【これからはじめるTCG!】音楽ユニット「C;ON」と一緒に新作TCGを遊んでみた! 第1回「Shadowverse EVOLVE」【新連載「TCGはじめて講座!」】

世界初のTCG(トレーディングカードゲーム)である「マジック:ザ・ギャザリング」が世に出てから約30年。数多くのタイトルが世に登場し、今もなお新作が発表され世界中で遊ばれ続けているTCG ですが、子供の頃にちょっとだけ遊んだ、または実は一度も触ったことがないという方も多いのではないでしょうか?

そこでこの連載では、人気のTCGを発売しているメーカーさんに突撃取材し、TCG初心者が今から始めても楽しめるゲームの魅力や、開発チームやスタッフさんにお聞きしたTCG業界のお話を体験レポート形式でお届けします。

第1回となる今回は、さまざまなアプリゲームを開発・運営しているCygamesと、TCGカンパニー・ブシロードがタッグを組んで今年4月28日にリリースしたばかりの新規タイトル「Shadowverse EVOLVE(シャドウバース エボルヴ)」をピックアップ。

アプリゲーム版『Shadowverse』との楽しみ方の違いを、当コーナーでアシスタントを務めてくれる女性音楽ユニット「C;ON(シーオン)」の皆さんと一緒に、実際の講習会形式で体験してきました。

なお後半ではブシロードの河津博志さん(Shadowverse EVOLVE 商品・イベントプロデューサー)に、TCG業界を盛り上げていくためのアイデアやこれからTCGを始めたい方へのメッセージをうかがっています!


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取材してきた人

<聞き役>
ラビカ

新規TCGプレイヤーを増やすという使命を受けて、TCG界からやってきたデッキケースの妖精。新規プレイヤーが増えないととんでもないことになるため、今日もTCGの魅力を世界に広めるお手伝いをしている。

<アシスタント>

C;ON(シーオン)

器楽奏者とボーカルが融合したポップなメロディと、洗練されたサウンドで織りなす「かっこかわいい」音楽ユニット。

メンバーは、栞音(VOCAL)、絹井愛佳(VOCAL)、石橋佳子(ALTO SAXOPHONE)、聖奈(EUPHONIUM & BASS TRUMPET)、杏実(PIANO)。

全員がTCG初心者ですが、本連載ではラビカのアシスタントとしてTCGの魅力を皆さんにお届けします!

ブシロードオフィスでの講習会に大興奮!

ブシロード 講習会スタッフの花岡さん(以下、花岡 本日進行を務めさせていただきます、ブシロードの花岡です。

一同 よろしくお願いしまーす!

花岡 今回、皆さんに遊んでいただくのは「Shadowverse EVOLVE」というTCGです。




■「Shadowverse EVOLVE」とは

2022年4月に商品展開を開始したCygamesとブシロードが贈る『Shadowverse』のリアルカードゲーム。フォロワーやスペル、アミュレットを駆使して対戦相手と戦い、相手リーダーの体力を0にしたプレイヤーが勝利するといった基本ルールや対戦のおもしろさはアプリゲーム版を踏襲しつつ、相手ターン中に行動できる「クイック」や「スタンド・アクト」の概念などの追加要素により戦略の幅が異なるのが特徴。アプリゲーム版で「シャドバ」に触れたプレイヤーにもぜひ遊んで欲しい、今後に期待大のタイトル。


花岡 皆さんはTCG初心者の方ばかりだとお聞きしたので、スターターデッキをご用意しました。これは「デッキ」と呼ばれるカードのセットで、開けてそのまま遊ぶことができます。ですので、はじめての方にぴったりです。

今回の講習会では、公式サイトでルール解説をしているアリサちゃんのエルフクラスのデッキとエリカちゃんのロイヤルクラスのデッキが用意されてるのね。

花岡 そうですね。アリサやエリカはリーダーと呼ばれるカードで、デッキの特性を表すとともにみなさんとともに戦ってくれるキャラクターです。ほかにもいろんなリーダーがいて、「Shadowverse EVOLVE」では6クラスのデッキを組んで遊ぶことができます。

佳子 そうなんですねー。

花岡 そして、デッキからプレイした「フォロワー(プレイしたら場に出て、次のターンから攻撃できるカード)」による攻撃や、「スペル(プレイしたら能力が働き、すぐ墓場に置かれる使い切りのカード)」などを使って初期体力が20あるリーダーの体力を減らし合い、先に相手の体力を0以下にしたプレイヤーが勝利となります。また、相手のデッキが0枚のときに相手がカードを引こうとした場合も、引けるカードがなくなり、自分はバトルに勝利します。

デッキがないと、それ以上バトルを続けることができなくなって負けちゃうんだね。

花岡 そうですね。そして、プレイヤーはカードを使う際にはカードごとに異なるコストを対価として支払わなければいけません。この時に、コストとして支払うのが、ターンごとに上限が増えていくPP(プレイポイント)というポイントです。PPをうまくやりくりしながらカードを使っていくのが勝つためのコツですね。

さて、細かいことは流れの中で説明しますので、まずは対戦してみましょうか。

C;ON はーい!

というわけで、さっそく対戦をスタート!

花岡 まず、先攻と後攻をじゃんけんで決めましょう。決まったら、デッキの上から4枚を手札として引いてください。この時、1度だけその4枚を引き直すことができます。

栞音 4枚中、1枚とか2枚だけ引き直すのはダメですか?

花岡 アプリ版『Shadowverse』では可能でしたが、「Shadowverse EVOLVE」では4枚全てを引き直すか、引き直さないかしかできません。なので、序盤で使いやすいコストの低いカードや、デッキの要となる重要なカードが来なかったときは思い切って引き直してみましょう。

ターンの進め方ですが、大きく分けてPPの上限を増やして回復させたり、カードを引いたりする「スタートフェイズ」、カードを使ったり相手を攻撃したりする「メインフェイズ」、最後の調整をする「エンドフェイズ」の3つのフェイズに分かれています。そして1ターン目ですが、後攻のみスタートフェイズに山札からカードを1枚引くことができます。それではカードを引いてみましょう。

愛佳 ドローーーーーーーーーー!!!!!(引いたカードをいきなり場に出す)

あ、愛佳ちゃん。引いたカードはすぐ場に出すんじゃなくて手札に加えるんだよ!

愛佳 そうなんですね!

花岡 元気があっていいですねぇ。ちなみに、2ターン目からは先攻、後攻ともにスタートフェイズに1枚引くことができます。

杏実 カードの絵、けっこうかわいいですね。

花岡 そうですね。カードの性能だけじゃなくて、かっこいいドラゴンやかわいい妖精などの絵柄も楽しめるのがTCGのいいところですね。

花岡 それでは、フォロワーをプレイしてみましょう。プレイするにはカード左上に書かれたコストをPPから支払う必要がありますが、PPはターンの最初に最大まで回復するので思い切って使ってしまいましょう。

杏実 カードの説明に書いてある「F」とか「L」ってなんですか?

花岡 「F」はファンファーレの略で、カードを場に出した際に同時に発動する能力です。逆に、「L」はラストワードの略で、墓場に置かれた時に発動する能力のことです。

花岡 さて、手札からフォロワーを出したかと思いますが、通常は出してすぐには攻撃することができません。次のターンから攻撃することができます。

聖奈 それじゃあ、お互いにフォロワーを出して次のターンになったので、私のフォロワーで攻撃します!

花岡 カードの青いアイコンに書かれた数字が攻撃力です。攻撃力の分だけ相手の体力が減ります。攻撃したフォロワーは、アクト状態(横向き)になりそのターンに再び攻撃を行うことはできません。フォロワーのアクト状態は、次のターンのスタートフェイズにスタンド状態(縦向き)に戻します。

聖奈 攻撃する時、相手のリーダーじゃなくてフォロワーを攻撃することはできないんですか?

花岡 できますが、攻撃対象にできるのは相手のアクト状態のフォロワーだけです。なので、相手に攻撃されたくない重要なフォロワーは攻撃せずにターン終了してスタンド状態のまま温存しておくのも戦法のひとつですね。

また、≪守護≫という能力を持つフォロワーがアクト状態の間、相手のフォロワーはそのフォロワーしか攻撃することができません。相手の場に≪守護≫を持つフォロワーがいる場合、リーダーを直接攻撃することができないということです。

佳子 この「E1:これは進化する。」ってどういう能力なんですか?

花岡 「E」はゲームのタイトルにもなっているエボルヴ、つまり進化のことです。「E」を持っているフォロワーは記載されている数字の分だけコストを支払うことで、エボルヴフォロワーという強力なカードに進化することができます。エボルヴデッキから、同じ名前のカードを重ねて出してみてください。

佳子 あ、進化後は絵も変わるんですね。能力も増えてる!

花岡 そうですね。エボルヴフォロワーは追加のコストを支払うだけあって、とても強力です。さらに進化すると場に出したターンであっても攻撃することができます。ただし、攻撃できるのは相手のアクト状態のフォロワーだけです。

愛佳 それじゃあ、進化した「ローズガーデンキーパー」で攻撃します!

栞音 ええー、攻撃されたくないな……。

花岡 そういう時は≪クイック≫と書かれたカードを使ってみましょう。≪クイック≫がついているカードは自分のターン中だけでなく、相手の攻撃時とエンドフェイズに割り込みで使用することができます。

愛佳 私の攻撃がじゃまされた!

花岡 ≪クイック≫はアプリ版『Shadowverse』にはなかった要素です。もちろん使うにはコストが必要になるため、自分のターンでPPを残しておく必要はありますが、カードの効果で相手のフォロワーを倒すことができれば攻撃をなかったことにできるので、形勢逆転することもできます。

ほかにも、今回は紹介しきれていない能力や、フォロワーと同じく場に出して使用する「アミュレット」、能力によって作られる「トークン」などがありますが、これで「Shadowverse EVOLVE」の基本的なルールは以上になります。覚えることがたくさんあって大変かと思いますが、わからないときは解説しますのでここからは実際に対戦して遊んでみましょう!

C;ON はーい!


というわけで、花岡さんのレクチャーを受けつつ、初めてのTCGに熱中するC;ON一同でした。

細かいルール解説やデッキの紹介は公式サイトをチェック!

「Shadowverse EVOLVE」講習会を終えて……

C;ONのみんな、今日の講習会はどうだった?

杏実 TCGって本当に初めてだったのですごく新鮮でした。でも、私たちみたいな初心者でもしっかりルールを理解して楽しめたし、カードのビジュアルとかもきれいでした。子供だけじゃなくて、大人でも楽しめる感じがしました。

栞音 もっとポップなイメージのビジュアルを想像してたんですけど、強そうな見た目のカードが多くて、最初はルールを理解できるか不安でしたが、ルールをイチから説明していただけてすごくわかりやすかったです。あと、カードの能力やその下のフレーバーテキストを読むのもおもしろかったです。まだリリース1年目という話だったので、いつか強いプレイヤーになりたいです!

聖奈 カードごとに絵のタッチが違うので、ビジュアルを見ているだけでも楽しかったです。今日みたいな形式の講習を受けてからカードゲームをしたのは初めてでしたが、すごくわかりやすくてよかったです。初心者の方は講習会から触れてみるのもいいんじゃないかと思いました。

愛佳 講習会の説明を聞いても初心者の自分にプレイできるのかどうか不安な部分もあったんですが、実際に遊んでみたらすごく楽しくて、単純なルールじゃないからこそ遊びがいを感じました。奥が深いのでいろんな層が楽しめると思います。ただ、負けたらめっちゃ悔しかったです。(笑)

佳子 私もTCG初心者だったので最初はとまどう部分も多かったんですが、遊んでいくうちにカードごとの強さがわかるようになってきて愛着が湧いてきました。TCGっていうと難しいんじゃないかっていう苦手意識がちょっとだけあったんですが、メンバーみんな楽しんでたので、そういった先入観はなくなりました。素直に、もっと遊びたいと思いました。

次ページでは、ブシロードの河津博志さんにTCG業界のあれこれについて聞いてみたよ!

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