【11/8発売!】「ソニックフロンティア」インプレッション! 広大なオープンフィールドを駆け巡る、ソニックの新境地!!

セガが2022年11月8日発売の「ソニックフロンティア」は、スピードの代名詞ともいえるソニックが謎めいた島を縦横無尽に駆け抜け、探索やさまざまなアクティビティに挑むアクションアドベンチャーだ。

超高速で駆け巡る青いハリネズミ、ソニック・ザ・ヘッジホッグを主人公とした、「ソニック」の歴史も30年を突破。今回の「ソニックフロンティア」は、オープンなフィールドをソニックが冒険する、公称ジャンル「新境地アクションアドベンチャー」となっている。そんな本作のインプレッションをお届けしよう。

ソニックと自称ガールフレンドのエミー、そして相棒のテイルスは、宿敵エッグマンの足取りと持つ者に強力な力を与える「カオスエメラルド」を追って、誰からも忘れられた「スターフォール諸島」を訪れるが、時空の穴に吸い込まれて離ればなれになってしまう。ひとり「クロノス島」にたどり着いたソニックは、謎の声に導かれてエミーとテイルスを探す旅に出るのだった。

ソニックは仲間とともに「スターフォール諸島」へ

テイルスとエミーの飛行機は遭難してしまう

謎の声はソニックを「奇跡の者」と呼ぶが……?

クロノス島は広大な面積を持つ、オープンなフィールドだ。豊かな自然に包まれており、人の姿は見えないが、石碑や空中に浮かぶ謎のレールといった人工物が点在。加えて、幾何学的な姿を持つ謎の敵が徘徊している。人気のない世界に人工物や奇妙な敵が静かにたたずむ様にはある種のシュールさと奇妙な調和がある。静かなBGMと相まって、終末後の世界をひとり走っているような気分にさせられるのだ。

ソニックが俊足とはいえ、広いクロノス島を一気に駆け抜けることはできない。闇雲に探索しても効率が悪いだけだ。そんな時、助けになってくれるのが、あちこちにある「古代ギミック」。一定時間内に目的地にたどり着いたり、複数のスイッチを入れたりと仕掛けの内容はさまざまで、解けば周囲の様子がマップに記録される。まずは古代ギミックの謎を解き、マップに気になる場所があるならこれを探索するというのが主な流れとなる。

「古代ギミック」の仕掛けはさまざま。足元では謎のプレートが光っているが、その意味とは……?

古代ギミックの謎を解けば、周囲の状況がマップに記録される。

オープンフィールドのゲームを遊ぶ時、誰もが思うのが「もっと速く移動したい!」ということだ。多くのゲームでは乗り物や移動手段を手に入れることが当面の目的となるのだが、ソニックは自分の足でスピーディーに走り回ることが可能。海岸線を走りながら夕暮れを眺めたり、目的地を定めぬままに走り出し、気の向くままに寄り道したり、といった楽しみ方もできるのが面白い。

また、草むらや木の陰など、あらゆるところに土鈴のような生き物「ココ」がいて、集めるとリング(本作ではソニックの体力のようなもの)の所持上限やスピードを上げることが可能となっている。

あちらこちらに不思議な仕掛けや探すべきものがあり、退屈させないフィールドだ。

寄り道した先には、不思議なオブジェが。うまく飛び渡っていくと、どんどん高いところへと導かれていく

不思議な地形はまるでクモの巣のよう。自然物とは思えないのだが……?

草原にはエッグマンの顔のようなマークが入った乗り物が。どうやら一歩先にスターフォール諸島に来ていたようだ。このように、フィールドにはあちこちに意味ありげなロケーションが存在する

土鈴のような生き物「ココ」は島中にいて、ソニックが集めるとリング所持数やスピードをアップできる

「オープンなフィールドでジャンプアクションを決めるのは難しいんじゃないの?」と思う人も心配は不要だ。

島のあちこちにはバンパーやレール、入ると加速するリングといった「ソニック」作品ではおなじみのギミックが点在しており、アクションを誘導してくれる。バンパーに身体を丸めて体当たりする「ホーミングアタック」を決めると、別のバンパーに向けて飛んで行き、さらにホーミングアタックすると吹っ飛ばされた先でレールに飛び乗り、複数のレールを飛び渡りながら進むと滑走した先にリングがあり、うまくジャンプするとカッ飛んでフィニッシュ……というように、一般的な3Dアクションに近いフィーリングで遊べる。普段の自由な探索と少し感覚が違い、ギミックで作られたコースを走破するという感じだ。

また、石碑からは「電脳空間」に行くことができる。スタートからゴールまで駆け抜ける独立したステージで、横視点の2D風、後方視点の3D風とこれまでのシリーズを踏襲したプレイを楽しめるのがファンには嬉しい。

島のあちこちにはバンパーやレール、入ると加速するリングといったギミックが点在

謎めいた石碑からは「電脳空間」に入れる

電脳空間は独立したステージで、ゴールめがけて突っ走る

島には謎の敵もいて、ソニックに襲いかかってくる。ソニックのスピードなら無視して駆け抜けることもできるが、倒すとスキルを習得できる「スキルピース」や、攻撃力や防御力を上げられる「実」が手に入るので、時には積極的に戦うのもいいだろう。

ソニックの攻撃アクションには、身体を丸めて体当たりするおなじみの技「ホーミングアタック」はもちろんのこと、パンチやキック、各種のスキルなど、多彩な種類が揃っている。

なかでも印象的なのが、今回新たに登場した「サイループ」だ。ボタンを押しっぱなしにして走るとソニックの足元に線が引かれ、円を描いて敵を囲むとダメージを与えられる。きれいな円でなくてもOKだが、線を引ける長さには限りがあるので、無駄なく小さな円にするのがコツ。そのためには、ある程度敵に近づかなければならない。敵の周囲をくるりと回って翻弄する様は、昔の海外アニメのようで、アメリカンな雰囲気を持つソニックにピッタリ。複数の敵を囲んで吹っ飛ばしたところにホーミングアタックで追い討ちするようなこともでき、決まると爽快だ。

サイループは探索でも大活躍。なんとなく地面を囲えば、リングや埋められていたアイテムが飛び出すし、仕掛けを起動することもできる。とりあえず怪しいところは囲んでおけというくらいに便利で、俊足ヒーローのソニックならではの新アクションと言えるだろう。

このほか、コンボが一定数を超えると、あまりの速度に分身して見えるほどの高速で攻撃を繰り出す「ファントムラッシュ」や、キックで衝撃波を飛ばす「ソニックブーム」、防御態勢を取った際に攻撃を受けると連続攻撃する「ファイナルスマッシュ」といった攻撃が増えていくので、プレイを進める大きなモチベーションになる。

島には謎の敵が徘徊する

風船のような敵が谷間に浮かぶ、シュールな光景

敵の周囲をぐるりと線で囲めば「サイループ」が発動。中にいる敵にダメージを与えられる。小型の敵なら吹っ飛ばすことも可能

敵を倒すなどして入手した「実」があれば、攻撃力や防御力をアップできる

分身して見えるほどの高速で攻撃を繰り出す「ファントムラッシュ」

キックで衝撃波を飛ばす「ソニックブーム」

敵の攻撃を「パリィ」で防いだ後は特殊なラッシュ「ファイナルスマッシュ」が可能

特に印象的なのが、ボス的な「守護神」との戦いだ。

守護神の中には巨体を持つ者もいて、普通に戦ったのでは倒すことができない。画像を見てもらえればわかるが、アリとゾウくらいのスケール差がある場合も存在するのだ。

たとえば人型に近い守護神「ASURA」の場合、弱点は人間の肩にあたる高所にあり、ソニックの攻撃も届かない。まずはサイループで足元を囲んでバランスを崩し、弱点のひとつである足の裏にホーミングアタック。地面に手をついたら、腕の表面をダッシュで駆け上がり、弱点に攻撃する……といったプロセスを経る必要がある。

まるで映画のクライマックスシーンのようだが、ムービーでも決められたボタンを押すQTE(クイックタイムイベント)でもなく、あくまでアクションゲームの流儀のうえで自分のテクニックで戦うのがたまらない。

守護神「ASURA」の弱点は高所にある。足元へのサイループでバランスを崩して攻撃を当てたり、攻撃してきたASURAの腕を駆け上がって攻撃したりと、攻略パターンはひとつではない。有効なアタックを見つけよう

「守護神」よりもさらに巨大な、雲つくような大きさの「巨神」。巻き上げた岩をホーミングアタックで飛び渡り、本体に一撃するが、サイズの差は歴然だ

このように、「ソニックフロンティア」にはさまざまなアイデアが取り入れられており、「ソニック」の新たな挑戦がいたるところに感じられる。

電脳空間を始めとしたスターフォール諸島の謎、いまだ見ぬ守護神、巨大な敵・巨神を従える不思議な少女の正体など先も気になる。

そんな「ソニックフロンティア」は本日2022年11月8日発売。アクションゲームファン、ソニックファンなら迷わずチェックしよう。

優雅に空を舞う守護神「SQUID」。普通に走っても追いつかないが、どう立ち向かえばいいのだろうか?

ソニックの前に現れた不思議な少女。巨神を従える


(文/箭本進一)

【ゲーム情報】

■「ソニックフロンティア」

対応機種 :PlayStation 5/PlayStation 4/Nintendo Switch/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam) ※XboxとPCはDL版のみ

発売日 :2022年11月8日

価格 :

・パッケージ版・デジタル版 税込6,589円

・デジタルデラックス 税込7,689円

ジャンル :新境地アクションアドベンチャー

プレイ人数 :1人

発売・販売 :株式会社セガ

CERO :A区分(全年齢対象)

<対応言語>

▼PlayStation 5/PlayStation 4/Nintendo Switch版

音声:日本語、英語

字幕:日本語、英語、韓国語、中国語(繁体字、簡体字)

▼Xbox Series X|S/Xbox One/PC版

音声:日本語、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語(スペイン)

字幕:日本語、英語、韓国語、中国語(繁体字、簡体字)、ポルトガル語(ブラジル)、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語(スペイン)、ロシア語、ポーランド語

(C)SEGA

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