【本日発売】新作「マッチポイント:テニスチャンピオンシップ」レビュー! リアルを追求した本格テニスゲームで、世界の頂点を目指す
2022年7月7日に、PS4、PS5、PC(Steam)、Xbox X|S、Xbox Oneの各プラットフォーム向けに、「マッチポイント:テニスチャンピオンシップ」がカリプソメディアジャパンより発売された。本作はリアルなテニスを追求したスポーツゲームで、現実と同じような感覚でテニスを楽しめるのが特徴だ。今回は、発売前の本作をひと足早く遊ぶ機会を得たので、そのレビューをお届けしよう。
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実際のプロテニス選手を自由に操作できる
本作に備わっているおもなモードは2つ。プレイヤー自身がテニス選手となってさまざまな大会に挑む「マイキャリア」(キャリアモード)と、作成したオリジナル選手や実在するプレイヤーを操作し、すぐに試合が楽しめる「クイックマッチ」だ。そのほかに、相手の球を自由に打ち返せる「プラクティス」、操作方法を学べる「チュートリアル」、お題に沿った打球をくり出す「トレーニング」がある。
メニュー画面は四角に区切られた非常にシンプルな構成で、各モードは最初から解放されている。特定の条件をこなさないと遊べないモードは一切ない。ゲームを始めてからすぐ、上記で書いた項目をひと通り楽しむことができる。
メニュー画面
本作の特徴として、実在するテニス選手が多数登場するのも見逃せない。日本人プレイヤーの錦織圭選手も実装されており、世界的なプロたちを自分の手で自由に動かせるのは、それだけで楽しい。
錦織圭選手
ただ、ノバク・ジョコビッチやロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダルなど、一般的なメジャー選手がもう少しいてもよかったとは思うが、おそらく契約上の問題なのだろう。下記に、本作に登場するテニスプレイヤーの名前を掲載するので、参考にしてほしい。
実装されているプレイヤー一覧
アマンダ・アニシモバ/アンドレイ・ルブレフ/ブノワ・ペール
カルロス・アルカラス/キャスパー・ルード/ダニール・メドベージェフ
ガルビネ・ムグルサ/ヘザー・ワトソン/ホベルト・ホルカシュ
ユーゴ・ガストン/錦織圭/マディソン・キーズ/ニック・キリオス
パブロ・カレーニョ・ブスタ/テイラー・フリッツ/ビクトリア・アザレンカ
登録されている選手はもちろんだが、リアル志向によって生み出された試合も本作の魅力と言える。基本的な操作方法や、試合について以下で詳しく解説しよう。
リアルな挙動と賢いAIによる骨太の難易度
本作の初期設定では、難易度はセミプロになっている。アマチュア→セミプロ→プロの順に難しくなっていくのだが、セミプロでもかなりやり応えがある。
操作方法はシンプルで、△、□、〇、×ボタンにそれぞれ2種類の打球が用意されているほか、長押しによって球の伸びが変化する。打ち返す際のキャラクターの姿勢によって、フォアハンド(ラケットを握っている状態の向きで打つこと)、バックハンド(ラケットを内側に構えて打つ)が自動で切り替わる。複雑なコマンド入力などはまったくない。
テニスコートには、芝、クレー、ハードといった種類がある。舞台となるコート次第では、同じ打球でも速度やバウンドが変化する
ゲームシステムはシンプルな操作でわかりやすいいっぽう、本作はリアルなテニスを追求しているということもあり、ただ打ったり打ち返すだけではまず勝てない。ふつうのラリーでは、相手が外すことはないし、むしろ相手がこちらのペースを崩そうと仕掛けてくる。安全策を取ってコートの後方で打っていると、相手がすぐに距離を詰めてきて、スマッシュでこちらの隙を突こうとすることも。筆者は最初にキャリアモードで難易度が低めの大会に出場したが、1回戦でストレート負けを喫してしまった。
モーションキャプチャーに基づいた現実さながらの動きをするので、本作の選手は当然、急には動けない。走ったり逆方向に動くとなれば必ず「溜め」があったり、それを前提にして操作する必要がある。読みが当たれば即座に対応できるが、外れた場合、速度の遅い打球でも追いつけない。繊細な操作が求められるので、たとえランキング下位の相手でも油断すればあっという間に追い込まれてしまう。
コツをつかんでくると、選手のステータスに依存しない、自身の腕前を生かした戦術ができるようになる。左右に交互に返球することで相手を振り回したり、打ち合いのペースを崩そうとスライスショット(バックスピンをかけた打球)を混ぜたり、距離を詰めてきた相手をロブ(高く弧を描く打球)でネットから遠ざけたりと、そのバリエーションは多彩だ。
近づいてきた相手をロブで遠ざけるというのは実際によくあるようで、本物の試合を動画で見たら、プロ選手も自分と同じ動きをしていたのは驚いた。こうして記事を書くまでは、実際のテニスで選手がどう動くかは調べておらず、筆者はロブの活用法を自力でどうにか探し当てた。それが実は現実のテニスで実際にあると知って、改めて本作の再現度の高さを感じた。
本作にはダブルスの設定は用意されていない。テニスゲームなら定番の遊び方なので、それができないのは少し残念ではある
戦い方がわかってくれば、格上と互角以上に渡り合うこともできる。数時間遊んだ後は、ステータスが自分の3倍近く上の相手にストレートで勝つこともできた。スキルや必殺技のような腕前で補えない要素があったら、おそらく無理だったろう。球が大きくカーブしたり、相手をラケットごと吹き飛ばすような派手な技は本作にはないが、その分試合中の立ち回り方や戦術を組み立て、相手の行動に対してどう対応するかなどを地道に考えていけば、筆者のように必ず結果がでる。テニスに詳しい人なら、本作がゲームであることは関係なく、持っている知識をそのまま使えるかもしれない。
試合をしていると、対戦相手の長所や短手がわかることも。試合中というのがミソで、相手の挙動からクセを読んでリアルタイムで勝機につなげていくという流れが臨場感を生む
メニュー画面がシンプルということはすでに書いたが、それは試合中も同じで、本作には試合中にBGMが流れない。流れるのは、選手のかけ声とラケットの打ち合う音、観客がときおり出す歓声と実況解説くらいで、背景音楽よりは環境音と言うべきだろう。ふつうのゲームなら味気なさを感じるところだが、本作の場合はリアルを追求しているわけで、その味気なさがむしろ現実感を助長している。常に集中しなくてはならない試合で、現実と同じテクニックを用いて世界中のプレイヤーと渡り合う雰囲気は、リアル志向というこだわりだと思う。
キャリアモードで世界の頂点を目指す
本作のやり込み要素ともいえるのがキャリアモード。プレイヤーは自分の分身となるオリジナル選手を作成・育成していき、世界ランキング上位や世界大会優勝を目指す。本作のメインと言ってもいいモードだ。
基本的には試合とトレーニングのくり返しで、ストーリーモードのようなドラマが起こることはない。トレーニングで体を鍛えて、大会で結果を出す。ストイックなモードだ。成績によって変動する「MPT」というランキングはあるが、特定の時期までに結果を残すなどの条件はないので、自分のペースで進めることができる。
重要なのはトレーニングで、設定したコーチに応じてフォアハンドやサーブといった各種ステータスを強化可能。大会などのイベントは任意でスキップできるため、ランキングをスムーズに上げていくならば、ひとまず大会はスキップしてトレーニングを集中してこなすことになるだろう。本作は腕前のほうが重要だが、ステータスを上げておくに越したことはない。
大会には、ランダムで選ばれた相手と戦うエキシビションマッチと、複数の選手と戦い優勝を目指すトーナメントがある。エキシビションマッチは1試合のみなのでお手軽だが、トーナメントはかなり長い。試合は、一方的なら10分くらいで終わるが、接戦になると20分近くかかる。トーナメントではこれを1回戦、準々決勝、準決勝、決勝とこなしていくために、場合によっては1時間を超えることも。トーナメントに挑むなら、時間的に余裕を持っておきたい。
ストーリーやイベント、さらにBGMといったゲーム的な要素をそぎ落とし、本作はリアルなテニスを追求したストイックな作品だ。作風はかなりシンプルだが、現実のテニスさながらの試合では、ショットの打ち分けや相手の弱点を突いた戦術といった、プレイヤーの腕前が重要な打ち合いが楽しめる。テニスが好きな人はもちろん、テニスゲームで腕試しをしたいゲーマーにもオススメの1作だ。
(文・夏無内好)
【タイトル情報】
■マッチポイント:テニスチャンピオンシップ
対応機種:PS 4/PS 5/ Switch/ Xbox X|S, Xbox One/ PC(Steam)
発売日
・PS4/PS5 2022年7月7日
・Xbox Series X|S, Xbox One:2022年7月7日 配信開始
※Xbox Game PassおよびPC Game Passに対応
・PC(Steam) 2022年7月7日 日本語対応開始
・Switch 2022年10月20日予定
ジャンル:スポーツ
プレイ人数:オフライン1~2人/オンライン1~2人
言語仕様 字幕(日本語/英語) 音声(日本語/英語)
CERO:A (全年齢対象)
販売元:Kalypso Media Japan 株式会社
PSストア:#
Steamストア:#
Microsoft Store:#
Matchpoint - Tennis Championships © 2022 Kalypso Media Group GmbH. Matchpoint is a registered trademark of Kalypso Media Group GmbH.
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