映画「フレームアームズ・ガール ~きゃっきゃうふふなワンダーランド~」公開直前! 映画でのFAガールたちの見せ場をアレコレ紹介♪ 監督・川口敬一郎さん&プロデューサー・杉山学さん対談(前編)

コトブキヤが展開しているメカ美少女プラモデルのひとつ、「フレームアームズ・ガール」。2017年にTVアニメ化されたシリーズだ。メカ美少女ものながらバトル主体の内容ではなく、完全自律型ロボットであるFA(フレームアームズ)ガールたちと暮らす、普通の女子高生・源内あおとの”きゃっきゃうふふ”な日常生活が大いに話題を呼んだ。
その「フレームアームズ・ガール」が映画になって戻ってくる。あおの元に、試作品であるFAガール・轟雷が送られてきてそのマスターになるところから始まり、徐々にほかのFAガールたちもあおの家に集まっての居候生活(「セッション」と呼ばれる、データ収集のための轟雷との模擬戦的バトルが本来の目的)のドタバタな想い出を、キャラたちがにぎやかに振り返る構成だ。FAガールたちが人間姿であおと同じ高校に通う「別の世界」から始まるひねった入りや、新曲によるFAガール全員でのCGライブなど、新規シーンも見逃せない!
そんな映画の制作経緯や、スタッフ目線での見どころを監督の川口敬一郎さんとプロデューサーの杉山学さんに語っていただいた。
なお、川口さんと脚本の赤尾でこさんや主題歌・挿入歌の作詞を担当する三重野瞳さんは、応援上映でも知られる女児向けアイドル系アニメの「プリティーリズム・レインボーライブ」、そのスピンオフの3作目「KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-」にも携わっていることも、念頭に置いて読んでもらいたい。

映画化は、TV最終回のコンテに監督が書いたひと言から


──映画化の経緯というのは?

杉山 実をいえば、TVシリーズの最終回のコンテの一番最後に「続きは劇場版へ!」って、監督が書かれてたんですよ(笑)。

川口 あははは!(笑) 一番最後のイノセンティアが目覚めるカットのト書き部分に、僕が勝手にそう書いちゃったんです。

杉山 もちろん、ロングスパンでコンテンツを展開していきたい気持ちはこちらにもありましたけど、先に監督から熱い想いが来たわけです(笑)。

川口 それで「TVの続編」もきっとあるだろうと思って、ここは完全新作ではなく、まずはTVシリーズを振り返るのがセオリーですよね、みたいな(笑)。

杉山 その辺も、「ものには順番がありますよね」って意見が一致してました。

川口 TVが終わった直後くらいに映画化の話は動き始めてて、だから「やった!」って気分でコンテを描き始めまして。コンテの作業自体はかなり早くに終わってたんです。そこからしばらく間が開いて、ようやく「正式にやることになりました」と聞いて「ずっと待ってた!」って(笑)。

──映画の構成については?

川口 もう誰がどういうアイデアを出し合ったかとかは、正直覚えてないんですけど、TVを振り返る形にするなら、みんなでその映像を見ながらの感じにしようと、割と早い時期に決めてた気がします。

杉山 それをベースに脚本などがスタートしてます。

川口 「穴の中を覗く」っていうのも早めにあった気がします。少なくとも「画面にキャラが大映しになったら応援上映で盛り上がれるよね」っていうところから、出てきたものだったのは間違いないです。穴を覗き込むと(穴の内側からの視点では)真っ暗な空間に、カメラ目線で観客側を見ている画を作れるので。応援上映をやりたい気持ちがあったんですよ。ちょうど「KING OF PRISM -PRIDE the HERO-」(「KING OF PRISM」2作目)が公開されて、すぐくらいでもあったので(笑)。監督の菱田正和さんは天才肌なので応援上映という手法をナチュラルにやってますけど、こっちは凡人なので狙って入れていこうと(笑)。


──実際に、応援上映は予定されているんですか?

杉山 そこは残念ながら現状では未定です。

川口 一応、応援上映仕様で作ってはいるので、実現したらいいんですけど。

──具体的にシーンを選り抜く際の基準は?

川口 そこはなかなか大変な作業でした。やっぱり本筋である、あおと轟雷の出会いから、シリーズ後半の軸である、轟雷VSフレズヴェルク=アーテルのバトルまでの流れから外れるかどうか?でしょうか。でもバトル以外の部分を切りすぎてしまうと、「フレームアームズ・ガール」らしさがなくなってしまうので、その辺のバランスはかなり悩みました。

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