亜咲花&佐々木恵梨の映画『ゆるキャン△』主題歌対談──なでしこたちの成長と再会を描いた物語に合わせて

『ゆるキャン△』の主題歌といえば、この2人! 亜咲花と佐々木恵梨が、2022年7月1日から全国公開される映画『ゆるキャン△』でもオープニングテーマとエンディングテーマを担当することになった。6月29日には、その両曲がシングルとしてリリースされた。
『ゆるキャン△』の世界と、長い時間関わり続けてきた2人は、映画でのなでしこやリンの成長を、どのように感じたのか? そして、カップリング曲を含めたニューシングルの内容とは? 東京在住の亜咲花と福岡在住の佐々木恵梨をオンラインでつなぎ、たっぷり語り合ってもらった!

オープニングもエンディングも、今回は難産でした


──オープニングテーマ「Sun Is Coming Up」が亜咲花さん、エンディングテーマ「ミモザ」が佐々木恵梨さんと、映画『ゆるキャン△』でも、お2人が主題歌を担当されることになりました。それぞれ、どのようにして楽曲制作が始まっていったのでしょうか?

亜咲花 「Sun Is Coming Up」は音楽スタッフとアニメ制作の方々が曲を選ぶところから始まりました。最終的に、永塚健登さんと立山秋航さんによる「Sun Is Coming Up」のメロディが選ばれました。『ゆるキャン△』の曲や詞に関しては皆様にお任せしているので、一番今回の映画にぴったりな楽曲が選ばれたんだと思います。

──永塚健登さんは「SHINY DAYS」の作詞、「Seize The Day」の作詞・作曲と『ゆるキャン△』のオープニングを手がけてきた方ですし、立山さんは『ゆるキャン△』の劇伴の作曲者です。最終的には、作品と縁の深い方々の曲が選ばれました。

亜咲花 「SHINY DAYS」を出発点にしつつ、今回はちょっと切り口が違う曲になったので、ファンのみなさんの反応が気になっていたんです。3月31日に公開された映画の特報映像で使われたのが初出しで、公開前はすごくドキドキしたんです。映像と合わせていただいたら、作品にぴったりな曲になっていて、なでしこたちは大人になったけれども、やっぱり変わらないものがあるよねという確かな軸を感じることができました。

──佐々木さんは「ミモザ」にどういうふうに着手していったのでしょうか?

佐々木 私も今回は難産でした。「ふゆびより」「はるのとなり」「ロッホと旅人」(ゲーム「ゆるキャン△ Have a nice day!」)と『ゆるキャン△』の曲を作ってきて、「じゃあ、今回はどうしよう?」という気持ちがあったんです。正直なところ、自分にはもう出し切った感があって(笑)。それで最初は、もう少し洋楽テイストだったり、打ち込みのリズムが入ったりした曲を作ってみたんですね。みんな大人になったんだから、大人っぽいおしゃれな曲もいいんじゃないかと思って。でも、その路線は違っていたみたいで。

──今までの流れに沿って、『ゆるキャン△』のエンディングらしい曲を作ってほしいということだったんですね。

佐々木 そうですね。「ミモザ」は最初はサビが違うメロディだったんです。そうしたら、「いいメロディなんだけど、サビが……」という反応で、サビを完成版のものに変えて、やっとOKをいただきました。そこまでで作り始めてから数か月かかってるんです(笑)。このあたりの事情は、初回限定盤DVDのメイキングムービーで詳しく語っているので、そちらをご覧になっていただけるとうれしいです。

──ミュージックビデオ(MV)のメイキングだけでなく、楽曲のメイキングも映像になっているんですね。

佐々木 はい。元はどんなサビだったのかも、そこで聴けます。

亜咲花 そのサビも、聴いてみたいな。私たちは恵梨さんとは違って、今までのオープニングテーマとは違う新しい切り口を求められたので、今のお話はびっくりしました。

佐々木 でも「Sun Is Coming Up」は今までの曲とは確かにテイストは違うけれども、曲調としての統一感はあるなと思ったけどね。

──みんなが成長した姿を最初に見せるオープニングと、TVシリーズと同じように仲のいい姿を堪能した後で流れるエンディングでは、求められる楽曲のコンセプトが正反対だったということなのでしょうね。

佐々木 はい、きっとそういう意図があっての発注だったと思います。

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