映画「プロメア」、音楽:澤野弘之&音響監督:えびなやすのりが“熱い”制作秘話&アフレコ裏話を披露!!

アニメ映画「プロメア」のヒットを記念し、本作の音楽を担当した澤野弘之さん、音響監督のえびなやすのりさんが登壇するスペシャルトークショーが2019年6月15日(土)、川崎チネチッタにて開催された。

「プロメア」は、「天元突破グレンラガン」(2007)、「キルラキル」(2013)のTVシリーズを手がけた監督の今石洋之さんと脚本に中島かずきさんコンビが組んだ完全オリジナル作品。キャラクターデザインはディズニー映画「ベイマックス」のコンセプトデザインを手がけた世界的クリエーター・コヤマシゲトさん、音楽は「進撃の巨人」ほか数々のドラマ・アニメを手がける澤野弘之さん、美術監督には「メアリと魔女の花」の久保友孝さん、さらにタイトルロゴデザインを「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズでパッケージデザインを務めた市古斉史さんがそれぞれ担当。また、多くの話題作を生み出したサンジゲンが3DCGパートを制作する。
グレンラガン、キルラキルの今石洋之監督×中島かずきコンビが贈る劇場アニメーション「プロメア」が2019年公開決定!
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アニメ映画「プロメア」のヒットを記念し、川崎チネチッタにて、本作の音楽を担当した澤野弘之さん、音響監督のえびなやすのりさんが登壇するスペシャルトークショーが2019年6月15日(土)、川崎チネチッタにて開催された。オフィシャルレポートが到着したので紹介する。

【オフィシャルレポート】※敬称略

イベントのチケットが販売開始僅か10分で完売し、劇場のサーバーが一時ダウンするなど熱気溢れるファンによって埋め尽くされた会場に登壇した澤野は、完成した作品を初めて観た時の感想を聞かれ「始めにお話頂いた時に見せて頂いた資料の色合いや絵のテイストにすごく惹かれたんですけども、それがどう動くのかすごく楽しみで。映像を観たときに自分が作った音楽も一緒になって、それがより迫力がある形になっていて感動しました。今石監督とも『キルラキル』に続いてご一緒出来たので、すごく光栄でしたね」とコメント。

えびなも「ダビングをやって音響的な完成を見ているんですが、その時は20分くらい毎のロールでしか見てないんですね。
その後試写会で初めて通しで観たら圧倒されまして。ロール毎で観ても圧倒されるのに、それ以上にまだ圧倒されるのかと。その後劇場にも観に行ったんですが、実はそこで初めてストーリーがちゃんと分かりまして(笑)この作品は音楽も画もすごいけど、話もすごいんだ!と、初めて物語の核心に触れられた感じがしまして。何回か見るとまだまだ発見があるんだなと思いました」と、制作スタッフでも一度では消化しきれないプロメアの持つ熱量について語りました。

好きなシーンとキャラクターについて聞かれると、澤野は「最初にいきなりスタッフロールがバグったように出てくるじゃないですか(笑)それが面白いなぁと。これからどういうものが始まるのかなってワクワクする感じですごく印象に残ってますね」と語り、キャラクターについては「クレイは印象に残りますね(笑)ガロの元気な感じも好きです」とコメント。えびなはヴァルカンとイグニスの一騎打ちのシーンを挙げ、「自分の名前を言ってるだけですからね(笑)あれは台本に書いてないんですよ。中島さんの方から『ヴァルカンはヴァルヴァルとかヴァルカンって叫ぼう!』って収録中に言われまして。あの一騎打ちはヴァルカン役の楠大典さんのアドリブなんですけど、そしたらイグニス役の小山力也さんも役名を叫んで(笑)制作陣も大笑いして『採用!』ってなったシーンなので印象的ですね。なので好きなキャラクターもヴァルカンです(笑)」とアフレコ時のエピソードを交えながら語りました。

次に音楽に関してどのように進めていったのかを聞かれた澤野は「キルラキルの時に『こうして欲しい!』って言うよりは、エンターテイメントとしてより面白くなるものを求められたんですね。なので今回もアクションや物語のスピードだったりっていう熱量に対して僕も同じくらいの熱量をぶつければいいのかなという解釈で進めていきました。
今回歌の曲に力を入れたところがありまして。【Inferno】はmpiさんとBenjaminの2人に歌って貰っているんですが、彼らの熱量も印象に残ってますし、【NEXUS】っていう曲を歌って頂いたLacoさんのエモーショナルな歌い方もより感じられて興奮したのを覚えてます。インストの曲も含めて全体的に楽しくやれましたね。後出来上がった音楽に対する今石監督の反応が面白かったです。1曲聞いて『いいですね~』また2,3曲聞いて『いいですね~』って。それで終わるかなって思ったら『もう1曲聞いていですか?』と聞いて下さって、その反応は嬉しかったです」とコメント。

えびなも【Inferno】に対して「ヘビーローテーションになるんですよね。電車に乗っていても頭の中で曲が駆け巡っていて、今もまだかかってます(笑)」と楽曲の魅力について語りました。またアフレコ現場で印象に残っているエピソードを聞かれたえびなは「中島さんが現場でかなり熱い方で、大声で笑うし、台詞を思いついたらリアルタイムに変えて面白くしていくんですね。一回テストをやってこの台詞はこう変えようっていうやり方で、舞台を作り上げていく感じがして刺激的でしたね」とコメント。澤野から「劇中おじいちゃんがグルグル回る時の「トルゥルルルルルルル」という特徴的な台詞はアドリブだったのか」という質問が飛び出すと、「あれは岩田光央さんのアドリブですね。収録中あの長いトルゥルルルルルルルを全部やったんですよ。その後ガヤの人達もあれを収録させられるという(笑)台本には書いてなかったと思うんですけどね(笑)」とアフレコ時のエピソードを語りました。

司会から62か国での配給が決まったことについて聞かれた澤野は「今石監督の世界観とか色合いも独特で、全体通して海外の方にも楽しんで貰えたらいいなと思いますね」とコメント。

さらに「個人的に劇場に観に行った時たまたま海外の方が横にいて、僕の事を知って下さっていたみたいで。スタッフクレジットが出た時に『サワノサ~ン』って言っていてありがたかったです(笑)」という驚きのエピソードも披露した。

最後にえびなが「こんなに多くの方が愛して下さっている作品に関われて幸せです」と挨拶。
澤野も「この作品に携われたことを光栄に思っていたのですが、今回こんなに多くの方にいらして頂いて、改めて作品に携わらせて頂き、幸せに感じております。劇場の近くにタワーレコードもありますので宜しければサントラも是非(笑)」と挨拶し、イベントは大盛況のまま幕を閉じた。

【作品情報】※敬称略
■「プロメア」
2019年5月24日(金) 全国ロードショー

<STORY>
世界大炎上

全世界の半分が焼失したその未曽有の事態の引き金となったのは、突然変異で誕生した炎を操る人種〈バーニッシュ〉の出現だった。
あれから30年――攻撃的な一部の面々が〈マッドバーニッシュ〉を名乗り、再び世界に襲いかかる。
対バーニッシュ用の高機動救命消防隊〈バーニングレスキュー〉の燃える火消し魂を持つ新人隊員・ガロと〈マッドバーニッシュ〉のリーダー・リオ。熱き魂がぶつかりあう、二人の戦いの結末は――。

<キャスト>
ガロ・ティモス:松山ケンイチ
リオ・フォーティア:早乙女太一
クレイ・フォーサイト:堺 雅人
アイナ・アルデビット:佐倉綾音
レミー・プグーナ:吉野裕行
バリス・トラス:稲田 徹
ルチア・フェックス:新谷真弓
イグニス・エクス:小山力也
エリス・アルデビット:小清水亜美
ヴァルカン・ヘイストス:楠 大典
ゲーラ:檜山修之
メイス:小西克幸

<スタッフ>
原作:TRIGGER・中島かずき
監督:今石洋之
脚本:中島かずき
キャラクターデザイン:コヤマシゲト
美術監督:久保友孝(でほぎゃらりー)
色彩設計:垣田由紀子(T2スタジオ)
3DCG制作:サンジゲン
3Dディレクター:石川真平(サンジゲン)
撮影監督:池田新助(サンジゲン)
編集:植松淳一
音楽:澤野弘之
音響監督:えびなやすのり
タイトルロゴデザイン:市古斉史(TGB design.)
クリエイティブプロデューサー:若林広海(TRIGGER)
アニメーションプロデューサー:舛本和也(TRIGGER)
アニメーション制作:TRIGGER
製作:XFLAG
配給:東宝映像事業部


(C)TRIGGER・中島かずき/XFLAG

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