みました。
森嶋 今回の曲は、「キラッとスタート」と同じ方がディレクションしてくださったのですが、その時と同じくらいていねいにレクチャーしていただいたんです。
林 今回は前回以上に熱血指導を受けまして……。特に私は高音パートが多かったので「こんなに歌ったら声が出なくなってしまうのでは?」と思うくらいに精神力と体力を消耗しました。
厚木 自分では100%で挑んでいるつもりが「もっと出るはず!」と言われて(苦笑)。自分の中で「もっと出すためにはどうすればいいんだろう?」と模索しながら臨みました。
森嶋 はやまるが言っていたとおり、レコーディングにはいつもの倍以上の時間がかかりました。自分のパートとサビで、これだけかかるというのは相当すごいことです。「これだ!」と覚醒したときは、まさに大サビの「Fly Fly Fly」状態でした(笑)。レコーディング終盤には、私の中で熱い気持ちがこみ上げてきて、思わず涙が出てきちゃって……。
厚木 ちょうど私の前がもっちー(森嶋さん)で、大サビのレコーディングの様子をうかがっていたのですが、「もっと出せるから!」と指導されている姿を見て、「これ以上声が出るの? 大丈夫なの!?」と心配になったのを覚えています。
――今回のレコーディング時、特に言われたことは何ですか?
林 「『キラッとスタート』の時よりも技術的にうまくなったけど、一本調子のように聴こえてしまうので、1番と2番でアプローチを変えてみよう」と言われました。BPMが速い曲ですと、どうしても歌いながら感情をそのままぶつけてしまうのですが、歌詞の意味を読み取る大切さに気づかされました。
森嶋 普段はレコーディング前に、自分の中で「完成形」を作っていくのですが、スタジオでは「もっとこうしたほうがいいよ」と軌道修正していただきました。それがきっかけで、自分の表現力をさらに広げていこうと思いましたし、自分はまだまだ成長できるという希望が見えたように思えます。
厚木 「キラッとスタート」のレコーディング時に「エモさを出してみて」と言われてもピンとこなかったのですが、今回はなんとなく理解できたんです。私としては、そこが成長を感じられたところでした。
――この曲はすでにステージでも披露されていますが、ファンの前で歌ううえで大変だったところは?
林 すごく熱い楽曲なので、自分たちも楽しくなってきてしまうんですよね。先ほどもお話しましたが、高音パートも多いので、ラストに向かってどんどん苦しくなってしまいました……。また、ダンスの振り付けも、一歩ずつキメていかないときれいに見えないので、そこも意識するとなると、さらに難度が高くなるのが大変だと感じました。
森嶋 ラストに向けて盛り上がっていくところは、アニメでみらいたちが「ジュエルチャンス」と呼ばれるシーンでどんどん昇っていくところにリンクしています。ステージ上でもみなさんにリアルに体感していただけるようにパフォーマンスをしたいと思っています。
厚木 「キラッとスタート」は、言い方が合っているかどうかわかりませんが、気合いで乗り切れてきた感があるんです。でも「ダイヤモンドスマイル」ではさらに技術的な部分を要求される曲になっています。ダンスにしても3人でキチっとそろえないと、かわいく見えなかったり……。でも「プリ☆チャン」の主題歌なので、絶対にかわいく見せたいと思っているので、プレッシャーを感じながら歌っています。
――「ダイヤモンドスマイル」のミュージックビデオについての見どころを教えてください。
厚木 収録当日はトレーニングしているシーンやマラソンシーンから先に撮ったのですが、外のシーンは朝6時からの撮影で、すごく寒かったです……。まるで本当に部活をしているようでした。
森嶋 スープを飲んで、身体を温めて臨みました! しかも、すべての撮影が終わってからCDのジャケット写真の撮影やダンスシーンの収録を行ったので、この日はまさに「ダイヤモンドスマイル」デーでした(笑)。
林 ダンスシーンではみんな集中していて、すぐに撮り終えたような気がします。「スライドライド」のMVも最後にダンスシーンを撮ったんですが、当時はかなり苦労した記憶があります。その時に比べたら我ながらうまくなったな、というのを感じています。
――ちなみにみなさんは、どんな部活をしていましたか?
林 私は中学校時代、吹奏楽部に入っていました。外の部活は「日に焼けるのがイヤだから」という理由で敬遠していまして(笑)、卓球部か吹奏楽部で迷いましたが、卓球部が階段ダッシュしたりして足腰を鍛えているのを見て「吹奏楽部にしよう」と(笑)。でも、吹奏楽部は吹奏楽部で、体育会系なところがあり、シンバルを持ちながら20分ずっと立たされていたり、マーチングバンドもやったりしていたので、体力は相当ついたと思います。
森嶋 私は陸上部で、200m走をやっていました。普通、学校の授業では100mまでじゃないですか。その倍の距離を全力で走らないといけないのですごく大変でした。「早くゴールしたい」とずっと思いながら走ってました(笑)。
厚木 私は部活には入らず、3歳ころからずっとクラシックバレエ教室に通っていました。小学校に入るとテニスやインラインスケートも始めました。私の地元である長野県では割とポピュラーだったんです!
2周年ライブ、2ndライブツアーに向けて!
――カップリングの「青春アルゴリズム」は、打って変わりミドルテンポのやさしいメロディラインが特徴のナンバーです。歌ってみていかがでした?
林 私はレコーディングのときに、海辺でドライブしている姿を思い浮かべました。青い空が似合うさわやかな楽曲だと思います。夢に向かって、試行錯誤しながらがむしゃらに走っていくという歌詞が、今の私たちとも通じるものがあるので、大切にていねいに歌いました。切なさを前面に出して歌ったので、ぜひ聴いていただきたいです!
ライブでは、みなさんと手を振りながら、一緒に歌いながら楽しめたらいいなと思います。
森嶋 歌っていて、とても気持ちよかったです。心地よいテンポ感に合わせて歌詞もぐっとくるものになっているので、自然と気持ちが入って大切に歌うことができたんじゃないかな。これからこの曲と一緒に過ごすごとに、ともに成長していけるような、そんな曲です。
厚木 今まで歌わせていただいた曲の中でも、特に爽やかな楽曲になっていると思います。学生時代の事を思い出しながら、やさしく切なく歌わせていただきました。「ダイヤモンドスマイル」は、みなさんのがんばる力になるような曲ですが、この曲は少しがんばりすぎて、疲れた時に寄り添ってくれるような楽曲になればいいなと思っております。
――ところで林さんは先日発表された「声優アワード2019」で新人女優賞を受賞されました。改めて授賞された気持ちを教えてください。
林 受賞の連絡は学校にいる時にいただいたんです。授業中に、事務所から携帯電話に何回か着信があったのを見て「ヤバい、何かやらかしたのかな……」と思っていたら(笑)、受賞のお話で、最初は驚きました。と同時に家族、友人、いつも私のことを助けてくれるスタッフさん、そして応援してくださるみなさんのおかげで授賞できたこと。そして改めてたくさんの方に支えられていることを実感しました。
また、おこがましいかもしれませんが、私の未来に期待してくださっている方がたくさんいるからこそいただけた賞だとも感じました。これから大きく飛躍するための「宿題」のようなものをもらった気がしますし、新人女優賞の名に恥じないよう、これからもがんばっていきたいです!
――8月4日には結成2周年を記念する「Run Girls, Run! 2nd Anniversary LIVE 1.2.3ジャンプ!!!」の開催も予定されています。ライブでやってみたいことはありますか?
林 1stツアーの時は楽しすぎて、たしかスタッフさんに「朝公演、昼公演、夜公演やりましょう!」と提案した気がします(笑)。そのくらいハイになっちゃったんです。2周年ライブではみんなとの距離がもっと縮まるようなライブになったらいいと思いますし、もっともっと成長した姿を見せたいですね。
森嶋 前回のツアーでは、私たちがパーソナリティのWEBラジオ「Run Girls, Radio!!」の「シチュエーションで、よーいドン!」というコーナー(即興セリフでリスナーの心を射止めるコーナー)をやらせていただいたのですが、ライブに来ているみなさんの反応を直接見ることができたのがよかったです。今回のライブでも何か企画ができればいいですね。
林 そう言えば朗読劇やコントをやりたい、という話をしていたのを思い出しました。2人ずつ歌うデュエットコーナーも! 夏だと「金魚すくい」もやりたいな(笑)。
厚木 ファンのみなさんからも「浴衣姿を見たい」という要望があったし、いいね! 私としては、1stツアーのときはあれだけの曲を歌いきることができるのかどうか不安だったのですが、完走してからは「もっとやれた」という悔しさと、「もっとやりたい」という前向きな気持ちがわいてきましたので、忘れ物を取りにいくつもりで臨みたいです。
――ところで、3人の「ダイヤモンドスマイル」の秘訣は?
森嶋 ファンのみなさんのダイヤモンドスマイルを見つけることで、自分もダイヤモンドスマイルになれるかな、と思います。私がみんなの「ダイヤモンドスマイル」を発掘するからね(笑)!
林 i☆Risの芹澤優先輩が「疲れたって言う人、嫌いなの」とおっしゃっていて、それを聞いてハッとなりまして。私、「疲れた」ってつい口に出てしまうんですよね……。特に初対面の人に対してネガティブな発言をしてしまうと、印象も悪くなってしまいますし、いくら疲れていても表に出さないよう、逆に笑顔で接するようにしようと心がけています。
厚木 「緊張している時は、多少無理してでも笑えば楽しい気持ちになる」という話を聞いたことがあるので、ステージに上がる前はそれを実践するようにしています。また、笑いって伝染するんですよね。なので、緊張している人がいたら私がまず笑い、その緊張をほぐしてあげられればいいな、と思います。みんなにダイヤモンドスマイルを届けられるように頑張ります!
――最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
林 「ダイヤモンドスマイル」は、みらいたちの成長を歌った楽曲で、「プリ☆チャン」をご覧になったことのない方の背中も押してあげられるようなナンバーになっていると思います。2周年を迎えるランガがみなさんにとって大きな存在になれるようにこれからも走っていきます!
森嶋 歌っている私たちも、この曲にはたくさんの元気をもらっています。今後も、私たちの歌声でみんなの「ダイヤモンドスマイル」を発掘できるように精一杯パフォーマンスしていきます!
厚木 「ダイヤモンドスマイル」には「どんな 願いだって 奇跡だって 叶うよ」という歌詞があるのですが、すごく前向きなフレーズですよね。私たちがステージに立って歌うことで、この言葉を体現できるようにがんばります。
(取材・文・写真/佐伯敦史)
【CD情報】
■ダイヤモンドスマイル/Run Girls, Run!
・発売日:2019年5月29日(水)
・価格:CD+Blu-ray 2,268円(税込)、CD 1,296円(税込)
<CD収録内容>
1:ダイヤモンドスマイル
作詞:古屋 真 作曲 / 編曲:加藤裕介
2: 青春アルゴリズム
作詞:真崎エリカ / 作曲・編曲:矢鴇つかさ(Arte Refact)
3.ダイヤモンドスマイル instrumental
4:青春アルゴリズム instrumental
<ブルーレイ収録内容>
ダイヤモンドスマイルMusic Video
※商品内容は変更の可能性がございます。
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